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シスコンな息子ですが…
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嫁~ずの両親への感謝の言葉は想像通りというか予定調和というか、読んでる途中からズラっと並ぶ親達の涙腺を崩壊させた。
メイド衆がハンカチを配って…って、それはハンカチじゃない、タオルだぞ? これぐらいじゃないと受け止めきれない? なるほど。
確かにミルシェのご両親なんて、鼻水でろでろになってるもんな。イネスのご両親なんて、アニメでしか見た事無いような涙の滝。
ハンカチじゃ何枚も必要だから、タオルで正解かもしれんな。
「ご新婦様方の、今の素直なお気持ちを、ご両親様達にお伝え頂きました。私も、思わずもらい泣きをしてしまいました」
ユズカ、絶対に嘘だよな…スポットライト当たってないけど、俺には声の調子で分かるぞ…笑ってるだろ!
「今まで育ててくれたお父様お母さまには、それでも言葉には尽くせない思いが心の中にあります。花嫁の心という入れ物を満たし溢れそうになる、それは愛です! ご両親へとその溢れるお気持ち…愛を花束に乗せて手渡していただきましょう!」
絶対にユズカは義父母を泣かそうとしてるだろ…いや、別に感動の一幕だから良いっちゃ~良いんだけど…
そっと天鬼族3人娘が、両手に余るほどのでっかい花束を5人に手渡す。
メリルのご両親…つまりは国王陛下夫妻はここに居ないけど、メリルは俺の両親に手渡す段取りになっている。
この事について事前にメリルと話し合ったんだが、メリル曰く「あんな両親に手渡す物なんて別に無いです」だって。
王女様ってぐらいだから、生れた時には王妃様から引き離されて、乳母とかお世話係がずっと付っきりで育ててくれてたらしいし、想い出と言えばほとんどそういった人々とのであって、国王夫妻との想い出なんてほとんど無いそうだ。王族って面倒だなあ。「乳母や側仕えには感謝していますし、何か贈りたいと思いますけどね」だってさ。
「それではお父様方お母様方、花嫁達からの感謝のお気持ちです。どうぞお受け取り下さい!」
ミルシェ、ミレーラ、マチルダ、イネスがそれぞれの両親へその大きな花束を手渡すと、シンクロしたかのように義父達の涙腺が大崩壊した。義母達は、みんな穏やかな笑顔で花嫁を抱きしめる。
メリルは俺の父さんと母さんに。元より涙腺がゆるゆるな父さんは、2枚目のタオルで涙と鼻水を拭いていた。
母さんは優しくメリルを抱きしめると、「夫人筆頭として、しっかりトールヴァルドを支えなさい」と声を掛けていた。
アルテアンのゴッド母ちゃん、さすがの貫録です! などと考えてたら、母さんに睨まれた…何で考えが分かるんだよ! 怖いから睨まないで! ちびったら恥ずかしいだろ!
「お父様方お母様方、今お花嫁からのお気持ちをしっかりと受け取って頂きました。もう私、涙で前が見えません! それではここでお父様方お母様方を代表いたしまして、新郎のお父様…アルテアン侯爵様よりご挨拶がございます。どうかお静かにお願いいたします」
父さん、スポットライトが当たってはいるが、まだ涙腺崩壊ぐずぐず中…だけど、頑張って顔を上げた。
「皆様、本日はご多忙な中、結婚披露宴にご臨席を賜りまして、誠にありがとうございます。新郎の父、ヴァルナル・デ・アルテアンでございます。新郎新婦及び親族を代表いたしまして、僭越ではありますが、一言ご挨拶を申し上げます」
いいぞ、父さんその調子だ。
「新郎、息子であるトールヴァルド伯爵は、小さい頃から色々と傑出し天才とも言われてきました」
よせやい、恥ずかしいじゃねーか。単に前世の知識があっただけだよ…あと管理局長の便利グッズと。
「妹であるコルネリアが生れてからは、妹と結婚するのは自分だという程に、妹超ラヴなシスコンでもありました」
おーーーーーい!! いらん事言うな! 見ろ、クスクス笑ってる人、続出じゃねーか! 嫁~ずも笑ってるよ!
「しかし、聖なる女神ネス様の使徒として大いなる天命を受け、試練を乗り越えて来た事は、ここに列席されている方々も良くご存知でしょう。この先も、きっと多くの試練が待ち受けているかと思います」
…実はもう2か月を切ってる試練がありますが(笑)
「そんなトールヴァルドに、5人ものお嫁さんが来てくれました。あえてこう呼ばせてもらいます…メリル、ミルシェ、ミレーラ、マチルダ、イネス…どうか、こんなシスコンな息子ですが、支えてやってください」
シスコンは、もういいから! 母さんの回りドス黒いオーラが…間違いなく、悪意の塊だ! 俺を晒し物にして面白がってるだけだ!
見てみろ! 嫁~ずは感動した風な顔で頷いてるけど…やっぱ笑ってるぞ!
「若い6人は、これからきっと色々な困難にぶつかることでしょう。勝手なお願いではございますが、これからも、皆様のご指導とご鞭撻を賜りたく思っております。本日は、何かと行き届かぬ点もあったかと存じますが、何卒お許しください」
締めに入ったな? 母さんの雰囲気からしたら、父さんあとから絞められるかもしれないけど…
「最後になりましたが、御列席頂いた皆様の、ご健康とご繁栄をお祈り申し上げ、新郎新婦の親族代表の挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました」
お、最後は綺麗におさめたな。母さんの怒りも少しおさまった感じで良かった…披露宴の裏で血を見るのは、ちょっとなあ。
「アルテアン侯爵様からのご挨拶でございました。それでは、この披露宴の結びのお言葉と致しまして、新郎トールヴァルド伯爵様より、お礼のご挨拶です。ど~ぞ~!」
さあ、しっかり締めくくりましょうかね。
メイド衆がハンカチを配って…って、それはハンカチじゃない、タオルだぞ? これぐらいじゃないと受け止めきれない? なるほど。
確かにミルシェのご両親なんて、鼻水でろでろになってるもんな。イネスのご両親なんて、アニメでしか見た事無いような涙の滝。
ハンカチじゃ何枚も必要だから、タオルで正解かもしれんな。
「ご新婦様方の、今の素直なお気持ちを、ご両親様達にお伝え頂きました。私も、思わずもらい泣きをしてしまいました」
ユズカ、絶対に嘘だよな…スポットライト当たってないけど、俺には声の調子で分かるぞ…笑ってるだろ!
