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緊急会議を開催いたします
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スックとメリルが立ちあがった。
「現時点を持ちまして、トールヴァルド家の緊急会議を開催いたします。全員、着席してください。あ、トール様は座ってください」
真面目な顔で宣言したけど、
「俺、座ってるけど?」
だって、ご飯食べたばっかりだし。
「椅子じゃありません、床です! 部屋の隅で正座してください!」
メリルに怒られた…
何で俺が…と、ブツブツ言いながら、指定された部屋の隅っこで正座した。
こういう時に逆らうと、碌でも無い事になるのは経験則上ちゃんと分ってるのだ。
姿勢は崩さず、意識だけをお空に飛ばしてみました。 ああ、窓から見える星空が綺麗だなあ…
「では、改めまして会議を開催いたします。議題は先ほどのトール様の激やばな言動に関してです」
メリルが何故かバゲットを片手に、場を仕切ってる。
あれ、夕飯に出たパンだよね? マイクの代わりなのかな?
「はい! 質問です!」
いつでも元気娘のミルシェが勢いよく手を挙げた。
「はい、ミルシェさん」
「先ほどのトール様の言動といいますと、『俺に新しい妹が出来ました~!』発言に関してでよろしいですか?」
「その認識で結構です。先ほどトール様は、妹が出来たと大々的に発表しました。これに関して忌憚なき発言をお願いします」
え、そこ? それなの?
「はい、メリル様!」
「ミレーラさん、どうぞ」
メリルに指名されたミルシェが、もじもじしながら立ち上がって言った。
「あの…えっと…義父様と義母様が、頑張ったのではないでしょうか…」
その発言に、食堂に会している面々がざわりとした。
「ま、まさか…あのお年で、私達の妹が出来るというのか?」
イネスが呆然と呟く。
「正月にお会いした時には、その様な兆候は見受けられなかったと思いますが…ですが、御懐妊であれば慶事です。これはお祝いしなければいけません」
「さすがはマチルダさん。仰る通りです」
「ちょっと待ってください、メリル様。もしも御懐妊であれば確かにおめでたい事です。ですが、まだ最後にお会いしてから2ヶ月ほどです。なぜ、トール様は妹であると判ったのでしょう?」
ミルシェが会議の場に疑問を投げつける…ってか、俺の両親が頑張った? 止めてくれ、恥ずかしいだろ!
そもそも、妊娠初期でエコーも無しに性別判定出来るわけないだろ! いや、エコーでも難しいんじゃないか?
「まさか、ネス様のご加護でしょうか?」
いや、事情が分からないならメリルみたいに、ネス様のご加護って考えるのが普通なのかな?
「ちいとまっちくりい! 旦那様~は、子供ぅ攫うちきたんやねえんか?」
今まで黙って聞いていたドワーフ娘が、突如立ち上がると、とんでもない事を言い始めた。
『なっ!』
何で、そこで声が揃うんだよ!
「おなご供が欲しゅうて拾うち来たんやねえか?」
別のドワーフ娘が追い打ちを掛けた。
『なるほど!』
「夢ぅ見よったちゅう可能性はねえか?」
もしかして、ドワーフ娘は助け舟を出してくれたんだろうか? いや、うちの嫁達にそれは…
『それはない!』
ね? 無駄です。
何があってもどんな事情があっても、全て俺に責任を取らせる気なんだよ…そう、満々なんだよ。
「あんのう…彼女達に聞いたら早えんやねえけ?」
最後のドワーフ娘さんが、鼻をほじっていたサラと、多分目を瞑って寝てたリリアさんを指さした。
『それだ!』
いや、最初から俺かサラとかリリアさんに聞いたら早かったと思うんですけど…
「ほげっ!?」「んん…終わりましたか?」
鼻に指を突っ込み過ぎて変な声が漏れたサラと、目が覚めたらしいリリアさんが、ぼへ~っとしてた。
「ダメダメドジっ子眷属のサラさんと、鬼畜ド変態サポート眷属のリリアさんですが、それでもこの2人は確かに聖なるネス様の眷属であり、トール様と共に大陸に渡っていましたわよね…」
「誰がダメダメドジっ子か!」「その言われようは、甚だ心外ですが…概ねその通りですね」
サラの反応は分かってたけど、まさかリリアさん…認めるのかよ!
