363 / 1,466
現実逃避したかった
しおりを挟む
管理局による恐ろしい地球への干渉の事実が明らかになった、サラのドタバタ喜劇の様なボディー換装も無事に終わり、やっとこさ俺は地上へと戻って来た。
いや、単に地下室から出ただけなんだけどね。
外はもう日も沈み暗くなっていたが、屋敷の窓から漏れる光で、裏庭はほんのりと明るかった。
ふと空を見上げると、沢山の星が輝いていた。
異世界物のラノベなんかでは、よく月が2個あったりしてたけど、それってどうなの?
俺がこの星に転生してから、夜空を見上げるたびについつい考えてしまう。
だって、地球と月の関係なんて、ものすごい微妙な確率で成立してんだぜ?
それが2個もあるって変じゃね?
そもそも地球から見える月の大きさと同じぐらいの大きさに見えるって事が、すでにおかしい。
だって地球に対して月って、一般的な惑星に対する衛星の直径比で考えると、異状にでかいんだぞ?
もう二重惑星と言っても過言でないぐらいの比率だ。
これって地球から観測できる惑星でも、ものすごく珍しいのに、なんで異世界物のラノベでは普通に出てくるんだ? むしろ月なんて無い方が一般的だと思う。
ファンタジーだからで片付けていいんだろうか?
そもそも作者がそういった考証を一切しないで、何となくいい感じだからって風に、いい加減な考えで書いてるんだろうなあ…どうでもいいけど。
まあ、ラノベでどうしても許せない事って、実はいっぱいあった。
某小説や漫画では、出てくるモンスターの名前が〇〇ダルマだった。
ダルマって達磨大師って地球上の人物の名前だぞ? 達磨大師の逸話から、ダルマは生まれたんだ。
何で異世界にダルマって名前が付くんだよ? おかしいだろ?
どっかの異世界人は、主人公に向かって『シャカに説法だったか…』とか言ってみたり、『さすが〇〇は筆を選ばずの格言通りだな』とか言ってたりもしたけど、おかしすぎるだろ!
シャカってお釈迦様だぞ? 異世界に居たのか?
諸説あるが、シャカ=ゴータマ・シッダールタ(ブッダ)は地球上での実在の人物だ。
異世界人の誰がお釈迦様に説法したんだっつーの!
筆を選ばずの格言って、弘法は筆を選ばずって、思いっきり日本人だぞ!?
異世界に弘法様が転移したんか? んで有名な書でも書いたんか? 異世界で書道やってたんか?
子供の事を坊主とか普通に使ってるけど、語源は房主だからな? 僧房の主の事だからな? 昔の日本では、子供がお坊さんみたいに髪の毛を短くしたり剃り上げたりしてたから、子供の事を坊主と呼んでたんだからな? 子供=坊主ってのは、日本固有だぞ?
そんな地球にだけある言葉を平気で使う異世界人…違和感だらけだろうが。
よくそんな異世界物ラノベを読んでられると、不思議に思ってしまう。
いや、よく作者と出版社は平気な顔でそんな物を書籍化したな?
それをありがたがって読む読者共々、頭悪いんじゃねーのか?
まあ、俺がどうのこうの言った所で、あんま意味は無いんだけどさ。
確かに、俺が住んでいるリアルなこの異世界でも、ちょくちょく違和感のある変な言葉とかに出合う事もある。
サラ曰く、この星では俺が転生者第一号らしいのだが、俺の後に転生した人達が、時間軸を越えて過去に生れてたりしたらしく、正確な人数は不明だがそこそこの数になってるらしい。
どっかの主人公みたいなすごいチートを貰って転生した分けじゃ無いから、歴史にも残って無いんだけど、多少は影響を残してる可能性はある…と思う。
転生物でよく見る様な、他言語を自動翻訳してくれる様なスキルが、全ての人に生まれながらに備わってるんだから、固有名詞以外で変な単語は無いはずなんだ。
だけど本当にちょくちょく耳にするんだよなあ…自動翻訳のせいなのか、それとも本当にその単語がこの世界に根付いてるのか分からないけど、過去に行っちゃった転生者の仕業だと思われる。
んで、何故に俺がこんなにネチネチと愚痴ってるのかと言うとだな…現実逃避したかったからなんだ。
リリアさんとサラを地下に運んでから、すでに8時間ほどが過ぎているらしい。
それで婚約者~ずが、この地下室の出口を取り囲んで…違うな、出てきた俺を取り囲んでいるのだ。
「トール様、わかってますわよね?」
メリルの豊かな金髪が、静電気を蓄えた下敷きでブワッ! ってしたみたいに、逆立ってるのだよ。
怒髪天を衝くって、リアルで見たの初めてだ…スーパー〇イヤ人みたい…何て言って笑ったら、間違いなく俺の命は無いな。
「…はい」
涙を堪える為に見上げた夜空には、やっぱり月はなかった…
いや、単に地下室から出ただけなんだけどね。
外はもう日も沈み暗くなっていたが、屋敷の窓から漏れる光で、裏庭はほんのりと明るかった。
ふと空を見上げると、沢山の星が輝いていた。
異世界物のラノベなんかでは、よく月が2個あったりしてたけど、それってどうなの?
