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超無邪気な爆弾娘
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ユリアちゃんは『びっくりした』の一言で済ませてたけど、本当に驚いたのは俺達見てた方だ。
何せいきなり砂浜が爆発するわ、飛び上がろうとすれば天高く舞い上がるわ、規格外すぎるにも程がある。
戦闘訓練や模擬戦なんてする必要も無いぐらい、その恐ろしいまでの潜在能力を見せつけられたのだ。
…マジで俺の装備が一番貧弱かもしれん…。
取りあえず、穴の中心にもう一度俺は飛び込み、
「ユリアちゃん大丈夫? 穴から出るから、じっとしててね」
そうユリアちゃんに告げると、「おにいちゃん?」と、問いかけるユリアちゃんをまるっと無視して、そっと抱っこして嫁達の元へと跳び上がった。
そういや、変身したままだったな。
「やっぱり、おにいちゃん? すっごーーーい!」
きゃっきゃと喜ぶユリアちゃんであったが、先程までの異常なまでの運動能力や爆発的なエネルギーの奔流を見てしまった後では、俺のジャンプなんて、称賛されるような物では無い。
ただ俺とユリアちゃんとの違いをあげるとすれば、きちんと自分の能力をコントロール出来ているかどうかだろう。
これは、ユリアちゃんの今後の課題となるだろう。
ま、それはそれとして、
「それじゃ、ユリアちゃんはコルネちゃんと自分の力のコントロールの仕方を覚えようね」
「は~い!」
とても元気よく手を挙げてお返事できたユリアちゃんであったが、直後に固まった。
「おにいちゃん…」
「ん? どうした?」
何か問題でもあったのか?
「あのね、どれがこるねおねえちゃん?」
そう言われて、はたと気付く。
さっき穴の中で、確かにユリアちゃんは俺が誰だか分かって無かった。
そりゃそうだ。だって変身してたから。
同じ理由で、コルネちゃんだけでなく、嫁達もユズユズも変身している。
初見で誰が誰だか見分けなんて付くはずない。
「あ!」
遅ればせながらそれに気が付いた、俺と変身組のみんな。
取りあえず、ユリアちゃんを囲んでまたもや自己紹介タイムと相成りました。
ユリアちゃんを変身組と母さん、ドワーフメイド衆が取り囲んでワイワイとやっている間に、父さんの所へと進み話しかけた。
「父さん、ユリアちゃん…どう思う?」
俺の問いかけに、父さんはもの凄い渋い顔で、
「あれは反則だろう…対人戦だと勝てる気がしないぞ」
まさかのギブアップ宣言。
「父さんでも、厳しい?」
「ああ…いや、何とか戦いにはなるだろうが、勝てる見込みは無いな」
少し考えた後、そう答えた。
確かに戦っている形にはなるだろうが、勝敗は明白すぎる。
あの光る粒子の様な自動展開するシールドは、間違いなく父さんの攻撃を防ぎきるだろう。
しかも、ユリアちゃんがあのシールドを使いこなす事が出来たら、それ自体も強烈な攻撃手段になる。
ユリアちゃんを中心に展開する、極小のシールド。
背部の羽や、展開した鎧のパーツの発光づ部分から吐きだされ続けるソレは、球状に展開するだけとは限っていない。
つまり、元より展開する形状に制限など無いのだ。
槍の形にでも巨大な盾の形にでも、果てはミサイルの様に打ち出す事すらも可能かもしれない。
しかも、自身の防御は完全にオートマチックで行われるのだ。
あんな凶悪な物を相手に戦闘行為なんて、ほとんど自殺の様な物。
それを父さんは一瞬で悟ったのだろう。
さすがは戦闘能力に秀でた男だ…ただの脳筋じゃ無かったんだな。
「トール…お前、勝てるか?」
「ん~~負けないけど、勝てるとも言えない…」
それなりに手はあるけど…絶対に勝てるとは言えないなあ。
「だよな…ネス様も何を考えてあんな物を幼子に与えてるんだか…」
ごめん、それ俺が創りました…とは言えないから、
「前に話したけど、ユリアちゃんは元々かなり特別な子だからね。あれでもかなり抑えてるんだと思う」
俺が、冗談半分で趣味全開で創ったなんて言ったら、どんな顔するだろう?
「そうか…まあ、コルネと一緒に制御方法を考えて…っと、教えると言えば、ナディアはどうしたんだ?」
そうだ、コルネちゃんはナディアが教えてたんだったな。
「今、サラとリリアさんが迎えに行ってる。多分、今日中に戻ってくると思うよ」
帰ってくるよな?
