221 / 1,466
だめです!
しおりを挟む
取りあえず、難民の皆様の住居と食料は問題なしっと。
実際には難民じゃなく、無断で男爵領から逃げて来たわけなんだが。
この国の法律では、実は領民は勝手に他領へのお引越しは認められていないのだ。
領内での引っ越しや、行商や仕事で行き来する分には問題ないのだが、居宅を移るのであれば領主へ申請が必要。
これは日本的に言えば、住民税を払う都道府県や市町村が変わるって事なんで、ちゃんと届けてくださいよって事。
悪い領主だったら税収が減っちゃうんで、他領への転居を認めないとか、他領への嫁入りは断固禁ず! とかも居るのは確かだ。
現代日本じゃ考えられない事だが、封建社会ではごく普通の事でもある。
まあ、だから日本でも居住移転の自由なんてものが法律に明記されてるんだけどね。
勝手に他領へと逃げ出した者は、問題の火種になるって事で、簡単には受け入れてもらえなかったりするのだ。
だからって訳じゃ無いけど、わざわざ陛下に難民の転領の許可を貰ったのだ。
これで大手を振って、彼等を父さんと俺の領に移せるってもんよ。
クソ男爵が文句を言って来ても、国王陛下の許可があるんだから、全て門前払いできる。
まあ、文句言いに来る事が出来るかどうかも怪しい…ってか、物理的に首が繋がってればいいね、豚君。
え~っと、ここでやる事は終わったかな? んじゃ~俺はお家に帰りますよ?
だって、また議会のために王都にとんぼ返りしなきゃならないし、難民関係も父さんに報告しなきゃ駄目だし、マジで忙しいんだって!
あ、婚約者~ずの装備は、王都から帰ってからゆっくり創ろう…今の変なテンションで創造したら、何やら怪しい物が出来ちゃいそうで怖いから。
帰ろうと思い蒸気自動車に乗り込むと、難民の皆さんがずらっと整列して見送ってくれた。さすがに2000人のお見送りは、ちょっとびびる。
見送りの人達を見たサラは、妙に鼻息荒くちょいキモかったけど。
家に戻った俺は軽く食事をした後、執務室で父さんに通信の呪法具を使って、難民対応の報告をすべく連絡を入れた。
『………って感じの対応しといたよ。後は父さんが帰って来てから、街や村に人員を割り振るなり新たな村を造るなりしたらいいと思う。まあ、仕事は幾らでもあるから、どうにかなると思う。』
『おお、助かったぞ。ところでその地下都市なんだが、どれぐらいもつんだ?』
『耐用年数って事なら…まあ、歳自体は100年200年は十分にもつと思うよ。ただ、光の鉱石が何時まで光るかは分からないから、それが問題と言えば問題だけど…』
『ふむ…その問題さえ何とかなる様なら、新しく造る工房は地下でもいいな。でっかい地下工房の上に村を造るとか』
『ほっほ~! それは良い案だと思う! 次の村はその方向で考えてみようよ!』
父さん、なかなかのアイデアマンだな。そうだよ、現代地球だって地下を色々と有効活用してたじゃないか!
何か起きた時のシェルター代わりにもなるし、是非やってみたいな。
『うむ。で、トールは何時こっちに来るんだ?』
『あ~明日の夜か、明後日の朝には到着すると思う…』
『そうか、気を付けてな』
ってなやり取りを父さんとして、その本日の業務は全て終了。
本当、良く働いた一日でした…主に精霊さんが…
明日はまた空の旅。さっさと部屋戻って寝るべ…もうねぶい…。
自室の扉を開けて部屋に入ると、何やら気配が…まさか、サラか!?
「「「「「トールさま、かまってください!」」」」」
婚約者~ずが、ベッドに転がってました。
肌寒いこの季節だというのに、下着が透ける様な薄い寝間着で。
母さんが『かまってあげなさい』と、公式な認可を出したもんで、堂々と侵入してきやがった!
「いや…今日は、マジで疲れてるんで…」
「「「「「だめです!」」」」」
「いや…本当に堪忍して…明日にはまた王都だし…眠たい」
「「「「「だったら、一緒に寝ましょう!」」」」」
何で声が揃ってるんだよ…練習してきただろ!? そうだろ?
もういいや…抵抗は無駄みたいだし、諦めよう。
「う、うん…それじゃ、一緒に寝よう…」
「「「「「やったー!おやすみなさ~い!」」」」」
健康な男子がこの状態で落ち着いて寝られるわけないだろ…
確かに俺のベッドはデカいけど…色々と柔らかかったり良い香りに包まれたりしたら、モンモンとして寝つけるわけないだろ!
正式に結婚するまで、あと1年…こんな日が続くのか?
手を出しても良いとは、母さん言ってたけど、俺的にはそれはヤダ。
《どうとでもなれ、どんな大嵐の日でも、時間は経つ。By シェイクスピア》
上手い事いうよね…詩人は…
くっそー! 明日はぜってーに1人で王都まで飛んで行くからな!
そんで、誰にも邪魔されずに、空の上でがっつり寝てやる!
俺にも安らぎをぷりーーーーーず!