俺がこの星に転生してから、夜空を見上げるたびについつい考えてしまう。
だって、地球と月の関係なんて、ものすごい微妙な確率で成立してんだぜ?
それが2個もあるって変じゃね?
そもそも地球から見える月の大きさと同じぐらいの大きさに見えるって事が、すでにおかしい。
だって地球に対して月って、一般的な惑星に対する衛星の直径比で考えると、異状にでかいんだぞ?
もう二重惑星と言っても過言でないぐらいの比率だ。
これって地球から観測できる惑星でも、ものすごく珍しいのに、なんで異世界物のラノベでは普通に出てくるんだ? むしろ月なんて無い方が一般的だと思う。
ファンタジーだからで片付けていいんだろうか?
そもそも作者がそういった考証を一切しないで、何となくいい感じだからって風に、いい加減な考えで書いてるんだろうなあ…どうでもいいけど。
まあ、ラノベでどうしても許せない事って、実はいっぱいあった。
某小説や漫画では、出てくるモンスターの名前が〇〇ダルマだった。
ダルマって達磨大師って地球上の人物の名前だぞ? 達磨大師の逸話から、ダルマは生まれたんだ。
何で異世界にダルマって名前が付くんだよ? おかしいだろ?
どっかの異世界人は、主人公に向かって『シャカに説法だったか…』とか言ってみたり、『さすが〇〇は筆を選ばずの格言通りだな』とか言ってたりもしたけど、おかしすぎるだろ!
シャカってお釈迦様だぞ? 異世界に居たのか?
諸説あるが、シャカ=ゴータマ・シッダールタ(ブッダ)は地球上での実在の人物だ。
異世界人の誰がお釈迦様に説法したんだっつーの!
筆を選ばずの格言って、弘法は筆を選ばずって、思いっきり日本人だぞ!?
異世界に弘法様が転移したんか? んで有名な書でも書いたんか? 異世界で書道やってたんか?
子供の事を坊主とか普通に使ってるけど、語源は房主だからな? 僧房の主の事だからな? 昔の日本では、子供がお坊さんみたいに髪の毛を短くしたり剃り上げたりしてたから、子供の事を坊主と呼んでたんだからな? 子供=坊主ってのは、日本固有だぞ?
そんな地球にだけある言葉を平気で使う異世界人…違和感だらけだろうが。
よくそんな異世界物ラノベを読んでられると、不思議に思ってしまう。
いや、よく作者と出版社は平気な顔でそんな物を書籍化したな?
それをありがたがって読む読者共々、頭悪いんじゃねーのか?
まあ、俺がどうのこうの言った所で、あんま意味は無いんだけどさ。
確かに、俺が住んでいるリアルなこの異世界でも、ちょくちょく違和感のある変な言葉とかに出合う事もある。
サラ曰く、この星では俺が転生者第一号らしいのだが、俺の後に転生した人達が、時間軸を越えて過去に生れてたりしたらしく、正確な人数は不明だがそこそこの数になってるらしい。
どっかの主人公みたいなすごいチートを貰って転生した分けじゃ無いから、歴史にも残って無いんだけど、多少は影響を残してる可能性はある…と思う。
転生物でよく見る様な、他言語を自動翻訳してくれる様なスキルが、全ての人に生まれながらに備わってるんだから、固有名詞以外で変な単語は無いはずなんだ。
だけど本当にちょくちょく耳にするんだよなあ…自動翻訳のせいなのか、それとも本当にその単語がこの世界に根付いてるのか分からないけど、過去に行っちゃった転生者の仕業だと思われる。
んで、何故に俺がこんなにネチネチと愚痴ってるのかと言うとだな…現実逃避したかったからなんだ。
リリアさんとサラを地下に運んでから、すでに8時間ほどが過ぎているらしい。
それで婚約者~ずが、この地下室の出口を取り囲んで…違うな、出てきた俺を取り囲んでいるのだ。
「トール様、わかってますわよね?」
メリルの豊かな金髪が、静電気を蓄えた下敷きでブワッ! ってしたみたいに、逆立ってるのだよ。
怒髪天を衝くって、リアルで見たの初めてだ…スーパー〇イヤ人みたい…何て言って笑ったら、間違いなく俺の命は無いな。
「…はい」
涙を堪える為に見上げた夜空には、やっぱり月はなかった…
2
お気に入りに追加
1,833
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~
はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま)
神々がくじ引きで決めた転生者。
「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」
って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう…
まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる