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怖いので
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サラのおバカな野望は打ち砕いたが、今後は他国のどす黒い欲望の渦に巻き込まれる可能性があるよなあ。
もしも新大陸ができたのなら、今あるこの大陸の国々からの干渉は避けたいところだな。
とは言っても、誰の領地でもない大陸ができるんだから、そりゃ奪い合いにもなるだろう。
しかし、しかしである。折角新しい人類の生存権が拡大されるのだ。
しょうもない国同士の真っ黒な欲望や諍いなど持ち込みたくはない。
サラじゃないけど、欲塗れの国なんぞ造らせてたまるか! って俺が言うと、きっと『じゃあ、お前が王様やれ!』と言われそうなので、煩く口を出すのは控えよう。
とりま、新大陸に関してはまだ先だからいいとして、目の前の移住問題だよなあ。
集落の長っていつぐらいに集まるんだろうか? まだ数日はかかりそうだなあ。
それまで何してすごそうか…あ! 忘れてた! あれがあるじゃ、あ~りませんか!
よ~し、思い立ったが吉日って言う事だし、思い切ってお外ではっちゃけちゃおうかな。
ナディア~! ちょっと新装備のテストに付き合って~!
『了解です、マスター。すぐにお部屋まで参ります』
いや、後部ハッチのタラップで待ってるから、慌てなくてもいいよ~。
『わかりました。3分で到着いたします』
そんなに急がなくてもいいのに…所詮は遊びだし…
んじゃ早速…
「トール様、どちらへ?」
そっとキャビンから抜け出しタラップでナディアを待っている俺の背後に、世界を真っ白な凍てつく世界にすべく、雪女が降臨した。いや、正確には雪女達が…だった…
「え? いやちょっと…お花摘みに…」
「へ~、ふ~ん、そうですか。船内におトイレはあるのに…お行儀が悪いですわね」
振り返ると、腕組みをしたメリルと、付き従う様に彼女の背後に立つ4人の婚約者~ずの面々が…
ナディアは、ものすごく気まずそうな顔してた。
うん、何があったかは大方推察できました。
『マスタ…申し訳ございません…コルネリア様に事情を説明して抜け出して来たのですが…皆さまにばれました』
だろうね! 一目でわかっちゃったよ。
「あははははは…冗談だよ、冗談」
「では、どちらへ行かれるのですか?」
ミレーラが、ちょっと涙ぐみつつ、上目遣いで俺に訊ねる。反則だろ、それは! 逆らえねえよ!
なんだ、この仕事に出かけようとしている飼い主に、構って欲しそうにしている残された小動物的なポーズは!
「あ~なんだ…そのう…実は、ちょっと外の空気を吸いたくなって…お散歩に…」
俺がそう言うと、ミルシェのこめかみがピクッと動いた。
「嘘ですね。トール様は、昔から嘘をつく時、頬がピクピクします!」
マジか! なんか、俺って嘘つく時のクセがいっぱいある気が…
「そうですか。流石はミルシェです。それで、本当は、ナディア様を連れてどちらへ?」
メリルの言葉と同時に、マチルダが音も無くすすすっと、俺の左横まで来た。と思ったら、イネスは右に…
そして、ガッシと腕を拘束された!
「な、何をしてるのかな…2人共…」
「トール様、それは逃がさない様にする為に拘束しているのです」
「もちろんトール様を調きょ…説教部屋まで連行するためです」
マチルダよ、拘束っていったよな? ってか、イネス! 調教っていっただろ!? 言ったよな??
「はい、ではお2人共。そのままトール様を私の部屋まで…いえ、食堂まで連行してください」
メリル!? 連行って…俺、犯罪者扱いなの? ねえ、そんなに悪い事なの?
「トールさま…私達をほったらかしにして遊びに行くなんて、すっごく悪い事です! めっ!」
ミレーラさん…悪い事なんですか? そうですか…悪い事なんですか…
『マスター、今までの経験を活かせてませんね。黙って行こうとすれば、当然こうなるのは目に見えてたと思いますが』
いや、ちょっとあの装備は遊びなんで…ネス様に賜った神具でえす~とか言えない感じなもんで…内緒にしようかと。
『それでも、せめて一言断ってから行かれたら、こんな事には…ご愁傷様です』
ああ、うん…そうだね。
『では、私はコルネリア様とアーデ達でお茶でもいたします。ご健闘をお祈りいたしております』
うん、そっか。助けようって気は、まったく無いのね…
『ええ。私も、婚約者の方々は怖いので』
そっかあ~ナディアでも怖いのかぁ~…そうっかぁ~…。
連行された食堂で、正座&説教のフルコースを堪能させて頂きました。
楽しそうに、俺を見て笑いながらお茶を飲んでいる母さんが、すっごく印象的でした。
もしも新大陸ができたのなら、今あるこの大陸の国々からの干渉は避けたいところだな。
とは言っても、誰の領地でもない大陸ができるんだから、そりゃ奪い合いにもなるだろう。
しかし、しかしである。折角新しい人類の生存権が拡大されるのだ。
しょうもない国同士の真っ黒な欲望や諍いなど持ち込みたくはない。
サラじゃないけど、欲塗れの国なんぞ造らせてたまるか! って俺が言うと、きっと『じゃあ、お前が王様やれ!』と言われそうなので、煩く口を出すのは控えよう。
とりま、新大陸に関してはまだ先だからいいとして、目の前の移住問題だよなあ。
集落の長っていつぐらいに集まるんだろうか? まだ数日はかかりそうだなあ。
それまで何してすごそうか…あ! 忘れてた! あれがあるじゃ、あ~りませんか!
