システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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密談

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「えっと…母さん、よそ様の家の子の一生を、勝手に決めちゃって大丈夫なの?」
 いくら何でも、我が家とほぼ無関係な少女の一生を、教会に縛り付けるのは、許されるのだろうか…
「ええ、本人の希望ですから」
 母さん、微妙に目が泳いでるんだが? イネスとマチルダの方も見てみると…顔を逸らされた!
 これ、絶対に密室で何かあったに違いない! どんなお話しして来たんだよ、母さん!
「あ~え~…では、本人の口からも、その旨を聞かせて頂きたく…」
「不要よ?」
「いや、でも…」
「不要よ!」
「でも…」
「トールちゃん、不要というのは、必要ないという事よ?」
「うん、それは分かるけど…」
「分ったのなら、この話はお終いね」
 母さん、絶対に退かないつもりだな…まあ、教会造るんだから、誰か管理者は必要だろうし、その候補者としてあのポリンさんを指名させるとするか、キツネ耳の月神様に。
 一生とかは可哀想だから、後々何か考えるとすっかね。
 今のオコな母さんに逆らうなんて、俺にはとても出来ないから(涙)。

「分った…ところで、そのポリンさんは?」
「今は母さんの部屋で、こうそ…んっ! とじこ…んんっ! かんき…んんんっ! 休んでもらってます」
 いや、全然全くこれっぽっちも誤魔化せて無いからね!
 拘束して閉じ込めて監禁してんのかよ! 犯罪だぞ、母さん!
 俺の訝し気な視線を感じた母さんが、
「密航してきたのですから、きちんと立場のある方に身元引受人になってもらうまでは、部屋から出ない様に言い含めてます」
 いや、それ完全に後付けの良い訳だから! 絶対にさっきの歳の話のせいだろ! 逆鱗に触れたからだろ、母さんの!
「何か言いたい事でもあるのかしら、トールちゃん」
 助けを求めて周囲を見回すが…全員がサッと俺から目を逸らしやがった! 
 そんなに母さんが怖いのかよ! いや、怖いですよね…うん。
「いえ、何も御座いません、お母さま!」
「それでいいのよ。では、月神様への連絡お願いね」
「いえす まい まむ!」
 この世には、絶対に怒らせたり逆らってはいけない人がいるのだ…我が家のママンの様にね…

 月神様へのコールは、サラとナディアと天鬼族3人娘だけを伴って行う事にしてある。
 使徒として、眷属として、無理なお願いをするのだから、どんなお叱りを受けるか分からないし、もしも神罰などあった時に…うんたらかんたら…とにかく、てけとーな理由を並べ立てて、俺達だけにして貰いました。
 いや、単に完全な内輪で相談するだけなんだが、家族がいたら邪魔じゃん?
 扉の向こうで聞き耳を立てているかもしれないから、密室とはいえ念話を使いましょう。
 もちろん結界は展開済みだが、最近の我が家の面子は、何でもアリになって来てるからなぁ…念のため。

『それで、あの娘はどうするんですか? すでに嫁枠も妹枠も側室枠も愛人枠も完全に埋まってますよ?』
 いや、サラよ…嫁枠は良いとして、その後のは何だよ?
『え、大河さん気付いてないんですか?』
 いや、薄々は気付いていたが…お前がアホな事は…
『そーれーはー、違いまっする! ナディアが側室枠で、アーデ、アーム、アーフェンが妹枠で、サラちゃんが秘めた愛人枠で決まりでしょうよ!』
 いや、考えた事も無いな…特に最後のだけは、この宇宙が崩壊しても無いかな。
『がーーーーん!』
『という事は、私の側室枠は可能性が残ってるという事ですね、マスター?』
 何故にそうなる…ナディアよ。
『『『私達は、愛妹でよろしくお願いします。禁断の兄×妹(3倍)は、いつでも準備おっけーです』』』
 お前ら…それは無いからな、本当に無いぞ!? フリじゃないからな!
 何で俺の周りの女子は、肉食系ばっかりなんだよ! 癒し系は居ないのかよ!
『その枠は、ドワーフ娘メイド衆達が狙ってるポジションです』
 その情報は要らなかったぞ、サラよ…ってか、アレこそロリッ娘だぞ? 
 俺の求める癒し系は、こう…むっちりしてて出るとこは出る、引っ込むとこは引っ込む体形で、ちょい垂れ気味の大きい瞳で、ぽっちゃりとした唇で、柔らかく微笑むお姉さんキャラなんだけどなあ…
『マスター、やけに具体的ですね』
 まあ、俺の周囲に居ないタイプだよな…
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 これが現実か…寂しい…

『大丈夫です、大河さん! このサラちゃんが、あと数年でボンッキュッボンッ! に、成長する予定ですから!』
 …スリムな胸とふくよかなウェストの、残念キャラのサラが言ってもなあ…
『残念って何ですか! ん? スリムな胸? ふくよかなウェスト…幼児体形じゃないですかー!』
 幼児体形のサラは、ほっといてっと。
 あのポリンちゃん、どうすっかねえ…
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