「良し、それじゃ本格的な訓練はナディアが戻ってからだな。今は慣熟訓練ってとこだな」
「うん。まあ、まずは装備と能力解放状態に慣れてもらおう。せめて、普通に動けるようにはなってもらわないとね」
ちょっとジャンプのつもりがお空の彼方ってのは、洒落にならないからな。
少なくとも狙った所にジャンプできる程度には、慣れてもらわないとな。
「そうと決まったら…」
父さんは、ぐるっと振りかえって、
「おい、お前ら、喜べ! 可愛い女の子と訓練だ!」
『おぉーーーーーーー!!』
さっきまで静かだった騎士さん達が、にわかに騒めき立った。
「相手は可愛い俺の娘、コルネリアとユリアーネだ! 嬉しいだろ!」
『……おぉ…ぉぉ』
まさかの凶悪変身娘相手の悪夢の訓練と聞いた騎士さん達は、一様に意気消沈した。
あの超無邪気な爆弾娘2人相手です。
残念だけど、死んでください…
何せいきなり砂浜が爆発するわ、飛び上がろうとすれば天高く舞い上がるわ、規格外すぎるにも程がある。
戦闘訓練や模擬戦なんてする必要も無いぐらい、その恐ろしいまでの潜在能力を見せつけられたのだ。
…マジで俺の装備が一番貧弱かもしれん…。
取りあえず、穴の中心にもう一度俺は飛び込み、
「ユリアちゃん大丈夫? 穴から出るから、じっとしててね」
そうユリアちゃんに告げると、「おにいちゃん?」と、問いかけるユリアちゃんをまるっと無視して、そっと抱っこして嫁達の元へと跳び上がった。
そういや、変身したままだったな。
「やっぱり、おにいちゃん? すっごーーーい!」
きゃっきゃと喜ぶユリアちゃんであったが、先程までの異常なまでの運動能力や爆発的なエネルギーの奔流を見てしまった後では、俺のジャンプなんて、称賛されるような物では無い。
ただ俺とユリアちゃんとの違いをあげるとすれば、きちんと自分の能力をコントロール出来ているかどうかだろう。
これは、ユリアちゃんの今後の課題となるだろう。
ま、それはそれとして、
「それじゃ、ユリアちゃんはコルネちゃんと自分の力のコントロールの仕方を覚えようね」
「は~い!」
とても元気よく手を挙げてお返事できたユリアちゃんであったが、直後に固まった。
「おにいちゃん…」
「ん? どうした?」
何か問題でもあったのか?
「あのね、どれがこるねおねえちゃん?」
そう言われて、はたと気付く。
さっき穴の中で、確かにユリアちゃんは俺が誰だか分かって無かった。
そりゃそうだ。だって変身してたから。
同じ理由で、コルネちゃんだけでなく、嫁達もユズユズも変身している。
初見で誰が誰だか見分けなんて付くはずない。
「あ!」
遅ればせながらそれに気が付いた、俺と変身組のみんな。
取りあえず、ユリアちゃんを囲んでまたもや自己紹介タイムと相成りました。
ユリアちゃんを変身組と母さん、ドワーフメイド衆が取り囲んでワイワイとやっている間に、父さんの所へと進み話しかけた。
「父さん、ユリアちゃん…どう思う?」
俺の問いかけに、父さんはもの凄い渋い顔で、
「あれは反則だろう…対人戦だと勝てる気がしないぞ」
まさかのギブアップ宣言。
「父さんでも、厳しい?」
「ああ…いや、何とか戦いにはなるだろうが、勝てる見込みは無いな」
少し考えた後、そう答えた。
確かに戦っている形にはなるだろうが、勝敗は明白すぎる。
あの光る粒子の様な自動展開するシールドは、間違いなく父さんの攻撃を防ぎきるだろう。
しかも、ユリアちゃんがあのシールドを使いこなす事が出来たら、それ自体も強烈な攻撃手段になる。
ユリアちゃんを中心に展開する、極小のシールド。
背部の羽や、展開した鎧のパーツの発光づ部分から吐きだされ続けるソレは、球状に展開するだけとは限っていない。
つまり、元より展開する形状に制限など無いのだ。
槍の形にでも巨大な盾の形にでも、果てはミサイルの様に打ち出す事すらも可能かもしれない。
しかも、自身の防御は完全にオートマチックで行われるのだ。
あんな凶悪な物を相手に戦闘行為なんて、ほとんど自殺の様な物。
それを父さんは一瞬で悟ったのだろう。
さすがは戦闘能力に秀でた男だ…ただの脳筋じゃ無かったんだな。
「トール…お前、勝てるか?」
「ん~~負けないけど、勝てるとも言えない…」
それなりに手はあるけど…絶対に勝てるとは言えないなあ。
「だよな…ネス様も何を考えてあんな物を幼子に与えてるんだか…」
ごめん、それ俺が創りました…とは言えないから、
「前に話したけど、ユリアちゃんは元々かなり特別な子だからね。あれでもかなり抑えてるんだと思う」
俺が、冗談半分で趣味全開で創ったなんて言ったら、どんな顔するだろう?
「そうか…まあ、コルネと一緒に制御方法を考えて…っと、教えると言えば、ナディアはどうしたんだ?」
そうだ、コルネちゃんはナディアが教えてたんだったな。
「今、サラとリリアさんが迎えに行ってる。多分、今日中に戻ってくると思うよ」
帰ってくるよな?
「良し、それじゃ本格的な訓練はナディアが戻ってからだな。今は慣熟訓練ってとこだな」
「うん。まあ、まずは装備と能力解放状態に慣れてもらおう。せめて、普通に動けるようにはなってもらわないとね」
ちょっとジャンプのつもりがお空の彼方ってのは、洒落にならないからな。
少なくとも狙った所にジャンプできる程度には、慣れてもらわないとな。
「そうと決まったら…」
父さんは、ぐるっと振りかえって、
「おい、お前ら、喜べ! 可愛い女の子と訓練だ!」
『おぉーーーーーーー!!』
さっきまで静かだった騎士さん達が、にわかに騒めき立った。
「相手は可愛い俺の娘、コルネリアとユリアーネだ! 嬉しいだろ!」
『……おぉ…ぉぉ』
まさかの凶悪変身娘相手の悪夢の訓練と聞いた騎士さん達は、一様に意気消沈した。
あの超無邪気な爆弾娘2人相手です。
残念だけど、死んでください…
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