システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

文字の大きさ
上 下
662 / 1,466

言わんでいい!

しおりを挟む
「や~~~っと、ゆっくり出来るなあ~~~~!」
 自宅の露天風呂風のバスルームで、戦と旅の垢を根こそぎ落とした俺は、さっぱりとした気分で、ベッドの上で大の字になって寝転がった。
 まさか嫁達が風呂にまで突入してくるとは思ってもおらず、どこぞのエロ本的な展開になってしまったが、サービスカットは断固提供しない事にしているので、悪しからず! 俺は健全なのだ!
 思ったよりも大騒動となり、声が良く響くお風呂場でのあれやこれは、想像にお任せするが…マチルダのテクがやばかった。
 そしてイネスがもの凄くタフで、ミレーラがモジモジしてて可愛く、メリルが堂々と、ミルシェが獣の如く…いえ、何でもありません。 
 
 さて、嫁達が暴走した果てに出来上がった、このハーレム仕様の巨大ベッド。
 俺一人なら、右に左にゴロゴロ転がっても、まだまだ落ちる事ないこのベッド。
 前世で住んでたワンルームの部屋よりデカいベッド。
 最初は、何でこんなクソでっかいベッドなんか…って思ってたけど、1人でこうやって寛ぐと、意外と良いもんだ。
 今夜は嫁達に1人で寝るから、絶対に来るなと言いつけてあるんで、色んな意味で安心だ。

『え~…お寛ぎの所を失礼します』
 なんだ、サラか?
 リラックスして油断してるところに、突然頭の中に話しかけられると、一瞬ビクッ! ってなるから、気を付けてくれよな。
 んで、何?
『まさか、お忘れでは無いですよね?』
 ん? ああ、うん。
 人魚さん達の、ぱーりーないつだろ? もちろん、どこかから大量に活きの良い男を捕獲してくるから大丈夫だぞ。
『…あんた、漁でもするつもりか?』
 まあ、金をちらつかせて一網打尽だから、漁みたいなもんだな。
『んで、捕獲したのが魚の餌って…何かがおかしい気がする…』
 気にするな~~~~~! 
 んで、人魚さんの事を言いたかったのか? もちろん苦労を掛けたドワーフメイド衆にも、何かしてやるつもりだぞ?
『あ、ええ…まあ、それも有るんですが、一番大事な事を忘れてませんよね?』
 え、それじゃ無いんか? んじゃ、一番大事な事って…ああ、魔族さんの治療薬!
『違います』
 んじゃ、あの御守り? 役に立ったのかどうか分からんけど、ちゃんと回収して貰うようにお願いしてきたぞ?
『それも違います…でも、御守りって必要でした?』
 いやぁ…全然、要らんかったなあ(笑)
 だって、本陣付近でのまともな戦闘なんて、ほんのちょびっとだったし。
『ですよねぇ~って、いえ、それも大切ですけど、もっと大切な事が有るでしょう』 
 それ以上? そんなんあったっけ?
『まさか、大奥様との約束を忘れたとでも?』
 母さんと? え、何かあったっけ?
『うっわ! マジで忘れてやんの! 大奥様に言いつけねば!』
 ちょ、ま、待て待て! 今、思い出す…え…ん~~~っと…あっ!
『思い出しました?』
 思い出した…母さん用の装備…あれ? 俺って、父さんの装備も約束してなかったっけ?
『やっと思い出した様ですね。大旦那様と大奥様の装備を約束してましたよね? どうするんですか?』
 いや、俺、ちゃんと言ったよね? 貰える【かも】しれないからって、ちゃんと言ったよね? 
『ええ、言ってましたけど、それが何か?』
 んじゃ、駄目でした~って言えば良いじゃん!
『ええ、そうですね。では、ご両親へ、その様にお伝えください。ささ、早速どうぞ!』
 あ、俺…ちょっとお腹が痛くなったから、代わりにサラが通信してきてくんない?
『嫌です。大旦那様はどうか分かりませんが、大奥様は今か今かとお待ちになっておられますよ』
 まさか、そんな事は…マジ?
『大マジです。さっきも、「トールちゃん、ちゃんとお願いしてくれたかしら?」「何時になったら貰えるのかしら?」「可愛いのと格好良いのと、どっちが良いと思う?」って、滅茶苦茶に期待した声で通信して来ましたよ、あんたが風呂場でエロ漫画的展開でエロエロやってる時に』
 え? ちゃ、ちゃんと、ネスの返事がまだだよって言ってくれた?
『ちゃんと大奥様には、ただいま風呂場で5人の奥様に種付け中ですって、言っておきました』
 それは、言わんでいい! 
『そしたら大奥様は、トールちゃんファイト~! って言っておられました』
 お、応援されてるの?  
『ええ、それはもう盛大に。そして、明日にはお返事頂戴ねって、大奥様は可愛らしくおねだりして通信を切っておられました』
 ………俺、今から家出するから…
『大奥様と奥様方から、五体満足に逃げ切れるとでも?』
 に、逃げれない?
『無理でしょうね。そもそも、今夜は大河さんがネスに大奥様と大旦那様の装備の件で話をすると思って、奥様方は風呂場で搾り取ってたんですよ? 今は、その部屋って静かでしょう?』
 …まさか、それでなのか?
『さあ、寝る前にしっかりとイメージして下さいよ? どんな物でも喜ばれるでしょうけれど、間違いなくデザインに凝らないと…』
 ごくり! 凝らないと?
『大河さんの寿命が縮まるのは間違いありませんね』
 ……あ、その未来が見えた気がする。
『さあ、頑張ってデザインして下さいね。 能力は二の次で大丈夫です! とにかくデザインです、デザイン!』
 う、うん…頑張って考えます…。
『出来たら教えて下さいねぇ~! あ、営業時間は間もなく終了しますので、明日の朝の9時以降にお願いします』
 夜中に悪戯通信を、その腐れド頭に大音量で送り付けてやる!
『ちゃんと電波の受信機能はオフにしますから、ご安心ください』
 …………。
しおりを挟む
感想 725

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?

後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。 目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。 日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。 そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。 さて、新しい人生はどんな人生になるのかな? ※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします! ◇◇◇◇◇◇◇◇ お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。 執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます! 9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~

はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま) 神々がくじ引きで決めた転生者。 「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」 って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう… まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか

処理中です...