実際には難民じゃなく、無断で男爵領から逃げて来たわけなんだが。
この国の法律では、実は領民は勝手に他領へのお引越しは認められていないのだ。
領内での引っ越しや、行商や仕事で行き来する分には問題ないのだが、居宅を移るのであれば領主へ申請が必要。
これは日本的に言えば、住民税を払う都道府県や市町村が変わるって事なんで、ちゃんと届けてくださいよって事。
悪い領主だったら税収が減っちゃうんで、他領への転居を認めないとか、他領への嫁入りは断固禁ず! とかも居るのは確かだ。
現代日本じゃ考えられない事だが、封建社会ではごく普通の事でもある。
まあ、だから日本でも居住移転の自由なんてものが法律に明記されてるんだけどね。
勝手に他領へと逃げ出した者は、問題の火種になるって事で、簡単には受け入れてもらえなかったりするのだ。
だからって訳じゃ無いけど、わざわざ陛下に難民の転領の許可を貰ったのだ。
これで大手を振って、彼等を父さんと俺の領に移せるってもんよ。
クソ男爵が文句を言って来ても、国王陛下の許可があるんだから、全て門前払いできる。
まあ、文句言いに来る事が出来るかどうかも怪しい…ってか、物理的に首が繋がってればいいね、豚君。
え~っと、ここでやる事は終わったかな? んじゃ~俺はお家に帰りますよ?
だって、また議会のために王都にとんぼ返りしなきゃならないし、難民関係も父さんに報告しなきゃ駄目だし、マジで忙しいんだって!
あ、婚約者~ずの装備は、王都から帰ってからゆっくり創ろう…今の変なテンションで創造したら、何やら怪しい物が出来ちゃいそうで怖いから。
帰ろうと思い蒸気自動車に乗り込むと、難民の皆さんがずらっと整列して見送ってくれた。さすがに2000人のお見送りは、ちょっとびびる。
見送りの人達を見たサラは、妙に鼻息荒くちょいキモかったけど。
家に戻った俺は軽く食事をした後、執務室で父さんに通信の呪法具を使って、難民対応の報告をすべく連絡を入れた。
『………って感じの対応しといたよ。後は父さんが帰って来てから、街や村に人員を割り振るなり新たな村を造るなりしたらいいと思う。まあ、仕事は幾らでもあるから、どうにかなると思う。』
『おお、助かったぞ。ところでその地下都市なんだが、どれぐらいもつんだ?』
『耐用年数って事なら…まあ、歳自体は100年200年は十分にもつと思うよ。ただ、光の鉱石が何時まで光るかは分からないから、それが問題と言えば問題だけど…』
『ふむ…その問題さえ何とかなる様なら、新しく造る工房は地下でもいいな。でっかい地下工房の上に村を造るとか』
『ほっほ~! それは良い案だと思う! 次の村はその方向で考えてみようよ!』
父さん、なかなかのアイデアマンだな。そうだよ、現代地球だって地下を色々と有効活用してたじゃないか!
何か起きた時のシェルター代わりにもなるし、是非やってみたいな。
『うむ。で、トールは何時こっちに来るんだ?』
『あ~明日の夜か、明後日の朝には到着すると思う…』
『そうか、気を付けてな』
ってなやり取りを父さんとして、その本日の業務は全て終了。
本当、良く働いた一日でした…主に精霊さんが…
明日はまた空の旅。さっさと部屋戻って寝るべ…もうねぶい…。
自室の扉を開けて部屋に入ると、何やら気配が…まさか、サラか!?
「「「「「トールさま、かまってください!」」」」」
婚約者~ずが、ベッドに転がってました。
肌寒いこの季節だというのに、下着が透ける様な薄い寝間着で。
母さんが『かまってあげなさい』と、公式な認可を出したもんで、堂々と侵入してきやがった!
「いや…今日は、マジで疲れてるんで…」
「「「「「だめです!」」」」」
「いや…本当に堪忍して…明日にはまた王都だし…眠たい」
「「「「「だったら、一緒に寝ましょう!」」」」」
何で声が揃ってるんだよ…練習してきただろ!? そうだろ?
もういいや…抵抗は無駄みたいだし、諦めよう。
「う、うん…それじゃ、一緒に寝よう…」
「「「「「やったー!おやすみなさ~い!」」」」」
健康な男子がこの状態で落ち着いて寝られるわけないだろ…
確かに俺のベッドはデカいけど…色々と柔らかかったり良い香りに包まれたりしたら、モンモンとして寝つけるわけないだろ!
正式に結婚するまで、あと1年…こんな日が続くのか?
手を出しても良いとは、母さん言ってたけど、俺的にはそれはヤダ。
《どうとでもなれ、どんな大嵐の日でも、時間は経つ。By シェイクスピア》
上手い事いうよね…詩人は…
くっそー! 明日はぜってーに1人で王都まで飛んで行くからな!
そんで、誰にも邪魔されずに、空の上でがっつり寝てやる!
俺にも安らぎをぷりーーーーーず!
33
お気に入りに追加
1,833
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~
はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま)
神々がくじ引きで決めた転生者。
「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」
って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう…
まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる