340 / 1,466
ヤツが来る
しおりを挟む
結婚式の準備は着々と進んでいた。
良く、結婚は人生の墓場とか表現する奴もいるが、確かに結婚って制度に関しての悪い面だけを捉えればそう言えなくもない。
だけど、それって本当は別の意味だとか聞いた事があるんだよね。どこぞの国の人が言った言葉を誤訳したとか何とか。
まあ、文字面から結婚が悪い事みたいに感じちゃうのは良くないと思うよ。
だって、結婚って悪い事ばっかりでも無いだろ? 好きな人と公に一緒に居る事を認められるんだし、共に幸せな人生を歩めるって事だよな。
いや、結婚できたからって幸せになれるかは、また別問題か。
前世の日本では、数分に1組の夫婦が離婚してるとかニュースで見た事あるし。
この世界では、簡単に離婚は出来ないから、お見合いだとか親の決めた結婚だったりしたら、墓場まっしぐらって感じちゃう人も、確かに居るんだろう…
この世界の父さんと母さんは大恋愛結婚だったらしい。
詳しくは知らないんだが、母さんは結構良いところのお嬢さんだったそうだ。
んで、一介の騎士である父さんとの結婚をなかなか認めて貰えなかったらしいのだが、戦争で滅茶苦茶頑張って手柄をあげた父さんは、上級勲民となり貴族の末席だが名を連ねる事が出来たので、結婚のお許しが貰えたそうだ。
…その結婚を許した人って、祖父母? 未だにあった事も無いし、生きてるのか死んでるのかも知らんのだが。
そう言えば、父さんには親類縁者が居ないらしい。らしいってのは、それ以上教えてくれなかったから。
何だか聞きづらい感じだったんで、こっちも詳しくは聞けなかった。
母さんの姉さん、つまり俺の伯母さんにあたる人には会ったけど、母さん達の実家にかんしては何一つ聞けてない。
従姉にあたるマチルダも、実は知らないそうだ。
う~~ん…俺の親戚って、謎だ。
もしも血縁者が居るのなら、会ってみたい気がする…ちょっと怖いけど。
結婚してもう17年も経つのに、いまだにラブラブ夫婦なので、2人にとっては結婚は墓場じゃなかったらしい。
俺も父さんと母さんの様に、何時までも仲良く嫁達と過ごせればいいなと心から思う。
いや、父さんは母さん独りだが、俺には5人…そこは違うんだけど…そこは、俺が頑張るしかないんだよな。
さて、結婚式への招待状も各方面に配り終わったし、プログラムも完成したんで、あとは俎板の鯉状態なわけだ。
婚約者~ずのドレスも、何とか結婚式までに間に合うとの事で、一安心。
何故だかサラが妙に張り切って、婚約者~ずの親類縁者の送迎を請け負ってくれたのは、ちょっと不安だが。
ホワイト・オルター号での送迎だから、まあそんなに大変じゃないはずだけど…お客様に、いらん事を吹聴しそうなんでさ。
唐突に暇が出来たので、ユズキを召喚。
何をするのかって? そりゃ呪法具の作成ですよ。
俺がガチャ玉で創り出したこの世界に無かった新たな概念・法則である呪術(呪いじゃないよ)は、その詳細を一切世間様には広めてない。
いや、呪術に使用する文字って漢字だから、この世界に広めても誰にも理解されないじゃん。
それに基礎を作り上げれば、あとは模様として漢字をコピーしたら使えるんだから、広める意味も無いわけなのだよ。
つまり、呪術と呪法具の基礎研究は、俺とユズキとユズカにしか出来ないって事なのだ。
ほぼ独占状態! やりたい放題できるのだ! 忘れてる人も多いと思うけど…
「それで、今度は何を開発するんですか、子爵様?」
今度は何を作ろうかなあ~るんるん♪
「ユズキも考えてよ。この世界で再現できそうな地球の電化製品とか」
「う~ん、そうですねえ…」
2人で楽しく開発するぞ~!
『楽しそうな所に、非常に申し訳ないのですが…』
んにゅ? どうした、サラ?
『たーーすーーけーーてーー!!』
どうした、どうした!?
『悪質なストーカーに、居場所がばれました!』
ストーカー?
『そうです! 聞いてください!』
(´・д・`)ヤダ
『…すっごい人を舐め切った顔文字が頭に浮かんだのですが…』
気のせい気のせい(笑)
『ヤル気あるんですかー!?』
いや、全くもってこれっぽっちも無いのだが。
『プリティーサラちゃんの貞操の危機なんですよ!?』
お前に貞操観念があったとは、驚いた。
『ちょっとは有ります!』
ちょっとなのか…まあいい。それでストーカーって?
『元同僚です』
同僚って…輪廻転生管理局の?
『ええ…同期のヤツです』
ふ~~ん…鼻ほじほじ…
『困ってるんです! ヤツが来るんです!』
ここに?
『ええ、ここです!』
いいじゃん、たまにはお茶でもしてあげれば?
『いーやーでーすー! だってあいつは…あいつは…』
あいつは?