よ~し、思い立ったが吉日って言う事だし、思い切ってお外ではっちゃけちゃおうかな。
ナディア~! ちょっと新装備のテストに付き合って~!
『了解です、マスター。すぐにお部屋まで参ります』
いや、後部ハッチのタラップで待ってるから、慌てなくてもいいよ~。
『わかりました。3分で到着いたします』
そんなに急がなくてもいいのに…所詮は遊びだし…
んじゃ早速…
「トール様、どちらへ?」
そっとキャビンから抜け出しタラップでナディアを待っている俺の背後に、世界を真っ白な凍てつく世界にすべく、雪女が降臨した。いや、正確には雪女達が…だった…
「え? いやちょっと…お花摘みに…」
「へ~、ふ~ん、そうですか。船内におトイレはあるのに…お行儀が悪いですわね」
振り返ると、腕組みをしたメリルと、付き従う様に彼女の背後に立つ4人の婚約者~ずの面々が…
ナディアは、ものすごく気まずそうな顔してた。
うん、何があったかは大方推察できました。
『マスタ…申し訳ございません…コルネリア様に事情を説明して抜け出して来たのですが…皆さまにばれました』
だろうね! 一目でわかっちゃったよ。
「あははははは…冗談だよ、冗談」
「では、どちらへ行かれるのですか?」
ミレーラが、ちょっと涙ぐみつつ、上目遣いで俺に訊ねる。反則だろ、それは! 逆らえねえよ!
なんだ、この仕事に出かけようとしている飼い主に、構って欲しそうにしている残された小動物的なポーズは!
「あ~なんだ…そのう…実は、ちょっと外の空気を吸いたくなって…お散歩に…」
俺がそう言うと、ミルシェのこめかみがピクッと動いた。
「嘘ですね。トール様は、昔から嘘をつく時、頬がピクピクします!」
マジか! なんか、俺って嘘つく時のクセがいっぱいある気が…
「そうですか。流石はミルシェです。それで、本当は、ナディア様を連れてどちらへ?」
メリルの言葉と同時に、マチルダが音も無くすすすっと、俺の左横まで来た。と思ったら、イネスは右に…
そして、ガッシと腕を拘束された!
「な、何をしてるのかな…2人共…」
「トール様、それは逃がさない様にする為に拘束しているのです」
「もちろんトール様を調きょ…説教部屋まで連行するためです」
マチルダよ、拘束っていったよな? ってか、イネス! 調教っていっただろ!? 言ったよな??
「はい、ではお2人共。そのままトール様を私の部屋まで…いえ、食堂まで連行してください」
メリル!? 連行って…俺、犯罪者扱いなの? ねえ、そんなに悪い事なの?
「トールさま…私達をほったらかしにして遊びに行くなんて、すっごく悪い事です! めっ!」
ミレーラさん…悪い事なんですか? そうですか…悪い事なんですか…
『マスター、今までの経験を活かせてませんね。黙って行こうとすれば、当然こうなるのは目に見えてたと思いますが』
いや、ちょっとあの装備は遊びなんで…ネス様に賜った神具でえす~とか言えない感じなもんで…内緒にしようかと。
『それでも、せめて一言断ってから行かれたら、こんな事には…ご愁傷様です』
ああ、うん…そうだね。
『では、私はコルネリア様とアーデ達でお茶でもいたします。ご健闘をお祈りいたしております』
うん、そっか。助けようって気は、まったく無いのね…
『ええ。私も、婚約者の方々は怖いので』
そっかあ~ナディアでも怖いのかぁ~…そうっかぁ~…。
連行された食堂で、正座&説教のフルコースを堪能させて頂きました。
楽しそうに、俺を見て笑いながらお茶を飲んでいる母さんが、すっごく印象的でした。
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