システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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ただいま~♪

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 我が家の裏庭…というか、湖畔に迫り出した出島の岸にホワイト・オルター号を着陸させた俺は、振りかえって、
「では、我が家にご案内しましょう」
 そう声を掛けてから、タラップを降ろした。
 
 出迎えは、お留守番組のドワーフメイド衆と、ブレンダーにクイーン、そして兵隊蜂達だ。
 皆には見えないと思うけど、精霊さん達がずらりと…いや、めっちゃわちゃわちゃ大量に居たりもする。
 何故に精霊さん達は紋付き袴なの? その衣装の意味がよく理解できないのだが…まあ、相変わらず可愛いから許す。
 嫁~ずは、にこやかにドワーフメイド衆に、「ただいま~♪」と、帰宅のご挨拶。
 そうなんだよな。もう嫁~ずにとっては、すでにこの家が自宅なんだ。愛着あるマイホーム。
 ドワーフメイド衆が嫁~ずに掛ける言葉も、当然だけど、『お帰りなさいませ、奥様方』だもんな。
 何て言うのか言葉では表現しにくいけど、すごく嬉しい。
 
 領民は俺の屋敷の裏手に降下するホワイト・オルター号を、少し離れた湖畔から見ていた様だ。
 遠くから歓声が聞こえる。もちろん俺の領地にも、王城で結婚した事や、本日帰郷する事は伝えてある。
 まあ、我が領地は少々他の領地とは…というか、この世界で唯一無二の領地だから、歓迎方法もちょっと変わってる。
 ネス湖に突き出る形で建つ俺の屋敷と湖畔を繋ぐ道には鉄製の門があるんだが、そこに各部族? 種族? とにかく数人の代表者が祝いの品を持って並んでいた。
 そう、俺の領地がこの世界で唯一無二である理由、それがここに居並ぶ人々だ。
 多種多様な人々の坩堝。それが俺の領地の特徴だ。
 もちろん、嫁~ずを引き連れて門前にて顔をあわせるのは当然の事なのだよ。
 大事な大事な領民だ…ちょっと変わってるけどな。

 まずは、脳筋…筋肉エルフ族の代表。大きな大きな鹿を担いでる。
「リョウシュ、メデタイ! イワイ、シカ…ヤル」 
 そう言って、どさりと目の前に鹿を降ろすと、スタスタと帰っていった。
 相変わらず脳筋でさっぱりした性格してる種族だなあ…。
 お次は、背が低くくて小学生と言われても信じてしまいそうな、ロリ・ショタ好きが見たら狂喜乱舞すること請け合いの、可愛らしいドワーフさんが、
「領主どん、結婚でっておめでてゃ~ござでゃ。けっず、げだだばおきやぁ達がらのお祝いの品だのぉ~」
 そう言って、荷車に満載のお米、味噌や醤油の樽を押し出してきた。
 うん、祝いの品は、とても嬉しいのだが、相変わらずあっちこっちの方言が混ざってて何を言っているのか良く分からん。
「領主様。ご成婚、誠におめでとうございます。こちらは我等人魚族一同より、祝いの品にございます。どうぞ御収めください」
 …人魚さん、宮廷語はどうした? いつもの下ネタ&死語はどこいったんだ!? 
「ぱいおつパフパフ、ずっこんばっこん、子作りがんばがんば! んじゃ、ばいなら~!」
 あ、いつもの人魚さんだった…安心した。
 んで、これは…まさか、潤滑ローションか!? 確かに海藻からも出来るらしいが…ありがたく使わせて頂こう…来るべき決戦のその時に!
「領主さぁん、今日はめでたいぁるね! 私達、お嫁さぁんにコレつくてきたぁるよ! お祝ぃあげるね!」
 派手派手な民族衣装の魔族さんが、色彩豊かな毛糸で出来た暖かそうなマフラーを頂いた。
 えっと、5色の毛糸で編んだ暖かそうなマフラーが5本? 
 あのぉ…俺のは? 嫁~ずのだけなのね…そうですか…いや、どうもありがとう。
「領主様、ご結婚おめでとうございます。我々領民一同、心よりお祝い申し上げます。これは領民一同よりの祝いの品になります。つまらないものではございますが、どうぞお収めくださいませ」
 温泉街を取り仕切っている、代表数名が何やら薄い木製の箱を差し出して来た。
 これ、一体なんぞや? え、温泉街の新名物? 温泉を生地に練り込んで使った饅頭? そりゃ、温泉饅頭だろーが!! 
 いや、新名物ね…そうか、売れるといいね。お茶の時にでも頂くよ、どうもありがとう。

 な? 変わった領民だろ? 
 多分こんな変てこりんな領民だらけの領地って、王国中探したってここだけだと思うぞ?
『まあ、領主が領主ですからねえ…』『サラの言う事も一理ありますね』
 なんだよぉ~! 2人共、酷いじゃないかぁ~!
『自覚しましょうよ、自分がおかしいって事を』『無自覚で変態とか…』
 おい! サラのおかしいは許せるが、リリアさんの変態は聞き捨てならんぞ!
『『超絶シスコンの変態でしょ?』』
 ………そんな事、ないよ? 兄妹愛だよ?
『『お兄ちゃん、一緒にお風呂入ろ~って言われたら?』』
 もちろん、一緒に入る!
『『間違いなく変態です!』』
 …………。
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