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悪魔のささやき
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互いの紹介も終わったので、全員でのんびりお茶タイム。
ここで予想はしていた事なんだけど、ユリアちゃんはポッケの中にあるカードが気になるご様子。
そりゃ、まあ…ものすごい力だと言ったんだから、例の力が気になるのは仕方ない。
お茶とお菓子を愉しんでいる間も、ポッケの上からなでなでさわさわ、別に見るぐらいなら構わないし、顕現させるのに必要なキーワードもあるし、もちろんユリアちゃんの力を解放する必要が…あれ? 別に装備だけなら力は開放しなくてもいいんじゃね?
『ええ、装備を身に付けるだけなら、別にエネルギーを開放する必要はありません。むしろ解放した状態で装備を身に付けた場合の破壊力を考慮すると、出来るだけ能力は抑えた方が宜しいかと』
こっそりリリアさんが教えてくれた。ってか、俺の頭の中をリアルタイムでモニターしてたな?
今はそれどころじゃ無いな。って事は、カードを具現化しても大丈夫だという事?
『まあ、この場で身に付けるだけでしたら問題はないでしょう』
このままユリアちゃんがカードを持ったままで、ずっとそわそわしてるのも可哀そうだしな。
それに落したりしたら大変だ。変身しちゃえば落とす心配も無いはずだから、思い切って変身だけさせようかな。
うん、決めた!
「ユリアちゃん、カードが気になる?」
別に怒ってなんかないよ~って思ってもらえる様に、にこやかに語りかけるお兄ちゃんであった。
「えっと…うん…ちょっとだけ…」
それでも責められてると感じちゃったユリアちゃん。シュン…と、俯くその顔もイイネ!
「それじゃ、ちょっとだけ使っちゃおうか?」
悪魔のささやきは、幼女の落ち込んだ顔を満面の笑みにさせるに十分だったようだ。
「いいの!?」
ガバッ! と顔を上げて両手も挙げて万歳する幼女! So cute!
「いいよ。でも、ちょっとだけね。ちゃんとお兄ちゃんの言う事を聞くのと、帰ったら練習するお約束もね」
「やったーー!」
ま~お試しって事で、ちょっと変身させちゃおうかな。
俺達は、モフリーナに頼んで何も無い拾い空間へと転移させてもらった。
もちろんサラやリリアさんだけでなく、天鬼族や蜂に妖精達、もふりんまでもついて来た。
みんな、野次馬根性旺盛だねえ。ただ変身するだけなんだけどなあ。
「よし、それじゃユリアちゃん。さっき教えてあげた通りにやってみようか」
ここに来る前に、カードを起動させるためのワードはすでに教えておいたのだ。
「はい!」
元気よく返事をしたユリアちゃんは、ポッケからカードを取り出し、右手に持って前に突き出した。
さあ、初変身のお披露目だ! やったんさい、ユリアちゃん!
ユリアちゃんは、もの凄く真剣な表情で起動のためのワードを口にした。
「わがみぎてが、いでおん! どっこいしょ!」
ドテッ! 全員一斉にズッコケた。
「ちゃうちゃう! ユリアちゃん、ちゃうねん! ちょっとこっちへ」
何故か似非関西弁の様になってしまったが、ユリアちゃんを呼び寄せて、耳元でコショコショ。
「あ! ゆりあ、まちがっちゃった、てへっ!」
てへぺろだと! なんという高等テクニックなのだ! お兄ちゃん、一撃でKnock Outされちゃったよ!
「えっと、もういっかいいきまーす。わがみぎてに、いでよ! どっこしょ!」
今度は無事にカードを起動させると、ユリアちゃんが突き出した右手に持っていたカードが眩しく輝いた。
そしてその光が収まった時、彼女の右手には黄金色に輝く独鈷杵が握られていた。
「うわ~! おにいちゃん、かーどがどっこいしょになったよ!」
とっても嬉しそうに報告してくれるユリアちゃんだが、残念! どっこいしょでは無く独鈷杵ね。
きっと前世ではアニメとか漫画、ラノベなどでお馴染となったであろう、独鈷杵。
いや、きっと思い出すのはもしかしたら三鈷杵や五鈷杵とかの方かもしれない。
あっちの方が格好良いし派手だからな。
それはともかく、独鈷杵とは密教の儀式などで使用される密教法具の一種である金剛杵の1つだ。中央に握り手となる柄があって中央には大日如来の目があるとか。
両端は槍の刃を模した様に鋭く尖った形状になっていて、そこが独鈷と呼ばれている部分であり、総金属製なだけあってそこそこずっしりとしている。
もちろん、武器として敵の頭を砕くとかいう使い方もあるらしい。
三鈷杵や五鈷杵は、中央に伸びた鋭い槍状の物を囲む様に配置された、2個または4個の花びらのような刃と中央の槍状の物の数を合わせた物。
儀式などによって使い分けるとか聞いた事があるけど、詳しくは不明だ。
元は金剛杵ってぐらいだから、ダイヤモンドの様に硬い金属で出来てた神器の1つで、インドラが雷を操る時に使ったとか言う伝承もあるんだけど、本当か嘘かは見た事も無いから、俺は知らない。
実は大きさも様々なんだけど、今回はユリアちゃんの持てるぎりぎりの大きさになっちゃってた。
重くてごめんね…お兄ちゃん、反省するよ。後悔はしないけどもね!
ぷにぷにふわふわ幼女が武骨な密教の法具を持ってるなんて、もう完全にギャップ萌えここに極まれり!
うわ~! うわ~! と、独鈷杵を両手で持って嬉しそうに眺めていたユリアちゃんだが、
「よし、それじゃ続けて変身してみようか」
悪魔のささやきパートⅡ! ま、コルネちゃんと一緒なんだけど。
「うん! へんしんするね!」
キリッ! とお顔を引き締めて、独鈷杵を右手に持ち前に突き出して、ゆっくり深呼吸をしてから、
「めたもるふぉーーーぜ!」
その瞬間、更に眩しい光の奔流が独鈷杵から溢れ出た。
ここで予想はしていた事なんだけど、ユリアちゃんはポッケの中にあるカードが気になるご様子。
そりゃ、まあ…ものすごい力だと言ったんだから、例の力が気になるのは仕方ない。
お茶とお菓子を愉しんでいる間も、ポッケの上からなでなでさわさわ、別に見るぐらいなら構わないし、顕現させるのに必要なキーワードもあるし、もちろんユリアちゃんの力を解放する必要が…あれ? 別に装備だけなら力は開放しなくてもいいんじゃね?
『ええ、装備を身に付けるだけなら、別にエネルギーを開放する必要はありません。むしろ解放した状態で装備を身に付けた場合の破壊力を考慮すると、出来るだけ能力は抑えた方が宜しいかと』
こっそりリリアさんが教えてくれた。ってか、俺の頭の中をリアルタイムでモニターしてたな?
今はそれどころじゃ無いな。って事は、カードを具現化しても大丈夫だという事?
『まあ、この場で身に付けるだけでしたら問題はないでしょう』
このままユリアちゃんがカードを持ったままで、ずっとそわそわしてるのも可哀そうだしな。
それに落したりしたら大変だ。変身しちゃえば落とす心配も無いはずだから、思い切って変身だけさせようかな。
うん、決めた!
「ユリアちゃん、カードが気になる?」
別に怒ってなんかないよ~って思ってもらえる様に、にこやかに語りかけるお兄ちゃんであった。
「えっと…うん…ちょっとだけ…」
それでも責められてると感じちゃったユリアちゃん。シュン…と、俯くその顔もイイネ!
「それじゃ、ちょっとだけ使っちゃおうか?」
悪魔のささやきは、幼女の落ち込んだ顔を満面の笑みにさせるに十分だったようだ。
「いいの!?」
ガバッ! と顔を上げて両手も挙げて万歳する幼女! So cute!
「いいよ。でも、ちょっとだけね。ちゃんとお兄ちゃんの言う事を聞くのと、帰ったら練習するお約束もね」
「やったーー!」
ま~お試しって事で、ちょっと変身させちゃおうかな。
俺達は、モフリーナに頼んで何も無い拾い空間へと転移させてもらった。
もちろんサラやリリアさんだけでなく、天鬼族や蜂に妖精達、もふりんまでもついて来た。
みんな、野次馬根性旺盛だねえ。ただ変身するだけなんだけどなあ。
「よし、それじゃユリアちゃん。さっき教えてあげた通りにやってみようか」
ここに来る前に、カードを起動させるためのワードはすでに教えておいたのだ。
「はい!」
元気よく返事をしたユリアちゃんは、ポッケからカードを取り出し、右手に持って前に突き出した。
さあ、初変身のお披露目だ! やったんさい、ユリアちゃん!
ユリアちゃんは、もの凄く真剣な表情で起動のためのワードを口にした。
「わがみぎてが、いでおん! どっこいしょ!」
ドテッ! 全員一斉にズッコケた。
「ちゃうちゃう! ユリアちゃん、ちゃうねん! ちょっとこっちへ」
何故か似非関西弁の様になってしまったが、ユリアちゃんを呼び寄せて、耳元でコショコショ。
「あ! ゆりあ、まちがっちゃった、てへっ!」
てへぺろだと! なんという高等テクニックなのだ! お兄ちゃん、一撃でKnock Outされちゃったよ!
「えっと、もういっかいいきまーす。わがみぎてに、いでよ! どっこしょ!」
今度は無事にカードを起動させると、ユリアちゃんが突き出した右手に持っていたカードが眩しく輝いた。
そしてその光が収まった時、彼女の右手には黄金色に輝く独鈷杵が握られていた。
「うわ~! おにいちゃん、かーどがどっこいしょになったよ!」
とっても嬉しそうに報告してくれるユリアちゃんだが、残念! どっこいしょでは無く独鈷杵ね。
きっと前世ではアニメとか漫画、ラノベなどでお馴染となったであろう、独鈷杵。
いや、きっと思い出すのはもしかしたら三鈷杵や五鈷杵とかの方かもしれない。
あっちの方が格好良いし派手だからな。
それはともかく、独鈷杵とは密教の儀式などで使用される密教法具の一種である金剛杵の1つだ。中央に握り手となる柄があって中央には大日如来の目があるとか。
両端は槍の刃を模した様に鋭く尖った形状になっていて、そこが独鈷と呼ばれている部分であり、総金属製なだけあってそこそこずっしりとしている。
もちろん、武器として敵の頭を砕くとかいう使い方もあるらしい。
三鈷杵や五鈷杵は、中央に伸びた鋭い槍状の物を囲む様に配置された、2個または4個の花びらのような刃と中央の槍状の物の数を合わせた物。
儀式などによって使い分けるとか聞いた事があるけど、詳しくは不明だ。
元は金剛杵ってぐらいだから、ダイヤモンドの様に硬い金属で出来てた神器の1つで、インドラが雷を操る時に使ったとか言う伝承もあるんだけど、本当か嘘かは見た事も無いから、俺は知らない。
実は大きさも様々なんだけど、今回はユリアちゃんの持てるぎりぎりの大きさになっちゃってた。
重くてごめんね…お兄ちゃん、反省するよ。後悔はしないけどもね!
ぷにぷにふわふわ幼女が武骨な密教の法具を持ってるなんて、もう完全にギャップ萌えここに極まれり!
うわ~! うわ~! と、独鈷杵を両手で持って嬉しそうに眺めていたユリアちゃんだが、
「よし、それじゃ続けて変身してみようか」
悪魔のささやきパートⅡ! ま、コルネちゃんと一緒なんだけど。
「うん! へんしんするね!」
キリッ! とお顔を引き締めて、独鈷杵を右手に持ち前に突き出して、ゆっくり深呼吸をしてから、
「めたもるふぉーーーぜ!」
その瞬間、更に眩しい光の奔流が独鈷杵から溢れ出た。
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