「今まで育ててくれたお父様お母さまには、それでも言葉には尽くせない思いが心の中にあります。花嫁の心という入れ物を満たし溢れそうになる、それは愛です! ご両親へとその溢れるお気持ち…愛を花束に乗せて手渡していただきましょう!」
絶対にユズカは義父母を泣かそうとしてるだろ…いや、別に感動の一幕だから良いっちゃ~良いんだけど…
そっと天鬼族3人娘が、両手に余るほどのでっかい花束を5人に手渡す。
メリルのご両親…つまりは国王陛下夫妻はここに居ないけど、メリルは俺の両親に手渡す段取りになっている。
この事について事前にメリルと話し合ったんだが、メリル曰く「あんな両親に手渡す物なんて別に無いです」だって。
王女様ってぐらいだから、生れた時には王妃様から引き離されて、乳母とかお世話係がずっと付っきりで育ててくれてたらしいし、想い出と言えばほとんどそういった人々とのであって、国王夫妻との想い出なんてほとんど無いそうだ。王族って面倒だなあ。「乳母や側仕えには感謝していますし、何か贈りたいと思いますけどね」だってさ。
「それではお父様方お母様方、花嫁達からの感謝のお気持ちです。どうぞお受け取り下さい!」
ミルシェ、ミレーラ、マチルダ、イネスがそれぞれの両親へその大きな花束を手渡すと、シンクロしたかのように義父達の涙腺が大崩壊した。義母達は、みんな穏やかな笑顔で花嫁を抱きしめる。
メリルは俺の父さんと母さんに。元より涙腺がゆるゆるな父さんは、2枚目のタオルで涙と鼻水を拭いていた。
母さんは優しくメリルを抱きしめると、「夫人筆頭として、しっかりトールヴァルドを支えなさい」と声を掛けていた。
アルテアンのゴッド母ちゃん、さすがの貫録です! などと考えてたら、母さんに睨まれた…何で考えが分かるんだよ! 怖いから睨まないで! ちびったら恥ずかしいだろ!
「お父様方お母様方、今お花嫁からのお気持ちをしっかりと受け取って頂きました。もう私、涙で前が見えません! それではここでお父様方お母様方を代表いたしまして、新郎のお父様…アルテアン侯爵様よりご挨拶がございます。どうかお静かにお願いいたします」
父さん、スポットライトが当たってはいるが、まだ涙腺崩壊ぐずぐず中…だけど、頑張って顔を上げた。
「皆様、本日はご多忙な中、結婚披露宴にご臨席を賜りまして、誠にありがとうございます。新郎の父、ヴァルナル・デ・アルテアンでございます。新郎新婦及び親族を代表いたしまして、僭越ではありますが、一言ご挨拶を申し上げます」
いいぞ、父さんその調子だ。
「新郎、息子であるトールヴァルド伯爵は、小さい頃から色々と傑出し天才とも言われてきました」
よせやい、恥ずかしいじゃねーか。単に前世の知識があっただけだよ…あと管理局長の便利グッズと。
「妹であるコルネリアが生れてからは、妹と結婚するのは自分だという程に、妹超ラヴなシスコンでもありました」
おーーーーーい!! いらん事言うな! 見ろ、クスクス笑ってる人、続出じゃねーか! 嫁~ずも笑ってるよ!
「しかし、聖なる女神ネス様の使徒として大いなる天命を受け、試練を乗り越えて来た事は、ここに列席されている方々も良くご存知でしょう。この先も、きっと多くの試練が待ち受けているかと思います」
…実はもう2か月を切ってる試練がありますが(笑)
「そんなトールヴァルドに、5人ものお嫁さんが来てくれました。あえてこう呼ばせてもらいます…メリル、ミルシェ、ミレーラ、マチルダ、イネス…どうか、こんなシスコンな息子ですが、支えてやってください」
シスコンは、もういいから! 母さんの回りドス黒いオーラが…間違いなく、悪意の塊だ! 俺を晒し物にして面白がってるだけだ!
見てみろ! 嫁~ずは感動した風な顔で頷いてるけど…やっぱ笑ってるぞ!
「若い6人は、これからきっと色々な困難にぶつかることでしょう。勝手なお願いではございますが、これからも、皆様のご指導とご鞭撻を賜りたく思っております。本日は、何かと行き届かぬ点もあったかと存じますが、何卒お許しください」
締めに入ったな? 母さんの雰囲気からしたら、父さんあとから絞められるかもしれないけど…
「最後になりましたが、御列席頂いた皆様の、ご健康とご繁栄をお祈り申し上げ、新郎新婦の親族代表の挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました」
お、最後は綺麗におさめたな。母さんの怒りも少しおさまった感じで良かった…披露宴の裏で血を見るのは、ちょっとなあ。
「アルテアン侯爵様からのご挨拶でございました。それでは、この披露宴の結びのお言葉と致しまして、新郎トールヴァルド伯爵様より、お礼のご挨拶です。ど~ぞ~!」
さあ、しっかり締めくくりましょうかね。
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