システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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閃いた!

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 てな感じで、初夢は最悪だったよ…。
 何で管理局長が俺の夢の中に出てくるんだよ! 内容も最低だったし! 
 
 もう最悪な夢見の後って、起きても気分が沈むよね。
 朝食も喉を通らず、皆に心配されたけど「何でも無いよ」と言って終えた。
 着替えも身だしなみもてきとうに、父さんと本日の戦場である議会場への馬車に。
 議会なんてやってられるか! どうせ寝てたって議会は進行するんだし、もう寝ちゃってても良いよね?
 ってことで、到着早々に席に着いた途端、机に突っ伏した。
 隣で父さんが肘で突っついて来るけど、無視して寝ます…おやすみなさい。

 父さん、終わったら起こしてね。
 こっそりと父さんに告げて、おれは机に突っ伏した…のだが…
『えぐ…ぐ…が…』『あぐ…ぐ…』
 ん? ケツの穴にストローを突っ込まれて息を吹き込まれて、腹がパンパンに膨れたカエルの鳴き声のような、この奇妙な音は、一体なんだ?
『ど、どんな…形容の…仕方ですか! 頭が割れそうに痛くて苦しんでるサラちゃんです! いたたたたたたた…』
『そ、そうで…すよ…頭が破裂…しそう…です…』
 なんだ、サラとリリアさんか。なら安心だ…寝よ。
『寝るなーーーーー!! 大河さん、あんた一体局長と何を話したんですかーー!』
『サラ…大声ださないで…うっぷ…吐きそう…』
 ああ、アレはやっぱり正夢? リアル? だったのか。
『ゆ…め?』『もう…吐く…』
 昨夜、夢の中で局長と話したんだよ。何か、サラとリリアさんの脳に焼き付けるとか何とか。
『…途中をすっ飛ばして、そこだけ聞かされても…』『う…げろげろげろ…』
 おい! 頭の中でゲロの音を流すな! 貰いゲロしたら、どうすんだ!
『そ、それで…何を焼きつけられてるんですか…?』『うげぇぇぇぇぇぇぇぇ』
 口の中が酸っぱくなってきた…。ああ、輪廻転生システムのバグがまたあって、大量の転移者が来るとか何とか。
 んで、その転移者の話じゃね? 
『ま…た…バグ…』『はぁはぁ…うぐっ…クソッ! ポンコツプログラマーのせい…か!』
 あ、やっぱプログラマーなんだ。パッチとかアップデートとかダウンロードとかの用語をよく聞くから、そんなのが居るのかもって思ってはいたけどな。あの業界はブラックって聞くからなあ…
『それで…起きた途端…この頭痛…か…』『朝から…ゲロ塗れに…されるとは…あの豚共…め!』
 ご愁傷さまだな、2人共。まあ、色々と落ち着いたら簡単に事情説明するよ。
『りょ…了解…です』『豚共め…切り刻んで…恒星に…突っ込んでやる…』
 数日は行事が立て込んでるから、全て終わってから時間を作って相談するべ。
 ちょっち今回はヤバそうだから、本格的にきちんと計画を練らないとまずそうだしな。取りあえず、今は寝とけ。あ、ゲロだけは掃除しておいてね。
『あい…』『うっぷ…怒りと共に…またこみ上げて…きた…うろろろおろおろろ…』
 いや、本当…落ち着いたら、掃除して風呂入ってね、きちゃないから。
 しかし、せっかく休暇とお年玉あげたのに、正月早々からゲロ塗れでのたうち回る事になるとは、不憫な奴等だなあ…。
 
 2人共食事の必要ないのに、色々と趣味で喰い散らかしてるから、きっと父さんの屋敷は、酸い~臭いが充満してるだろうなあ…本当、掃除しておいてくれよな。

 朝から始まった議会も、昼頃には全ての議題の承認も終了し、閉会となった。
 起こしてくれと頼んでた父さんも、早々に居眠りしてたらしく、俺が目覚めた時には隣で鼾をかいて寝てた。
 そりゃ仕方がないよな…意見交換とか討論とかあるわけでもなく、単に官僚さんが考えた政策や予算配分を承認するだけなんだから、暇すぐる。
 鼻提灯は出て無かったが、熟睡中の父さんを揺り起こして、王都の父さんの別邸へと帰るべく、馬車へと向かおうと席を立った。
 父さんの別邸にも蒸気自動車を何台か置かないとなあ…馬の世話って大変だからな。あまり王都に父さんが居ないから、高価な蒸気自動車を置くのもどうかと思ったが、もうすぐ王城勤めになるはずだから、ここは思い切って、プレゼントしようかな。もちろん、ガンガンに装甲素材を使いまくった装甲車にするべ! 蒸気機関も超強力なのを搭載した、戦車並みのを設計しちゃるぞ!
 ああ、こんな事を考えたりしてる時が、一番楽しいなあ…局長の話を忘れられる…。
 
 ん? 今、何かピコーン! と閃いた! もしかして、これならイケるんじゃね?
 大量の転移者が俺の創った大陸に来たって、俺達の居るこの大陸に害をなさない様にする対策が出来たかもしれん!  
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