システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

文字の大きさ
上 下
386 / 1,466

楽しんでもらえましたか?

しおりを挟む
 来賓の皆様は、存分に温泉街を堪能したようだ。
 最近では発展しすぎて、もはや温泉街というよりも、スパリゾートの様相だが。
 日本のホテルにある宴会場の様な広さを誇る会議室を借りきって、皆で夕食にしたんだけど、とても良い笑顔で我がスパリゾートでの出来事を話してくれた。
 女性陣はエステを堪能した様で、義理のお母様方の肌はとてもハリと艶が出て、まるで少女時代に戻ったみたいだとお喜びだ。
 せいぜい5歳ぐらい若返っただけだと思うのだが、そこを突っ込むと厄災が降りかかるのは経験上よく分かっているので、お口にチャックして南京錠をかけておく事を忘れないトールくんは、とっても偉いと思う。
 男性陣はカジノで遊んだらしく、小遣いが増えたと喜んでいた。
 実はこれも仕込みで、カジノの支配人とディーラーには、ちょこっとイカサマでほんの少しだけ勝てる様に…まあ、勝率を大体110%程度になる様に調節してもらったのだ。千円で勝負して百円勝てる感じかな。
 あまり勝たせちゃうと、カジノが困っちゃうからね。普段は絶対にイカサマなんてしないけど、今日だけは特別だよ? ホントだよ?
 若い方々は(義理の兄弟・姉妹)は、レジャーランド・エリアで遊んだらしい。
 各アトラクションで自由に遊んでもらえる様に、入場や遊戯のための年間フリーパスを、事前に全員に手渡しておいたのだ。
 コルネちゃん同様に、『君もダンジョンに挑戦だ!(推奨年齢6歳~12歳)』もテストしてもらった。
 コルネちゃんは、実戦経験者なだけあって物足りなかった様だが、その他の皆さんは推奨年齢をオーバーしていても楽しめた様だ。実戦なんてそう簡単に経験出来る物でも無いし、危険な獣や魔物なんて普通の人ではまずお目にかかれないからね。
 屈強な冒険者しか入れないダンジョンの中で戦うなんて、夢のまた夢。
 異世界物のラノベみたいに、レベルやスキルなんて物が無いこの世界では、冒険者として活躍して生活できるのは、ごく限られた一部の人だけなのだ。その人達の99%が脳筋という事に、なんとなく心にモヤモヤした物を感じないでもないのだが…。
 そんな感じで、皆さま大変にご満足いただけた様で、俺と嫁~ずはほっとした。
 
「さて、明日は、私達のこの領地での結婚式です。朝ホテルにお迎えに来させますので、ご用意ください。あまり堅苦しい格好でなくとも結構です。皆様がご存知の様に、私の領地には多種多様な種族の方々が暮らしております。彼等も式には参列しますが、みな個性的な服装です。ですから正装でなくとも構いませんので」
 一応、俺達は準備した正装だけど、参列者にまで強要しない。
 ふっ…よほど傾いた格好でなければ、問題にもならぬだろうて…って似た様な事を誰か言ってた気がする。
「式の後も1週間、このホテルにご宿泊できるように手配しております。その後、皆様をお送りさせて頂きますので、このトールヴァルド地区をご存分にお楽しみください。では、我々はこれで。今夜はお酒はほどほどに。おやすみなさいませ」
 そう告げて、俺と嫁~ず、両親とコルネちゃんは、ホテルを後にして屋敷へと戻った。
 
 さあ、いよいよ明日は俺達の真の結婚式だ!
 領民の皆も何か企画している様だが、きっと領主の結婚式にかこつけた馬鹿騒ぎがしたいだけだと思う。
 いや、それはそれで全然おっけー! たまのお祭り騒ぎもいいじゃないか!
 皆で楽しく笑顔で祝ってもらえるのなら、嫁~ずも嬉しいだろう。もちろん俺だって嬉しい!
 何やかんや言っても、この領地…アルテアン領トールヴァルド地区が、俺は好きだ。
 雑多な混ぜご飯みたいな種族のるつぼになってるけど、みんな仲は良いし、何より俺が一から手掛けた領地だからな。
 父さんの領地ってか、全アルテアン領も今後は面倒を見なけりゃいけなくなるけど、この場所だけは変わらずにいてほしい。
 
 よし! んじゃ帰って明日のために、さっさと寝ますかね。
しおりを挟む
感想 725

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?

後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。 目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。 日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。 そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。 さて、新しい人生はどんな人生になるのかな? ※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします! ◇◇◇◇◇◇◇◇ お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。 執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます! 9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~

はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま) 神々がくじ引きで決めた転生者。 「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」 って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう… まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

処理中です...