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長い旅路
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ホワイト・オルター号のコックピットで、俺はユリアちゃんのちっちゃなお尻の感触を楽しむと同時に、断続的に突き刺さるユリアちゃんのお尻の骨からの攻撃に耐えながら、この大空を我が家に向かって飛んでいた。
いや、正確には父さんの領地の領都リーカにある父さんの屋敷に向かってだ。
俺の様子を微笑ましく眺めていたのは母さんだけで、実は嫁ーずとナディアには汚物を見るような目で俺を見ていたのだが…それを知ったのは、もちょっと後での事。
まあ、ナディアがリーカ到着直前に、
「マスターがユリアーネさまをお膝にのせていた時の顔は、モザイク案件でした」
とか言って来たから分かったのだが。
ってか、誰がモザイク案件か!
何でピンポイントでそんなアレな言葉を知ってんだよ!
痛いのを我慢してユリアちゃんをお膝に乗せていたというのに。
全くもって、トール君は、ぷんぷん激おこ丸だぞ?
ま、誰もそれに関しては特に何も言って来なかったので、今回は許して進ぜよう。
あ…でもコルネちゃんが、ユリアちゃんを俺から奪って抱きしめ俺を睨んでる。
お兄ちゃん、コルネちゃんに何でそんな目で見られるんだろう…おかしいなあ…。
さて、領都リーカの上空に差し掛かった飛行船は、ゆっくりと父さんの屋敷と大樹を中心に、大きく弧を描く様に旋回し、屋敷の前庭…というか空き地へとゆっくりと降下した。
ここでの予定は、母さんとナディア、コルネちゃんとユリアちゃんを一時降ろす事。
ま、着替えや必要な物をこの地で買い込んでもらうつもりだ。
俺の領地で購入してもいいのだが、母さんの馴染みの職人が多くいるこの領都リートの方が、色々と揃うし母さんの好みも分かっているので都合が良い。
特に下着なんかは好みの物を用意しないと、後で「ちょっとトールちゃん、ブラ買ってきて」とか言われても困るからな。
母さんお馴染みの服飾職人さんは、妙齢のおばさんなんで、本当に色々と都合良いんだ。
あと、コルネちゃんに久々に大樹の世話をお願いしたいという建前も有る。
実際には世話なんてものは不要で、妖精族の誰かが大樹の保有エネルギー量をチェックしてもらえばいいだけの事なんだが、一応コルネちゃんのお役目はネスの新樹の巫女。
ついでにユリアちゃんは、その補助をする神子って立場でもあるからね。
あ、そう言えば…
「コルネちゃん、そう言えば暫く着てなかったと思うけど、巫女服ってサイズ的にどうなんだ?」
王都に行っているほんのちょっとの間に、コルネちゃんも色々と成長しているようだし。
どこがって言ったら…言葉にしたら刺されそうだから言わないけど、あちこちね。
そんな俺に、コルネちゃんはまたもや蔑む様な目で俺を見やると、
「新しい巫女服を王都で誂えましたから大丈夫です。私が今まで着ていた物は、ユリアちゃんように仕立て直しているので、お兄さまが心配なさる必要はございません」
やんわりとだけど、きっぱりとこの話題は拒絶されてしまった。
うん、年頃の女の子に服のサイズとか聞いたらまずかったかな?
でも、ほら…兄妹だから、別にいいじゃん、ちょっとぐらい。
特に最近成長著しい胸部とか乳とかおっぱいとかのサイズは、お兄ちゃん知りたいんだけどなあ…。
あ、嫁ーずまでもが刺し殺されそうなぐらいに尖がった氷柱の視線になった…いえ、もう良いです…。
取り合えず3人を降ろして一服した俺と嫁ーずは、一路我が家へと飛び立った。
何だかなあ…今回の王都行きは、滅茶苦茶疲れたなあ…。
家路と続く空は、すでに遠く茜色に染まりつつあった。
「トール様、帰ったらお義母さまとの会議での事でお話が有ります」
ため息をつきながら、やっと終わりに近づいたやけに長かった今回の旅路について回想していると、メリルにそんな事を言われた。
「皆さんも、忘れてませんわよね?」
残る4人の嫁ーずに向かいメリルが問うと、
「「「「 もちろんです! 」」」」
声を揃えて返事をした。
そんな嫁ーずの言葉に、思わず口遊んでしまった懐かしいあの歌…。
「北国〇~♪ 旅〇空~♪ 流れ〇雲遥か~♪ 時に人恋しく~…あっ!」
俺の歌に聞き入っていた嫁ーず…しまったかも! これ、前世の歌じゃねーか!
すると、少し潤んだ目でメリルが俺を見つめて、
「トール様…」
え、泣きそう…?
「ちょうど良かったです! 思わず歌ってしまう程に、人恋しかったのですね。帰ったら、たっぷりと私達で癒してあげましょう、みなさん!」
「「「「 はいっ! 」」」」
ちょ! そういう意味じゃないから!
その癒しは危険だから!
絶対に俺が頑張るナニだよね?
それ、俺の癒しじゃないから!
だ、誰も聞いちゃいねぇ!
俺の長い旅路は、枯れて干からびるまで終わらないのかもしれん…。
※ こっそり新作投稿しています。
【姫様はおかたいのがお好き】
不定期更新ですが、( `・∀・´)ノヨロシクオネガイシマス!
