システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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敵はゾンビ?

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 ふむ…最も近い敵は、もうすぐそこか…敵さんからは、もうこっちは丸見えだろう。では、そろそろ着陸しますかね。
「では、みんなそろそろ着陸しますよ~、心と身体の準備は良いですか~?」
『は~い!』
 うん、良い感じにリラックス出来てるね。

 んじゃ、ホワイト・オルター号、着陸シーケンス開始!
 減速開始…速度ゼロ確認…完了。ランディング・ギア展開…展開確認…完了。機首3度上げ…完了。下降開始…不思議エンジン(笑)出力減少…確認。
 着地まで…20m…10m…3m…1m…着地!
 前方にシールド展開!  タラップ展開!  船体後方カーゴルーム、オープン。
 ってな事を脳内でやってましたが…この飛行船、そんな事を考える必要は実は全く無いのだ!
 俺が着陸地点を指定したら、あとは勝手にやってくれるのだよ! 超便利仕様!
 それはさておき、軽い振動と共に着陸したホワイト・オルター号から、ぞろぞろと我が家の最強&最凶メンバーが下船していきます。
 後方に回って、カーゴルームから油の樽を降ろしているのを確認した俺は、リュックサックを片手に、タラップを2段飛ばしで降りて行きます。
 危険なので良い子はマネしない様にしましょう。

「みんな、降りた? 油も卸した? うん、では神具持ちは変身してください。ナディア、アーデ、アーム、アーフェン、そして妖精さん、フォローよろしく!」
 俺の話が終わると同時に、各人が眩い光に包まれて、変身完了。
 え、変身プロセスはどうしたって? そんなもん、こんだけ居たらいちいち解説出来るか!
 かく言う俺も、もう変身完了してるよ! 

 え~それではサラ、上空で母さんと待機ね。
 妖精さんも何人か残してるから大丈夫だとは思うけど、ちょっと離れててくれ。
『りょ!』
 ホワイト・オルター号が、静かに離床してそのまま高度をぐんぐん上げて行った。
 これで、あっちはまぁ大丈夫だろう。

「先に確認だけしてくる。ちょっとだけ全員待機してて」
 そう言い残すと、俺は全力で地を蹴った。
 うん、やっぱこの変身セット馴染んでるよなあ…性能はユズ&ユズのに劣るけどさ…いいんだい! 悔しくなんてないんだもん!
 光の速さで明日へダッシュしてやるんだい! 元は仮面○イダーがベースだけど…細かい事は気にし無~い! 
 
 さて、(仮称)ミニ恐怖の大王なんだが…いるな、犬っぽい奴が。
 近づいてみると… Oh! ゾンビ? リビングデッド? 
 どう見ても、ありゃ死んでるな。息してねーよ! 生きてねーだけに(上手い!) 
 ん~でも変だな? 頭に白くて太いアホ毛が1本ぴょこぴょこ…なんだありゃ?
 お、近づいたら、こっちに向かってきたけど、動きがめっちゃトロい! 
 取りあえず…トールちゃんクラッシュ!
 襲い掛かって来た犬っぽいゾンビの突進を避けて、上半身と下半身(っていうのかな?)綺麗さっぱり、ぶった切り。
 うっわ~腐ってデロデロの内臓が…グロすぎ。
 何で乾燥地帯なのにミイラ化せずに腐乱してんだよ! 

 そうそう、気になったあのアホ毛はっと…慎重に引っ張ってみると、頭からずぼっと抜けた。
 やっぱこれって虫草菌の一種だ。馴染みの名前では、冬虫夏草だな。
 こいつが死体に寄生して、恐怖の大王の本体から指令を受けて動いているか、周辺のエネルギーを集めてるかしてるんだな。
 つまりは、アンテナみたいな感じって事か。
 て事は、この周辺には恐怖の大王の胞子がたんまり漂ってると…これがこの周辺を汚染している元だな。
 瘴気じゃなく、胞子ってのが嫌な所だな。
 元の虫草菌と性質が一緒なら、胞子を吸い込むのは良ろしく無いって事か。
 ふむ、妖精さんと精霊さんのスケッチで分かってはいたが…恐怖の大王の奴、菌糸類に転生しやがった様だな。
 遥か遠く正面に見えるのが、その恐怖の大王、いやキノコに転生したカズムその本体だな?

 よ~しよ~し、ようやく出会えたな、キノコ君! 
 ユズカが以前に口走ったキノ○ルゲというよりも、仮面ラ〇ダー・カード No.21の死霊キ〇コモルグっぽいな。あれ、猛毒怪人だったっけ? どっちが正解か忘れちったよ。ま、恐怖の大王は大地に菌糸伸ばしてて動かないけど。

 んじゃ敵の正体も分かった事だし、本格的に動きますかね。
 っと、その前に、皆の所に戻らなきゃ。
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