システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

文字の大きさ
上 下
162 / 1,466

番外編)ナディアと申します

しおりを挟む
 私は、マスターにこの世に生み出して頂いた、ナディアと申します。
 畏れ多くもトールヴァルド・デ・アルテアン子爵様がマスターの御名でございます。
 マスターにより、私はなんと妹御様であらせられる、コルネリア様の御付として生み出されました。

 私は、マスターの記憶と想像力により、数多の知識を生まれながらにこの身に宿しております。
 そして特殊能力として、マスター及び配下の妖精達と思念による会話が出来る事、最強強度の結界を張る事が出来ます。
 また、マスターの知識をコピーし、自身と配下の脳内にインストールする中継器の役割も出来ます。
 これにより、特殊妖精として私の後に生み出された、アーフェン、アーデ、アームへ、マスターの持つ格闘術をインストールする事が出来ました。当然ながら、私は一番最初にインストール済みです。
 我々妖精は、知識と経験を元に、自らの肉体を最適化する事が出来ます。
 マスター曰く、遺伝子的には人類とは97%同じ肉体を持っている我々ですが、残りの3%により、この特殊能力を持つに至るのだそうです。
 肉体的に人類と差異がほとんど無いと先ほど言いましたが、その他ではマスターとは天と地ほどの差がございます。
 マスターと輪廻管理局のサラによりますと、マスターの持つ魂のエネルギーはこの星の総人口の200倍もあるとの事です。
 私も、この星の一般的な人の持つ魂のエネルギーの数百倍のエネルギーを保有しているそうですが、マスターは桁が違います。
 さすがは、我が生涯の主です。
 
 生み出して頂いた直後、マスターと色々な話をしました。
 マスターは他の星で、一度その人生を終えているそうです。悲しく寂しい人生だったのだと、聞いていて感じました。
 この星に生を受けたアルテアン家の皆様と、婚約者である御三方と、今度こそ幸せな人生を送りたいと仰いました。
 もちろん、私が全力でサポートいたします。
 ただ、この星での人生を終えられた後、神になり天界にて輪廻転生を見守るのだそうです。
 是非、私もその天界に共に連れて行って欲しいと、マスターに迫ると、「わかったよ」と、笑っておられました。
 本気ですからね、マスター。是非是非、お願いいたします。

 コルネリア様にお仕えする為に、マスターの実家へと赴き、マスターの御両親とコルネリア様にご挨拶いたしました。
 初めてお逢いしたコルネリア様は、さすがマスターの妹御様です。
 お父上譲りの、赤味がかった金髪と琥珀色の大きな瞳、お母さま譲りの整った高い鼻筋と唇が可愛らしい、将来間違いなく美人になる事間違いない、可愛らしい少女でした。
 マスターに事前に説明を受けていましたが、コルネリア様専用装備が渡されると、颯爽と変身をしておりました。
 お屋敷の皆様もとても喜んでおられました。
 私はコルネリア様を守護しつつ、この装備の使い方をご教授する事はもちろんですが、このアルテアン家、ひいてはこの領地を護るための妖精を指揮する事が使命です。
 マスターがお屋敷の裏に撒いた生命の樹が、一夜にして成長してくれたおかげで、配下の妖精をすぐにでも生み出す事が出来そうです。
 マスターが、婚約者様方専用である特殊な妖精をすぐに3人生み出されました。
 私より多少劣るとはいえ、一般的な妖精と比較にならない性能を秘めた妖精だそうで、私と即座にリンクが形成されました。
 リンクを利用して特殊な妖精達の能力を調べた所、私の全能力の70%程度の性能の様です。
 ですので、直ちにマスターの持つ格闘術のインストール及び肉体の最適化もスムーズに行われました。
 しかし、マスターの知識にあった〇麗という方の回転〇鶴脚蹴は、なぜ逆立ちしたまま回転して飛んで蹴るのでしょうか…あまり効果的な攻撃方法とも思えないのですが…しかし、気〇掌は私好みの技です。結界を掌の形にして打ち出す事で、結界を攻撃に転用する事が出来るなんて、マスターの知識は凄すぎます…
 え? ちょっと違う? そうなんですか? でも似た様な技だと…理解しました。
 生れて出でてまだ幾ばくも日が経って居ない私ですが、結界は護るための物であると思っておりましたが、固定概念にとらわれてはいけないという実例をまざまざと見せつけられました。
 
 マスターの前世の知識と経験は、きっと私達妖精族の性能を限界まで引き出してくれることでしょう。
 この先が楽しみでなりません。
 
 ところで、ボケとツッコミはやはりマスターとの会話では必須ですよね。
 サラとの楽しそうな念話には嫉妬してしまいます。早急に吉〇の精神を学ばねばなりません。
 
 そんな尊敬し敬愛してやまないマスターに、一言だけ申し上げたい。
 シスコンも過ぎると嫌われますので、ご注意くださいませ。
しおりを挟む
感想 725

あなたにおすすめの小説

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!

drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。 この物語は異世界テンプレ要素が多いです。 主人公最強&チートですね 主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください! 初めて書くので 読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。 それでもいいという方はどうぞ! (本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります

kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で 魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。 様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが

倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、  どちらが良い?……ですか。」 「異世界転生で。」  即答。  転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。  なろうにも数話遅れてますが投稿しております。 誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。 自分でも見直しますが、ご協力お願いします。 感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~

春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。 冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。 しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。 パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。 そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。

成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?

後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。 目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。 日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。 そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。 さて、新しい人生はどんな人生になるのかな? ※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします! ◇◇◇◇◇◇◇◇ お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。 執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。 ◇◇◇◇◇◇◇◇ 9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます! 9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~

はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま) 神々がくじ引きで決めた転生者。 「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」 って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう… まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか

異世界転生~チート魔法でスローライフ

玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

処理中です...