167 / 1,466
隠れた才能
しおりを挟む
さてさて、せっかく会うことが出来たミレーラのご両親を、挨拶だけで帰すわけにはいかない。
今夜はホワイト・オルター号での晩餐会…って程じゃないけど、食事会にご招待しましょう。
ミレーラと積もる話もあるだろうから、今日はゆっくり泊まってもらうつもりだしね。義理の両親にも気を使える、俺って出来る男!
『自画自賛…好きですね』
いいじゃん! 誰も褒めてくれないし!
『いや、義理のご両親に気を使うなんて、当たり前の事ですから! それも初見の人ですし、色々と事情もあったんですから、これで気を使えなかったらただのアホでしょ』
ぐっ…正論で返してきやがったな…ナディア~! サラが虐めるよ~!
『サラさん、聞いておりましたよ。マスターに対して何という暴言! 仕事を放りだして密航した人が言って良い言葉ではありません!』
おお、さすがナディア。これまた見事な正論。
『ぐぐぐ…それを言いますか。しか~し! 私は奥様に許可を頂いて乗船したのです! 無問題です!』
まあ、確かにその通りだけど。
『ええ、帰ったらマチルダ様からどの様なお言葉を頂けるのか、楽しみですね』
『ああああ! そうだった! 鬼のマチルダ中尉、絶対に怒ってるうううううう!』
うん、だって仕事ほっぽり出して来てるんだから、そりゃ怒るわな。
母さんは良いとして、領地に戻った時に降りてればよかったのに…
お前、バカだろ?
『大河さん…このまま2人で愛の逃避行しません?』
ええ、もちろんしません。帰ったら、マチルダさんにこき使われてしまえ!
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!』
夕食は、執事(見習い)であるユズキが料理の腕をふるった。まさかの、隠れた才能発見! 高校生男子の料理じゃないな…凄すぎるんだけど?
「あ、料理は好きなんですよ。柚夏はアレですから、良く弁当とか作ってやってたんですよ…」
「いや、それでもこのクオリティは凄いぞ?」
和洋中の料理が見事なまでにテーブルを埋め尽くしていた。
「デザートは簡単なプディングですけど…」
「いや、もう執事やめて料理長する? 席は空いてるから。高待遇で迎えるよ?」
ユズキは、ちょっと考えてから、「考えておきます」と言って、厨房に引っ込んだ。
ん~彼は実はすごい拾いモノだったのではないだろうか。
相方のユズカは…メイドだよな? 皆と一緒に飯食ってるけど…2人を足して2で割ってちょうどいいカップルなのかな…
晩餐会(?)は、ミレーラのご両親にも大好評だった。
さすがに和食と中華は馴染が無いので、なかなか手を付けなかったが、一度口にするとその味に魅了された様だ。
この世界の料理って、良くも悪くも食材を切って焼くか煮るしかないからな。
調味料は塩、胡椒、砂糖、は一般的に出回ってるし、庶民でも普通に買える価格で流通しているけど、調理方法が少なすぎるんだよ。
ここは、ドワーフの調味料とユズキの調理法を使って、異世界飯テロでもすっか?
う~ん…金の匂いがプンプンする。後でユズキと相談してみるかね。
我が家の面々も、まさかのユズキの驚愕の料理の腕前に唖然としつつ、料理を口へと運ぶ手が止まらなかった。
ユズカだけは、当然とばかりに食ってたけど…だんだんサラに似てきたな…
いい加減に腹が膨れて苦しくなってきた所に、ユズキ特製のプディングが饗されると、もう一同無言でかき込んでいた。
うん、これ絶対に金取れるわ。
皆が満足した晩餐会も終わり、ミレーラとご両親にも浴場で疲れをとってもらって、部屋でゆっくりくつろいでもらおう。
部屋は一番広い和室っぽい部屋を提供しておいた。
畳は無いけど茣蓙を敷いた15畳ぐらいの部屋に、布団もどきを並べてあるので、川の字になって寝てもらおうかな。
こうして真アーテリオス神聖国の訪問一日目の夜は更けて行った。
明日は、ネス様と太陽神様の夢の競演再びかな~。
って、皆が寝静まったお馴染の丑三つ時。
サラと飛行船本体の倉庫の中で、2人でゴソゴソと作業です。
美味い晩御飯を作ってくれたユズキへのプレゼントというか、まあ出発前に話してたアレですよ、アレ。
転移者である2人は、魂のエネルギー量もこの星の人間の数十倍は保有している様なので、マーブル模様のガチャ玉でエネルギーを使って無双出来る装備にしちゃってもいいんじゃないでしょうか? てか、そうしましょ、そうしましょ!
