486 / 1,466
むっふー!
しおりを挟む
そんなこんなをしている内に、またも幼女ちゃんは眠りについた…様に見えるんだけど、目を瞑っただけかな?
「ああ、各部の試験と点検が終わった様ですね。特に異常は見られず、正常動作を確認出来た様です。それではホンバンです」
なんか本番のニュアンスが変だった気がするけど…
「では、目覚めさせます。準備はよろしいですか? 特に貴方様! 間違っても、そうだな…こんなとき、やさしい女の子なら…だまって、やさしくキスするんじゃないか…とか言いださない様に」
俺は双子の兄貴かよ! いや、素晴らしい漫画だったよ? 全巻持ってたし。
でも、
「言わねーよ!」
「そうですか? 幼児の裸を心待ちにしてた人の言葉とも思えませんが」
うるせー! 心待ちになんてしてねーよ。
「では、最終起動パスワードを声紋認証します。【 お願い、一日でいいから私より長生きして 。もう一人じゃ生きていけそうにないから……】」
「マテコラ、オイ! お前はどこぞの管理人さんかよ! そりゃ名作だけど、名作だったけども! しかも無駄に声色似てるし!」
なぜに一刻〇の管理人さんなんだよ! んじゃ俺は、好きじゃーーーー! って叫べばいいのか、オイ!
「うるさいですねぇ。私が決めた認証方法に、いちいちケチ付けないください。そんな小さい事にこだわってると、鼻毛が伸びますよ」
何故に鼻毛…確か前は禿げるだの毛が抜けるだのと言われ続けてきたが、ここに来て鼻毛とは…
俺がリリアさんに文句を言おうとした正にその瞬間、幼女の目がゆっくりと開いていった。声紋認証いらねーじゃねーか!
先ほどとは違い、明らかに意思の光が灯ったその瞳は、ゆっくりと俺の方へと向き、俺で視線が止まった。
「…おにいちゃん…?」
おおおおおおおお! お兄ちゃんって言ったじゃあーりませんか!
「そうだよ、僕がお兄ちゃんだよ」
『僕!?』
周囲が何やらうるさいが無視だ!
「おにいちゃん…なんでわたしねてるの?」
「うん、ちょっと頭を強く打っちゃってね。もうどこも痛い所はないかな?」
「…よくわかんない…でも、なんにもおもいだせないの…」
あ、記憶とか消えてる事がいっぱいあるんだった。
「わ、わたしの…おなまえも…わすれ…ちゃ…った…ううううううう…」
やべ! コレ泣く!
「そっか、お名前も忘れちゃったか! きっと頭を強く打ったからだよ! 大丈夫、ちゃんとお兄ちゃんが覚えてるから! それに、ここの人達の名前も覚えてるだろ?」
「う…うん。おぼえてる…」
目がうるうるしてるよ…
「ね、ちゃんと皆は覚えてるからさ、安心して。お名前は、ユリアちゃん。ユリアーナ・デ・アルテアンちゃんだよ」
その瞬間、(新)ユリアちゃんの中の歯車がカチリとはまったのだろう。
さっきリリアさんが言ってた様に、もしかしたら情報の中で名前だけブランクにしてるって言ってた部分に嵌ったのかもしれない。
「あ…そうだった…わたしはゆりあ…おにいちゃん、おもいだしたよ!」
そう叫ぶと、ガバッと白い布を跳ねのけて、俺に飛びついて来た。
ちぃ! 白いワンピース着てるのかよ! これ、もふりんのか? 余計な物を着せおってからに!
まあ、そんな邪な気持ちを表に出すわけにもいかないので、ここはぐっと我慢して、優しくユリアちゃんを抱きしめた。
「父さんと母さんとコルネちゃんは、ちょっと遠くに行ってるから、来るまではお兄ちゃんと一緒に居ようね」
父さん達はまだ王都を出たばっかりだからな。まだしばらく時間が掛かるだろう。
それまでは、ネス湖の湖畔にある俺の屋敷で過ごしてもらうとしよう。
一緒に居る間に、色々と教えなきゃなあ…あ、そうだ! 装備もあるんだった。
確か、ユリアちゃんはすでに新人類といっても過言でない性能の身体を持ってるんだったよな。
でもその能力を開放するのは、俺の創った装備を持って、俺のパスワードでの認証が必要だとか。
その辺も上手く教えていかなきゃだめだな。
ユリアちゃんを、ぎゅっと抱きしめつつ、そんな事を考えていると、
「聞きました、リリアさん。あのペド野郎は一緒に過ごす間に洗脳しようとしてます! 超危険人物です!」
「サラ、それは違います。手籠めにしようとしているのです」
「わーーーー! 変態接近警報発報だーーーーーー!」
「あの、お2人共…トールヴァルド様は、単にユリアーナさんに色々と教えようとしているのでは無いでしょうか?」
「ましたー、それはちがいまちゅ! ようじょをいつまでもだきしめてるでち! ただのへんたいでち!」
「もふりん、良く言った! あれは状況を利用して、幼女の肉体を弄び堪能しようとしているロリ野郎です!」
「そうです、サラの言う通りです。幼女の感触や温もり、呼吸や匂いまでも堪能している顔です! 見なさい、あのだらしなく伸びた鼻の下を! あれは完全にモザイク案件です!」
言いたい放題だな…いや、今のこの温もりが続く間は許そう。
俺の心は大海原よりも広く深いのだ。
お兄ちゃんと言って抱きついてくれる妹が居るだけで満足なのだよ!
むふふふふ!
『やっぱり変態だーーー!』
むっふー! 余は満足じゃ!
