216 / 1,466
酔っぱらい共
しおりを挟む
結局、俺は陛下と内務大臣と父さんの飲み会に付き合わされた…一応、この国の法律上は成人扱いだけどさ。
「いいじゃねぇ~かよぉ~! 内務大臣してくれよぉ~! お前ぇ~義理の父親のいう事がぁ~聞けぇ~ねぇ~ってぇ~のぉかぁ~?」
「子爵~せめて補佐になってもくれても良いじゃないですかぁ~! そんなに拒否るなら~素っ裸にしてメイド部屋に放り込みますよぉ~?」
「ト~ルよぉ~! 最近、コルネが冷たいんだよ~! お父さん、ウザいって言うんだよ~! 俺は一体どうしたらいいんだよぉ~!」
がーーーーーー!! この酔っぱらい共めがー!!
もうね、酔っ払いは嫌いだ。確かに酒は百薬の長だよ。でもさ、酒は諸悪の基って逆の意味の諺もあるんだよ
そもそも、酒は飲んでも飲まれるな、ともいうだろ~?
ワインのボトルを3人で6本も空けりゃ、そりゃ百薬じゃなくて諸悪の基だよ…介抱する方の身にもなって欲しい。
ぐでんぐでんに酔っぱらったおっさんの相手なんて疲れるだけだ!
この夜はまさにサバト! 魔女の集会! って様相だった。
最後には、王妃様と我がママンが額に青筋何本も浮かべて、陛下と父さんの首根っこ掴んで引きずって行ってくれたけど、あのまま朝までコースだったら、この部屋の高級な絨毯の上に、間違いなくもんじゃ焼きの山が出来てたと思う。
ちなみに内務大臣は、メイド衆が執務室に放り込んだらしい。
うん、真の魔女は奥様でした…なんかオチがついたな…もう寝るべ。
俺に宛がわれた部屋に戻って、全ての出入り口に鍵をかけ、誰も潜んでいない事を確認し、腰にベルトがあるのを確認したんで、ベットに飛び込んで、眠気のまま瞼を閉じました。
明けて翌朝。うん、昨晩は肉食系女子もおとなしかった様で、ほっとした。
まさか王城内で乱痴気騒ぎを起こすわけにもいかないし、みんなも自制してくれた様だ…って、普通の淑女ならそんな事しないだろうけど…うちの女性陣は、絶対に普通じゃないからなあ…帰った後が怖い……………
あ!? アレ、忘れてた!
落ち着いたら、絶対に言ってくる! 婚約者~ずは、絶対に忘れない!
帰るまでにせめて構想だけでも練っておかねば!
お着換えを済ませ、身だしなみを整えた俺は、学校の教室ぐらいはあるだろう食堂にやって来た。
うむ、真っ白なテーブルクロス、見栄えも香も控えめだが、生き生きとした生け花…やたらと落ち着く。
それに並ぶ食器類も、清潔そうな純白の皿や綺麗に磨き抜かれた銀のフォークやナイフにスプーンといった食器類。
こうだよな、これこそが真の金持ちだよな!
やったらめったら豪華で派手で見るからに高そうな食器類と、絢爛豪華だが料理の香を邪魔する匂いを振りまく生け花なんて、見栄を張りたいだけの成金趣味だよな!
こう何ていうか、お持て成しの心ってもんが分かってる食堂だよ…まあ、晩餐会と朝食を比べるのも変だけど。
ま、俺のポリシーとして、食器類やクロスや生け花なんて物は、料理を引き立たせるための名脇役であって欲しい。
自己主張はしないが、きらりと光る演技を見せてくれる、そう…あの時代劇の名悪役・菅貫太郎の様に!
うんうん…と食堂入り口にて仁王立ちで頷いていると、王家一同とアルテアン全員集合して、俺を気味悪そうに見てた。
「トールヴァルド様…お気分でも優れませんの?」
「え、いや…そうじゃなくて、綺麗な食堂だな~って、見てただけ…あは、あは…あはははは…」
うん、何も無かった事にしよう…
王家一同と我が家は、一応将来の親戚筋。
ってか、すでにめっちゃ仲が良いので、朝食も非公式だからという事もあり、最低限のマナーは守ってはいるが、談笑しつつ楽しく終える事が出来た。
特に、女性陣は何でか無茶苦茶仲が良くなってる気がする…この国の真のドンは女性だよ、間違いなく。
食後に軽く、クソ男爵に関しての打ち合わせを終え、我が家一行は早々にお暇する事にした。
陛下も内務大臣のおっさんも、今日中にも男爵とその関連する者を一斉捜査に出発するとの事で、お邪魔しちゃ悪いしね。
後の事は任せましたよ、陛下! では、さらばじゃ!
はあ、帰ったらやっとお家でゆっくり出来るなあ…周辺を飛び回る蠅も叩き潰されるだろうし。
『何を言ってるんですか、大河さん。最大の問題が残ってるでしょう?』
何だよ、サラ。もう終わっただろ。
『いえいえ、ですから例の婚約者~ずの装備の事ですよ。良いんですか? すごく楽しみにしてると思いますよ?』
あ、そうだ! 今朝、それをどうにかしなきゃって考えてたんだ!
『もう、適当に何か創ればいいじゃないですか。マジカル★美少女戦隊 婚約者~ず! とか』
やめれー! 実質そうだけど、そうだけども! そのネーミングは、やめーーーい!
『それじゃ、婚約者~ずにド突き回される前に、何か考えてくださいよ? 忠告はしましたからね?』
お、おう…帰って温泉でも浸かりながら考えるよ…
「いいじゃねぇ~かよぉ~! 内務大臣してくれよぉ~! お前ぇ~義理の父親のいう事がぁ~聞けぇ~ねぇ~ってぇ~のぉかぁ~?」
「子爵~せめて補佐になってもくれても良いじゃないですかぁ~! そんなに拒否るなら~素っ裸にしてメイド部屋に放り込みますよぉ~?」
「ト~ルよぉ~! 最近、コルネが冷たいんだよ~! お父さん、ウザいって言うんだよ~! 俺は一体どうしたらいいんだよぉ~!」
がーーーーーー!! この酔っぱらい共めがー!!
もうね、酔っ払いは嫌いだ。確かに酒は百薬の長だよ。でもさ、酒は諸悪の基って逆の意味の諺もあるんだよ
そもそも、酒は飲んでも飲まれるな、ともいうだろ~?
ワインのボトルを3人で6本も空けりゃ、そりゃ百薬じゃなくて諸悪の基だよ…介抱する方の身にもなって欲しい。
ぐでんぐでんに酔っぱらったおっさんの相手なんて疲れるだけだ!
この夜はまさにサバト! 魔女の集会! って様相だった。
最後には、王妃様と我がママンが額に青筋何本も浮かべて、陛下と父さんの首根っこ掴んで引きずって行ってくれたけど、あのまま朝までコースだったら、この部屋の高級な絨毯の上に、間違いなくもんじゃ焼きの山が出来てたと思う。
ちなみに内務大臣は、メイド衆が執務室に放り込んだらしい。
うん、真の魔女は奥様でした…なんかオチがついたな…もう寝るべ。
俺に宛がわれた部屋に戻って、全ての出入り口に鍵をかけ、誰も潜んでいない事を確認し、腰にベルトがあるのを確認したんで、ベットに飛び込んで、眠気のまま瞼を閉じました。
明けて翌朝。うん、昨晩は肉食系女子もおとなしかった様で、ほっとした。
まさか王城内で乱痴気騒ぎを起こすわけにもいかないし、みんなも自制してくれた様だ…って、普通の淑女ならそんな事しないだろうけど…うちの女性陣は、絶対に普通じゃないからなあ…帰った後が怖い……………
あ!? アレ、忘れてた!
落ち着いたら、絶対に言ってくる! 婚約者~ずは、絶対に忘れない!
帰るまでにせめて構想だけでも練っておかねば!
お着換えを済ませ、身だしなみを整えた俺は、学校の教室ぐらいはあるだろう食堂にやって来た。
うむ、真っ白なテーブルクロス、見栄えも香も控えめだが、生き生きとした生け花…やたらと落ち着く。
それに並ぶ食器類も、清潔そうな純白の皿や綺麗に磨き抜かれた銀のフォークやナイフにスプーンといった食器類。
こうだよな、これこそが真の金持ちだよな!
やったらめったら豪華で派手で見るからに高そうな食器類と、絢爛豪華だが料理の香を邪魔する匂いを振りまく生け花なんて、見栄を張りたいだけの成金趣味だよな!
こう何ていうか、お持て成しの心ってもんが分かってる食堂だよ…まあ、晩餐会と朝食を比べるのも変だけど。
ま、俺のポリシーとして、食器類やクロスや生け花なんて物は、料理を引き立たせるための名脇役であって欲しい。
自己主張はしないが、きらりと光る演技を見せてくれる、そう…あの時代劇の名悪役・菅貫太郎の様に!
うんうん…と食堂入り口にて仁王立ちで頷いていると、王家一同とアルテアン全員集合して、俺を気味悪そうに見てた。
「トールヴァルド様…お気分でも優れませんの?」
「え、いや…そうじゃなくて、綺麗な食堂だな~って、見てただけ…あは、あは…あはははは…」
うん、何も無かった事にしよう…
王家一同と我が家は、一応将来の親戚筋。
ってか、すでにめっちゃ仲が良いので、朝食も非公式だからという事もあり、最低限のマナーは守ってはいるが、談笑しつつ楽しく終える事が出来た。
特に、女性陣は何でか無茶苦茶仲が良くなってる気がする…この国の真のドンは女性だよ、間違いなく。
食後に軽く、クソ男爵に関しての打ち合わせを終え、我が家一行は早々にお暇する事にした。
陛下も内務大臣のおっさんも、今日中にも男爵とその関連する者を一斉捜査に出発するとの事で、お邪魔しちゃ悪いしね。
後の事は任せましたよ、陛下! では、さらばじゃ!
はあ、帰ったらやっとお家でゆっくり出来るなあ…周辺を飛び回る蠅も叩き潰されるだろうし。
『何を言ってるんですか、大河さん。最大の問題が残ってるでしょう?』
何だよ、サラ。もう終わっただろ。
『いえいえ、ですから例の婚約者~ずの装備の事ですよ。良いんですか? すごく楽しみにしてると思いますよ?』
あ、そうだ! 今朝、それをどうにかしなきゃって考えてたんだ!
『もう、適当に何か創ればいいじゃないですか。マジカル★美少女戦隊 婚約者~ず! とか』
やめれー! 実質そうだけど、そうだけども! そのネーミングは、やめーーーい!
『それじゃ、婚約者~ずにド突き回される前に、何か考えてくださいよ? 忠告はしましたからね?』
お、おう…帰って温泉でも浸かりながら考えるよ…
20
お気に入りに追加
1,833
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~
はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま)
神々がくじ引きで決めた転生者。
「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」
って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう…
まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる