システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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信用できねえ!

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 って意気込んではみたものの、そこまで急いでどうこうする様なもんでもないし、のんびり考えますかね。
『いや、急ぎましょうよ!』
 何でだよ? だってまだ少なくとも百年ぐらいの猶予はあるんだろ?
『まあ、現在の輪廻転生システム上で管理している輪廻の輪から試算すれば、数百年程度は大丈夫でしょうけれど…』
 ん? ちょっと待て!
 確か最初の話では、輪廻転生システムでは、この星のエネルギーが足りなくて輪廻の輪が維持できなくて、人口が緩やかに減り続けているとかなんとかじゃなかったっけ?
『元はそうでしたね。現在では大河さんの暴走する趣味のおかげで、かなりのエネルギーが転生システムに流れ込みましたから、もう数世代は確実に転生できますよ。ついでにほかの星からも魂を引っ張ってこれますので、空前のベビーブームが到来する予感がしますね』
 ありゃ? そうなん?
『ええ、間違いなく。その証拠に、肉食系女子が急増してるでしょう?』
 …それって関係してたのか!
『そりゃ、魂が無い赤子なんて生物の本能が拒絶しますから、男性も女性も消極的になっちゃいますよ』
 そんなもんなの?
『最近でいえば、人魚さん達がやたらと妊活に積極的でしたし、婚約者~ず達も超肉食系になってきてますでしょう?』
 そういえば…
『まあ、近いうちにベビーラッシュが起こるでしょう』
 それは良い事なんだか悪い事なんだか…
 (この時のサラの言葉が正しかったという事が、翌年証明されてしまった…不本意ながら)
 まあ、新大陸に関しては、よ~く考えてみるよ。
 今は、捌いても捌いても押し寄せる書類仕事を整理するのが先だ!

 さて、今日も頑張って仕事を終え、食事と風呂の後、ベッドで寝ころびながら考えて見たのだが…
 ここまでサラの言葉に付き合ってはみたものの、やはり色々とおかしな点があるという事に気付いた。
 俺達が住んでいるこの惑星は、輪廻転生管理局が地球をモデルに創造したと言っていた。しかも、生態系から環境に到るまで、それなりにバランスが取れた惑星として。
 つまり、この星の人々にとっては神にも等しい奴が創ったこの星が、本当に重力異常とか起こしてんのか? って事にちょっと引っ掛かりを感じる。
 星の大きさも違うのに、ほぼ地球と同じ重力や生態環境に調整できる様な、スーパーな力を持った管理局だぞ?
 しかも管理局長は、あの大陸創造用のチートアイテムをくれる時に、簡単に出来る様な事を言っていた。
 しかも人が住む事を考えた様な事も言っていた。
 はたしてサラの言う様に、このアイテムの使い方ひとつでこの星の生命体が滅亡する様な事になるのだろうか?
 管理局長は、サラに使い方をインストールすると言っていた。
 今までのガチャ玉で考えてみても、単に言葉通りに使い方をインストールしただけとは思えない。
 使用上の注意点も、当然同時にサラの脳に焼き付けられていると考えるのが普通だ。ならば、大陸を新しく作っても安全な場所や大きさを、サラが知らないはずは無い。
 もしくは、今までの管理局長の話が全て嘘という可能性もある。
 サラの過去の話と現在の話、そこに局長の話…どれも少しずつ矛盾があるのは間違いない。
 俺はどちらを信じるべきなんだろうか?
 実際問題、信じられないのは管理局長で、あてにならないのはサラだ。
 あれ? あんまり違いが無い気がする…まあ、ニュアンスでは、そんな感じだ。
 ん~~どちらも信じられないって事だよな、結論としては。
 ならば、もう少し様子を見るか? 大陸創造は後回しにしてみるのも手だし、反対に思い切って創って反応を見るのも手か。

 どっちにしても今日明日の話では無いな。
 じっくりと考えてみるか…慌てても良い事なんて無さそうだしな。
 うん、取りあえず、サンデル国王陛下にも相談してみるか。
 もしかしたらいい案か、何かヒントが見つかるかもしれないしな。

 本日も、ブレンダーもクイーンもノワールも、我関せずとベッド下ですやすやと眠っているけど…いいね、君達には悩みなんて物が無くてさ…ってか…
 おい、ブレンダー! お前狼のくせにイビキかくのかよ! 
 煩くて、俺が眠れねーわ! 鼻に栓したろか!
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