システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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毎度お馴染のミーティング

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 翌朝、俺はシャワーを浴びた後、嫁達を起こした。
 いつまでも覚醒せずに、「もう少し…」とか、子供みたいなことを言ってる嫁達を叩き起こし、漏れなく風呂場に放り込む。
 あのまま着替えさせたり出来ない。昨日のサバトの臭いや残滓があちこちに付いたまま、人前に出せないから当然だな。
 嫁達が居なくなった後のベッドの惨状を見て、思わず震えが来た…よく生きてたな、俺…

 まぁ、それはそれとして、
「ここで皆さんに発表があります」
 朝食後の恒例の報告会というかミーティングというか、いつもの例のやつです。
「昨日、無事に神の眷属達は、あのダンジョン大陸へと降り立ちました。しかし、ここで重大な問題がいくつか起こっています」
 問題発生の俺の発表に、すっと背筋を伸ばす嫁~ず&ユズユズ。
「実は、かなり危険な眷属がやってきています。確実に生かしておいたら、この世界を蹂躙するような奴です」
 これにはちょっとびっくりし、顔色が悪くなった一同。
 曲がりなりにも神の眷属って言っちゃったもんな。それがこの世界に聞きを招く存在とか言われても、納得できないか。
「いわゆる、邪神と呼ばれる者達が来てしまいました。俺はそれらを全力で排除します」
 ちょっと心配してくれたみたいだな。そんなに心配しなくても大丈夫な気もするけど。 
「次の問題は、なんと幼児や老人の神の眷属も来てしまったという事です」
 おお、驚いてる驚いてる。全員、えっ? って顔してる。
「最年少は2歳、最長老は897歳です」
 ものすごい吃驚してるな~。皆の顔の七変化は、見てておもろい。
「この眷属達に戦う力は皆無ですので、早急に保護する予定です。まあ、姿や年齢だけで危険度は測れませんので、当面は保護だけしておいて、様子を見ますが…」
 こくこく頷いてるから、納得してくれたのかな? 
「そして最大の問題は、なんとあの恐怖の大王カズムが眷属に紛れてやって来たという事です!」
『えーーーーーーーーーーーーーーーー!!!???』
 そりゃ驚くよな…俺も驚いたもん。
「あの、トール様…また戦いですか?」
「うむ、メリル君。良い質問だ。まだ、そうと決まった訳では無い。どうやら今度は人型の神の眷属の身体の中に寄生しているらしく、大きな力は持ってない様なのだ。もしもこのままあの大陸で大人しくしているというのであれば、そのままでも良いかと思っている。もしもの対策だけはしておく必要はあるけどな」
 俺の話を真剣な表情で聞いていた一同は、深く頷いた。
「差し当たって、当面は初めに話した邪神の様な奴らへの対応と、保護した眷属達への対応が最優先です」
 あれ? みんな聞いてる?
 ミレーラ君、きのこの子がうんたらかんたらじゃ無いってば。あれはたまたまその姿をしてただけなんだからね?
 まあ、きのこの子のこのこ元気の子とかいう歌もあったから、しぶといのかな?
 討伐に行きたい? 早く暴れたい…って、イネスは父さんと同じで脳筋すぎるだろ!
 うちの嫁達って、本質的にお馬鹿なのか? いや、お馬鹿だな…間違いなく・・・あと、肉食系だし。

「恐怖の大王の事は取りあえずおいといて、問題は危険な奴だよな…」
 そう俺が呟いた時だった。
 俺の屋敷の通信部屋に設置されている、数多の通信の呪法具の1つが、呼び出し音を発した。
 もちろんこんな時に俺を呼び出すのは、モフリーナだろう。
 ユズキが慌てて通信に出る為に、席を立って通信部屋へと走った。
 全員が食堂を出て行くユズキの後姿を、ただ黙って見つめていた。
 誰かが、ゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた気がする。
 それほどまでに食堂はしんと静まり返り、この後戻ってくるユズキの言葉を待った。

 然程待つ事も無く、ユズキが食堂へと戻って来た。
 何の感情も持たないかのようなその顔が、通信の内容が如何に重要であるかを如実に物語っている様だった。
 極度に緊張した時って、無意識にこういう無表情になるんだろうなあ。
「伯爵様…」
 何やら言い難そうに口ごもるユズキ…もしや、すでにダンジョン大陸で惨劇が!?
「国王陛下が、早く孫の顔をみせろって言ってました。は~~~国王様と話すなんて、緊張した~~~~~」
 食堂でユズキを待っていた一同が、新〇劇よろしく盛大にズッコケたのを、誰が責めれようか。 
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