システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

文字の大きさ
上 下
370 / 1,466

いよいよ明日! 

しおりを挟む
 いらん事はするもんじゃない。
 帰ってから、母さんを揶揄いつつ昔話を…と目論んで、チュッ! の辺りを話してみた所、見事に母さんの逆襲にあいました。
 具体的には、俺の子供の頃からの恥ずかしい話を、婚約者~ずとその親族の集まりの場で、色々と暴露されました。
 え、内容? この場では、絶対に言えません! 
 晩御飯後のリラックスしたお茶タイムで、俺の恥ずかしい暴露話で大いに盛り上がられてしまった。
 昇爵まであと1日、結婚まであと2日だというのに、この緊張感の無さって…。
 おっさん連中は、父さんのラブコメを肴に、酒盛りしてました。
 父さんと俺は、翌日のためにさっさと自室に引っ込んだけど。

 翌日は、ひたすら納税のための手続きで忙殺された。
 気が付くと、カラスが鳴くお時間となっていまして、父さんと2人でしみじみ領が大きくなったなあと実感する事に成った。
 一昔前だと、半日ほどで終わってたんだけどなあ…この仕事も。

 またまた、おっさん連中は夜が更けるまで酒盛りに興じてたらしい。
 翌朝…つまり本日は昇爵の日なのだが、食堂は酒の匂いで酷かった。
 呆れつつも、他の少し小さめの食堂を使って、朝食を頂く。
 もちろんだが、おっさん連中はまだ寝たまんまだ。
 父さんも酒盛りに参加してたようだが、母さんが冷たい目で睨んだ瞬間に、すごすごと部屋に戻ったそうだ。
 さすがは母さん、我が家のラスボス!
 まさか陛下の前に酒臭い父さんを連れて行くわけにも行かないからな。 
 父さんと2人して身支度を整え、皆に見送られながら王城へ馬車で向かう。

 昇爵のための謁見って、普通は謁見の間で貴族とかがいっぱい居る前で行われるって思うでしょう?
 もちろんそれをする事も有るんだけど、そこそこ数が纏まっちゃうと、さすがに大変だし時間もかかる。
 なので初めて爵位を貰う…つまり、新貴族の叙爵だけを陛下が執り行って、その他は書類だけで済ます…つまり、以下同文的に終わらせちゃうみたい。
 初めての人は、陛下に剣で肩をぽんぽんしてもらうのは、もの凄く嬉しいし記念になるだろうからって事で、省略せずにやるんだけど…何度もやってる奴は、もう感動も糞もねえだろって事と、陛下も官僚も面倒くさいってのがあるらしい。
 俺だって面倒だから、楽ちん簡単な方が良い。
 厳かな式をぼう~っと眺めて、新貴族の肩ぽんぽんが終わったら、残りの代表で父さんが肩ぽんぽん。
 今回、昇爵する貴族の中で一番爵位が上になるからね。
 実は、王女と結婚する俺は、メリルが公爵家を興せば公爵となる事も出来るらしいが、それはメリルが頑なに断ってた。
 爵位なんてどうでもいい、皆で俺のところに一緒に嫁入りするんだ! って気持ちだからだとか。
 メリルがゴッド母ちゃん2号になる未来しか見えないのは、決して俺の気のせいでは無いはずだ……。

 兎にも角にもこれで結婚式前の連続イベントは終了。
 明日はいよいよ王城での結婚式。
 今夜は、さっさと寝ないとな。
 寝不足な顔で式に出るわけにいかないし、式の最中に居眠りでもしようものなら、後々何を言われるか…ぶるぶる…。

 あれ? そう言えば、ここ2日ほどとても平和なんだが…あいつらは何してんだ? 
 お~い、サラ~! リリアさ~ん! 生きてる~?
『…生きて…ます…』『死に…ました…』
 おう、元気そうだな、2人共。
『ど、どこがですか! いたたたたた…いつまでコレ続くんです…?』 
 うん、知らん。頑張れ、サラ。
『あ、貴方にも…チ〇ルシー…あげたい…』
 リリアさん…それは違うと思う。ってか、また懐かしいCM出して来たな…
 まあ、そんだけ重要な内容なんだろ? 我慢してくれ。
 全部終わったら、1週間程の休暇と小遣いあげるから、温泉街でのんびりしていいから。
『しょ…しょたもほしぃ…』『ま…まぞびしょう…じょも…つけて…ください…』
 苦しんでても、欲望に忠実だな、お前ら…それは休暇中に勝手に探してくれ。

 温泉街、いや俺の領地に、緊急警報出す様にお留守番中のドワーフ娘達に連絡入れておこう…性獣出没注意って。
しおりを挟む
感想 725

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

『転生したら「村」だった件 〜最強の移動要塞で世界を救います〜』

ソコニ
ファンタジー
29歳の過労死サラリーマン・御影要が目覚めたのは、なんと「村」として転生した姿だった。 誰もいない村の守護者となった要は、偶然迷い込んできた少年リオを最初の住民として迎え入れ、徐々に「村」としての力を開花させていく。【村レベル:1】【住民数:0】【スキル:基本生活機能】から始まった異世界生活。

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

スローライフとは何なのか? のんびり建国記

久遠 れんり
ファンタジー
突然の異世界転移。 ちょっとした事故により、もう世界の命運は、一緒に来た勇者くんに任せることにして、いきなり告白された彼女と、日本へ帰る事を少し思いながら、どこでもキャンプのできる異世界で、のんびり暮らそうと密かに心に決める。 だけどまあ、そんな事は夢の夢。 現実は、そんな考えを許してくれなかった。 三日と置かず、騒動は降ってくる。 基本は、いちゃこらファンタジーの予定。 そんな感じで、進みます。

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?

後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。 目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。 日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。 そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。 さて、新しい人生はどんな人生になるのかな? ※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします! ◇◇◇◇◇◇◇◇ お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。 執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます! 9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

処理中です...