システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児

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特別番組 あれから半年!(ダイジェストです)

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 さてさて、トンネル開通からはや半年。
 まだ国王様から俺の領地として正式に許可が下りてないので、きちんとした街開きはまだだ。
 だけど心の中では、街の名前だけは決めている。
 発表の時は、盛大にやりたいと思っている。
 
 さて、この半年の間の人海戦術の開発なんて面白くも無いだろうから、端折って行きますよ。
  
 この半年間でした事といえば、俺はガチャ玉使ってあのダンジョン屋上に設置したシールド発生装置と同じ物を創った。
 カバー出来る範囲は、俺の領地にあるネス湖から海側までの半径約15km。
 東京23区よりちょっと大きい程度を完全にカバー。
 海に関してはカバーできないが、そもそも必要ないと人魚さんに言われた。
 基本的に、種族を問わず誰もその壁を越える事は出来なくした。
 これは、何度もエルフ、ドワーフ、人魚さんと話し合いを行って決めた仕様だ。
 出入り口は数か所作ってあるので、そこからなら通れる様にしてあるので普段の行き来に問題は出ないだろう。
 もしもの場合は、その出入り口を封鎖すればいいだけの事。
 出入り管理に関しては、マッチョエルフの皆さんが快く引き受けてくれた。
 きちんと給料は出してるぞ?
 ドワーフの皆さんには、聖地巡礼に来た人のお土産用にネスの像を作ってもらっている。
 その他にも、工芸品を色々と作ってもらって居るが、全て俺が買い取ってお土産物屋さんで販売している。
 人魚さんには、主に漁業をお願いしている。
 そして猫〇スもどきの虎バスをガチャ玉で創った。
 40人乗りの結構大きなバスだが、流石はネコ科がモデルだけあって音も振動もなくエルフの村・ドワーフの村・砂浜とネス湖の近くの結界の出口までを1周1時間で毎日7~8回運行している。
 これで各村に住んでいながら俺の街まで通勤できる。
 まあ結界出口近くに街で働いてくれる人用の独身寮や家族持ち用の社宅を大量に作っているので、村からの通いの人はごく少数。
 もちろん働いてくれている内は、家賃は無料。
 手厚い福利厚生が俺のモットーだからな!

 俺の領地は、ぐるりと高さ5m幅2mの防壁で囲う事が出来た。
 これは精霊さんが頑張ってくれた。
 まあ本気で攻める気があれば、あまり役に立たないかもしれないが、近隣の領主さんには贈り物攻撃をしているので仲良くさせてもらっているので、あまり心配はしていない。
 
 魔族の皆さんとも話し合いの結果、最初の放牧地が少し手狭との事なので、思い切って森を開拓して倍に広げてあげた。
 多少の傾斜は問題ないとの事だったので、丘をまるまる牧草地にしてみた。 
 彼らは恐縮していたが、まだまだ家畜も増やして欲しいので、今後も拡大するかもしれない。

 ネス湖の畔には、俺の資金を投入してリゾート施設を開発した。
 地下1500m程に源泉を見つけたので、それを中心としたスパ・リゾートだ。
 地下水脈を掘った時と同じ要領で掘ったが、噴き出た温泉はかなりの湯量がありしかも高温だった。
 自然に噴き出るので、今の所は汲み上げポンプはいらないみたいだ。
 温度は水を入れて抑えればいいだけの事なので、スパリゾート計画は一気に加速した。
 なぜかサラが源湯を舐めて、
「これは含よう素泉ですね。効能は疲労回復、健康増進、脱毛防止、慢性皮膚炎改善、動脈硬化予防、肌、髪への美容効果……飲用には適しませんが、ネス湖の水で薄めれば更に効果はアップして、うがい薬としても効果がありますね……」
 なぜかソムリエみたいに分析していた。
 まあ効能がはっきりするのは良い事だ。
 排水の問題が有るが、リゾートと街の予定地はきっちり区画分けをしているので、下水管を敷設している。
 汚水の処理をどうしようかと悩んだが、長い地下下水路を造ってネス湖の中心、ちょうどネスの像の近くまで通した。
 ネスの浄化は基本的に汚物や細菌類など、人にとって有害と思われる物を最優先に行われるらしい事がわかったからだ。
 つまり汚水を流しても即座にネスが浄化してくれるってわけだ。

 普通は高低差があったところで水圧の関係で逆流しそうなんだが、水の精霊さんと風の精霊さんが汚水を圧送してくれる事になった。
 どうも街が完成したら仕事が無くなって、おやつがもらえ無くなる事を心配してるみたいだ。
 火の精霊さんも、街に建てた柱に設置したガラス製の照明器具に入って、夜間の照明を受け持ってくれるらしい。
 照明の魔道具を大量購入しようと思っていたんだが、必要無くなったな。
 土の精霊さんは、日々土木作業に勤しんでいる。
 もう黄色いヘルメットと鶴嘴が似合いすぎている。
 まあ、大きな工事の時にはまたみんなに協力してもらう事もあるかもしれないから、おやつぐらい無償であげるのにな。
 俺の家のとんがり屋根の中には、俺の家をオートメーション化するためのエネルギー貯蔵用の水晶が設置してあるんだが、そこに目いっぱいエネルギーを込めておいた。
 精霊さんには、仕事をしたあとに吸いに来るように言ってある。
 俺に毎日わんさか集られたら大変だからね。
 ちなみに鉱石の魔素さんは俺と父さんの領地を隈なく回り、何か所か鉱脈を見つけてくれたが、びっくりしたのは父さんの領地に途轍もない埋蔵量の金鉱脈が見つかったことかな。
 俺の領地は、残念ながら鉄と銅の鉱脈しかなかった。
 ちょっと深いのですぐに採掘は出来ないし、どちらにしても有害な廃棄物の問題や環境問題なども絡んでくるので、何年かかけてじっくりと開発するつもりだ。

 ラノベやアニメで簡単に採掘したりしてるが、リアルには結構問題が多いって事を知ってて欲しい。
 精錬すれば価格もぐっと上がるが、排煙や鉱毒ガス、鉱毒が含まれる排水、果ては将来的に酸性雨の心配だってある。
 日本で名なイタイイタイ病や水俣病の様な公害病はこの星では出したくない。
 いや、いつかはどこかで産業活動が活発化して起こり得るかもしれないが、少なくとも俺や父さんが発生源になるのは嫌だ。
 だから安全な採掘・製錬・精錬の目途が立つまでは保留しようと思う。
 ただ精霊さんに頼めば、鉱石から上手く分離できるらしいので、装飾品などに使える程度の少量だけは掘ってもいいかもしれない。
 最終手段として、完全無公害な製錬・精錬の道具をガチャ玉で作る事も考えたが、変な奴に目を付けられるのも面倒くさいので止めた。
 錬金術が使えれば変わるかもしれないけどなあ。
 鋼の弟でもいいから転生してくれないだろうか?
 
 さてさて、温泉施設を中心として、ショッピングエリア、魔道具で造った遊具やアスレチックをふんだんに設置したエリア、ちろんカジノや風俗なども含めた歓楽エリアも造った。
 この辺りは、父さんの領地や近隣の領地から職人がわんさか集まったので、俺は設計だけ担当。
 いやらしい話だが、金の力ってのは凄いね。
 従業員は各エリアとも人間を主に雇ったが、ショッピングや遊具などのエリアには種族的に可愛いドワーフさんを雇用。
 カジノや風俗エリアなどもめ事が多そうな所には、マッチョエルフさんを雇用。
 その他にも警備員として、エルフさんは大量雇用。
 まさかとは思ったが、風俗嬢には人魚さんが少数だが名乗りをあげた。
 子種を貰う気満々だった。病気とか考えたらきちんと避妊して欲しい気もするんだが……自己責任と言う事で許可した。
 
 そうそう職人さんにお願いして、ついでに湖に眠るネスの顔が正面に見える場所に巨大な鳥居を作ってもらった。
 もちろん湖の中にだぞ? 安芸の宮島をイメージした立派な奴だからな。
 鳥居が出来たタイミングで国の偉いさんが視察に訪れたけど、またまたネスにお言葉を賜った。
 感激の涙を流して、聖ネス教を国教とするように国王に進言するとか国の議会にかけるとか何とか。
 まあ、そっちは役人さんと国に任せることにした。
 ただ、ちょ~っと袖の下は渡しておいたけどね。
 すでに噂を聞きつけた人がぽつぽつとやって来ている。
 聖ネス教が広まるのは時間の問題だろう。
 だけど、誰がこんな名前付けたんだろう……役人か? センスねーな。
 いや、ネスって名付けた俺が言うのも何だけどさ……。

