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豆粒?
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明けて翌日、全員で久々の王都来訪を控えて、楽しくお喋りをしながら朝食を摂った俺達は、ゆっくりと王城を目指した。
とは言っても、王都を中心として近くの上空を円を描く様に旋回しながら夜を明かす様にオートパイロットの設定をしていたので、本気で王城を目指せばあっという間に着くのだが。
だが、いきなり王城横の練兵場に着陸なんてしようものなら驚かれるのは必至。
なので王城へと取りあえず、『もう着きますよ~。着陸しますよ~。危なくないので攻撃しないでね!』と、一報を入れる。
まあ、このホワイト・オルター号は王都でも有名というか知れ渡っているというか、女神ネスの神器の1つとして認識されているので、別段警戒されたりとかは無いのだが、それでも礼儀として一報入れておかないとね。
ちなみに実家へも昨晩の内にちゃんと連絡はしてある。
なので、ひょっとすると騎士団でも偉い立場になった父さんが出迎えてくれるかもしれない。
そんな事を考えている内に、どんどん練兵場が近づいてきたので、おれは操縦席へと座った。
さて、このコックピットは、飛行船の下部…つまり地上に面する方向はガラスのドームの様になっているので、肉眼で地上の様子が分かる様に、ガチャ玉で創造する時に設計してある。
飛行船の上部と左右方向と前後方向の合計5方向に関しては、カメラっぽい物でその様子をリアルタイムで撮影し、コックピットのモニターで映し出している(飛行船が長く巨大なので実際にはもっと多い)のだが、後方から近づいて来る何やら黒い豆粒がそこには映っていた。
それに気付いたのは久々の上空からの王都の景色を堪能していたイネスだった。
「アレ…なんだろう?」
そう言って後方を映しているモニターを指さし発した声に、全員の視線が集中。
「何でしょう?」
メリルがそれをじっと見つめていると、ミルシェが、
「もしかして、敵?」
「そ、空を飛ぶ…魔獣?」
ミレーラも不安そうにつぶやき、
「大きな鳥では?」
その黒い影の大きさを考慮してマチルダが言った。
いや、そんな鳥とか王都の上空を飛んでたら、大騒ぎじゃね? なんて考えていた俺だが、よくよく観察するとなんだか見覚えがある様な無い様な…。
「あっ!」
その豆粒の様な物体は、逆光で黒く見えていただけの様で、近づいて来るとそれが何なのか良く見える様になってきた。
つまり、白黒からカラーになったって感じね。
「コルネちゃん? ユリアちゃんも!?」
俺は驚きすぎて声も出せなかったが、メリルがその正体に気付いた時、思わず大声をあげた。
そう、 豆粒の正体、それは変身したユリアちゃんを両手で抱えたコルネちゃんが空を飛んで来ていたのだった。
「マジか!? 危ないだろ!」
俺も一瞬遅れてその正体に気付き声をあげたが、よくよく見ると2人の周りには妖精さんが群がっていた。
それだけでなく、精霊さん達も群がり、飛行を助けていた。
「と、トール様、危ないからすぐに着陸しましょう!」
多分ミレーラは、2人を飛ばし続けておくのは危険だから、さっさと着陸しようと言いたいのだろう。
「あ、ああ…すぐに降りよう!」
近づく2人をモニター越しに見ながら、俺は急いでホワイト・オルター号の着陸シーケンスを開始した。
急降下…と言う程ではないが、視界に入るその姿がどんどん大きくなるのを見た地上の騎士さん達は、慌てて着陸スペースを空けるべく散開した。
もしかして、あの騎士さん達の中に父さんが居るのかもしれないが、そんな事は今はどうでもいい。
着陸コースを確認し、着陸速度まで減速すべく慌てて操作。
着床用の脚を出し、地上の着陸スペースに問題が無い事を確認し、ゆっくり加工している間にも、ふたりはどんどん近寄って来て、地上まであと少しというところで、グラスコクピットに2人は貼り付いた。
「おにーちゃーーーーーん!」
コルネちゃんに抱っこされたユリアちゃんが、グラスコックピットを外からバシバシ叩きながら俺に呼びかける。
『コルネちゃん、ユリアちゃん。危ないので、着陸までちょっと離れててね。具体的には地上の騎士さん達の所に行ってなさい』
外部スピーカー的な物で俺が2人にそう声を掛けると、
元気にユリアちゃんは、したっ! と片手を上げて、何やらコルネちゃんに話しかけると、ユリアちゃんを抱えたまま、ゆっくりとホワイト・オルター号から離れて、地上へと向かい飛んで行った。
2人共変身して表情は見えないが、きっとユリアちゃんにせがまれてコルネちゃんが抱えて飛んで来たんだろうなあ…。
