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原初のエネルギー体
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物理的にナイスバディーな新品ボディーへの換装が出来ないって事は、何か制約があるのかもしれん。
「まずこの現地活動用のサイバネティックス・ボディの素体とは、あくまでも現地活動用なのです」
「…そりゃそうでしょうね」
「つまり、本来の姿を模して造られるわけです」
「…ふむ。つまり、サラの本来の姿とは、あのツルペタって事なの?」
それなら仕方ない…のかな?
「いえ、本来の我々には固定化された肉体は存在しません」
「????」
「本来の我々は、エネルギー体とでも呼ぶべき存在なのです」
わからん…この人、何言ってんだ?
「貴方を含めた我々は、元をただせばこの宇宙の広い星の海の中に漂う単なるエネルギーの塊でした」
いかん、この人どっかから電波を受信し始めたっぽいぞ?
「輪廻転生という概念が存在しなかった原初の話です。その頃のこの宇宙はエネルギーで溢れかえっていました」
ほ~~なるへそ。電波話はまだ続くのかな?
「やがて幾つかの惑星上で生命が発生しました。単細胞生物です。しかし、それらに魂のエネルギーは存在しませんでした」
どゆこと?
「魂のエネルギーが存在しない状態の生命は、死滅すればそこで輪が閉じます」
哲学…かな?
「進化も退化も無く、ただその惑星の環境条件だけで、次代が発生するか発生しないかが決まるのです」
哲学的な話なんだろうな、うん。
「やがて偶発的に複雑な構造をした生命体が発生しました。当時のその生命体の姿は、いくつかの単細胞生物が集まった、所謂、群体とでもいうのでしょうか…一つの細胞の命令に従って、個々の持つ役割に従って行動するだけの単細胞生物の集まりでした」
…ヒドロとかみたいな感じかな?
「しかし驚くべきことに、その個体の内部には、我々のようなエネルギー体を受け入れる事が出来る容量の受容体があったのです」
容量? 用法を守って…って違うか。
「それを発見した我々の仲間は、その個体へと自らの一部を切り離して入り込みました。すると、その個体は明らかにそれまでとは違う行動…つまり、非常に能動的かつ活動的に動き回る事が出来たのです。また、多少の知性を持つ事も出来ました」
一体、何の話をしてるんだろう?
これ、最後まで付き合わなきゃダメなんだろうか…
「しかし、せっかく獲得したその知性や経験など諸々は、やはりその個体が死んでしまえば消えてしまうだけだったのです。同時に、入り込んだエネルギー体の一部は排出されてしまいました。ならば、強制的に個体の獲得した経験を次代に引き継げないかと、我々は考えました。記憶は別として。だって記憶が何世代も残ってたら、混乱するでしょう? ですから記憶は消去するのです」
はあ、そりゃご苦労様です。
つまりは、種族とか個体の経験…ああ、進化の条件とか引き継ぐのかな?
「そして試行錯誤の結果、輪廻転生というシステムにより、エネルギー体を次代の個体に転生させる、宇宙規模のシステムを構築したのです」
「ちょっと待てーーい! それじゃ、この宇宙の成り立ちというか進化というか、そんな諸々の全てがあんた達の仕業だってのか?」
「ええ、そうですよ。そして、既に忘れてしまっているかもしれませんが、貴方も原初に存在していたエネルギー体そのものですね」
ほぇ!?
「我々、原初のエネルギー体は、その多くが分裂・細分化して、多くの惑星に散って行きました。そして多くの生命体に入り込んだのです。それらのエネルギー体は、言ってみれば宿主を求めて彷徨ったという感じでしょうか」
「えっと…一つのエネルギー体が分裂しちゃったの?」
「そうです。例えば私であれば、幾らか過去に分けてしまいましたが、体内に保有するエネルギー量はこの星の人種に換算して…約2億5千万人分に相当しますね」
すげえな!
「実は貴方を精密に計測したところ、管理局が転生させた当初考えていたよりも大きいエネルギーを持っている事が確認されました」
え? 確か、この星の総人口の200倍とかじゃなかったっけ?
「それがですね…貴方のエネルギー総量は3000倍はありそうですね。ちょっと驚きました。この星の人種に換算すると70億人分以上だと思います」
…どゆこと?
「つまり、貴方の持つエネルギーは、原初のエネルギー体が持つエネルギー総量と比較してもほぼ減っていない…つまり、原初のエネルギー体その物という事ですね」
「はっ? だって、俺…地球人だったよ? んで死んでから神様っぽい管理局長さんに摘み上げられて、この星に繋がる扉の中にポイって…」
「ええ、貴方を見つけた時の局長は、さぞ驚いた事でしょう。原初のエネルギー体のほとんどは、その多くが分裂してしまったか、我々の様に観測者や管理者として残っているかのどちらかになっているはずなのですから。ですが、局長もそのエネルギーの大きさは見誤った様ですね」
って事は…どゆこと?
「貴方を構成するエネルギー体は、前世まで何者にも宿った事が無い、非常に純粋なエネルギー体だったのでしょう。つまりは、原初から前世で宿主となっていた地球人に宿るまで、どっかで寝てたって事です」
…寝てたのかよ…
「ですから、貴方がこの世界で死んだ場合、その肉体から出たエネルギー体は、そのまま管理局入りしてもらう事になるかと思います」
「確かに、そう言われたけど…」
うん、管理局長とかサラに言われたな。
そうか~俺って宇宙が誕生してからずっと寝てたんだ…何故かショックだ。
「この宇宙が誕生した130億年も昔から、つい最近まで居眠りしていたレアな魂ですから、色々と遊べそうです」
「待て待て待て! 遊ぶのかよ! 俺の魂で遊ぶのかよ!」
「大丈夫ですよ~。エネルギー体なんですから、痛覚とかありませんので」
そういう問題じゃねーだろーが!
「いえいえ、痛覚は大事なんですよ~。だって、痛めつけても何の反応もしてくれませんから。痛がり嫌がり…それでもその苦痛の中に悦びを見出し、それに染まって行く…ああ、ドMを育てる愉しみが…」
「お前の性癖の話かよ! 絶対にお前の玩具にはならんからな!」
しかして、この鬼畜ドSのリリアさんはニヤリと笑い、
「諦めてください。原初のエネルギー体を持つ方が死んだ場合、その魂は、全て【始まりの魂 管理課】の局員が保管してくれます。何せ、私の忠実なる豚奴隷ですから、私の命令には絶対服従です! つまりは、貴方の魂も思いのまま!」
もうヤダこいつ! サラが嫌うの良くわかったよ!
「安心してください。その内、貴方にも立派なショタボディーを用意してあげますから」
安心できる要素が、これっぽっちも無いんだが…
あれ? そう言えば、何の話をしてたんだっけ? また脱線した!
「まずこの現地活動用のサイバネティックス・ボディの素体とは、あくまでも現地活動用なのです」
「…そりゃそうでしょうね」
「つまり、本来の姿を模して造られるわけです」
「…ふむ。つまり、サラの本来の姿とは、あのツルペタって事なの?」
それなら仕方ない…のかな?
「いえ、本来の我々には固定化された肉体は存在しません」
「????」
「本来の我々は、エネルギー体とでも呼ぶべき存在なのです」
わからん…この人、何言ってんだ?
「貴方を含めた我々は、元をただせばこの宇宙の広い星の海の中に漂う単なるエネルギーの塊でした」
いかん、この人どっかから電波を受信し始めたっぽいぞ?
「輪廻転生という概念が存在しなかった原初の話です。その頃のこの宇宙はエネルギーで溢れかえっていました」
ほ~~なるへそ。電波話はまだ続くのかな?
「やがて幾つかの惑星上で生命が発生しました。単細胞生物です。しかし、それらに魂のエネルギーは存在しませんでした」
どゆこと?
「魂のエネルギーが存在しない状態の生命は、死滅すればそこで輪が閉じます」
哲学…かな?
「進化も退化も無く、ただその惑星の環境条件だけで、次代が発生するか発生しないかが決まるのです」
哲学的な話なんだろうな、うん。
「やがて偶発的に複雑な構造をした生命体が発生しました。当時のその生命体の姿は、いくつかの単細胞生物が集まった、所謂、群体とでもいうのでしょうか…一つの細胞の命令に従って、個々の持つ役割に従って行動するだけの単細胞生物の集まりでした」
…ヒドロとかみたいな感じかな?
「しかし驚くべきことに、その個体の内部には、我々のようなエネルギー体を受け入れる事が出来る容量の受容体があったのです」
容量? 用法を守って…って違うか。
「それを発見した我々の仲間は、その個体へと自らの一部を切り離して入り込みました。すると、その個体は明らかにそれまでとは違う行動…つまり、非常に能動的かつ活動的に動き回る事が出来たのです。また、多少の知性を持つ事も出来ました」
一体、何の話をしてるんだろう?
