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めたもるふぉーぜ!
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何とか母さんと実家の女性陣とミレーラの顔合わせも終わって(俺は何もしてないが……)、無事に馴染めたようだ。
父さんの説教という名の女性陣によるフルボッコ大会も終わって、精も根も尽き果て、命の火すらも風前の灯火となった父さんが床に伏せっているのを横目に、母さんが俺に聞いて来た。
そう、ナディアの存在をだ。
そりゃ気になるよね。誰も説明もせずにこの場に連れて来てるんだから。
「彼女を紹介する前に、コルネリアにも聞いてもらわなくてはなりません」
ナディア案であるコルネちゃん巫女計画を発動します!
「あら、その方とコルネちゃんと何か関係があるのかしら? コルネちゃん、こちらにいらっしゃい」
母さんに呼ばれたコルネちゃんが、母さんの隣に座った。
「お兄ちゃん、どうしたの?」
う……コルネちゃん、かわえぇ……巫女になんて指名していいのだろうか?
いやいや、コルネちゃんを恐怖の大王から守る為にも、これは必要な処置だ!
母さんはどうするのかって? それは父さんが何とかするだろう。
「母さん、彼女はネス様の眷属でナディアと言います。実はこの度ネス様よりご神託がおりまして、コルネリアがネス様の初代巫女として指名がありました」
ネスの巫女と聞いた瞬間、母さんとコルネちゃんだけでなく、この場の全員の呼吸が止まった。
父さんは物理的に女性陣に止められそうになってるけど……まあ、それはいいか。
「「み、巫女?」」
あ、母さんとコルネちゃんがハモった。
「そう、巫女。あ、心配しないで、使命とか無いらしいから。ただ真摯に祈りを奉げて欲しいんだって。ネス様とコルネリアの波長が合うらしいよ。ネス様の眷属にして使徒である僕の妹だからかもね」
もう理屈とかどうでもいいから、とにかくそれっぽい言葉を並べて納得させればOKだ! それでいいのだ!
「もちろんネス様から、大事な巫女であるコルネリアを守る為の神具も賜ったよ。これをコルネちゃんに」
そう言ってコルネちゃんを立たせて、例のカードを手渡す。
「お兄ちゃん……これ何?」
ふっふっふ! さあ、魔法少女コルネちゃん本邦初公開だ!
「それが神具だよ。ここでは危険だから、外で試そうか」
でもちょっと危ないかもしれないんで、お外に行きましょうね。
さて、場を庭に移していよいよコルネちゃんの変身の時がやって参りました!
コルネちゃんを呼び寄せて、耳元でゴニョゴニョ・・
「コルネリア、その神具を握りしめて……」
「……って言ったらいい……で……してね」
「わかった~! やってみるね!」
めっちゃ天使の笑顔で庭の真ん中に進み出たコルネちゃんが、教えた通りに変身の掛け声を!
「じゅんぱくのそうかいしすたー! めたもるふぉーぜ!」
その瞬間、カードから眩く光が溢れだしコルネちゃんを包んでゆく。
変身の掛け声で重要なのは【メタモルフォーゼ!】の部分だけなんだけどね。
ちなみに変身解除は【リリース!】です。ええ、簡単ですけど、何か文句が?
コルネちゃんがカードを持つ手を大きく回すと、やがてその光は徐々に収まり、右手にシャクティーの杖を持ち、要所要所に装甲が付き金のラインが入った純白のドレスアーマー風の似非シスター服を纏い、純白の仮面を被ったコルネちゃんが、お家の庭に降臨した!
うん、なんか場違いな気がするけど、可愛いね!
まあ、純白の創界シスターの最終的なデザインは禁書の目録さんの歩く教会的なシスター服をベースにしたから、白いんだ。でも、誰かさんの右手で破壊されたりはしてませんので、もちろんですが安全ピンなどでは止まっておりません。
小宇宙も爆発させることが出来る性能ですから!
