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風邪ひいた…
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「ふぇ、ふぇ、ぶえっくしょん!」
ずびびっとな。見事に風邪ひきましたわ。
お熱もちょっとあるし、体中がだるい。
冬(この世界の)の夜中に、湖で水浴びすりゃ~風邪の一つもひこうってもんだよな。よく考えたら、俺って転生してから初めて熱出したんじゃね?
怪我も病気もした事無かったから、もしや人間では無いのでは? と思った事もあったけど、ちゃんと人間だったんだなあ…なんかちょっと安心した。
朝食に来ない俺を起こしに来たミルシェが、俺の異変に気付き額に手を当てて、そのあまりの熱さに絶叫した。
それはそれは屋敷中に響くキンキン声での絶叫で、一瞬で屋敷中に異常事態発生が知れ渡った。
「トールさまが死んじゃう! 死んじゃう! 誰か早く早く!」
ミルシェの慌てぶりはかなりのものだった様で、何故か俺の布団に潜りこんで抱きしめられた。
「死なないでー! ミルシェを置いてかないでー!」
布団の中で俺にギューっと抱きついて、うわ言の様に繰り返す言葉は、ちょっと大げさだと思うぞ。
「…いや、ただの風邪だから…静かに寝かせてくれたら…」
ただの風邪だってのに、何だこの慌てぶりは…でもちょっと15歳にしては立派なお胸様が当たって気持ちいいけど…
ミルシェの絶叫を聞きつけた面々が、「何事ですか!」 と、ドッパーーーン! と扉をぶち破らんばかりの勢いで俺の部屋突入してきて、布団の中で俺に抱きついてるミルシェを見つけて、「「「何事ですか!?」」」さらにパニくるという、混乱と混迷を極めた状態になりました。
何とか俺が、熱が出た、風邪をひいた、静かに寝かせてくれと伝える事で、事態は収束したのだが、メリルとミレーラも布団にモゾモゾと入り込み、俺を温めると言って聞かず、全然ゆっくり休めなかった。
熱でぼんやりする中、どうにかこうにか説明して、独りでゆっくりと寝かせてもらえる様になったのは、もうすぐ昼になろうかという時間だった。
夢と現の合間の微睡みをたゆたいながら、次に目が覚めた時は窓の外は茜色に染まっていた。
うん、大分楽になったかな…まだ少し熱もあるみたいだし、鼻水も出てるけど…ずずずるずるびばっ!
俺の特大サイズのベットの脇のテーブルには水差しが置かれ、応接セットにはメリル、ミルシェ、ミレーラの3人が、絶賛うたた寝中だった。
おや? 精霊さんが天井付近でいっぱいふよふよ飛んでるけど…あ、お見舞いに来てくれたの? ありがとうね。
ふと違和感に気付き、布団をめくると…俺、こんな寝間着きてたっけ? あれ?
そ~っと寝間着をめくると…こんなパンツ履いてなかったはず!?
いや、確かに寒さに震えて適当に手近なの履いたけど、これは真っ新のパンツじゃん! こんなの履いてないぞ? 俺の記憶に間違いはないはずだ。
まさか、誰かが寝汗を拭くついでに着替えさせた…のか?
チラッとソファーに眠る3人に目をやると、…3人とも薄め開けてこっち見てるだろ!
タヌキ寝入りか! しかも何か顔が赤いぞ?
ま…まさか!? 婚約者~ずに着替えさせられたのか? 無防備に俺のお棒ちゃま君を見られたのか?
「み…みんな…」
少しイガイガっぽい喉で何とか声を振り絞ると、バッ! と、一斉に3人がこっちを向いた。
「お目覚めになられましたか? お加減は如何です?」
ベット脇まで来た3人が、心配そうに俺の顔を覗き込み、メリルが俺に尋ねた。
なぜみんな顔が赤い? なぜ視線が彷徨っている?
「ああ…少し楽になった…ところで…誰が着替えさせてくれたの?」
………部屋に流れる沈黙が俺のマインドをガリガリと削ってゆく。
まさか全員で俺を脱がせたの!? 熱でうなされ抵抗できない俺の服を剥ぎ取り、パンツを脱がせてじっくりねっとりと、思春期の子供にありがちな好奇心を満たすために、観察しながらいじくり倒して、いたいけな15歳の少年を辱めたの!?
「あの…魔族の治癒師様と看護師様が来てくださいまして…」
ミルシェの説明では、風邪の症状を確認した後、イネスさんが街の病院にダッシュしたそうだ。
そこで魔族の治癒師さんに症状を伝えたが、あいにく病気に即効性のある魔法は無いそうで、色々な薬をカバンに詰め込んで、看護師さんと一緒に屋敷に往診してくれたんだと。いや~病院を経営しててよかったね。
一通り診察して投薬したのち、体力を回復させる魔法を掛けてたが、寝汗が酷かったので、魔族の大人の女性の(⇐ココ大事)看護師さんが着替えさせてくれたんだとか。ちゃんとその時は部屋から全員出てました!
と、3人とも頑強に主張していたが、部屋から出てはいたけど、見てないとは言わないのね…君達。
めちゃくちゃ顔赤いんだけど…絶対に扉の陰から覗いてただろ!
まあ、医療関係者に見られたのは仕方ないけど…もう済んだ事だし諦めよう…忘れよう…
ドワーフメイド衆が、風邪の定番であるおかゆを作ってくれたので、婚約者~ずは甲斐甲斐しく、ふ~ふ~、あ~~ん! をしてくれたが、こっ恥ずかしくて味なんてよく分からなかった。
魔族の治癒師さんが置いて行った薬を食後に飲んで、婚約者~ずを部屋から追い出してから着替え、今夜一晩はゆっくり眠る事にした。
はあ…明日は熱下がるかなあ…
ずびびっとな。見事に風邪ひきましたわ。
お熱もちょっとあるし、体中がだるい。
冬(この世界の)の夜中に、湖で水浴びすりゃ~風邪の一つもひこうってもんだよな。よく考えたら、俺って転生してから初めて熱出したんじゃね?
怪我も病気もした事無かったから、もしや人間では無いのでは? と思った事もあったけど、ちゃんと人間だったんだなあ…なんかちょっと安心した。
朝食に来ない俺を起こしに来たミルシェが、俺の異変に気付き額に手を当てて、そのあまりの熱さに絶叫した。
それはそれは屋敷中に響くキンキン声での絶叫で、一瞬で屋敷中に異常事態発生が知れ渡った。
「トールさまが死んじゃう! 死んじゃう! 誰か早く早く!」
ミルシェの慌てぶりはかなりのものだった様で、何故か俺の布団に潜りこんで抱きしめられた。
「死なないでー! ミルシェを置いてかないでー!」
布団の中で俺にギューっと抱きついて、うわ言の様に繰り返す言葉は、ちょっと大げさだと思うぞ。
「…いや、ただの風邪だから…静かに寝かせてくれたら…」
ただの風邪だってのに、何だこの慌てぶりは…でもちょっと15歳にしては立派なお胸様が当たって気持ちいいけど…
ミルシェの絶叫を聞きつけた面々が、「何事ですか!」 と、ドッパーーーン! と扉をぶち破らんばかりの勢いで俺の部屋突入してきて、布団の中で俺に抱きついてるミルシェを見つけて、「「「何事ですか!?」」」さらにパニくるという、混乱と混迷を極めた状態になりました。
何とか俺が、熱が出た、風邪をひいた、静かに寝かせてくれと伝える事で、事態は収束したのだが、メリルとミレーラも布団にモゾモゾと入り込み、俺を温めると言って聞かず、全然ゆっくり休めなかった。
熱でぼんやりする中、どうにかこうにか説明して、独りでゆっくりと寝かせてもらえる様になったのは、もうすぐ昼になろうかという時間だった。
夢と現の合間の微睡みをたゆたいながら、次に目が覚めた時は窓の外は茜色に染まっていた。
うん、大分楽になったかな…まだ少し熱もあるみたいだし、鼻水も出てるけど…ずずずるずるびばっ!
俺の特大サイズのベットの脇のテーブルには水差しが置かれ、応接セットにはメリル、ミルシェ、ミレーラの3人が、絶賛うたた寝中だった。
おや? 精霊さんが天井付近でいっぱいふよふよ飛んでるけど…あ、お見舞いに来てくれたの? ありがとうね。
ふと違和感に気付き、布団をめくると…俺、こんな寝間着きてたっけ? あれ?
そ~っと寝間着をめくると…こんなパンツ履いてなかったはず!?
いや、確かに寒さに震えて適当に手近なの履いたけど、これは真っ新のパンツじゃん! こんなの履いてないぞ? 俺の記憶に間違いはないはずだ。
まさか、誰かが寝汗を拭くついでに着替えさせた…のか?
チラッとソファーに眠る3人に目をやると、…3人とも薄め開けてこっち見てるだろ!
タヌキ寝入りか! しかも何か顔が赤いぞ?
ま…まさか!? 婚約者~ずに着替えさせられたのか? 無防備に俺のお棒ちゃま君を見られたのか?
「み…みんな…」
少しイガイガっぽい喉で何とか声を振り絞ると、バッ! と、一斉に3人がこっちを向いた。
「お目覚めになられましたか? お加減は如何です?」
ベット脇まで来た3人が、心配そうに俺の顔を覗き込み、メリルが俺に尋ねた。
なぜみんな顔が赤い? なぜ視線が彷徨っている?
「ああ…少し楽になった…ところで…誰が着替えさせてくれたの?」
………部屋に流れる沈黙が俺のマインドをガリガリと削ってゆく。
まさか全員で俺を脱がせたの!? 熱でうなされ抵抗できない俺の服を剥ぎ取り、パンツを脱がせてじっくりねっとりと、思春期の子供にありがちな好奇心を満たすために、観察しながらいじくり倒して、いたいけな15歳の少年を辱めたの!?
「あの…魔族の治癒師様と看護師様が来てくださいまして…」
ミルシェの説明では、風邪の症状を確認した後、イネスさんが街の病院にダッシュしたそうだ。
そこで魔族の治癒師さんに症状を伝えたが、あいにく病気に即効性のある魔法は無いそうで、色々な薬をカバンに詰め込んで、看護師さんと一緒に屋敷に往診してくれたんだと。いや~病院を経営しててよかったね。
一通り診察して投薬したのち、体力を回復させる魔法を掛けてたが、寝汗が酷かったので、魔族の大人の女性の(⇐ココ大事)看護師さんが着替えさせてくれたんだとか。ちゃんとその時は部屋から全員出てました!
と、3人とも頑強に主張していたが、部屋から出てはいたけど、見てないとは言わないのね…君達。
めちゃくちゃ顔赤いんだけど…絶対に扉の陰から覗いてただろ!
まあ、医療関係者に見られたのは仕方ないけど…もう済んだ事だし諦めよう…忘れよう…
ドワーフメイド衆が、風邪の定番であるおかゆを作ってくれたので、婚約者~ずは甲斐甲斐しく、ふ~ふ~、あ~~ん! をしてくれたが、こっ恥ずかしくて味なんてよく分からなかった。
魔族の治癒師さんが置いて行った薬を食後に飲んで、婚約者~ずを部屋から追い出してから着替え、今夜一晩はゆっくり眠る事にした。
はあ…明日は熱下がるかなあ…
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