今夜はホワイト・オルター号での晩餐会…って程じゃないけど、食事会にご招待しましょう。
ミレーラと積もる話もあるだろうから、今日はゆっくり泊まってもらうつもりだしね。義理の両親にも気を使える、俺って出来る男!
『自画自賛…好きですね』
いいじゃん! 誰も褒めてくれないし!
『いや、義理のご両親に気を使うなんて、当たり前の事ですから! それも初見の人ですし、色々と事情もあったんですから、これで気を使えなかったらただのアホでしょ』
ぐっ…正論で返してきやがったな…ナディア~! サラが虐めるよ~!
『サラさん、聞いておりましたよ。マスターに対して何という暴言! 仕事を放りだして密航した人が言って良い言葉ではありません!』
おお、さすがナディア。これまた見事な正論。
『ぐぐぐ…それを言いますか。しか~し! 私は奥様に許可を頂いて乗船したのです! 無問題です!』
まあ、確かにその通りだけど。
『ええ、帰ったらマチルダ様からどの様なお言葉を頂けるのか、楽しみですね』
『ああああ! そうだった! 鬼のマチルダ中尉、絶対に怒ってるうううううう!』
うん、だって仕事ほっぽり出して来てるんだから、そりゃ怒るわな。
母さんは良いとして、領地に戻った時に降りてればよかったのに…
お前、バカだろ?
『大河さん…このまま2人で愛の逃避行しません?』
ええ、もちろんしません。帰ったら、マチルダさんにこき使われてしまえ!
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!』
夕食は、執事(見習い)であるユズキが料理の腕をふるった。まさかの、隠れた才能発見! 高校生男子の料理じゃないな…凄すぎるんだけど?
「あ、料理は好きなんですよ。柚夏はアレですから、良く弁当とか作ってやってたんですよ…」
「いや、それでもこのクオリティは凄いぞ?」
和洋中の料理が見事なまでにテーブルを埋め尽くしていた。
「デザートは簡単なプディングですけど…」
「いや、もう執事やめて料理長する? 席は空いてるから。高待遇で迎えるよ?」
ユズキは、ちょっと考えてから、「考えておきます」と言って、厨房に引っ込んだ。
ん~彼は実はすごい拾いモノだったのではないだろうか。
相方のユズカは…メイドだよな? 皆と一緒に飯食ってるけど…2人を足して2で割ってちょうどいいカップルなのかな…
晩餐会(?)は、ミレーラのご両親にも大好評だった。
さすがに和食と中華は馴染が無いので、なかなか手を付けなかったが、一度口にするとその味に魅了された様だ。
この世界の料理って、良くも悪くも食材を切って焼くか煮るしかないからな。
調味料は塩、胡椒、砂糖、は一般的に出回ってるし、庶民でも普通に買える価格で流通しているけど、調理方法が少なすぎるんだよ。
ここは、ドワーフの調味料とユズキの調理法を使って、異世界飯テロでもすっか?
う~ん…金の匂いがプンプンする。後でユズキと相談してみるかね。
我が家の面々も、まさかのユズキの驚愕の料理の腕前に唖然としつつ、料理を口へと運ぶ手が止まらなかった。
ユズカだけは、当然とばかりに食ってたけど…だんだんサラに似てきたな…
いい加減に腹が膨れて苦しくなってきた所に、ユズキ特製のプディングが饗されると、もう一同無言でかき込んでいた。
うん、これ絶対に金取れるわ。
皆が満足した晩餐会も終わり、ミレーラとご両親にも浴場で疲れをとってもらって、部屋でゆっくりくつろいでもらおう。
部屋は一番広い和室っぽい部屋を提供しておいた。
畳は無いけど茣蓙を敷いた15畳ぐらいの部屋に、布団もどきを並べてあるので、川の字になって寝てもらおうかな。
こうして真アーテリオス神聖国の訪問一日目の夜は更けて行った。
明日は、ネス様と太陽神様の夢の競演再びかな~。
って、皆が寝静まったお馴染の丑三つ時。
サラと飛行船本体の倉庫の中で、2人でゴソゴソと作業です。
美味い晩御飯を作ってくれたユズキへのプレゼントというか、まあ出発前に話してたアレですよ、アレ。
転移者である2人は、魂のエネルギー量もこの星の人間の数十倍は保有している様なので、マーブル模様のガチャ玉でエネルギーを使って無双出来る装備にしちゃってもいいんじゃないでしょうか? てか、そうしましょ、そうしましょ!
26
お気に入りに追加
1,833
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~
はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま)
神々がくじ引きで決めた転生者。
「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」
って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう…
まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる