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四次元ガマグチ
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やっと忌まわしい服から解放された。
何故か俺が元着ていた服は、きちんと畳まれていた。
それも皺一つ無く、クリーニング屋さんで仕上げた様に、ピシッと綺麗に…サラといい、このリリアさんといい、無駄にスキルがあるな。
「それで、この後はどうすんの?」
サラのボディー3体を横目で見ながら、リリアさんに今後の予定を訊いてみた。
「どう…とは?」
「いや、この暴走したサラの身体と、上手くいった身体の事」
それを聞いたリリアさんは、「ああ…」と何ともあやふやな声をあげた後に、こう続けた。
「もちろん、失敗作と旧ボディーは処分です。成功したボディーには、電子頭脳を移植して、全て完了です」
処分…処分…何か想像できるけど、一応確認だけはしとくか…
「処分って、埋葬とかじゃないよね?」
裏庭に埋めるとかは、マジで勘弁して欲しいからな…まあ、それは無いだろう。
もう本当に予想は付いてるんだ。だって背後にずっとそれがあるから。
「もちろん違います。管理局はエコな組織なのですから」
…どこまで本気で言ってるんだろう。
「ですから、こうします…えいっ!」
リリアさんは可愛らしい掛け声とは裏腹に、2体のサラの間に立つと、両手それぞれでサラの首を持って、水槽に放り込んだ。
あの水槽…3m近く有る気がするんだけど…幾ら小柄とはいえサラの身体を片手であそこまで放り上げるとは…
「そして、こうします…ポチッとな」
ぶくぶくと水槽に沈むサラを横目で見ながら、水槽の枠に付いている液晶パネルっぽい何かを操作するリリアさん。
すると…
「原子単位まで分解して、リサイクルです!」
液体の中でサラの身体が分解されていく…皮膚が溶けた…段階で、もう直視出来なかった。
怖いって、マジで怖いって! いや、何となく予想はしてたけど、怖すぎるだろ!
「管理局は、環境にも優しいのです! あれ、見ないんですか? 気にされてる様でしたのに。もう1体ありますから、あとでゆっくり鑑賞しましょう」
「怖くて見れねーんだよ! っちゅうか、この部屋に入った時から思ってたけど、この水槽とかベッドとか、どっから持ってきたんだよ」
ここに来た時は、手ぶらだったよね? いや、変なカンペとか取り出してたから、またどっかから取り出したんだろうけど。
「ああ、ここに入れておいたんです。最近開発されました四次元ガマグチです」
もしもし? 確かにガマグチだけどさ…なんで緑色のカエルの形なの? いやガマの口だから、間違っては無いけど…
「これは、地球で有名な九尾狐を体内に宿したNinjaの愛用品を模して造られました。管理局ではバカウケですよ」
ナ〇トか? ナル〇だよな? そんなの持ってたっけ? いや…そう言えば、小銭でパンパンになったのを持ってた気が…
「しかしこれは限定の非売品なので、残念ながら貴方にはあげられないんです…申し訳ありません」
非売品! しかも限定だと!? うっわー、めっちゃ欲しくなって…いやいや、そうじゃない!
「デザイン違いでもいいから貰えない?」
そう、あのデザインの問題じゃ無い。四次元ガマグチその物が欲しいのですよ。
「管理局員になれば、格安で購入できます。ですが、一般人には使えないですよ」
「使えない?」
「ええ。管理局の高性能コンピューターが管理している次元を倉庫としていますので、管理局のコンピューターにアクセス出来なければ、ただのガマグチですから」
…そりゃ残念。やっぱ次元の壁を超えてどうにかするのは、かなり高度な演算処理が必要って事なんだな。
「地球でも、調査に行った局員が持ってましたし、使ってましたけどね」
まあ、確かに便利だもんな。それがあればほぼ手ぶらでどこにでも行けるし。
「地球で、管理局のオーバーテクノロジーを使ってもバレ無い様に、少しずつ情報を流しているのですが…すでに全世界に認知されてるはずです。貴方が生きていた時代でも、大多数の人が見ているはずですけど…」
待て待て! 前世の俺は、そんな便利道具しらんぞ? どこで売ってたんだよ!
もしかして、驚安の殿〇ドン・〇ホーテにでも売ってたのか?
「ああ、実物はまだ流通していませんけど、確か周知のために漫画にしたとか。アニメにもなったとかで、世界中で知れわた…」
「待て待て待て、ちょっとまてーーーーい! まさか、それは偉大な漫画家、藤〇・F・不〇雄先生の事じゃないだろうな!?」
あの作品…未来のネコ型ロボットのアレには確かに似たのが出てるけど!
「確かそんな名前で地球で活動した記録がありますね。ドラ〇もんとか言う作品を描いてたらしいですね」
まさかまさか、衝撃の事実! ガキの頃から慣れ親しんだ、あの漫画が…アニメが、まさか管理局員だと!?
「結構、大変だったらしいですよ」
何がだよ! 漫画を描くのが大変だったのか?
「いえ、税金対策がです」
そっちかー! そりゃ印税やなにやらガッポガッポだろうーよ!
