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前略 母さん…
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折角助け出したダンジョンマスターだが、目を覚ますと色々と面倒くさそうな奴なので、俺はホワイト・オルター号までもう眠ったままで連れて行く事にした。
あ、そうだ…ナディア、あいつは結界ドームからは出てないんだよな?
『はい、マスター。ドームの中をウロウロとはしている様ですが、どうやら出る為の手段は持ち合わせていない様です』
よしよし、ちらっと見ただけだが、かなり気色悪い奴だったから、閉じ込めておけるなら幸いだ。
ならば、今のうちに準備をしっかりと進めておこう。
それじゃ、アーデ達に言って、嫁達とユズユズ達と妹天使と書いてマイエンジェル達をホワイト・オルター号まで集めてくれ。
『…最後の妹天使と書いてという所に、何か背筋がゾワワ~っとするものがありましたが…一応、了解しました』
一応って、ちゃんと了解しろよ!
妹天使と書いてマイエンジェルって、コルネちゃんとユリアちゃんにピッタリだろうが!
『………』
あれ? ナディアさ~ん? お~い! お~い?
ちっ! 無視しやがった。
おかしい…俺が創った時は、俺に従順な妖精だったはずなのに、最近どうも反抗的だな…。
もしかして、反抗期か?
『んな分けないでしょう! マスターの残念脳に呆れてるだけです!』
うぉ! 残念とは失礼な奴だな!
『失礼しました。残念では無く、生まれつきの病気でしたね』
おいぃ!
『……』
また無言かよ! まあ、いっか。
おーい、サラ、リリアさん! ダンジョンマスターは助けたから、一旦終了してホワイト・オルター号まで戻れよ~!
『ああ、助けたんですね…では、こっちも助けて下さいよ、大河さん』
んん? まさか、ウルスラグナでも倒せない相手でも出たのか!?
『サラ、少し話を省きすぎです。え~侯爵夫人が大興奮ではしゃぎ回っていて、我々の言う事を聞いてくれ無いんですよ』
……リリアさん、何とか引っ張って来てくれ。
俺にはお母さまを説得するのは無理だ。
『ちょ、大河さん! あんた、あの人の息子じゃないんかい!』
サラよ…人には出来る事しか出来ないのだよ。
『あんた、何を格好つけてんだよ! バーサーカーが暴れ回ってんだよ! 息子として何とかしろ!』
やだよ、恐ろしい! 父さんに何とかしてもらえ!
『それこそ無理なのでは?』
リリアさん、取りあえず頼んでみ? 命を賭けて止めて下さいって。
『『あんた、鬼やな…』』
ふっ…何とでも言うがいいさ。
俺は危険には近寄らないのだ。
さてと、そんじゃ俺も戻りますかね…この寝坊助のダンジョンマスター連れて。
しっかし、こいつがこの騒動の原因なんだよな。
無意識というか生というか色んな渇望の末にやっちゃった出来事であって、こいつが望んでこうなった訳ではないだろうが、ちょっと騒ぎが大きくなりすぎた感があるな。
そもそもダンジョンマスターってのは、ダンジョンで人を殺してなんぼの存在なんだから、こいつを責めるわけにもいかない。
殺して魂のエネルギーを集めて糧とするのが、こいつらのレーゾンデートルって奴なんだろうし。
結果的に、ダンジョン外での大事件にはなったけど、よく考えたら戦争を起こそうとした馬鹿が居なけりゃ、こいつも見つけられなかったし、こんな事件も起きなかったはずなんだよな。
う~~~ん…全部の責任は、この戦争起こした馬鹿皇帝のせいにしておく方が幸せかな。
っと、そんな事を考えてたら、ホワイト・オルター号に到着。
おお、ブレンダーにクイーンよ、お出迎えか? うりうり、可愛い奴め!
ブレンダーとクイーンをもふっていると、嫁達、妹達、ユズユズと、一緒に行っていた妖精達が戻って来た。
「みんな、お帰り~。怪我はないか?」
全員、口々に無事を伝えてくれた。
「それで…誰か、ウルスラグナ組を知らないか?」
そう帰って来た皆に問いかけると、
「派手な破壊音と機械音だけは皇都に響いてましたねえ…」「何か狂気じみた声も響いてたよ、ユズキ」
ユズキとユズカが、証言した。
「あの、トール様…流石に近寄って見たりは出来ません…」「出来るだけ離れてました…」「あ、あの…怖いです…」「トール様、ウルスラグナに乗ったお義母様に近寄れと? それは私達に死ねと言っている様な物ですよ?」「無理。絶対に無理!」
メリルが、ミルシェが、ミレーラが、マチルダが、イネスが、それぞれ震えながら答えた。
ってか、マチルダよ酷くね? イネスも無理って何だよ。
「お兄ちゃん…お母さんにあんな物あたえちゃ駄目だよ…」「おかあさん、きがすむまでかえってこないとおもうの…」
妹様達まで、母さんを見捨てた!?
