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下水の底がこんにちわ
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精霊さんが案内してくれた扉は、明らかに貴族とかが絶対に貴族とか偉い人なんて、一生用事が無い様な扉。
そりゃどんな扉だよって? まあ、見るからに粗末で汚い扉だな。
もしかしたら、変身して無きゃ酷い悪臭の洗礼も受けたかもしれない。
まあ、変身してたら関係ないからいいんだけど…しかし、マジで汚い扉だな。
ほんのちょっと…ほんのちょっとだけ開けるのをためらったが、精霊さんが何で行かないの? って顔してるんで、気合で開けます。
こういった扉って物は、間違って偉い人が開けたりしない様に、きっとガッチリと施錠されているってのがデフォルトだ。
鍵なんて探すのも面倒だから、ここは一発、メタルガードのパワーを見せてやろう。
「エネルギー…ブレード…」
俺の自慢のエネルギーブレードを振りかぶって、『きぃぃぃぃ~~』……ん?
扉が開きました…精霊さんが、チョンって触っただけで。
えっと…エネルギーブレードと俺のこの熱く燃え上がった…えっと、リビドーじゃない、パッションのやり場は?
あ、精霊さん! 無視しないでよ! ちょ、待って、先に行かないで!
扉の先は薄暗く、やっぱりきちゃない通路でした。
やがて通路は下りの階段へと続き、どんどこ地底の底まで下りて行くようだった。
扉からここまで、ざっと5~60mは歩いたかな?
ほぼ直線だったと記憶しているので、斜めに下がって行く階段を歩いているとはいえ、空から見たこのお城を思い起こしてみれば、もう少しでこのお城のど真ん中…の地下深くになると思う。
すでに明かりなんて物は無く、期待もしていない。
なので、先導する火の精霊さんが、小さく燃えて先を照らしてくれている。
どれぐらい下ったんだろうか? やがてまたまた粗末な扉に突き当たった。
もうさっきの様な恥ずかしい真似はせんぞ?
そっと手で扉を押すと動かない…ので引いてみたら開きました。
扉の先は、レンガを積んで出来たアーチ状の下水道。
前世でこんなの見たことあるなあ…古代ローマの下水道だったっけ?
良く漫画なんかで見る様な、歩くための通路とかは無い。
扉の先が、すぐ下水道になっている。
これってメンテナンス化は、下水の中をじゃぶじゃぶ歩くんだろうなあ。
あ~、精霊さん、どこにダンジョンあるの? え、そっち?
精霊さんは、下水の上流だか下流だか分かんないけど、ふよふよと俺を先導して飛んで行く。
仕方が無いので、俺はじゃぶじゃぶと汚水の中を突き進んだ。
変身しているから、中まで濡れたりはしないんだけど、はっきり言って気分は悪い。
下水を担当してた人も居なくなったからだろう、汚水が澱んででかなり汚物も浮かんでる。
そう言や、ダンジョンから放たれた蟲の最初の犠牲者というか寄生者って、この下水道の管理者じゃなかろうか?
その人には申し訳ないが、運が悪かったとしか言いようがない…。
あ! 今気が付いたけど、ここを出た時にはしっかり洗わないと、匂いが取れないんじゃないだろうか?
変身を解けば、汚れとか臭いも消えそうな気もするけど、試した事ないからなあ…。
そんな事を考えながら精霊さんの後をついて行くと、先導していた火の精霊さんが止まった。
他の精霊さんもその周りに集まって、汚水の中の一点をじっと見つめている…気がする。
え~、ここの下にダンジョンがあるの?
ほうほう、なるほど! 精霊さん、どうもありがとう。
どうやら、この汚水の下にダンジョンがある様ですな。
汚水の深さは、俺のひざ下10cmってとこか。
そこそこの深さがあるなあ。
ん~っと、それじゃ土の精霊さんは汚水の中に壁を造ってください。
水をせき止める感じで、ダンジョンを挟んで、あっちとこっちに。
それが完成したら、水の精霊さんはこの汚水を、壁の向こうにポイッてしてね。
汚物とかは、火の精霊さんが焼き払っちゃってくださいな。
風の精霊さんは、澱んだ空気を流して欲しいな…どっちが上流で下流かわからないけど。
みんな、出来そう? OK? では、おねがいしやっす!
そこからの精霊さんの働きは、さすがの一言だった。
土の精霊さんが、あっというまにこの下水道をダンジョンのあると思われる場所を挟んで壁を造り、水の精霊さんが水芸みたいに汚水を壁の向こうにピュ~ッと移動させ、火の精霊さんが水のあったスペースの汚物を焼いて消毒だー!