最近、随分とお姉ちゃんしているコルネちゃんだが、きっとあのスーパー幼女ユリアちゃんに苦労しているんだと思う。
ごめんね、コルネちゃん…あんなスーパーな幼女にしちゃて…。
とは言っても、王都を中心として近くの上空を円を描く様に旋回しながら夜を明かす様にオートパイロットの設定をしていたので、本気で王城を目指せばあっという間に着くのだが。
だが、いきなり王城横の練兵場に着陸なんてしようものなら驚かれるのは必至。
なので王城へと取りあえず、『もう着きますよ~。着陸しますよ~。危なくないので攻撃しないでね!』と、一報を入れる。
まあ、このホワイト・オルター号は王都でも有名というか知れ渡っているというか、女神ネスの神器の1つとして認識されているので、別段警戒されたりとかは無いのだが、それでも礼儀として一報入れておかないとね。
ちなみに実家へも昨晩の内にちゃんと連絡はしてある。
なので、ひょっとすると騎士団でも偉い立場になった父さんが出迎えてくれるかもしれない。
そんな事を考えている内に、どんどん練兵場が近づいてきたので、おれは操縦席へと座った。
さて、このコックピットは、飛行船の下部…つまり地上に面する方向はガラスのドームの様になっているので、肉眼で地上の様子が分かる様に、ガチャ玉で創造する時に設計してある。
飛行船の上部と左右方向と前後方向の合計5方向に関しては、カメラっぽい物でその様子をリアルタイムで撮影し、コックピットのモニターで映し出している(飛行船が長く巨大なので実際にはもっと多い)のだが、後方から近づいて来る何やら黒い豆粒がそこには映っていた。
それに気付いたのは久々の上空からの王都の景色を堪能していたイネスだった。
「アレ…なんだろう?」
そう言って後方を映しているモニターを指さし発した声に、全員の視線が集中。
「何でしょう?」
メリルがそれをじっと見つめていると、ミルシェが、
「もしかして、敵?」
「そ、空を飛ぶ…魔獣?」
ミレーラも不安そうにつぶやき、
「大きな鳥では?」
その黒い影の大きさを考慮してマチルダが言った。
いや、そんな鳥とか王都の上空を飛んでたら、大騒ぎじゃね? なんて考えていた俺だが、よくよく観察するとなんだか見覚えがある様な無い様な…。
「あっ!」
その豆粒の様な物体は、逆光で黒く見えていただけの様で、近づいて来るとそれが何なのか良く見える様になってきた。
つまり、白黒からカラーになったって感じね。
「コルネちゃん? ユリアちゃんも!?」
俺は驚きすぎて声も出せなかったが、メリルがその正体に気付いた時、思わず大声をあげた。
そう、 豆粒の正体、それは変身したユリアちゃんを両手で抱えたコルネちゃんが空を飛んで来ていたのだった。
「マジか!? 危ないだろ!」
俺も一瞬遅れてその正体に気付き声をあげたが、よくよく見ると2人の周りには妖精さんが群がっていた。
それだけでなく、精霊さん達も群がり、飛行を助けていた。
「と、トール様、危ないからすぐに着陸しましょう!」
多分ミレーラは、2人を飛ばし続けておくのは危険だから、さっさと着陸しようと言いたいのだろう。
「あ、ああ…すぐに降りよう!」
近づく2人をモニター越しに見ながら、俺は急いでホワイト・オルター号の着陸シーケンスを開始した。
急降下…と言う程ではないが、視界に入るその姿がどんどん大きくなるのを見た地上の騎士さん達は、慌てて着陸スペースを空けるべく散開した。
もしかして、あの騎士さん達の中に父さんが居るのかもしれないが、そんな事は今はどうでもいい。
着陸コースを確認し、着陸速度まで減速すべく慌てて操作。
着床用の脚を出し、地上の着陸スペースに問題が無い事を確認し、ゆっくり加工している間にも、ふたりはどんどん近寄って来て、地上まであと少しというところで、グラスコクピットに2人は貼り付いた。
「おにーちゃーーーーーん!」
コルネちゃんに抱っこされたユリアちゃんが、グラスコックピットを外からバシバシ叩きながら俺に呼びかける。
『コルネちゃん、ユリアちゃん。危ないので、着陸までちょっと離れててね。具体的には地上の騎士さん達の所に行ってなさい』
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元気にユリアちゃんは、したっ! と片手を上げて、何やらコルネちゃんに話しかけると、ユリアちゃんを抱えたまま、ゆっくりとホワイト・オルター号から離れて、地上へと向かい飛んで行った。
2人共変身して表情は見えないが、きっとユリアちゃんにせがまれてコルネちゃんが抱えて飛んで来たんだろうなあ…。
最近、随分とお姉ちゃんしているコルネちゃんだが、きっとあのスーパー幼女ユリアちゃんに苦労しているんだと思う。
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