もう、俺が行って止めなきゃならんか…アレを強制停止させる為のキーワードは、俺の音声入力だしなあ…はぁ…
あ、そうだ…ナディア、あいつは結界ドームからは出てないんだよな?
『はい、マスター。ドームの中をウロウロとはしている様ですが、どうやら出る為の手段は持ち合わせていない様です』
よしよし、ちらっと見ただけだが、かなり気色悪い奴だったから、閉じ込めておけるなら幸いだ。
ならば、今のうちに準備をしっかりと進めておこう。
それじゃ、アーデ達に言って、嫁達とユズユズ達と妹天使と書いてマイエンジェル達をホワイト・オルター号まで集めてくれ。
『…最後の妹天使と書いてという所に、何か背筋がゾワワ~っとするものがありましたが…一応、了解しました』
一応って、ちゃんと了解しろよ!
妹天使と書いてマイエンジェルって、コルネちゃんとユリアちゃんにピッタリだろうが!
『………』
あれ? ナディアさ~ん? お~い! お~い?
ちっ! 無視しやがった。
おかしい…俺が創った時は、俺に従順な妖精だったはずなのに、最近どうも反抗的だな…。
もしかして、反抗期か?
『んな分けないでしょう! マスターの残念脳に呆れてるだけです!』
うぉ! 残念とは失礼な奴だな!
『失礼しました。残念では無く、生まれつきの病気でしたね』
おいぃ!
『……』
また無言かよ! まあ、いっか。
おーい、サラ、リリアさん! ダンジョンマスターは助けたから、一旦終了してホワイト・オルター号まで戻れよ~!
『ああ、助けたんですね…では、こっちも助けて下さいよ、大河さん』
んん? まさか、ウルスラグナでも倒せない相手でも出たのか!?
『サラ、少し話を省きすぎです。え~侯爵夫人が大興奮ではしゃぎ回っていて、我々の言う事を聞いてくれ無いんですよ』
……リリアさん、何とか引っ張って来てくれ。
俺にはお母さまを説得するのは無理だ。
『ちょ、大河さん! あんた、あの人の息子じゃないんかい!』
サラよ…人には出来る事しか出来ないのだよ。
『あんた、何を格好つけてんだよ! バーサーカーが暴れ回ってんだよ! 息子として何とかしろ!』
やだよ、恐ろしい! 父さんに何とかしてもらえ!
『それこそ無理なのでは?』
リリアさん、取りあえず頼んでみ? 命を賭けて止めて下さいって。
『『あんた、鬼やな…』』
ふっ…何とでも言うがいいさ。
俺は危険には近寄らないのだ。
さてと、そんじゃ俺も戻りますかね…この寝坊助のダンジョンマスター連れて。
しっかし、こいつがこの騒動の原因なんだよな。
無意識というか生というか色んな渇望の末にやっちゃった出来事であって、こいつが望んでこうなった訳ではないだろうが、ちょっと騒ぎが大きくなりすぎた感があるな。
そもそもダンジョンマスターってのは、ダンジョンで人を殺してなんぼの存在なんだから、こいつを責めるわけにもいかない。
殺して魂のエネルギーを集めて糧とするのが、こいつらのレーゾンデートルって奴なんだろうし。
結果的に、ダンジョン外での大事件にはなったけど、よく考えたら戦争を起こそうとした馬鹿が居なけりゃ、こいつも見つけられなかったし、こんな事件も起きなかったはずなんだよな。
う~~~ん…全部の責任は、この戦争起こした馬鹿皇帝のせいにしておく方が幸せかな。
っと、そんな事を考えてたら、ホワイト・オルター号に到着。
おお、ブレンダーにクイーンよ、お出迎えか? うりうり、可愛い奴め!
ブレンダーとクイーンをもふっていると、嫁達、妹達、ユズユズと、一緒に行っていた妖精達が戻って来た。
「みんな、お帰り~。怪我はないか?」
全員、口々に無事を伝えてくれた。
「それで…誰か、ウルスラグナ組を知らないか?」
そう帰って来た皆に問いかけると、
「派手な破壊音と機械音だけは皇都に響いてましたねえ…」「何か狂気じみた声も響いてたよ、ユズキ」
ユズキとユズカが、証言した。
「あの、トール様…流石に近寄って見たりは出来ません…」「出来るだけ離れてました…」「あ、あの…怖いです…」「トール様、ウルスラグナに乗ったお義母様に近寄れと? それは私達に死ねと言っている様な物ですよ?」「無理。絶対に無理!」
メリルが、ミルシェが、ミレーラが、マチルダが、イネスが、それぞれ震えながら答えた。
ってか、マチルダよ酷くね? イネスも無理って何だよ。
「お兄ちゃん…お母さんにあんな物あたえちゃ駄目だよ…」「おかあさん、きがすむまでかえってこないとおもうの…」
妹様達まで、母さんを見捨てた!?
もう、俺が行って止めなきゃならんか…アレを強制停止させる為のキーワードは、俺の音声入力だしなあ…はぁ…
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