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よーし、よーし! 順調にカズム君を大地から分離しているな。
さすがは精霊さん、超優秀にして超万能だ。
大地の深い場所にまで張った根っこを掘り進めて… あああ! ちょっと精霊さん、ストップストップ!
この地下には人が住んでるらしいから、あんまり掘っちゃうと天井が崩落して生き埋めになっちゃう!
え? お前に言われんでも、そんな事わかってる? ギリギリのラインを見極めてるから、大丈夫…と?
すんません、親方。全てお任せいたします… 怖え~! 怒った精霊さんを刺激するような事、言っちゃ駄目だ。
いっつもほんわかしてて、ゆる~い感じの精霊さんなのに、今日は超本気モードになってるよ。
神罰があるなら見せてみよ! とか言って額に鏨を撃ち込まれた武神像が、大激怒して大魔○になったが如く、怒りに燃えに燃えてる精霊さん。
あの映画は、何度見ても怖かったなあ…。あの映画ぐらい、いつも穏やかな相貌の精霊さんが、憤怒のお顔。
触らぬ精霊さんに祟りなしってもんだね、くわばらくわばら…。
地面に残った弱々しい菌糸を頼みに、カズム君は必死に踏ん張ってるけど、対カズム決戦兵器『全部すいとーる君1号』の前に、すでに風前の灯火となっている。
俺に近い所の菌糸から、どんどん吸い込んでっちゃう。
ほ~れほ~れ、どんどん吸い取っちゃうぞ~! 無駄な抵抗は止めて、大人しく吸い取られるが良い!
おお? 土の精霊さん、小さなスコップで辛うじて地面にへばりついてる菌糸の端っこをホジホジしてるぞ。
何か子供が砂場で遊んでるみたいで、めっちゃ可愛い。
お~っと、ここでカズムが精霊さんに触手攻撃を仕掛けようとして…風の精霊さんの風壁によって跳ね返された~!
その隙に、さらに掘り返す精霊さん! さあ、掘り返すのが早いか、はたまたカズムの攻撃が精霊さんを撃退するのが早いか!?
『全部すいとーる君1号』を構え乍ら、そんな光景を見ていた俺だが、やっぱ疑問に思う事が何点かある。
その中で一番大きいのが、カズムって元は神であって、世界の理をことごとく拒絶し破壊して渾沌に落とそうっていう奴なのに、何で普通に攻撃が通じてんだろ? って事。
いや、『全部すいとーる君1号』なんて物を作ってる俺が言うのも何だけど…
『大河さん、やっと輪廻転生管理局で現時点でのカズムの分析が終了しました』
おお、サラ。分析って?
『カズムは、あらゆる宇宙にあらゆる形で存在出来る様に、決まった形がありません。つまり不定形生命体の様なものなのです』
ん~つまり銀河○道999を止めた、あの不定形生命体みたいなものなのか?
『なぜそれを比較に出して来たのか、甚だ疑問が残りますが…ちょっと違います』
ふむ?
『その星や次元や世界に合わせて、決まった形を持たないエネルギー生命体と言う事です。つまり、入り込んだ世界に適応できる形態へと、自らを作りかえる事が出来る生命体…と言った方が近いでしょうか』
いや、また矛盾してるぞ、カズム。だって、世界の理を破壊して世界を渾沌に落とそうっていう存在が、この世界のルールに適合した形態に変化って…もう、どうツッコんでいいのやら…
『だからこそカズム…いいえ、カオスなのかもしれませんね』
やる事成す事混沌としてるなんて、マジでどうでもいいわ、カズム!
『それで、倒せそうですか?』
あ~…ん~…。
精霊さんが、かなりお怒りでな…大地を穢したとか何とか…それで、このザマだ。
『どれどれ、ちょっと大河さんの視界を拝借…おお! かなりお怒りですね~』
だろ? もうちょっとしたら、我が世紀の大発明、『全部すいとーる君1号』で綺麗さっぱり掃除できると思うぞ。
んで、分離したカズムは、管理局が引き受けてくれるんだよな?
『ええ、大河さんの提案したアレは、局長も感心してました。保管だけなら請け負うと返答がありましたし』
そかそか。んでは、精霊さんがラストスパートかけたみたいだから、俺も頑張って掃除しますかね。
『ゾンビもかなりの勢いで駆逐されてますから、時間の問題ですね』
うん、事前の予想通り、やっぱカズムに見せ場は無かったなあ…
『まあ、この作品には、そもそも山も谷もありませんし』
おま、作品って言うなよな! 俺の人生なんだぞ?
『読者がそろそろ飽きてくる頃合いかと思いますね。何か思い切った山場を作ってください!』
どうやってだよ! ってか読者って何だよ! 誰だよ!
『そうですね~やっぱり異世界転生ハーレム物と言えば、えっちしーんです! R15の限界ぎりぎりを攻めましょう!』
何でだよ! 誰がだよ! どうやってだよ!
『そんなの大河さんがヤルに決まってるでしょう? どうせ婚約者~ずもメイド衆も、ばっちこーい状態なんですから、読者にエロエロと見せつけるんですよ! 露出プレイです!』
そんな趣味はねーーーー! 俺は照明を消す派なんだーーー!
『ならば、ユズキとのBLでも可です』
ならばって何だ? なぜにBLに方向転換したんだ!?
『いえ、ユズカを除く屋敷中の一致した意見です』
ごふっ! まさか…BL菌が、すでに我が屋敷中に蔓延していたとは…
『ふっ…広めたのは私ですけどね(ドヤッ)!』
きーーさーーまーーがーー元凶かーー!!