でも、『燃え上がれ! 私の小宇宙!』って言わなくても、魔法は使えますよ。
胸にはロザリオでは無く、銀色のひまわりのペンダントトップが付いております。
「おおいなるきぼうのちから! じゅんぱくのそうかいしすたー!」
ポーズはてきとうに決めたけど、取りあえず杖を持つ右手を真っすぐ上に伸ばして、左手は水平に……うん、かっこかわいい!
はぁはぁ……そこでクルって回ってみようか! はぁはぁ……もうちょっと足を上げてポーズ取って! そうそう、いいねぇ!
『変態がここにいる……』
『マスター、それはさすがに引きます……』
2人共うっさい! サラ、変態言うな! ナディアも引くな!
もちょっと俺に、プリティーでキュアなコルネちゃんを堪能させろ!
俺の趣味で色々と混ざってしまった感がめっちゃ出てる服だけど……最高じゃん!
『『自画自賛……』』
いいんだよ! 俺のパッションが燃え上がったんだよ!
『『妹の服にパッション……』』
美少女の格好いい&可愛いは正義なんだ!
「コルネちゃん! あなた、すごく格好いいわ!」「「「キャー!素敵ー!」」」
母さん大絶賛! 俺の婚約者~ず&メイドさんも同じく大興奮&大絶賛!
「え~自分じゃよくわかんないよ~! 鏡で見てくる~!」
そらそうだわな。コルネちゃん、屋敷にダッシュで駆け込んで行った。
きっと自室の姿見で確認するんだろうなあ。
もちろん、婚約者~ず&屋敷の巨乳メイドさんも後を追いかけて行った。
そんな彼女達を微笑みながら見送りつつ、母さんが、
「トールちゃん、コルネちゃんが巫女としてネス様に認められ、神具を与えられたのは分かりました。それでネス様の眷属の彼女がなぜここに?」
あ、ナディアの説明忘れてた……てへっ!
ちなみに父さんは、このプリティーでキュアなコルネちゃんを見てません。
まだ応接間で呼吸が止まってます…………合掌。
父さんの説教という名の女性陣によるフルボッコ大会も終わって、精も根も尽き果て、命の火すらも風前の灯火となった父さんが床に伏せっているのを横目に、母さんが俺に聞いて来た。
そう、ナディアの存在をだ。
そりゃ気になるよね。誰も説明もせずにこの場に連れて来てるんだから。
「彼女を紹介する前に、コルネリアにも聞いてもらわなくてはなりません」
ナディア案であるコルネちゃん巫女計画を発動します!
「あら、その方とコルネちゃんと何か関係があるのかしら? コルネちゃん、こちらにいらっしゃい」
母さんに呼ばれたコルネちゃんが、母さんの隣に座った。
「お兄ちゃん、どうしたの?」
う……コルネちゃん、かわえぇ……巫女になんて指名していいのだろうか?
いやいや、コルネちゃんを恐怖の大王から守る為にも、これは必要な処置だ!
母さんはどうするのかって? それは父さんが何とかするだろう。
「母さん、彼女はネス様の眷属でナディアと言います。実はこの度ネス様よりご神託がおりまして、コルネリアがネス様の初代巫女として指名がありました」
ネスの巫女と聞いた瞬間、母さんとコルネちゃんだけでなく、この場の全員の呼吸が止まった。
父さんは物理的に女性陣に止められそうになってるけど……まあ、それはいいか。
「「み、巫女?」」
あ、母さんとコルネちゃんがハモった。
「そう、巫女。あ、心配しないで、使命とか無いらしいから。ただ真摯に祈りを奉げて欲しいんだって。ネス様とコルネリアの波長が合うらしいよ。ネス様の眷属にして使徒である僕の妹だからかもね」
もう理屈とかどうでもいいから、とにかくそれっぽい言葉を並べて納得させればOKだ! それでいいのだ!
「もちろんネス様から、大事な巫女であるコルネリアを守る為の神具も賜ったよ。これをコルネちゃんに」
そう言ってコルネちゃんを立たせて、例のカードを手渡す。
「お兄ちゃん……これ何?」
ふっふっふ! さあ、魔法少女コルネちゃん本邦初公開だ!
「それが神具だよ。ここでは危険だから、外で試そうか」
でもちょっと危ないかもしれないんで、お外に行きましょうね。
さて、場を庭に移していよいよコルネちゃんの変身の時がやって参りました!
コルネちゃんを呼び寄せて、耳元でゴニョゴニョ・・
「コルネリア、その神具を握りしめて……」
「……って言ったらいい……で……してね」
「わかった~! やってみるね!」
めっちゃ天使の笑顔で庭の真ん中に進み出たコルネちゃんが、教えた通りに変身の掛け声を!
「じゅんぱくのそうかいしすたー! めたもるふぉーぜ!」
その瞬間、カードから眩く光が溢れだしコルネちゃんを包んでゆく。
変身の掛け声で重要なのは【メタモルフォーゼ!】の部分だけなんだけどね。
ちなみに変身解除は【リリース!】です。ええ、簡単ですけど、何か文句が?
コルネちゃんがカードを持つ手を大きく回すと、やがてその光は徐々に収まり、右手にシャクティーの杖を持ち、要所要所に装甲が付き金のラインが入った純白のドレスアーマー風の似非シスター服を纏い、純白の仮面を被ったコルネちゃんが、お家の庭に降臨した!
うん、なんか場違いな気がするけど、可愛いね!
まあ、純白の創界シスターの最終的なデザインは禁書の目録さんの歩く教会的なシスター服をベースにしたから、白いんだ。でも、誰かさんの右手で破壊されたりはしてませんので、もちろんですが安全ピンなどでは止まっておりません。
小宇宙も爆発させることが出来る性能ですから!
でも、『燃え上がれ! 私の小宇宙!』って言わなくても、魔法は使えますよ。
胸にはロザリオでは無く、銀色のひまわりのペンダントトップが付いております。
「おおいなるきぼうのちから! じゅんぱくのそうかいしすたー!」
ポーズはてきとうに決めたけど、取りあえず杖を持つ右手を真っすぐ上に伸ばして、左手は水平に……うん、かっこかわいい!
はぁはぁ……そこでクルって回ってみようか! はぁはぁ……もうちょっと足を上げてポーズ取って! そうそう、いいねぇ!
『変態がここにいる……』
『マスター、それはさすがに引きます……』
2人共うっさい! サラ、変態言うな! ナディアも引くな!
もちょっと俺に、プリティーでキュアなコルネちゃんを堪能させろ!
俺の趣味で色々と混ざってしまった感がめっちゃ出てる服だけど……最高じゃん!
『『自画自賛……』』
いいんだよ! 俺のパッションが燃え上がったんだよ!
『『妹の服にパッション……』』
美少女の格好いい&可愛いは正義なんだ!
「コルネちゃん! あなた、すごく格好いいわ!」「「「キャー!素敵ー!」」」
母さん大絶賛! 俺の婚約者~ず&メイドさんも同じく大興奮&大絶賛!
「え~自分じゃよくわかんないよ~! 鏡で見てくる~!」
そらそうだわな。コルネちゃん、屋敷にダッシュで駆け込んで行った。
きっと自室の姿見で確認するんだろうなあ。
もちろん、婚約者~ず&屋敷の巨乳メイドさんも後を追いかけて行った。
そんな彼女達を微笑みながら見送りつつ、母さんが、
「トールちゃん、コルネちゃんが巫女としてネス様に認められ、神具を与えられたのは分かりました。それでネス様の眷属の彼女がなぜここに?」
あ、ナディアの説明忘れてた……てへっ!
ちなみに父さんは、このプリティーでキュアなコルネちゃんを見てません。
まだ応接間で呼吸が止まってます…………合掌。
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