ちくしょー! 何故か俺の前世の想い出が、管理局に穢されてる気がする!!
何故か俺が元着ていた服は、きちんと畳まれていた。
それも皺一つ無く、クリーニング屋さんで仕上げた様に、ピシッと綺麗に…サラといい、このリリアさんといい、無駄にスキルがあるな。
「それで、この後はどうすんの?」
サラのボディー3体を横目で見ながら、リリアさんに今後の予定を訊いてみた。
「どう…とは?」
「いや、この暴走したサラの身体と、上手くいった身体の事」
それを聞いたリリアさんは、「ああ…」と何ともあやふやな声をあげた後に、こう続けた。
「もちろん、失敗作と旧ボディーは処分です。成功したボディーには、電子頭脳を移植して、全て完了です」
処分…処分…何か想像できるけど、一応確認だけはしとくか…
「処分って、埋葬とかじゃないよね?」
裏庭に埋めるとかは、マジで勘弁して欲しいからな…まあ、それは無いだろう。
もう本当に予想は付いてるんだ。だって背後にずっとそれがあるから。
「もちろん違います。管理局はエコな組織なのですから」
…どこまで本気で言ってるんだろう。
「ですから、こうします…えいっ!」
リリアさんは可愛らしい掛け声とは裏腹に、2体のサラの間に立つと、両手それぞれでサラの首を持って、水槽に放り込んだ。
あの水槽…3m近く有る気がするんだけど…幾ら小柄とはいえサラの身体を片手であそこまで放り上げるとは…
「そして、こうします…ポチッとな」
ぶくぶくと水槽に沈むサラを横目で見ながら、水槽の枠に付いている液晶パネルっぽい何かを操作するリリアさん。
すると…
「原子単位まで分解して、リサイクルです!」
液体の中でサラの身体が分解されていく…皮膚が溶けた…段階で、もう直視出来なかった。
怖いって、マジで怖いって! いや、何となく予想はしてたけど、怖すぎるだろ!
「管理局は、環境にも優しいのです! あれ、見ないんですか? 気にされてる様でしたのに。もう1体ありますから、あとでゆっくり鑑賞しましょう」
「怖くて見れねーんだよ! っちゅうか、この部屋に入った時から思ってたけど、この水槽とかベッドとか、どっから持ってきたんだよ」
ここに来た時は、手ぶらだったよね? いや、変なカンペとか取り出してたから、またどっかから取り出したんだろうけど。
「ああ、ここに入れておいたんです。最近開発されました四次元ガマグチです」
もしもし? 確かにガマグチだけどさ…なんで緑色のカエルの形なの? いやガマの口だから、間違っては無いけど…
「これは、地球で有名な九尾狐を体内に宿したNinjaの愛用品を模して造られました。管理局ではバカウケですよ」
ナ〇トか? ナル〇だよな? そんなの持ってたっけ? いや…そう言えば、小銭でパンパンになったのを持ってた気が…
「しかしこれは限定の非売品なので、残念ながら貴方にはあげられないんです…申し訳ありません」
非売品! しかも限定だと!? うっわー、めっちゃ欲しくなって…いやいや、そうじゃない!
「デザイン違いでもいいから貰えない?」
そう、あのデザインの問題じゃ無い。四次元ガマグチその物が欲しいのですよ。
「管理局員になれば、格安で購入できます。ですが、一般人には使えないですよ」
「使えない?」
「ええ。管理局の高性能コンピューターが管理している次元を倉庫としていますので、管理局のコンピューターにアクセス出来なければ、ただのガマグチですから」
…そりゃ残念。やっぱ次元の壁を超えてどうにかするのは、かなり高度な演算処理が必要って事なんだな。
「地球でも、調査に行った局員が持ってましたし、使ってましたけどね」
まあ、確かに便利だもんな。それがあればほぼ手ぶらでどこにでも行けるし。
「地球で、管理局のオーバーテクノロジーを使ってもバレ無い様に、少しずつ情報を流しているのですが…すでに全世界に認知されてるはずです。貴方が生きていた時代でも、大多数の人が見ているはずですけど…」
待て待て! 前世の俺は、そんな便利道具しらんぞ? どこで売ってたんだよ!
もしかして、驚安の殿〇ドン・〇ホーテにでも売ってたのか?
「ああ、実物はまだ流通していませんけど、確か周知のために漫画にしたとか。アニメにもなったとかで、世界中で知れわた…」
「待て待て待て、ちょっとまてーーーーい! まさか、それは偉大な漫画家、藤〇・F・不〇雄先生の事じゃないだろうな!?」
あの作品…未来のネコ型ロボットのアレには確かに似たのが出てるけど!
「確かそんな名前で地球で活動した記録がありますね。ドラ〇もんとか言う作品を描いてたらしいですね」
まさかまさか、衝撃の事実! ガキの頃から慣れ親しんだ、あの漫画が…アニメが、まさか管理局員だと!?
「結構、大変だったらしいですよ」
何がだよ! 漫画を描くのが大変だったのか?
「いえ、税金対策がです」
そっちかー! そりゃ印税やなにやらガッポガッポだろうーよ!
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