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ユリアちゃんと我が家
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我が家に着いた俺は、ユリアちゃんに全員をまずは紹介。
嫁達やメイド衆、はてはユズ&ユズを1人1人丁寧に紹介したところ、きちんと各人に、
「ゆりあーね・で・あるてあんです。よろしくおねがいします」
と、きちんと答えていた。 なんて良い子なんだろう! 思わず抱きしめるところだった…嫁達に邪魔されたけど…物理的に。
早速とばかり、嫁達はユリアちゃんをおしゃべりしながら応接室へと引っ張り込んだ。
まあ、皆が嫌な顔しなくてよかったよ。
んじゃま、それでは俺は父さん達に連絡でもしますかね。
俺はトボトボと1人寂しく通信の呪法具が並ぶ通信部屋へと向かった。
『んじゃ、父さんはまた王都に戻ったの?』
父さん達は、何故か王都に戻ってた様だ。
『ああ、王都の街門に陛下から緊急の仕事が入ったらしくて、連絡が来て捕まった。仕事も思ったよりも手ごわくてまだ王都だ。でもさっき全部終わらせたんで、明日には再出発の予定だ』
父さん頑張ったんだな。お国の軍を預かる部署なんだから、そりゃ書類仕事も多いだろうし、緊急の仕事もあろう。しかし、王都を出る直前とは…運が無い。
『それじゃ、出発はちょっと待って。せっかくだから、ホワイト・オルター号を出して迎えに行ってもらうから』
いや、むしろ運が良かったのか? 街道を蒸気自動車で数日走る所が、のんびり空の旅に変わるんだから。
『誰か迎えに来てくれるのか? ありがたい。いや、しかしそれならいっそうの事、ユリアーネを連れてくればいいんじゃないのか?』
もちろんそれも考えました。しかし、ユリアちゃんを王都に連れて行けば、間違いなく国王陛下がしゃしゃり出て来るのは明白。
あの純朴で真っ白なユリアちゃんを、腹黒タヌキの前に出すのはちょっと…。
なので、まずは我が家だけで集合して馴染んでもらう事にしたのだ。
『それも良いけど、まずはアルテアン一家で親睦を深めようではないですか! コルネちゃんだって、早く妹に会いたいだろうし』
父さんだって、通信の呪法具の向こうで、とっても大きな声で『会いたい会いたい!』と声が漏れ聞こえる程に騒いでる、コルネちゃんの存在を無視できまい。
『なるほど、確かにそうだな。では、到着の連絡を待っているぞ』
『うん。出来るだけ早く行くようにさせるから。母さんとコルネちゃんやペットも纏めて一緒に来てね。置いて飛び立ったら…父さんの命の保障は出来ないから、そこんとこヨロシク』
あの2人を放置とか、恐ろしい…それにブレンダーにクイーンって最強の布陣じゃね? ついでにクロちゃんとノワールもいるけど。
『も、もちろんだとも! 人数制限は?』
人数って言ったって、ホワイト・オルター号の定員は有って無いような物だからなあ…最悪、カーゴルームに詰め込んでも大丈夫だし。
『何人でも好きなだけ連れてきたらいいよ。何なら王都の屋敷の使用人さん達も纏めて連れて来ても良いから。ただし、宿に泊まってもらう事になるけどね』
屋敷の部屋数には限りがあるからな。
『了解した。では王都の屋敷で待ってるからな。通信終わり』
『明後日ぐらいには着くから、ちょっとだけ待ってて。通信終わり』
うむ、これでオッケー。ではサラとリリアさんに、明日にでも行って来てもらうとしますか。
通信も恙無く終了し、俺は皆の居る応接室へと向かった。
廊下にまで聞こえる姦しい声が漏れ聞こえる。あれは嫁達がユリアちゃんと戯れている声だろう。
いや~前世含めたら立派なおっさんだけど、ユリユリしてる女子は大好物だ!
もちろん主役はユリユリのユリアちゃんだ! いや、本人も嫁達もは別にユリじゃないと思うけど…。
とにかく、今はユリアちゃん含め、皆と色々と話し合う必要があるんだから丁度良い。
この場でアレコレと話をさせて貰おう。
そう思い、応接室のちょっと豪華な扉を3回ノックして入室の声を確認した後、ゆっくりと扉を引いて開けると、思った通りユリアちゃんが嫁達にもみくちゃにされていた。
「あ、トール様。お話は終わりましたか?」
そんな大騒動の中でも、メリルは嫁筆頭として常に周囲に気を配っている様で、俺の入室に際してすぐに声を掛けて来た。
「うん、まあ父さんとは話をして来た」
そう答えた後、窓辺の椅子に座ってうたた寝しているサラと、ぼんやり嫁達の奇行を眺めていたリリアさんに、
「悪いけど、リリアさんはサラと明日にでも王都に父さん達を迎えに行ってくれないかな」
そう告げると、リリアさんが無言で頷いた。ま、サラじゃ無くてリリアさんだから、大丈夫だろう。
「それで、ユリアちゃんは何をしてたのかな?」
ユリアちゃんを中心に嫁達が楽し気に話しているのは見たけど。
「おにいちゃんのおよめさんのおはなしをきいてたの! めりるおねえちゃんは、おひめさまだったんだって!」
おぅ! 女の子の永遠の憧れ、お姫様。確かにメリルは王女だったんだから、間違ってないな。
「みるしぇおねえちゃんは、おにいちゃんとうまれたときからいっしょだったって!」
それも…ほぼ間違いでは無い。
「みれーらおねえちゃんは、おにいちゃんだいすきなんだって!」
ぶはっ! それは内緒にしなきゃだめなやつでは? 見ろ、ミルシェが真っ赤になって頭から煙を出してるぞ?
「まちるだおねえちゃんは、すごくおっぱいおおきいんだよ!」
…ええ、立派な物をお持ちです…間違いなく。
「いねすおねえちゃんは、きしだったんだって!」
ああ、うん。ポンコツだった気がしないでも無いけどな。
元は、メリルの護衛を兼任してたけど…王都って人材不足だよんなあ…。
「みんな、とってもゆりあにやさしいよ!」
とっても明るく、ニパッ! と擬音が付きそうなぐらいの良い笑顔のユリアちゃんは、ダンジョン島に居た時と比べて、なんだか明るくなったような気がした。
嫁達やメイド衆、はてはユズ&ユズを1人1人丁寧に紹介したところ、きちんと各人に、
「ゆりあーね・で・あるてあんです。よろしくおねがいします」
と、きちんと答えていた。 なんて良い子なんだろう! 思わず抱きしめるところだった…嫁達に邪魔されたけど…物理的に。
早速とばかり、嫁達はユリアちゃんをおしゃべりしながら応接室へと引っ張り込んだ。
まあ、皆が嫌な顔しなくてよかったよ。
んじゃま、それでは俺は父さん達に連絡でもしますかね。
俺はトボトボと1人寂しく通信の呪法具が並ぶ通信部屋へと向かった。
『んじゃ、父さんはまた王都に戻ったの?』
父さん達は、何故か王都に戻ってた様だ。
『ああ、王都の街門に陛下から緊急の仕事が入ったらしくて、連絡が来て捕まった。仕事も思ったよりも手ごわくてまだ王都だ。でもさっき全部終わらせたんで、明日には再出発の予定だ』
父さん頑張ったんだな。お国の軍を預かる部署なんだから、そりゃ書類仕事も多いだろうし、緊急の仕事もあろう。しかし、王都を出る直前とは…運が無い。
『それじゃ、出発はちょっと待って。せっかくだから、ホワイト・オルター号を出して迎えに行ってもらうから』
いや、むしろ運が良かったのか? 街道を蒸気自動車で数日走る所が、のんびり空の旅に変わるんだから。
『誰か迎えに来てくれるのか? ありがたい。いや、しかしそれならいっそうの事、ユリアーネを連れてくればいいんじゃないのか?』
もちろんそれも考えました。しかし、ユリアちゃんを王都に連れて行けば、間違いなく国王陛下がしゃしゃり出て来るのは明白。
あの純朴で真っ白なユリアちゃんを、腹黒タヌキの前に出すのはちょっと…。
なので、まずは我が家だけで集合して馴染んでもらう事にしたのだ。