「では、お2人に事情説明をしていただこうかしら?」
メリルが頤に指をあて、ちょっと小首をかしげて2人を見るが、
「いえ、それよりも…トールヴァルド伯爵様から事情を聞かないのは、何でですか?」
あまりにも当然と言えば当然な発言のリリアさん。
『都合が悪くなると、絶対に話を誤魔化すからです!』
嫁達の信頼が重くて辛い…
「現時点を持ちまして、トールヴァルド家の緊急会議を開催いたします。全員、着席してください。あ、トール様は座ってください」
真面目な顔で宣言したけど、
「俺、座ってるけど?」
だって、ご飯食べたばっかりだし。
「椅子じゃありません、床です! 部屋の隅で正座してください!」
メリルに怒られた…
何で俺が…と、ブツブツ言いながら、指定された部屋の隅っこで正座した。
こういう時に逆らうと、碌でも無い事になるのは経験則上ちゃんと分ってるのだ。
姿勢は崩さず、意識だけをお空に飛ばしてみました。 ああ、窓から見える星空が綺麗だなあ…
「では、改めまして会議を開催いたします。議題は先ほどのトール様の激やばな言動に関してです」
メリルが何故かバゲットを片手に、場を仕切ってる。
あれ、夕飯に出たパンだよね? マイクの代わりなのかな?
「はい! 質問です!」
いつでも元気娘のミルシェが勢いよく手を挙げた。
「はい、ミルシェさん」
「先ほどのトール様の言動といいますと、『俺に新しい妹が出来ました~!』発言に関してでよろしいですか?」
「その認識で結構です。先ほどトール様は、妹が出来たと大々的に発表しました。これに関して忌憚なき発言をお願いします」
え、そこ? それなの?
「はい、メリル様!」
「ミレーラさん、どうぞ」
メリルに指名されたミルシェが、もじもじしながら立ち上がって言った。
「あの…えっと…義父様と義母様が、頑張ったのではないでしょうか…」
その発言に、食堂に会している面々がざわりとした。
「ま、まさか…あのお年で、私達の妹が出来るというのか?」
イネスが呆然と呟く。
「正月にお会いした時には、その様な兆候は見受けられなかったと思いますが…ですが、御懐妊であれば慶事です。これはお祝いしなければいけません」
「さすがはマチルダさん。仰る通りです」
「ちょっと待ってください、メリル様。もしも御懐妊であれば確かにおめでたい事です。ですが、まだ最後にお会いしてから2ヶ月ほどです。なぜ、トール様は妹であると判ったのでしょう?」
ミルシェが会議の場に疑問を投げつける…ってか、俺の両親が頑張った? 止めてくれ、恥ずかしいだろ!
そもそも、妊娠初期でエコーも無しに性別判定出来るわけないだろ! いや、エコーでも難しいんじゃないか?
「まさか、ネス様のご加護でしょうか?」
いや、事情が分からないならメリルみたいに、ネス様のご加護って考えるのが普通なのかな?
「ちいとまっちくりい! 旦那様~は、子供ぅ攫うちきたんやねえんか?」
今まで黙って聞いていたドワーフ娘が、突如立ち上がると、とんでもない事を言い始めた。
『なっ!』
何で、そこで声が揃うんだよ!
「おなご供が欲しゅうて拾うち来たんやねえか?」
別のドワーフ娘が追い打ちを掛けた。
『なるほど!』
「夢ぅ見よったちゅう可能性はねえか?」
もしかして、ドワーフ娘は助け舟を出してくれたんだろうか? いや、うちの嫁達にそれは…
『それはない!』
ね? 無駄です。
何があってもどんな事情があっても、全て俺に責任を取らせる気なんだよ…そう、満々なんだよ。
「あんのう…彼女達に聞いたら早えんやねえけ?」
最後のドワーフ娘さんが、鼻をほじっていたサラと、多分目を瞑って寝てたリリアさんを指さした。
『それだ!』
いや、最初から俺かサラとかリリアさんに聞いたら早かったと思うんですけど…
「ほげっ!?」「んん…終わりましたか?」
鼻に指を突っ込み過ぎて変な声が漏れたサラと、目が覚めたらしいリリアさんが、ぼへ~っとしてた。
「ダメダメドジっ子眷属のサラさんと、鬼畜ド変態サポート眷属のリリアさんですが、それでもこの2人は確かに聖なるネス様の眷属であり、トール様と共に大陸に渡っていましたわよね…」
「誰がダメダメドジっ子か!」「その言われようは、甚だ心外ですが…概ねその通りですね」
サラの反応は分かってたけど、まさかリリアさん…認めるのかよ!
「では、お2人に事情説明をしていただこうかしら?」
メリルが頤に指をあて、ちょっと小首をかしげて2人を見るが、
「いえ、それよりも…トールヴァルド伯爵様から事情を聞かないのは、何でですか?」
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