「ああ、各部の試験と点検が終わった様ですね。特に異常は見られず、正常動作を確認出来た様です。それではホンバンです」
なんか本番のニュアンスが変だった気がするけど…
「では、目覚めさせます。準備はよろしいですか? 特に貴方様! 間違っても、そうだな…こんなとき、やさしい女の子なら…だまって、やさしくキスするんじゃないか…とか言いださない様に」
俺は双子の兄貴かよ! いや、素晴らしい漫画だったよ? 全巻持ってたし。
でも、
「言わねーよ!」
「そうですか? 幼児の裸を心待ちにしてた人の言葉とも思えませんが」
うるせー! 心待ちになんてしてねーよ。
「では、最終起動パスワードを声紋認証します。【 お願い、一日でいいから私より長生きして 。もう一人じゃ生きていけそうにないから……】」
「マテコラ、オイ! お前はどこぞの管理人さんかよ! そりゃ名作だけど、名作だったけども! しかも無駄に声色似てるし!」
なぜに一刻〇の管理人さんなんだよ! んじゃ俺は、好きじゃーーーー! って叫べばいいのか、オイ!
「うるさいですねぇ。私が決めた認証方法に、いちいちケチ付けないください。そんな小さい事にこだわってると、鼻毛が伸びますよ」
何故に鼻毛…確か前は禿げるだの毛が抜けるだのと言われ続けてきたが、ここに来て鼻毛とは…
俺がリリアさんに文句を言おうとした正にその瞬間、幼女の目がゆっくりと開いていった。声紋認証いらねーじゃねーか!
先ほどとは違い、明らかに意思の光が灯ったその瞳は、ゆっくりと俺の方へと向き、俺で視線が止まった。
「…おにいちゃん…?」
おおおおおおおお! お兄ちゃんって言ったじゃあーりませんか!
「そうだよ、僕がお兄ちゃんだよ」
『僕!?』
周囲が何やらうるさいが無視だ!
「おにいちゃん…なんでわたしねてるの?」
「うん、ちょっと頭を強く打っちゃってね。もうどこも痛い所はないかな?」
「…よくわかんない…でも、なんにもおもいだせないの…」
あ、記憶とか消えてる事がいっぱいあるんだった。
「わ、わたしの…おなまえも…わすれ…ちゃ…った…ううううううう…」
やべ! コレ泣く!
「そっか、お名前も忘れちゃったか! きっと頭を強く打ったからだよ! 大丈夫、ちゃんとお兄ちゃんが覚えてるから! それに、ここの人達の名前も覚えてるだろ?」
「う…うん。おぼえてる…」
目がうるうるしてるよ…
「ね、ちゃんと皆は覚えてるからさ、安心して。お名前は、ユリアちゃん。ユリアーナ・デ・アルテアンちゃんだよ」
その瞬間、(新)ユリアちゃんの中の歯車がカチリとはまったのだろう。
さっきリリアさんが言ってた様に、もしかしたら情報の中で名前だけブランクにしてるって言ってた部分に嵌ったのかもしれない。
「あ…そうだった…わたしはゆりあ…おにいちゃん、おもいだしたよ!」
そう叫ぶと、ガバッと白い布を跳ねのけて、俺に飛びついて来た。
ちぃ! 白いワンピース着てるのかよ! これ、もふりんのか? 余計な物を着せおってからに!
まあ、そんな邪な気持ちを表に出すわけにもいかないので、ここはぐっと我慢して、優しくユリアちゃんを抱きしめた。
「父さんと母さんとコルネちゃんは、ちょっと遠くに行ってるから、来るまではお兄ちゃんと一緒に居ようね」
父さん達はまだ王都を出たばっかりだからな。まだしばらく時間が掛かるだろう。
それまでは、ネス湖の湖畔にある俺の屋敷で過ごしてもらうとしよう。
一緒に居る間に、色々と教えなきゃなあ…あ、そうだ! 装備もあるんだった。
確か、ユリアちゃんはすでに新人類といっても過言でない性能の身体を持ってるんだったよな。
でもその能力を開放するのは、俺の創った装備を持って、俺のパスワードでの認証が必要だとか。
その辺も上手く教えていかなきゃだめだな。
ユリアちゃんを、ぎゅっと抱きしめつつ、そんな事を考えていると、
「聞きました、リリアさん。あのペド野郎は一緒に過ごす間に洗脳しようとしてます! 超危険人物です!」
「サラ、それは違います。手籠めにしようとしているのです」
「わーーーー! 変態接近警報発報だーーーーーー!」
「あの、お2人共…トールヴァルド様は、単にユリアーナさんに色々と教えようとしているのでは無いでしょうか?」
「ましたー、それはちがいまちゅ! ようじょをいつまでもだきしめてるでち! ただのへんたいでち!」
「もふりん、良く言った! あれは状況を利用して、幼女の肉体を弄び堪能しようとしているロリ野郎です!」
「そうです、サラの言う通りです。幼女の感触や温もり、呼吸や匂いまでも堪能している顔です! 見なさい、あのだらしなく伸びた鼻の下を! あれは完全にモザイク案件です!」
言いたい放題だな…いや、今のこの温もりが続く間は許そう。
俺の心は大海原よりも広く深いのだ。
お兄ちゃんと言って抱きついてくれる妹が居るだけで満足なのだよ!
むふふふふ!
『やっぱり変態だーーー!』
むっふー! 余は満足じゃ!
2
お気に入りに追加
1,833
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~
はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま)
神々がくじ引きで決めた転生者。
「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」
って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう…
まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる