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振り出しに戻る?
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ミレーラのご両親と会うのは、つい先日ぶりな気もするのだが、お久しぶりですという挨拶は、一応様式美として言っておく。
義理のご両親なんだから、ここはきちんとせねば。
ミレーラも流石に前回の感動の再会から、然程時間も経って居ないので、普通におしゃべりしてる。
こんな短いスパンで訪問した事には流石に驚いていたのだが、今回の訪問の目的である通信の法具を手渡されて説明を聞いたヴォードさん(ミレーラのお父さんね)とべダム首長は、真剣な顔でその有用性に気付いた様だ。
すぐさま真アーテリオス神聖国への輸出を願い出た。
まあ、別に輸出に関して否は無いのだが、きちんとした代理店を窓口としたいので、それが決まるまでは難しいと返答した。
さすがに国の中枢で働くヴォードさんと、首長であるべダムさん。
「では、使途殿。我が国が貿易の窓口となりましょう。契約に関しては、全て国が担保いたします。これで如何ですかな?」
2人がアイコンタクトだけで、まるで最初から打ち合わせしていた様な返答をした。
そんな関係じゃないよね? まさか、目と目で通じ合う…かすかに色っぽい関係じゃないよね?
もしそうなら、ちょっと付き合い方を考えさせてもらいたいんですけど…あ、違うと。全力で否定すると…良かったです。
細かい契約内容は、マチルダさんよろ。
書面はまだだけど、口頭で大体の事は伝えておいてね。
そして真アーテリオス神聖国にも、スベルド領スロスト商会の時と同じく、販売利益の1割を必ず福祉…それも主に子供達の為に使う事を約束させた。
まあ、出来れば病院や学校、それらに関わる補助金の捻出まで出来ればベターなんだけど、そこまでは無理強い出来ない。
2人共、快く条件は飲んでくれたが、ここはもう信用するしかない。
もしも契約が守られ無いようであれば、お城の高い尖塔からうさ耳ロリ巫女太陽神が降臨して、説教を喰らう事になるからね。
さてさて、俺達がそんな話し合いをしている間に、ミレーラとメーベルさん(ミレーラのお母さんね)が、通信の法具できゃいきゃいと楽しそうにしていたのだが、手渡す事が出来てほっとしたよ。
これでミレーラもご両親と遠く離れても、少しは心休まるんじゃないかな。
さてと…そんじゃ~帰りましょうか。さっさと領地に戻ろう!
え、大事な事を忘れてる? 何だっけ?
あ! そうだイネスさんのご両親への挨拶だ! 王都に住んでるんだっけ? 帰りにもう1回王都に寄りますか…
なんか、すごろくで振り出しに戻るって感じだなあ。
翌日、真アーテリオス神聖国からさくっと出発して、再びグーダイド王国の王都に飛びます。
もうマップには記憶されている場所なので、半自動操縦で夜間も飛び続けますよ~! 超楽ちん。
再びやって来た王都は、もうホワイト・オルター号を見慣れたのか、あんまり騒ぐ人もいなくなった。ちょびっと寂しい。
イネスさんはメリル王女様のメイド兼護衛騎士を任されるだけあって、貴民家の出身。爵位は法衣男爵で、お城勤めの役人さんなんだって。
そりゃ王女様の側付きなんて、家柄が確かな人じゃ無きゃ就けないわな。
今回は私用なので王都の外にホワイト・オルター号を着陸させて、蒸気自動車で俺と両親とイネスさんだけでさくっとご挨拶に行きます。実は父さんとは面識あるらしいので、まあ問題ないでしょう。
イネスさんは結構さっぱりした性格の人なので、この挨拶もさらっと流したいらしい…恥ずかしいんだろうか?
元々、王都に来るたび時間を見つけては会っていたそうなので、感動の親子の対面って事も無いんだって。
王城まで蒸気自動車を乗り付け、イネスさんのお父さんを呼び出してもらうと、来られたのはちょっと頭頂部の輝く方だった。
毎日の書類仕事をコツコツと熟す、根っからの事務屋さんのようだ…苦労なさってるのね、きっと。
事情を説明し、奥さまの居るご自宅まで一緒に蒸気自動車で移動。
お仕事を抜けさすことになったけど、どうも門を守っている衛士が、俺の来訪を国王陛下まで伝えた様で、俺との用事が済むまで抜けても良いと言われたとか。あんまり特別待遇してもらっても、それはそれで心苦しいのだが…
御実家はこじんまりした2階建ての家で、どうやもイネスさんは一人っ子らしい。
蒸気自動車での移動の最中、やたら娘自慢していた。
うん、俺もコルネちゃん自慢だったら、何時間でも話せるぞ! 自慢大会なら負けないからな!
イネスさんのお母さんは、ちょっと目つきのキツイ感じの女性で、元女性衛士との事で、うちの母さんとは違って、物理的に強そうで怖そうな方だった。
ご両親は俺とイネスさんの結婚に特に異は唱えず、むしろこんなガサツな娘で良いのかと恐縮していた。
イネスさんが真っ赤になって怒っていたのだが、まあメイドも熟すぐらいなので礼儀作法もきちんとしているし、場の空気を読む事も出来るので、あまり心配ないんじゃないかな…修練修練と煩いけど…
取りあえず、これで今回の旅の全ての予定は完了かな?
これでもうバタバタお出かけは、当分ないかな? 無いよね?
『それをフラグという』
サラ…それは言わない約束だろ? もう年末なんだから、ゆっくりさせてくれよ。
それに、正月には大きなイベントも控えてるんだからな。
『あれですね?』
そう、あれだ! いや~実に楽しみだなあ~♪
義理のご両親なんだから、ここはきちんとせねば。
ミレーラも流石に前回の感動の再会から、然程時間も経って居ないので、普通におしゃべりしてる。
こんな短いスパンで訪問した事には流石に驚いていたのだが、今回の訪問の目的である通信の法具を手渡されて説明を聞いたヴォードさん(ミレーラのお父さんね)とべダム首長は、真剣な顔でその有用性に気付いた様だ。
すぐさま真アーテリオス神聖国への輸出を願い出た。
まあ、別に輸出に関して否は無いのだが、きちんとした代理店を窓口としたいので、それが決まるまでは難しいと返答した。
さすがに国の中枢で働くヴォードさんと、首長であるべダムさん。
「では、使途殿。我が国が貿易の窓口となりましょう。契約に関しては、全て国が担保いたします。これで如何ですかな?」
2人がアイコンタクトだけで、まるで最初から打ち合わせしていた様な返答をした。
そんな関係じゃないよね? まさか、目と目で通じ合う…かすかに色っぽい関係じゃないよね?
もしそうなら、ちょっと付き合い方を考えさせてもらいたいんですけど…あ、違うと。全力で否定すると…良かったです。
細かい契約内容は、マチルダさんよろ。
書面はまだだけど、口頭で大体の事は伝えておいてね。
そして真アーテリオス神聖国にも、スベルド領スロスト商会の時と同じく、販売利益の1割を必ず福祉…それも主に子供達の為に使う事を約束させた。
まあ、出来れば病院や学校、それらに関わる補助金の捻出まで出来ればベターなんだけど、そこまでは無理強い出来ない。
2人共、快く条件は飲んでくれたが、ここはもう信用するしかない。
もしも契約が守られ無いようであれば、お城の高い尖塔からうさ耳ロリ巫女太陽神が降臨して、説教を喰らう事になるからね。
さてさて、俺達がそんな話し合いをしている間に、ミレーラとメーベルさん(ミレーラのお母さんね)が、通信の法具できゃいきゃいと楽しそうにしていたのだが、手渡す事が出来てほっとしたよ。
これでミレーラもご両親と遠く離れても、少しは心休まるんじゃないかな。
さてと…そんじゃ~帰りましょうか。さっさと領地に戻ろう!
え、大事な事を忘れてる? 何だっけ?
あ! そうだイネスさんのご両親への挨拶だ! 王都に住んでるんだっけ? 帰りにもう1回王都に寄りますか…
なんか、すごろくで振り出しに戻るって感じだなあ。
翌日、真アーテリオス神聖国からさくっと出発して、再びグーダイド王国の王都に飛びます。
もうマップには記憶されている場所なので、半自動操縦で夜間も飛び続けますよ~! 超楽ちん。
再びやって来た王都は、もうホワイト・オルター号を見慣れたのか、あんまり騒ぐ人もいなくなった。ちょびっと寂しい。
イネスさんはメリル王女様のメイド兼護衛騎士を任されるだけあって、貴民家の出身。爵位は法衣男爵で、お城勤めの役人さんなんだって。
そりゃ王女様の側付きなんて、家柄が確かな人じゃ無きゃ就けないわな。
今回は私用なので王都の外にホワイト・オルター号を着陸させて、蒸気自動車で俺と両親とイネスさんだけでさくっとご挨拶に行きます。実は父さんとは面識あるらしいので、まあ問題ないでしょう。
イネスさんは結構さっぱりした性格の人なので、この挨拶もさらっと流したいらしい…恥ずかしいんだろうか?
元々、王都に来るたび時間を見つけては会っていたそうなので、感動の親子の対面って事も無いんだって。
王城まで蒸気自動車を乗り付け、イネスさんのお父さんを呼び出してもらうと、来られたのはちょっと頭頂部の輝く方だった。
毎日の書類仕事をコツコツと熟す、根っからの事務屋さんのようだ…苦労なさってるのね、きっと。
事情を説明し、奥さまの居るご自宅まで一緒に蒸気自動車で移動。
お仕事を抜けさすことになったけど、どうも門を守っている衛士が、俺の来訪を国王陛下まで伝えた様で、俺との用事が済むまで抜けても良いと言われたとか。あんまり特別待遇してもらっても、それはそれで心苦しいのだが…
御実家はこじんまりした2階建ての家で、どうやもイネスさんは一人っ子らしい。
蒸気自動車での移動の最中、やたら娘自慢していた。
うん、俺もコルネちゃん自慢だったら、何時間でも話せるぞ! 自慢大会なら負けないからな!
イネスさんのお母さんは、ちょっと目つきのキツイ感じの女性で、元女性衛士との事で、うちの母さんとは違って、物理的に強そうで怖そうな方だった。
ご両親は俺とイネスさんの結婚に特に異は唱えず、むしろこんなガサツな娘で良いのかと恐縮していた。
イネスさんが真っ赤になって怒っていたのだが、まあメイドも熟すぐらいなので礼儀作法もきちんとしているし、場の空気を読む事も出来るので、あまり心配ないんじゃないかな…修練修練と煩いけど…
取りあえず、これで今回の旅の全ての予定は完了かな?
これでもうバタバタお出かけは、当分ないかな? 無いよね?
『それをフラグという』
サラ…それは言わない約束だろ? もう年末なんだから、ゆっくりさせてくれよ。
それに、正月には大きなイベントも控えてるんだからな。
『あれですね?』
そう、あれだ! いや~実に楽しみだなあ~♪
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