有毒ガスの発生を考慮して、風の精霊さんにお願いしてたんだけど、ちょっとした突風が場の空気を一掃する。
精霊さんの作業終了後には、乾いた下水の底がこんにちわしていたのだった。
そりゃどんな扉だよって? まあ、見るからに粗末で汚い扉だな。
もしかしたら、変身して無きゃ酷い悪臭の洗礼も受けたかもしれない。
まあ、変身してたら関係ないからいいんだけど…しかし、マジで汚い扉だな。
ほんのちょっと…ほんのちょっとだけ開けるのをためらったが、精霊さんが何で行かないの? って顔してるんで、気合で開けます。
こういった扉って物は、間違って偉い人が開けたりしない様に、きっとガッチリと施錠されているってのがデフォルトだ。
鍵なんて探すのも面倒だから、ここは一発、メタルガードのパワーを見せてやろう。
「エネルギー…ブレード…」
俺の自慢のエネルギーブレードを振りかぶって、『きぃぃぃぃ~~』……ん?
扉が開きました…精霊さんが、チョンって触っただけで。
えっと…エネルギーブレードと俺のこの熱く燃え上がった…えっと、リビドーじゃない、パッションのやり場は?
あ、精霊さん! 無視しないでよ! ちょ、待って、先に行かないで!
扉の先は薄暗く、やっぱりきちゃない通路でした。
やがて通路は下りの階段へと続き、どんどこ地底の底まで下りて行くようだった。
扉からここまで、ざっと5~60mは歩いたかな?
ほぼ直線だったと記憶しているので、斜めに下がって行く階段を歩いているとはいえ、空から見たこのお城を思い起こしてみれば、もう少しでこのお城のど真ん中…の地下深くになると思う。
すでに明かりなんて物は無く、期待もしていない。
なので、先導する火の精霊さんが、小さく燃えて先を照らしてくれている。
どれぐらい下ったんだろうか? やがてまたまた粗末な扉に突き当たった。
もうさっきの様な恥ずかしい真似はせんぞ?
そっと手で扉を押すと動かない…ので引いてみたら開きました。
扉の先は、レンガを積んで出来たアーチ状の下水道。
前世でこんなの見たことあるなあ…古代ローマの下水道だったっけ?
良く漫画なんかで見る様な、歩くための通路とかは無い。
扉の先が、すぐ下水道になっている。
これってメンテナンス化は、下水の中をじゃぶじゃぶ歩くんだろうなあ。
あ~、精霊さん、どこにダンジョンあるの? え、そっち?
精霊さんは、下水の上流だか下流だか分かんないけど、ふよふよと俺を先導して飛んで行く。
仕方が無いので、俺はじゃぶじゃぶと汚水の中を突き進んだ。
変身しているから、中まで濡れたりはしないんだけど、はっきり言って気分は悪い。
下水を担当してた人も居なくなったからだろう、汚水が澱んででかなり汚物も浮かんでる。
そう言や、ダンジョンから放たれた蟲の最初の犠牲者というか寄生者って、この下水道の管理者じゃなかろうか?
その人には申し訳ないが、運が悪かったとしか言いようがない…。
あ! 今気が付いたけど、ここを出た時にはしっかり洗わないと、匂いが取れないんじゃないだろうか?
変身を解けば、汚れとか臭いも消えそうな気もするけど、試した事ないからなあ…。
そんな事を考えながら精霊さんの後をついて行くと、先導していた火の精霊さんが止まった。
他の精霊さんもその周りに集まって、汚水の中の一点をじっと見つめている…気がする。
え~、ここの下にダンジョンがあるの?
ほうほう、なるほど! 精霊さん、どうもありがとう。
どうやら、この汚水の下にダンジョンがある様ですな。
汚水の深さは、俺のひざ下10cmってとこか。
そこそこの深さがあるなあ。
ん~っと、それじゃ土の精霊さんは汚水の中に壁を造ってください。
水をせき止める感じで、ダンジョンを挟んで、あっちとこっちに。
それが完成したら、水の精霊さんはこの汚水を、壁の向こうにポイッてしてね。
汚物とかは、火の精霊さんが焼き払っちゃってくださいな。
風の精霊さんは、澱んだ空気を流して欲しいな…どっちが上流で下流かわからないけど。
みんな、出来そう? OK? では、おねがいしやっす!
そこからの精霊さんの働きは、さすがの一言だった。
土の精霊さんが、あっというまにこの下水道をダンジョンのあると思われる場所を挟んで壁を造り、水の精霊さんが水芸みたいに汚水を壁の向こうにピュ~ッと移動させ、火の精霊さんが水のあったスペースの汚物を焼いて消毒だー!
有毒ガスの発生を考慮して、風の精霊さんにお願いしてたんだけど、ちょっとした突風が場の空気を一掃する。
精霊さんの作業終了後には、乾いた下水の底がこんにちわしていたのだった。
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