システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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お名前発表!

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「さあ、全ての準備は整いました…あ、名前がまだでしたね。あとは彼女の名前を書き込めば終了です。それで、名前は?」
 リリアさんが、何も無かったかのような顔で俺を見たのだが、モフリーナと俺は顔を見合わせて困惑した。
 あれ(床でジタバタ中のサラ)を、無視してもいいものか悩んだ…が、もう考えても無駄かと諦めた。
「あっと、名前だったな。この子の名前はユリアちゃん。ユリアーナ・デ・アルテアン」
「「…」」
 この沈黙は何だろう。
「まさか…貴方は、南斗〇将〇宿命〇ままに! とか言わせる気ですか!?」
 何を言ってるのかな、リリア君。そんな事を言うはずないだろう?
 ってか、それはユリア違いだ! 私も天〇帰りましょう! とか言い出したらどうすんだよ!
「と、トールヴァルド様が、本当に考えてたなんて…」
 モフリーナも、大概失礼だよな! ちゃんと考えてたわ!
「あのな、2人共。父さん達と、国王陛下と相談した結果だぞ? 俺が決めたわけじゃ無いんだからな」
「「…へ~~~~~~~」」
 めっちゃ疑惑の目だな。いや、だが今回だけは本当だからな。
「う…お、大河さん…うっぷ…峻烈〇男達の戦〇の為に私がしてあげ〇れるのは、心置き〇く送り出す事〇け…Death !」
 ゾンビの様にゆらりと立ち上がったサラが、長いセリフを口にしたが、
「それもリリアさんと同じユリアだ、馬鹿者ーーーー!」
 んじゃ俺は、ほぉぁたたたたたたたたた…ぉぁったー! とか言わなきゃならんのか? ヤダぞ?
「まさか、吉〇の女芸人…」
「リリアさん、ストップストップストーーーーップ! 危険だから、それ以上はお口にチャックだ!」
 恐ろしい…何て恐ろしい事を口走ろうとしてたんだ、このアマ!
「この子の名前は、ユリアーナ・デ・アルテアンで決定なんだよ! 異論も反論も一切認めない! これは侯爵閣下と国王陛下の決定なんだからな!」
『長い物に巻かれやがった!』
「3人共、何言ってんだ! 巻かれた方が楽なんだから、当たり前だろーが!」
『そして認めた!』
「いいんだよ。ユリアちゃん…可愛いじゃないか。俺は気に入った」

 だって、本当に可愛いじゃん。
 俺とコルネちゃん、そしてユリアちゃん。皆、5歳ずつ離れてるんだぜ。
 そういえば最近のコルネちゃんは、話してると言葉に漢字が増えた気がする…あくまでニュアンスだけど。
 きっとまだ7歳のユリアちゃんは、ひらがないっぱいなんだろうなあ~。いいじゃないか、愛妹ユリアちゃん!
 きっと彼女を構ってたら、コルネちゃんも「お兄ちゃん、一緒に遊ぼう~よ~!」とか言ってくるんだよ、ヤキモチ焼いたりして。 
 そしたらユリアちゃんも、「おにいちゃんは、ゆりあのものなのー!」とか言って、ほっぺ膨らまして俺にしがみ付いてきたりして。

「リリアさん…トールヴァルド様の顔が気持ち悪いんですけど…」
「ものすごく、わるいかおになってまち!」
「モフリーナさん、もふりんちゃん。あれがあの男の本性です。近づくと妊娠しますよ?」
「いやいや、リリア。さすがにそれは無いと思うけど。サラちゃんとしては、その流れで襲って欲しい所ですけど」
「サラはあの顔に欲情するとでも?」
「……近づくだけにしようかな…妊娠するなら」
『妊娠(にんしん)したいんかーい!』
 リリアさん、モフリーナ、もふりんの声が揃った。
「何も声を揃えて言わなくても…。でも、やっぱり妊娠だけしても仕方ないですね。その前段階というかプロセスというか、ぶっちゃけエッチしなきゃ意味ないですね」
『ぶっちゃけたよ、この女(あま)!』
 もう声が揃うのはデフォルトな様だ。
「だって、身体の疼きが…」
 
 俺が幸せな妄想に浸っている間に、何やらサラ、リリアさん、モフリーナ、もふりんの4人で、何か話してたようだが?
 話の内容が気にはなるが、それよりもだ、
「んで、リリアさんや。ユリアーナ・デ・アルテアンで大丈夫なんだろ?」
「え、ええ…まあ、特に問題はないと思いますが…」
 よし! では、
「んじゃ長々引っ張っても仕方ないから、そろそろ本当に目覚めてもらおう!」
 未だに、裸のまま布1枚掛けられただけで機械に繋がれてた幼女を横目に、俺は力強く宣言したのだった。
「さあ、時は満ちた。今こそ目覚めの刻だ。いざ、儀式を始めよう!」
 またもや女性陣の冷たい目が俺に集まった。
 いや、海外の童話じゃないんだから、眠ってるお姫様起こすのにキスとかしないよ? ちょっとだけしたいなあ~とか思ったりもしてないからね! 本当だからね!
「目覚めのキスとかどうでもいいです…中二病的セリフに寒気を覚えただけです」
 サラの評価には、大変遺憾を覚えるが、今はノリノリなのだ!
 さあ、いざ行かん! 目覚めの儀式へと!
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