これ、最後まで付き合わなきゃダメなんだろうか…
「しかし、せっかく獲得したその知性や経験など諸々は、やはりその個体が死んでしまえば消えてしまうだけだったのです。同時に、入り込んだエネルギー体の一部は排出されてしまいました。ならば、強制的に個体の獲得した経験を次代に引き継げないかと、我々は考えました。記憶は別として。だって記憶が何世代も残ってたら、混乱するでしょう? ですから記憶は消去するのです」
はあ、そりゃご苦労様です。
つまりは、種族とか個体の経験…ああ、進化の条件とか引き継ぐのかな?
「そして試行錯誤の結果、輪廻転生というシステムにより、エネルギー体を次代の個体に転生させる、宇宙規模のシステムを構築したのです」
「ちょっと待てーーい! それじゃ、この宇宙の成り立ちというか進化というか、そんな諸々の全てがあんた達の仕業だってのか?」
「ええ、そうですよ。そして、既に忘れてしまっているかもしれませんが、貴方も原初に存在していたエネルギー体そのものですね」
ほぇ!?
「我々、原初のエネルギー体は、その多くが分裂・細分化して、多くの惑星に散って行きました。そして多くの生命体に入り込んだのです。それらのエネルギー体は、言ってみれば宿主を求めて彷徨ったという感じでしょうか」
「えっと…一つのエネルギー体が分裂しちゃったの?」
「そうです。例えば私であれば、幾らか過去に分けてしまいましたが、体内に保有するエネルギー量はこの星の人種に換算して…約2億5千万人分に相当しますね」
すげえな!
「実は貴方を精密に計測したところ、管理局が転生させた当初考えていたよりも大きいエネルギーを持っている事が確認されました」
え? 確か、この星の総人口の200倍とかじゃなかったっけ?
「それがですね…貴方のエネルギー総量は3000倍はありそうですね。ちょっと驚きました。この星の人種に換算すると70億人分以上だと思います」
…どゆこと?
「つまり、貴方の持つエネルギーは、原初のエネルギー体が持つエネルギー総量と比較してもほぼ減っていない…つまり、原初のエネルギー体その物という事ですね」
「はっ? だって、俺…地球人だったよ? んで死んでから神様っぽい管理局長さんに摘み上げられて、この星に繋がる扉の中にポイって…」
「ええ、貴方を見つけた時の局長は、さぞ驚いた事でしょう。原初のエネルギー体のほとんどは、その多くが分裂してしまったか、我々の様に観測者や管理者として残っているかのどちらかになっているはずなのですから。ですが、局長もそのエネルギーの大きさは見誤った様ですね」
って事は…どゆこと?
「貴方を構成するエネルギー体は、前世まで何者にも宿った事が無い、非常に純粋なエネルギー体だったのでしょう。つまりは、原初から前世で宿主となっていた地球人に宿るまで、どっかで寝てたって事です」
…寝てたのかよ…
「ですから、貴方がこの世界で死んだ場合、その肉体から出たエネルギー体は、そのまま管理局入りしてもらう事になるかと思います」
「確かに、そう言われたけど…」
うん、管理局長とかサラに言われたな。
そうか~俺って宇宙が誕生してからずっと寝てたんだ…何故かショックだ。
「この宇宙が誕生した130億年も昔から、つい最近まで居眠りしていたレアな魂ですから、色々と遊べそうです」
「待て待て待て! 遊ぶのかよ! 俺の魂で遊ぶのかよ!」
「大丈夫ですよ~。エネルギー体なんですから、痛覚とかありませんので」
そういう問題じゃねーだろーが!
「いえいえ、痛覚は大事なんですよ~。だって、痛めつけても何の反応もしてくれませんから。痛がり嫌がり…それでもその苦痛の中に悦びを見出し、それに染まって行く…ああ、ドMを育てる愉しみが…」
「お前の性癖の話かよ! 絶対にお前の玩具にはならんからな!」
しかして、この鬼畜ドSのリリアさんはニヤリと笑い、
「諦めてください。原初のエネルギー体を持つ方が死んだ場合、その魂は、全て【始まりの魂 管理課】の局員が保管してくれます。何せ、私の忠実なる豚奴隷ですから、私の命令には絶対服従です! つまりは、貴方の魂も思いのまま!」
もうヤダこいつ! サラが嫌うの良くわかったよ!
「安心してください。その内、貴方にも立派なショタボディーを用意してあげますから」
安心できる要素が、これっぽっちも無いんだが…
あれ? そう言えば、何の話をしてたんだっけ? また脱線した!
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