システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

文字の大きさ
上 下
479 / 1,466

母さんの薫陶?

しおりを挟む
 昼間の嫁達の言い分は、十分に理解出来た。もちろんの事、納得など出来るはずも無かったが、理解だけは出来た。
『疲れたあとの男性は滾るというから…』『完徹の後はおさまらないって聞くから…』『私は…止めようと…でも止められなくて…』『寝入ったら絶対に起きないと聞いたので…』『そそり立つトール様のち…もがもがもが…最後まで言わせてくれてもいいだろ!』
 まあ、結局は疲れて昼寝してしまった俺を癒そうとしてくれたらしいから、そこはなんとか理解もしよう。
 こそこそ忍び込んだのも、扉の複数の鍵を解錠して突破したのも、俺への熱い想いから来たものだと、この際だから許しもしよう。

 しかし、昨夜に関しては…許していいのかなぁ?
『扉を引いたら開いてたので、誘っているのかと…』『え、入っても良いよって意味ですよね?』『だから止めようって…』『触ってたら興奮してきて、思わず自分で…もがもがもが!』『そりゃ、実食あるのみ!』
 嫁達のプライバシー保護のため、あえて誰の発言かは伏せています。
 ってか、誘ってもいないし、実食って食べる気なのか!?
 昨夜は扉に鍵を掛けていなかった俺も悪いのかもしれないかもしれない。
 でも、普通は寝入った男の部屋に忍び込まんだろう!
 そもそも嫁達は母さんの薫陶(?)を受けている。まさか、母さんが? いやいや、それは無いだろう…いや、母さんならやりかねないかな?
 しかーーーし! 嫁達の言い訳を聞いた俺は、夜に関しても男の度量を示す時(かな?)と、笑って許す事に決めたのだ。あくまでも今回だけは…が付くけど。
 元気良く、『次はお伺いを立てます!』という、嫁達のなんとも不吉な言葉を聞いた気もするが、そこはあえてスルーした。

 こうして、俺の昼夜において遭遇した不思議な出来事は一件落着した…のかな?
 
 さて、今回は家族間での話なので、俺と嫁体以外は食堂から出てもらっていたのだが、当然の事ながらこの2人は事の次第を知っているはずである。
 誰あろう、サラとリリアさんだ。
 2人共聞いてたんだろう?
『もちろんです! こんな喜劇を見逃すなんてありえませんよ』『ええ、しっかりと記録しました』
 もう2人には抵抗する気も起きんから、別にいいけど…
 それよりも、サラに頼んでいた、旧火御華ボディーの移送は完了したのか?
『局長のベッドに放り込みました! 完璧に処理してくれるはずです』
 局長も災難だな…。でも、処理は完了したのか。
 ならば作戦を進めても大丈夫だな?
『大河さんのアレを作戦と言っていいのか分りませんが、進めてもらっても大丈夫だと思いますよ?』
 それだけ聞ければ十分だ。
 ならば、この場で嫁達に発表するぞ。
『お好きにどうぞ』
 うむ。サラの許可も出た事だし、色々とやってみよう!

「もう、昼と夜の事は良いや…いや、良くはないけど、もう許すよ」
 明らかにほっとした顔の5人に追い打ちをかけるべく、声を掛けた。
「って事で、義理の妹になる娘を連れて来るので、受け入れ準備をしておくように。ユズキにも注意されたんで、義妹は近いうちに両親に預けると思います」
 ここまでは黙って聞いていた嫁~ず。
「薄々感じてはいたでしょうが、義妹には特殊能力があります。コルネちゃんや皆の様な特殊な装備がなくとも使える能力もありますし、ネス様によって授けられた神具もありますので、最初だけは付っきりで色々とアドバイスをする事になるでしょう」
 順を追って話したからか、幾分落ち着いて聞く嫁~ず一同。
「そもそも、まだ名前すらありません。本日の神託にて名前を授かり、目を覚ますはずです。数日~数週間は俺と過ごすかもしれませんが、基本的には皆に相手をして貰う予定です。あ、両親とコルネちゃんにも近いうちに来てもらいます」
 ここまで説明をした時、ミルシェがなにやらもじもじし始めた。トイレならいっといれ…はずしたかな?
「あのぉ…1つお聞きしたいのですが、ナディアさんやアーデちゃん達はどこに行ったんですか?」
『あっ!』
「そのぉ…最近姿を見ていないので心配で。それに子育てなら彼女達の方がより親身になってくれる気がするのですけど…」
『確かに!』
 ミルシェと嫁達の掛け合いコントの様なやり取りを黙って聞いていた俺。
 だが、ここは家長としてびしっと言ってやらねばなるまい。
「うむ、良い所に気が付いたなミルシェ。ナディア達はすでに遠くダンジョン大陸にやって来ているのだ」
『えっ!?』
「いや、これは俺も予想してなかったのだが、どうやら海の上を走って来たらしいんだよ…あいつら」
『はっ?』
「どんな風に走るのかはまた聞いたらいいと思う。取りあえず今はモフリーナともふりんの手伝いをしてるから。あっちが落ち着いたら戻って来てもらう予定なんで、今すぐには子守りには使えないと思ってくれ。ってことで、父さん達に来てもらうのが一番手っ取り早いと思う。何たって俺とコルネちゃんを育てた人達だから。信頼できる…と思うし」
『納得です!』
 こういう時は、聞き訳が良いんだよなあ…俺の嫁達は… 
しおりを挟む
感想 725

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

『転生したら「村」だった件 〜最強の移動要塞で世界を救います〜』

ソコニ
ファンタジー
29歳の過労死サラリーマン・御影要が目覚めたのは、なんと「村」として転生した姿だった。 誰もいない村の守護者となった要は、偶然迷い込んできた少年リオを最初の住民として迎え入れ、徐々に「村」としての力を開花させていく。【村レベル:1】【住民数:0】【スキル:基本生活機能】から始まった異世界生活。

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?

後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。 目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。 日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。 そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。 さて、新しい人生はどんな人生になるのかな? ※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします! ◇◇◇◇◇◇◇◇ お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。 執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます! 9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~

はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま) 神々がくじ引きで決めた転生者。 「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」 って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう… まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか

処理中です...