システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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まどいせんって何だ?

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 偉い方への蟲見せが終わり、もうすぐ日暮れという時刻となったので、我が家のメンバーを乗せたホワイト・オルター号は陽の沈む西へと飛び立った。
 とは言っても、ほんの数Kmほど離れた場所へと向かうだけなのだが。
 
 モフリーナとの待ち合わせの場所は、空から見ても豊かな森と草原という自然に囲まれているにも関わらず、なぜか地面がむき出しとなっている空白地帯。
 そう、つい先日、俺達家族が賊を抹殺して被害者達を救出した後、精霊さんとダンジョンの黒竜さんが灼熱の炎で灰燼に帰した村の跡地だ。
 まあ、こうして見ると、幾らか思う事は有るのだが…これは仕方ない事だと、自分に言い聞かせるしかないな。 

 さて、んじゃ村の跡地の端っこに着陸しましょうかね。
 この村の跡地周辺の土地は、すでにモフリーナがダンジョン領域化してるから、俺達が居ればすぐにやって来るだろう。
 ちなみに、この一面の焼け野原となっている跡地は、モフレンダがダンジョン化している。
 2人のダンジョン領域を地図上に書き記すと、まるで迷路の様に入り組んでいる。
 どういう基準で2人この地をで分け合って領域化していったのか知らないが、焼け野原がモフリーナだったりモフレンダだったりと、非常に入り組んだ形になっている。
 まあ、この戦争が終わったら、このダンジョン領域化されまくった土地は、全部解放する予定なのだが。
 やっと収入が出来たモフレンダには悪いのだが、ここは放棄してもらう予定だ。
 その代わりもちゃんと用意してあるし、彼女も納得してくれている(モフリーナ談)らしい。

 とか考えている内に、どうやら陽が沈み始めた。
 山影に沈む夕日を見ていると、小学生の頃のキャンプを思い出すなあ。
 遠き山〇~♪ 日は落ち〇~♪ 星は空〇~♪ ちりばめ〇~♪ 今日のわざ〇~♪ なし終え〇~♪
 そう言えば、あの歌の最後に繰り返してた【まどいせん】って何だ?
『車座になる事ですね。漢字では円居と書くんですよ、大河さん』
 …サラに教えられるとか…もの凄く複雑な気分…
『失礼な男ですね! 本気の私は、物知りなんですよ!』
『貴方様、騙されてはいけません。管理局ののデータを盗み見ただけの事ですから。サラの頭が良いはずありません』
 なるほど、カンニングか。
『ちょ、失礼な! サラちゃんの頭脳はIQ200なんですー!』
『ふっ…私が創りあげた頭脳なのに? ぎりぎり100に届かない様に設計したはずです』
 もしや平均値?
『そ、そんな馬鹿な…この優秀なサラちゃんの頭脳が…IQ100…だと?』
『ええ、成人の6割強がその数値ですから、平均です。ちなみに、バストサイズは、小学生高学年に合わせてあります』
 ……俺は何も聞いて無い聞いて無い…
『大河さん! 今すぐ私のバインバインの胸のサイズは忘れなさい! いいですね、忘れるのですよ!』
 聞きたくない聞きたくない………
 だけど一言だけ。サラの胸は走っても揺れない、以上!
『うがーーーー! ゆーーれーーまーーすーー!』
 望みは高く 果てし無く~♪ わか〇んちん共 とっち〇ちん♪
『気にし〇い 気に〇ない 気〇しない~♪ サラにぴったりです』
『リリアーーー! 〇休さんで、納得すんじゃねーー! 何がぴったりかーー!』
 頭の中で騒ぐなよな…五月蠅いじゃんか。

 ドタバタ喜劇が俺の頭の中で行われているなどとは誰も思わなかった様で、夕日を見ながら哀愁漂わていると思われたらしい。
 うん、最初はね…確かに懐かしんでたんだけど…どこで話が方向転換したんだろう?
 あ、ずっと黙ってたからかな? 家族が声を掛けづらそうにしてたので、俺から話しかけるとすっか。
「皆、もうモフリーナも来るだろうから、もうちょっと待ってね」
 何故か全員がホワイト・オルター号から降りて、俺の後ろに並んでいた。
 いや、ユリアちゃんは疲れてるだろうから、部屋で休ませてあげて?
 コルネちゃんは、こんなキモイ物は見ちゃいけません!
 嫁~ずも、中で待っててくれていいんだよ? 
 え、モフリーナに会いたい?
 あ、そう…別にいいけど…

 そんな会話をしていると、陽も陰り薄暗くなった森の中から、猫耳巨乳のビジネスウーマンが、ゆっくりと近づいてきた。
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