システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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嫁~ずの変化? 

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 ふ、不安は残るが、まあ実害が無いから良いとしよう…いや、頭を弄られたんだったら良くは無いけど…
 自分の頭の中なんて開いて見るわけにもいかないし、リリアさんはやってたとしても、どうせしらばっくれるだろうし。
 もうあとの祭りってやつだもんな。あれ? 言葉の使い方が違うか。

「ところで、さっきの棒みたいなので、この海の真ん中に本当に陸地が出来るんですか?」
 ミレーラがお盆を胸の前で抱えながら、不思議そうに俺に訊ねた。
「うん。簡単に言うと、あれが海の底のまだ下にまで潜っていって、海の底を押し上げてくれるんだよ」
 おれのテキトーな説明に、「へ~、すごいですね~!」と、ものすごく感心しているミレーラ。
 本当は管理局の不思議パワーと俺のイメージとエネルギーを元に海底を改変しているなんて、説明したって理解出来ないだろうから、この程度の説明の方がかえって分りやすいと思うんだよ。 
「そうなんですね、ネス様の御力は本当に素晴らしいものですね。その大陸に神の世界を追放された者がやって来るのですね?」
 ちょっと勘違いしちゃってるメリルの考えを正すのは俺の役目か…その考えの元を刷り込んだのは俺だしな。
「追放じゃなくて、どっちかというと無理やりの移住に近いかな。神々の世界だって住む場所も食べ物も有限なんだよ。神々の世界で増え過ぎてしまった神様の眷属の一部を、この海ばかりの俺達の世界に移民させようって事になったんで、大陸を創る為の神具を俺が賜ったって感じだな」
「でも、結局は言い方が違うだけで、それは神々の世界から追放されたのと同義ですよね」
 結局は、マチルダの言った事と何の違いも無いんだけど、真実は管理局のシステムバグで転移者が来ちゃうって事だから、神隠しってのが正解なんだろうと思う。けど、そんな余分な情報を与えても仕方ない。
「まあ、そうだなあ。完全に間違いとは言えないけど、もしもこの世界に来た眷属の方々に出合ったとしても、決して追放されたとか言わない様に。大抵の眷属には負けないだろうけど、中にはとんでもない力を持ったのも居るかもしれないから」
 マチルダは、コクコクと頷いた。
「つまり、そいつらと出会った場合は最大限の注意をはらえという事ですね」
「その通りだよ、イネス。神の眷属だからといって、全員が温厚とは限らない。中には好戦的なのもいるはずだからな」
 すると、急に鼻息荒くなったイネスは、
「なるほど! つまりトール様は、いざとなったら一戦交える覚悟は既にできていて、私達にも覚悟を求めていると」
「いや、覚悟なんて求めてないよ! 出来たら隙をみて逃げるように、絶対に敵対するなよ?」
 この脳筋嫁が!
「でも、逃げ切れるのですか? 私達で」
 ふむ…ミルシェの不安も尤もだ。
「基本的には、変身すればそうそう遅れを取るとも思えないけど、今後の外出時には妖精達かアーデ達を連れて行くように」
 まあ、俺にそう言われても不安だろうけど。

 シールドを展開できる妖精達や天鬼族3人娘が側にいれば、大抵の攻撃は防げるはずだし、変身したら身体能力も常人よりもかなり高くなる。具体的には父さんと殴り合える程度…って、父さんってやっぱチートだよな…。
 あのコルネちゃんですら、素手で石板を数枚まとめて拳で粉砕出来る変身セット。
 あれでどうにもならなければ、ホワイト・オルター号の未だに使った事が無い秘密兵器をぶっ放すしかないだろう。
 下手したら俺が大量殺戮兵器のボタンを押す事になるかもしれない、なんて未来は出来たら来ないで欲しい物だ。

 しかし、嫁~ずも結婚してからちょっとずつ変わって来てるなあ。
 ミレーラなんて、話し方もつっかえなくなって、少しだけど大人っぽくなった気がする。
『そりゃそうでしょうね~』『当然です』
 何だよ2人共…何が当然なんだよ。
『だって、大河さんが大人の階段を昇らせちゃったんですから』『破っちゃったんですね、少女の殻…もとい膜を』
 お前ら、表現が色々とおかしいよ! 夫婦生活の事はほっといてくれ!
『マチルダとイネスは妙に落ち着きが出てきたし』『メリルとミルシェは、身体の線がすこし丸くなってきた気が』
 うるせー! 色々とうるせーよ! 
『『あの肉食系女子が、粗食系女子になった!』』
 粗食系って何だよ! 人は変わるもんなんだよ! 誰しも成長してんだよ!
『『お腹の子も?』』
 まだ居ねーーーーーよ! ってか、いたら連れて来ねーーーよ!!
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