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誰かたすけて!
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え~何が何だか分からぬうちに、第四王女様と婚約させられてしまった。
マジっすか……俺、第四王女様って、そもそも見た事も話したことも無いんですが?
大体、何歳なんだよ! めっちゃ不細工だったら、チェンジするぞ!
「トールヴァルド卿、このあとわしの執務室で話がある。アルテアン伯と共に来るように、良いな?」
は、はぁ……。
呆然としている内に、謁見が終わってた。
謁見後、俺はどうやらメイドさんに支えられてふらふら歩いてたらしい。
気が付くとめちゃ豪華でふかふかなソファーに父さんと並んで座ってた。
まだ目の焦点が合ってないのか、ちゃんと意識が覚醒してないのか分からないが、ローテーブルの向かいには天使が居た。
まるで白磁のような染み一つない白い肌、ブロンドに輝き波打つ髪、少し垂れ目がちだが大きく蒼く澄んだ美しい瞳、整った鼻。
レースをふんだんに使い豪華ではあるものの、それが嫌味にならない上品なデザインの淡いピンク色のプリンセスドレスから伸びる手足は健康的ではあるもののほっそりとしている。
化粧など一切していないにもかかわらず、その少しだけ薄い唇は艶のあるピンク色で一層その美しさを引き立てていた。
長々書いたが、めっちゃすごい美少女が目の前に居た!
思わずじっと見つめていると、美少女は頬をほんのり朱に染め恥ずかしそうに眼を伏せた。
「あ、すみません……あまりにも美しい方でしたので、思わず見とれてしまいました……」
女の子を凝視したらダメだよな。マジで理想の北欧美少女って感じの女の子なんで見惚れちゃったよ。
「そんな……美しいだなんて……」
うわぁ~これが美少女の声……小鳥の囀りの様に少し高い声だけど不快じゃなく、むしろ耳に心地よい。
ドレスの胸元をチラ見したけど、すでに膨らみはミルシェちゃんを超えてる! サラ? 問題外だよ!
「トール……」
何だこの完璧美少女は! テーブル越しだというのに、ふんわりと花の香の様な良い匂いが…… 。
「トールヴァルド……」
ああ……いつまでも眺めてられる美しさ……これぞ理想の美少女……。
「おい、トールヴァルド。大丈夫か?」
なんかガクガクすると思ったら、父さんに肩を揺すられてた。
「……え? ああ、うん。大丈夫」
あれ? ここどこだっけ?
「トールヴァルド卿、娘は気に行ってもらえたかね?」
声の方を向くと、国王様がニヤニヤしていた!
うわ! やっちまった? 俺ってもしかして不敬? そりゃ王様無視してたんだから不敬だよな!
「陛下、申し訳ございません!あまりにも美しい少女が目の前……に……娘?」
え、この美少女がこのおっさんの娘なの?
「さあ、メリル。お前の未来の夫となるトールヴァルド卿だ。ご挨拶なさい」
え、マジですか?
「はい、お父様。初めましてトールヴァルド・デ・アルテアン子爵様。グーダイド王国第四王女、メリル・ラ・グーダイドでございます。トールヴァルド様と同い年になります。どうかこれから末永くよろしくお願いいたします」
すっと立ち上がった王女様が、綺麗なカーテシーを披露した後に自己紹介してくれた。
え、笑顔が輝いている! 眩しい!
隣の父さんが肘で突いてくる。何だ? あ……俺も礼をするんだな? え~っと、ボウ・アンド・ スクレープでいいんだろうか?
いや隣に父さんがいるから左手は伸ばさないでっと。
「メリル殿下。臣たる私が先に名乗らねばならぬ所、先に名乗らせるなどと言う礼を逸した不敬、誠に申し訳ございません。私はヴァルナル・デ・アルテアン伯爵が嫡子、トールヴァルド・デ・アルテアンと申します。陛下より子爵の位を賜ってございます。どうぞよろしくお願いいたします」
軽く握った右手を胸に付け、右足を軽く引き、胸を張って背筋を伸ばしたまま軽く腰を折る。
これで左手を水平に伸ばせばボウ・アンド・ スクレープだけど、左手は省略してみた。これでどうだ?
「うむ、両名とも顔合わせはこれで良いな。本来なら婚約式を盛大に執り行いたい所ではあるが、何分急な事だったゆえ準備が整っておらぬ。それに真アーテリオス神聖国もあの様な状態ではまだまだ国政が落ち着くのも先であろうしな。べダム殿より、トールヴァルド卿へ太陽神の姫巫女を娶って貰いたいとの申し出もあったが、それも国が落ち着くまで難しかろう。そう言う訳で、太陽神の姫巫女が王国に到着した時に、メリルと共に婚約式を執り行おうと思うが、ヴァルナル伯いかがかな?」
え? 今何て?
「太陽神の姫巫女殿との婚約とは……陛下よろしいのですか?」
え? 婚約? 王女様だけでなく? 太陽神の巫女?
「うむ。かの国も、太陽神様を従えておる聖なる女神ネス様の使徒殿とは縁を作っておきたかろう。これは仕方が無いの」
え? 嫁さんが2人になるの?
「なるほど、その気持ちも理解できますが……殿下を蔑ろにするわけにも……」
「トールヴァルド卿には、娘にも平等に愛を注いでもらえれば……」
「お父様、愛だなんて……」
「そうじゃ、メリルよ。トールヴァルド卿は、なかなか良い男じゃろ? なんせこやつは……」
「凛々しくて素敵な殿方です……」
「陛下、トールヴァルドの屋敷に殿下をお迎えするというのは……」
ああ……何か意識が遠のく……知らん間に話が勝手に進んで行く……俺には幼馴染のミルシェちゃんが…………
「実は家臣の一人娘とも婚約が……」
「はっはっは! 3人も同時に娶るとは、なかなか剛毅な男じゃな! メリルは第一夫人として……」
「はい! 奥は私が取り仕切ります……」
もしかしてハーレムなの? ラノベのテンプレのハーレムなの?
俺、前世で✖1なんだけど? 1人でも上手くいかなかったのに、3人って……。
誰かたすけて!
マジっすか……俺、第四王女様って、そもそも見た事も話したことも無いんですが?
大体、何歳なんだよ! めっちゃ不細工だったら、チェンジするぞ!
「トールヴァルド卿、このあとわしの執務室で話がある。アルテアン伯と共に来るように、良いな?」
は、はぁ……。
呆然としている内に、謁見が終わってた。
謁見後、俺はどうやらメイドさんに支えられてふらふら歩いてたらしい。
気が付くとめちゃ豪華でふかふかなソファーに父さんと並んで座ってた。
まだ目の焦点が合ってないのか、ちゃんと意識が覚醒してないのか分からないが、ローテーブルの向かいには天使が居た。
まるで白磁のような染み一つない白い肌、ブロンドに輝き波打つ髪、少し垂れ目がちだが大きく蒼く澄んだ美しい瞳、整った鼻。
レースをふんだんに使い豪華ではあるものの、それが嫌味にならない上品なデザインの淡いピンク色のプリンセスドレスから伸びる手足は健康的ではあるもののほっそりとしている。
化粧など一切していないにもかかわらず、その少しだけ薄い唇は艶のあるピンク色で一層その美しさを引き立てていた。
長々書いたが、めっちゃすごい美少女が目の前に居た!
思わずじっと見つめていると、美少女は頬をほんのり朱に染め恥ずかしそうに眼を伏せた。
「あ、すみません……あまりにも美しい方でしたので、思わず見とれてしまいました……」
女の子を凝視したらダメだよな。マジで理想の北欧美少女って感じの女の子なんで見惚れちゃったよ。
「そんな……美しいだなんて……」
うわぁ~これが美少女の声……小鳥の囀りの様に少し高い声だけど不快じゃなく、むしろ耳に心地よい。
ドレスの胸元をチラ見したけど、すでに膨らみはミルシェちゃんを超えてる! サラ? 問題外だよ!
「トール……」
何だこの完璧美少女は! テーブル越しだというのに、ふんわりと花の香の様な良い匂いが…… 。
「トールヴァルド……」
ああ……いつまでも眺めてられる美しさ……これぞ理想の美少女……。
「おい、トールヴァルド。大丈夫か?」
なんかガクガクすると思ったら、父さんに肩を揺すられてた。
「……え? ああ、うん。大丈夫」
あれ? ここどこだっけ?
「トールヴァルド卿、娘は気に行ってもらえたかね?」
声の方を向くと、国王様がニヤニヤしていた!
うわ! やっちまった? 俺ってもしかして不敬? そりゃ王様無視してたんだから不敬だよな!
「陛下、申し訳ございません!あまりにも美しい少女が目の前……に……娘?」
え、この美少女がこのおっさんの娘なの?
「さあ、メリル。お前の未来の夫となるトールヴァルド卿だ。ご挨拶なさい」
え、マジですか?
「はい、お父様。初めましてトールヴァルド・デ・アルテアン子爵様。グーダイド王国第四王女、メリル・ラ・グーダイドでございます。トールヴァルド様と同い年になります。どうかこれから末永くよろしくお願いいたします」
すっと立ち上がった王女様が、綺麗なカーテシーを披露した後に自己紹介してくれた。
え、笑顔が輝いている! 眩しい!
隣の父さんが肘で突いてくる。何だ? あ……俺も礼をするんだな? え~っと、ボウ・アンド・ スクレープでいいんだろうか?
いや隣に父さんがいるから左手は伸ばさないでっと。
「メリル殿下。臣たる私が先に名乗らねばならぬ所、先に名乗らせるなどと言う礼を逸した不敬、誠に申し訳ございません。私はヴァルナル・デ・アルテアン伯爵が嫡子、トールヴァルド・デ・アルテアンと申します。陛下より子爵の位を賜ってございます。どうぞよろしくお願いいたします」
軽く握った右手を胸に付け、右足を軽く引き、胸を張って背筋を伸ばしたまま軽く腰を折る。
これで左手を水平に伸ばせばボウ・アンド・ スクレープだけど、左手は省略してみた。これでどうだ?
「うむ、両名とも顔合わせはこれで良いな。本来なら婚約式を盛大に執り行いたい所ではあるが、何分急な事だったゆえ準備が整っておらぬ。それに真アーテリオス神聖国もあの様な状態ではまだまだ国政が落ち着くのも先であろうしな。べダム殿より、トールヴァルド卿へ太陽神の姫巫女を娶って貰いたいとの申し出もあったが、それも国が落ち着くまで難しかろう。そう言う訳で、太陽神の姫巫女が王国に到着した時に、メリルと共に婚約式を執り行おうと思うが、ヴァルナル伯いかがかな?」
え? 今何て?
「太陽神の姫巫女殿との婚約とは……陛下よろしいのですか?」
え? 婚約? 王女様だけでなく? 太陽神の巫女?
「うむ。かの国も、太陽神様を従えておる聖なる女神ネス様の使徒殿とは縁を作っておきたかろう。これは仕方が無いの」
え? 嫁さんが2人になるの?
「なるほど、その気持ちも理解できますが……殿下を蔑ろにするわけにも……」
「トールヴァルド卿には、娘にも平等に愛を注いでもらえれば……」
「お父様、愛だなんて……」
「そうじゃ、メリルよ。トールヴァルド卿は、なかなか良い男じゃろ? なんせこやつは……」
「凛々しくて素敵な殿方です……」
「陛下、トールヴァルドの屋敷に殿下をお迎えするというのは……」
ああ……何か意識が遠のく……知らん間に話が勝手に進んで行く……俺には幼馴染のミルシェちゃんが…………
「実は家臣の一人娘とも婚約が……」
「はっはっは! 3人も同時に娶るとは、なかなか剛毅な男じゃな! メリルは第一夫人として……」
「はい! 奥は私が取り仕切ります……」
もしかしてハーレムなの? ラノベのテンプレのハーレムなの?
俺、前世で✖1なんだけど? 1人でも上手くいかなかったのに、3人って……。
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