システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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ななな星人

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 あ、そうだ!
「ナディア、アーデ、アーム、アーフェン、妖精さん達にもっち君、全員集合!」
 さっきの執事さんの言葉を聞いたら、俺も出来る事はしなくちゃな。
 ん? 嫁ーずは来なくてもいいぞ? 母さんの傍にいてやってくれ。

 さて、それでは応接室の隅っこで円陣でも組みましょうか。
 集合をかけたナディアを筆頭とする妖精族全員で、応接室の隅っこに陣取る。
「あ、あのぉ…全員集合しましたけれど、どうかしたんですか、マスター?」
 円陣組んで最初に言葉を発したのはナディア。
 何故だかヒソヒソ声だけど。
「実はな、今回この屋敷の」妖精さん達ともっち君を交代で連れて帰ろうって感じで来ただろ?」
 思わず俺もヒソヒソ声。
「はい…そうですけれども…」
「予定変更だ」
『!!!』
 それに驚いたのは、何故か妖精さん(小)達。
「いや、さっきまでは連れて帰ろうと思ってたんだよ? でも、母さんの妊娠が発覚したら、そうは問屋が卸さない…じゃない、そう事は簡単じゃないだろ?」
「ええ、まあ…それはそうですが…」
 ナディアも天鬼族3人娘も、これには頷くほかない。
「では、妖精たちはこのままこの屋敷で奥様の警護ですか?」
「うむ、さすがはナディアだ、その通り!」
 あ、なんか集まった妖精さんが拗ねてる? いや、いじけてるのか?
 中にはガビーーン! って顔の妖精さんもいるな。
「あ、えっと…妖精さん達は、帰りたかった?」
 妖精さん達の顔を見ていると、俺としてもちょっと心苦しいものがある。
『はい…』
 全員で口を揃えてそう言った。
 むぅ…そうか…でも、何でそんなに帰りたいのかな?
『たまには新鮮なエネルギーを補給したいです』
 んんん?? 意味が分からんぞ?
「ちょ、あなた達! マスターのエネルギーの詰まった水晶をあげたでしょう!?」
 そういや、度々ナディアは空の水晶にエネルギー込めてくれって持ってきてたけど、あれか?
『鮮度が違うのです!』
 そっかぁ…鮮度かぁ…。
 あんたら、いっつもちゅーちゅーしに来る精霊さん達と一緒やね。
『マスターの傍にいると、マスターの身体から新鮮なエネルギーが、こう…ふわぁ~っと漂って来るんです…それを吸収したら、もう快感ですよ!』
 いや、そんな感情たっぷり込めました! って感じのセリフを、よくもまあ妖精さん達全員で口を揃えれたね…俺、びっくりだよ。
 ん? 待てよ?
「なあ、ナディア…できる限り俺の傍に居ようとしてるのは、そのためなのか?」
「ななななななななな…んの…こここここここことでしょう…か?」
 ななな星人&こここ星人発見。
「いや、その慌てっぷりが全てを如実に物語ってるな…うん、よし決めた!」
 ナディアは俺の見えないところで俺のエネルギーを吸収して、か・い・か・ん…ってしてたのか。
 そうかそうか、それならば…
「王都の妖精さん達は、俺と帰るぞ。代わりにナディアを母さん付きとする」
 俺がそう言うと、ナディアが見るからに、がーーーーーん! と、ショックを受けていた。
「もっち君は、ナディアの補助と、コルネちゃんとユリアちゃんの警護をローテーションだ」
 もちもち妖精のもっち君は、『(*`・ω・)ゝ了解!』って顔してた。
 うん、任せて大丈夫っぽい。
「まままままま、マスター! 私も湖のお屋敷に帰りたいなあぁ…なんて…」
 半泣きのナディアが縋りつくように俺に訴えかける。
「そっか、我が家に帰りたいのか、ナディアは」
 俺の言葉に、即座に首をすごい勢いで前後に振りまくるナディア。
「じゃあ、迎えに来るよ…来年の今頃」
 次に俺の口から飛び出した言葉に、しおしおしお…と、女の子座りで床にへたり込むナディア。
 そんなナディアを、きゃっきゃうふふと突っついている天鬼族3人娘だが、
「んで、アーデ、アーム、アーフェンは、ナディアと交代要員な。あ、我が家のもっち君もとここに残るもっち君も、その時に交代するんでよろしく」
 そういうと、ナディアの横に3人娘が絶望に染まった顔でへたり込んだ。
 いや、お前ら交代で来るのは来年だぞ? 今からへたり込んでどうするよ?
「ちなみに、全員1年ごとの交代な」
 もっち君は、ふ~~んって感じで特に何のリアクションもしてないが、その他は全員がうな垂れていた。
「あと、妖精さん達は帰ったら、嫁―ずとユズユズに付いてお仕事をしてもらう事になるからな」
 お仕事自体は問題ないのか、『は~~~い』と元気よく返事をする妖精さん達であった。 
 元気の良い返事は頼もしいけど、仕事に着いたら驚くぞぉ。
 何たって、かな~~りハードなお仕事だからなぁ。
 ふっふっふっふっふ…。
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