『それも良いけど、まずはアルテアン一家で親睦を深めようではないですか! コルネちゃんだって、早く妹に会いたいだろうし』
父さんだって、通信の呪法具の向こうで、とっても大きな声で『会いたい会いたい!』と声が漏れ聞こえる程に騒いでる、コルネちゃんの存在を無視できまい。
『なるほど、確かにそうだな。では、到着の連絡を待っているぞ』
『うん。出来るだけ早く行くようにさせるから。母さんとコルネちゃんやペットも纏めて一緒に来てね。置いて飛び立ったら…父さんの命の保障は出来ないから、そこんとこヨロシク』
あの2人を放置とか、恐ろしい…それにブレンダーにクイーンって最強の布陣じゃね? ついでにクロちゃんとノワールもいるけど。
『も、もちろんだとも! 人数制限は?』
人数って言ったって、ホワイト・オルター号の定員は有って無いような物だからなあ…最悪、カーゴルームに詰め込んでも大丈夫だし。
『何人でも好きなだけ連れてきたらいいよ。何なら王都の屋敷の使用人さん達も纏めて連れて来ても良いから。ただし、宿に泊まってもらう事になるけどね』
屋敷の部屋数には限りがあるからな。
『了解した。では王都の屋敷で待ってるからな。通信終わり』
『明後日ぐらいには着くから、ちょっとだけ待ってて。通信終わり』
うむ、これでオッケー。ではサラとリリアさんに、明日にでも行って来てもらうとしますか。
通信も恙無く終了し、俺は皆の居る応接室へと向かった。
廊下にまで聞こえる姦しい声が漏れ聞こえる。あれは嫁達がユリアちゃんと戯れている声だろう。
いや~前世含めたら立派なおっさんだけど、ユリユリしてる女子は大好物だ!
もちろん主役はユリユリのユリアちゃんだ! いや、本人も嫁達もは別にユリじゃないと思うけど…。
とにかく、今はユリアちゃん含め、皆と色々と話し合う必要があるんだから丁度良い。
この場でアレコレと話をさせて貰おう。
そう思い、応接室のちょっと豪華な扉を3回ノックして入室の声を確認した後、ゆっくりと扉を引いて開けると、思った通りユリアちゃんが嫁達にもみくちゃにされていた。
「あ、トール様。お話は終わりましたか?」
そんな大騒動の中でも、メリルは嫁筆頭として常に周囲に気を配っている様で、俺の入室に際してすぐに声を掛けて来た。
「うん、まあ父さんとは話をして来た」
そう答えた後、窓辺の椅子に座ってうたた寝しているサラと、ぼんやり嫁達の奇行を眺めていたリリアさんに、
「悪いけど、リリアさんはサラと明日にでも王都に父さん達を迎えに行ってくれないかな」
そう告げると、リリアさんが無言で頷いた。ま、サラじゃ無くてリリアさんだから、大丈夫だろう。
「それで、ユリアちゃんは何をしてたのかな?」
ユリアちゃんを中心に嫁達が楽し気に話しているのは見たけど。
「おにいちゃんのおよめさんのおはなしをきいてたの! めりるおねえちゃんは、おひめさまだったんだって!」
おぅ! 女の子の永遠の憧れ、お姫様。確かにメリルは王女だったんだから、間違ってないな。
「みるしぇおねえちゃんは、おにいちゃんとうまれたときからいっしょだったって!」
それも…ほぼ間違いでは無い。
「みれーらおねえちゃんは、おにいちゃんだいすきなんだって!」
ぶはっ! それは内緒にしなきゃだめなやつでは? 見ろ、ミルシェが真っ赤になって頭から煙を出してるぞ?
「まちるだおねえちゃんは、すごくおっぱいおおきいんだよ!」
…ええ、立派な物をお持ちです…間違いなく。
「いねすおねえちゃんは、きしだったんだって!」
ああ、うん。ポンコツだった気がしないでも無いけどな。
元は、メリルの護衛を兼任してたけど…王都って人材不足だよんなあ…。
「みんな、とってもゆりあにやさしいよ!」
とっても明るく、ニパッ! と擬音が付きそうなぐらいの良い笑顔のユリアちゃんは、ダンジョン島に居た時と比べて、なんだか明るくなったような気がした。
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