『ガチレズでドSなんですよーーーーー!』
知らんがな…
良く、結婚は人生の墓場とか表現する奴もいるが、確かに結婚って制度に関しての悪い面だけを捉えればそう言えなくもない。
だけど、それって本当は別の意味だとか聞いた事があるんだよね。どこぞの国の人が言った言葉を誤訳したとか何とか。
まあ、文字面から結婚が悪い事みたいに感じちゃうのは良くないと思うよ。
だって、結婚って悪い事ばっかりでも無いだろ? 好きな人と公に一緒に居る事を認められるんだし、共に幸せな人生を歩めるって事だよな。
いや、結婚できたからって幸せになれるかは、また別問題か。
前世の日本では、数分に1組の夫婦が離婚してるとかニュースで見た事あるし。
この世界では、簡単に離婚は出来ないから、お見合いだとか親の決めた結婚だったりしたら、墓場まっしぐらって感じちゃう人も、確かに居るんだろう…
この世界の父さんと母さんは大恋愛結婚だったらしい。
詳しくは知らないんだが、母さんは結構良いところのお嬢さんだったそうだ。
んで、一介の騎士である父さんとの結婚をなかなか認めて貰えなかったらしいのだが、戦争で滅茶苦茶頑張って手柄をあげた父さんは、上級勲民となり貴族の末席だが名を連ねる事が出来たので、結婚のお許しが貰えたそうだ。
…その結婚を許した人って、祖父母? 未だにあった事も無いし、生きてるのか死んでるのかも知らんのだが。
そう言えば、父さんには親類縁者が居ないらしい。らしいってのは、それ以上教えてくれなかったから。
何だか聞きづらい感じだったんで、こっちも詳しくは聞けなかった。
母さんの姉さん、つまり俺の伯母さんにあたる人には会ったけど、母さん達の実家にかんしては何一つ聞けてない。
従姉にあたるマチルダも、実は知らないそうだ。
う~~ん…俺の親戚って、謎だ。
もしも血縁者が居るのなら、会ってみたい気がする…ちょっと怖いけど。
結婚してもう17年も経つのに、いまだにラブラブ夫婦なので、2人にとっては結婚は墓場じゃなかったらしい。
俺も父さんと母さんの様に、何時までも仲良く嫁達と過ごせればいいなと心から思う。
いや、父さんは母さん独りだが、俺には5人…そこは違うんだけど…そこは、俺が頑張るしかないんだよな。
さて、結婚式への招待状も各方面に配り終わったし、プログラムも完成したんで、あとは俎板の鯉状態なわけだ。
婚約者~ずのドレスも、何とか結婚式までに間に合うとの事で、一安心。
何故だかサラが妙に張り切って、婚約者~ずの親類縁者の送迎を請け負ってくれたのは、ちょっと不安だが。
ホワイト・オルター号での送迎だから、まあそんなに大変じゃないはずだけど…お客様に、いらん事を吹聴しそうなんでさ。
唐突に暇が出来たので、ユズキを召喚。
何をするのかって? そりゃ呪法具の作成ですよ。
俺がガチャ玉で創り出したこの世界に無かった新たな概念・法則である呪術(呪いじゃないよ)は、その詳細を一切世間様には広めてない。
いや、呪術に使用する文字って漢字だから、この世界に広めても誰にも理解されないじゃん。
それに基礎を作り上げれば、あとは模様として漢字をコピーしたら使えるんだから、広める意味も無いわけなのだよ。
つまり、呪術と呪法具の基礎研究は、俺とユズキとユズカにしか出来ないって事なのだ。
ほぼ独占状態! やりたい放題できるのだ! 忘れてる人も多いと思うけど…
「それで、今度は何を開発するんですか、子爵様?」
今度は何を作ろうかなあ~るんるん♪
「ユズキも考えてよ。この世界で再現できそうな地球の電化製品とか」
「う~ん、そうですねえ…」
2人で楽しく開発するぞ~!
『楽しそうな所に、非常に申し訳ないのですが…』
んにゅ? どうした、サラ?
『たーーすーーけーーてーー!!』
どうした、どうした!?
『悪質なストーカーに、居場所がばれました!』
ストーカー?
『そうです! 聞いてください!』
(´・д・`)ヤダ
『…すっごい人を舐め切った顔文字が頭に浮かんだのですが…』
気のせい気のせい(笑)
『ヤル気あるんですかー!?』
いや、全くもってこれっぽっちも無いのだが。
『プリティーサラちゃんの貞操の危機なんですよ!?』
お前に貞操観念があったとは、驚いた。
『ちょっとは有ります!』
ちょっとなのか…まあいい。それでストーカーって?
『元同僚です』
同僚って…輪廻転生管理局の?
『ええ…同期のヤツです』
ふ~~ん…鼻ほじほじ…
『困ってるんです! ヤツが来るんです!』
ここに?
『ええ、ここです!』
いいじゃん、たまにはお茶でもしてあげれば?
『いーやーでーすー! だってあいつは…あいつは…』
あいつは?
『ガチレズでドSなんですよーーーーー!』
知らんがな…
2
お気に入りに追加
1,833
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~
はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま)
神々がくじ引きで決めた転生者。
「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」
って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう…
まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる