システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

文字の大きさ
上 下
315 / 1,466

神国での会談

しおりを挟む
 さて、ポリンちゃんなのだが、ホワイト・オルター号を着地させ、タラップを降ろした時、アーデ、アーム、アーフェンが連行してきた。
 その様子は、まるで某R〇-93のファ〇ネルの四角錐型の対ビーム・バリアーの様に、三人で正三角形の結界を三角錐型に組み合わせ、ポリンちゃんを中に取り込んでいた。
 う~む…動く三角錐の結界を見ると、超常現象や古代文明やUMAなんかを長年追い続けている、怪しい雑誌ム〇を思い出してしまった。
 まさか、ピラミッドパワーで覚醒したりせんよな、ポリンちゃん。三角錐だから大丈夫かな?
 本人は中から結界をバンバン叩いて出してくれと叫んでた様だが、俺は見ざる・聞かざる・言わざるを通させてもらった。
 あ、あれも古代のエジプトだとかアンコールワットが起源だとか、色々言われてたよなあ。
 いや、話と全く関係ないんだが、ちょっと頭に浮かんだのだ…ム〇の読者だったから、こんなミステリーも懐かしく感じる。
 兎にも角にも、太陽神教会関係者と聖騎士さん達が三角錐の周囲を取り囲んだのを確認し、アーデ達に結界を解除させた。
 予想通りというか何というか、途端に俺の方に向かって走り出そうとするポリン嬢だが、背後からナディアが俺の前に透明な結界の壁を作ったため、見事に無防備に衝突し、気を失った。おでこのタンコブ痛そうだな…。
 教会の人達の用意した馬車に放り込まれ、そのままドナドナされていった。
 悲しい目をしていたかは知らん! おでこは赤くなっていたが、目まで見てない。何せ絶賛気絶中だったからな。
 こうして我が家にやってきた闇の刺客は、成敗されたのであった。

 お堅い会談内容の詳細は、割愛させて頂きます。
 だって定型句での挨拶に始まり、似た様な話をクドクド堅苦しい言葉遣いで話してるだけだからね。
 護衛で付いて来てた父さんなんて、場もわきまえずこっくりこっくり船漕いでたし。いや、油断しすぎじゃね? ナディアが結界張ってくれてるから、何が起きても大丈夫だけどさ。

 んじゃ、決定事項だけ。
 あの地からの移住者のために、神国の一地区を解放し割り当ててくれ、新たな村とする事となった。
 村として自立できるまで、当面の衣食住は神国が援助を行い、移住後10年間は納税義務の免除も約束された。
 この地区に関しては、神国の庇護下ではあるが自治区的な扱いとし、月神に関する布教も認められた。
 あの不思議ちゃんは、太陽神の教会でみっちりと教育を施される事となった。
 全寮制の女性神官の寮へ住み、日々勉強してもらうつもりだ。
 彼女は月神の巫女候補ではあるが、太陽神と月神に関しての教義は、基本的に共通するところが多い(俺が勝手にそう決めた!)ため、問題なく調きょ…もとい躾け…いや、教育してもらえるだろう。
 ポリン嬢の教育期間中に、月神教会の建設も行ってくれる事となった。
 将来的には、太陽神と月神の二大宗教を、神国の柱にする所までべダム首長と話は弾んだが、まだ気が早いだろうって事で保留している。あの娘が本当にちゃんと聖職者になれるのか、めっちゃ不安だからな。
 こんな感じで、事前に通信の呪法具でべダムさんと話した通り、特に問題も起きず、スムーズに会談は終了した。

 はぁ~疲れたぁ~。

 どこに行ってもそうだが、ここ神国でも晩餐会のお誘いはあったのだが…精神的に色々と疲れてたので、丁寧にお断りさせてもらった。
 ドワーフさん達のその後も気になったしな。
 さ、ホワイト・オルター号で皆が待ってるから、帰ろうかな。
 ああ、ユズキの味噌汁が飲みたい。
『大河さん…なかなか女性に手を出さないと思ったら…やはりそっち方面の趣味でしたか…』
 え? 
『ユズキとのカップリング…ユズキの鬼畜攻めと大河さんの俺様受は鉄板でしょうか? いやいや、それよりも喰われノンケ設定の大河さんにユズキの尽くし攻というのも味があるのでは? まてよ、それよりも…………』
 は? 待て待て待て! 俺にそんな趣味はねーからな!?
『ユズキ…お前の作った味噌汁が飲みたい…2人で過ごした熱い夜の明くる朝に…では無いのですか?』
 何でだよ! 料理スキルが異様に高いユズキの日本食が【喰いたい】だけだよ!
『そうですか、【喰いたい】と。それは隠語ですね?』
 違うわ! 単なる作者の誤変換だ! いや、作者って何だよ! 混乱してきた!
『誤魔化そうとしても無駄です。ほ~らあなたはだんだん良くなってくる~良くなってくる~……』
 頭の中に響く念話で催眠術やめれ! 絶対に俺は♂×♂は拒否するからな!
『あとで婚約者~ずに伝えておかねば…まずはメリルに…』
 マジでヤメロよ! フリじゃないぞ! 絶対にいらんこと言うなよ!
しおりを挟む
感想 725

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?

後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。 目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。 日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。 そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。 さて、新しい人生はどんな人生になるのかな? ※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします! ◇◇◇◇◇◇◇◇ お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。 執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます! 9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~

はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま) 神々がくじ引きで決めた転生者。 「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」 って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう… まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

処理中です...