※ 第15回ファンタジー小説大賞 に参加させて頂いてます。
もしも気に入って頂けましたら、是非ぽちっとして頂けますよう、
よろしく <(_ _)> お願いします By 大国 鹿児
いや、正確には父さんの領地の領都リーカにある父さんの屋敷に向かってだ。
俺の様子を微笑ましく眺めていたのは母さんだけで、実は嫁ーずとナディアには汚物を見るような目で俺を見ていたのだが…それを知ったのは、もちょっと後での事。
まあ、ナディアがリーカ到着直前に、
「マスターがユリアーネさまをお膝にのせていた時の顔は、モザイク案件でした」
とか言って来たから分かったのだが。
ってか、誰がモザイク案件か!
何でピンポイントでそんなアレな言葉を知ってんだよ!
痛いのを我慢してユリアちゃんをお膝に乗せていたというのに。
全くもって、トール君は、ぷんぷん激おこ丸だぞ?
ま、誰もそれに関しては特に何も言って来なかったので、今回は許して進ぜよう。
あ…でもコルネちゃんが、ユリアちゃんを俺から奪って抱きしめ俺を睨んでる。
お兄ちゃん、コルネちゃんに何でそんな目で見られるんだろう…おかしいなあ…。
さて、領都リーカの上空に差し掛かった飛行船は、ゆっくりと父さんの屋敷と大樹を中心に、大きく弧を描く様に旋回し、屋敷の前庭…というか空き地へとゆっくりと降下した。
ここでの予定は、母さんとナディア、コルネちゃんとユリアちゃんを一時降ろす事。
ま、着替えや必要な物をこの地で買い込んでもらうつもりだ。
俺の領地で購入してもいいのだが、母さんの馴染みの職人が多くいるこの領都リートの方が、色々と揃うし母さんの好みも分かっているので都合が良い。
特に下着なんかは好みの物を用意しないと、後で「ちょっとトールちゃん、ブラ買ってきて」とか言われても困るからな。
母さんお馴染みの服飾職人さんは、妙齢のおばさんなんで、本当に色々と都合良いんだ。
あと、コルネちゃんに久々に大樹の世話をお願いしたいという建前も有る。
実際には世話なんてものは不要で、妖精族の誰かが大樹の保有エネルギー量をチェックしてもらえばいいだけの事なんだが、一応コルネちゃんのお役目はネスの新樹の巫女。
ついでにユリアちゃんは、その補助をする神子って立場でもあるからね。
あ、そう言えば…
「コルネちゃん、そう言えば暫く着てなかったと思うけど、巫女服ってサイズ的にどうなんだ?」
王都に行っているほんのちょっとの間に、コルネちゃんも色々と成長しているようだし。
どこがって言ったら…言葉にしたら刺されそうだから言わないけど、あちこちね。
そんな俺に、コルネちゃんはまたもや蔑む様な目で俺を見やると、
「新しい巫女服を王都で誂えましたから大丈夫です。私が今まで着ていた物は、ユリアちゃんように仕立て直しているので、お兄さまが心配なさる必要はございません」
やんわりとだけど、きっぱりとこの話題は拒絶されてしまった。
うん、年頃の女の子に服のサイズとか聞いたらまずかったかな?
でも、ほら…兄妹だから、別にいいじゃん、ちょっとぐらい。
特に最近成長著しい胸部とか乳とかおっぱいとかのサイズは、お兄ちゃん知りたいんだけどなあ…。
あ、嫁ーずまでもが刺し殺されそうなぐらいに尖がった氷柱の視線になった…いえ、もう良いです…。
取り合えず3人を降ろして一服した俺と嫁ーずは、一路我が家へと飛び立った。
何だかなあ…今回の王都行きは、滅茶苦茶疲れたなあ…。
家路と続く空は、すでに遠く茜色に染まりつつあった。
「トール様、帰ったらお義母さまとの会議での事でお話が有ります」
ため息をつきながら、やっと終わりに近づいたやけに長かった今回の旅路について回想していると、メリルにそんな事を言われた。
「皆さんも、忘れてませんわよね?」
残る4人の嫁ーずに向かいメリルが問うと、
「「「「 もちろんです! 」」」」
声を揃えて返事をした。
そんな嫁ーずの言葉に、思わず口遊んでしまった懐かしいあの歌…。
「北国〇~♪ 旅〇空~♪ 流れ〇雲遥か~♪ 時に人恋しく~…あっ!」
俺の歌に聞き入っていた嫁ーず…しまったかも! これ、前世の歌じゃねーか!
すると、少し潤んだ目でメリルが俺を見つめて、
「トール様…」
え、泣きそう…?
「ちょうど良かったです! 思わず歌ってしまう程に、人恋しかったのですね。帰ったら、たっぷりと私達で癒してあげましょう、みなさん!」
「「「「 はいっ! 」」」」
ちょ! そういう意味じゃないから!
その癒しは危険だから!
絶対に俺が頑張るナニだよね?
それ、俺の癒しじゃないから!
だ、誰も聞いちゃいねぇ!
俺の長い旅路は、枯れて干からびるまで終わらないのかもしれん…。
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