さすがは精霊さん、超優秀にして超万能だ。
大地の深い場所にまで張った根っこを掘り進めて… あああ! ちょっと精霊さん、ストップストップ!
この地下には人が住んでるらしいから、あんまり掘っちゃうと天井が崩落して生き埋めになっちゃう!
え? お前に言われんでも、そんな事わかってる? ギリギリのラインを見極めてるから、大丈夫…と?
すんません、親方。全てお任せいたします… 怖え~! 怒った精霊さんを刺激するような事、言っちゃ駄目だ。
いっつもほんわかしてて、ゆる~い感じの精霊さんなのに、今日は超本気モードになってるよ。
神罰があるなら見せてみよ! とか言って額に鏨を撃ち込まれた武神像が、大激怒して大魔○になったが如く、怒りに燃えに燃えてる精霊さん。
あの映画は、何度見ても怖かったなあ…。あの映画ぐらい、いつも穏やかな相貌の精霊さんが、憤怒のお顔。
触らぬ精霊さんに祟りなしってもんだね、くわばらくわばら…。
地面に残った弱々しい菌糸を頼みに、カズム君は必死に踏ん張ってるけど、対カズム決戦兵器『全部すいとーる君1号』の前に、すでに風前の灯火となっている。
俺に近い所の菌糸から、どんどん吸い込んでっちゃう。
ほ~れほ~れ、どんどん吸い取っちゃうぞ~! 無駄な抵抗は止めて、大人しく吸い取られるが良い!
おお? 土の精霊さん、小さなスコップで辛うじて地面にへばりついてる菌糸の端っこをホジホジしてるぞ。
何か子供が砂場で遊んでるみたいで、めっちゃ可愛い。
お~っと、ここでカズムが精霊さんに触手攻撃を仕掛けようとして…風の精霊さんの風壁によって跳ね返された~!
その隙に、さらに掘り返す精霊さん! さあ、掘り返すのが早いか、はたまたカズムの攻撃が精霊さんを撃退するのが早いか!?
『全部すいとーる君1号』を構え乍ら、そんな光景を見ていた俺だが、やっぱ疑問に思う事が何点かある。
その中で一番大きいのが、カズムって元は神であって、世界の理をことごとく拒絶し破壊して渾沌に落とそうっていう奴なのに、何で普通に攻撃が通じてんだろ? って事。
いや、『全部すいとーる君1号』なんて物を作ってる俺が言うのも何だけど…
『大河さん、やっと輪廻転生管理局で現時点でのカズムの分析が終了しました』
おお、サラ。分析って?
『カズムは、あらゆる宇宙にあらゆる形で存在出来る様に、決まった形がありません。つまり不定形生命体の様なものなのです』
ん~つまり銀河○道999を止めた、あの不定形生命体みたいなものなのか?
『なぜそれを比較に出して来たのか、甚だ疑問が残りますが…ちょっと違います』
ふむ?
『その星や次元や世界に合わせて、決まった形を持たないエネルギー生命体と言う事です。つまり、入り込んだ世界に適応できる形態へと、自らを作りかえる事が出来る生命体…と言った方が近いでしょうか』
いや、また矛盾してるぞ、カズム。だって、世界の理を破壊して世界を渾沌に落とそうっていう存在が、この世界のルールに適合した形態に変化って…もう、どうツッコんでいいのやら…
『だからこそカズム…いいえ、カオスなのかもしれませんね』
やる事成す事混沌としてるなんて、マジでどうでもいいわ、カズム!
『それで、倒せそうですか?』
あ~…ん~…。
精霊さんが、かなりお怒りでな…大地を穢したとか何とか…それで、このザマだ。
『どれどれ、ちょっと大河さんの視界を拝借…おお! かなりお怒りですね~』
だろ? もうちょっとしたら、我が世紀の大発明、『全部すいとーる君1号』で綺麗さっぱり掃除できると思うぞ。
んで、分離したカズムは、管理局が引き受けてくれるんだよな?
『ええ、大河さんの提案したアレは、局長も感心してました。保管だけなら請け負うと返答がありましたし』
そかそか。んでは、精霊さんがラストスパートかけたみたいだから、俺も頑張って掃除しますかね。
『ゾンビもかなりの勢いで駆逐されてますから、時間の問題ですね』
うん、事前の予想通り、やっぱカズムに見せ場は無かったなあ…
『まあ、この作品には、そもそも山も谷もありませんし』
おま、作品って言うなよな! 俺の人生なんだぞ?
『読者がそろそろ飽きてくる頃合いかと思いますね。何か思い切った山場を作ってください!』
どうやってだよ! ってか読者って何だよ! 誰だよ!
『そうですね~やっぱり異世界転生ハーレム物と言えば、えっちしーんです! R15の限界ぎりぎりを攻めましょう!』
何でだよ! 誰がだよ! どうやってだよ!
『そんなの大河さんがヤルに決まってるでしょう? どうせ婚約者~ずもメイド衆も、ばっちこーい状態なんですから、読者にエロエロと見せつけるんですよ! 露出プレイです!』
そんな趣味はねーーーー! 俺は照明を消す派なんだーーー!
『ならば、ユズキとのBLでも可です』
ならばって何だ? なぜにBLに方向転換したんだ!?
『いえ、ユズカを除く屋敷中の一致した意見です』
ごふっ! まさか…BL菌が、すでに我が屋敷中に蔓延していたとは…
『ふっ…広めたのは私ですけどね(ドヤッ)!』
きーーさーーまーーがーー元凶かーー!!
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