 トンネルに関しては、父さんの領地と俺の領地それぞれに関所を造って、各々で関所番を置いた。
 トンネル内には5m毎に光の魔道具を、50m毎に風の魔道具を設置した。
 ちょっと資金をオーバーしそうだったが、これに関しては父さんが全て出資してくれた。
 なんせ人魚さんが獲った新鮮な魚介類が、俺の領地を通って父さんの領地まで最短で3時間ほどで運べる計算だ。
 父さんも十分な利益が見込めると計算したらしい。
 有り難い事です。
 
 リゾート施設周辺も開拓して、土地を売りだした。
 巨大な宅地や商業用地の分譲を行ったところ、あっという間に大半が埋まった。
 おかげで元の資金の回収どころか資産が倍になった。
 建築も人間だけでなくドワーフさんを積極的に動員した。
 異種族交流の基盤造りのためだったが、容姿と性格からすごく可愛がられてる(?)様だ。
 性犯罪が起こらない様に注意しないとな。
 もちろんリゾート施設だけでなく街の警備もエルフさんを大量採用し巡回させているので、酔っ払いや喧嘩騒ぎ程度になら簡単に対応してくれている。
 この星のエルフってのは、筋肉至上主義の狩猟民族なんだよね。
 
 そして俺がどうしても造りたかった病院も建設した。
 魔族で治療魔法が使える人が交代で勤務してくれている。
 俺の領地の領民は、超格安で治療を受けることが出来る様にした。
 領民への福利厚生の一環と思えば安いもんだ。
 もちろん領民以外は普通の料金。
 魔族さんへは基本給の他に歩合給も出す約束だ。
 ちなみに治療魔法を教わった。
 水の属性らしいんだが、精霊さんは使えなかった……なぜだ!?
 ちょっと残念である。

 忘れてはならないのが俺のお家。
 サラは当然として、ミルシェちゃんも先ごろ引っ越して来た。
 まあ実家までは2時間ほどだから帰ろうと思えばいつでも帰れるしね。
 
 父さんの家は、メイドさんを4人雇ったらしい。
 一度会ったが、みんな巨乳だった。
 本当、好きだね父さん。
 
 あと、モフリーナとの連絡要員だったクロちゃんもお引越し……しようとしたのだが、これにコルネちゃんが猛反対したため断念。
 仕方が無いので、モフリーナにクロちゃん2号を派遣してもらった。
  俺の屋敷の中で日々のんびり過ごしてもらっている……もはやただのネコだな。
 ちなみに名前はノワールにした。
 さすがにクロちゃん2号は可哀相だったんでな。
 そうそう、ダンジョンは、絶賛稼働中だ。
 もう冒険者が昼夜問わず満員御礼状態で、運営は完全に軌道に乗ったらしい。
 すでにこの星でずば抜けて大きなダンジョンへとなっているとの事。
 なぜか第9番ダンジョンの支店を作るとかモフリーナは言っていたが、それってただの第10番ダンジョンなんじゃね? と思った俺は間違ってるのだろうか。
 まあダンジョン運営は、非常に順調でウハウハだという事は間違いない。

 
 ▲
  
 って事で、本日は王様に謁見のためにまたまた父さんと王都へとやって来た。
 決定事項である俺の叙爵と、ネス湖を含めたあの一帯を完全に俺の土地と認めて貰う言質を取り付ける為だ。
 王様への献上品もしっかり持ってきたからね。
 ふっふっふ……今回の手土産も、もちろん事前に用意してあったダンジョン産だが、この世界では産出する事の無いとある水晶を使って装飾した特別製だから、間違いなく国宝級どころか世界遺産級だぜ!
 とある水晶ってなんじゃらほい? って思っただろ。
 ブレンダーの背中の水晶を折ったんだよ。
 ちょっと嫌がってたけど、痛くは無いらしいしエネルギー補充すればすぐに生えてくるから、ブレンダーは諦めてくれた。なんか涙を流してた気もするが、見なかった事にしよう。
 これを綺麗にカットして鎧の胸や剣の装飾に使ってみた。
 もちろんダンジョン産の魔石もふんだんに使って飾り立てた。
 魔法を使える人がこの鎧着て剣を握ったら、威力も持続力もマシマシになる!
 さらに王家の女性人向けに、水晶で指輪、ネックレス、イヤリング、ブレスレットと、これまた装飾品を山盛り作って持参してみた。
 この貢物は父さんと俺の供出品としたが、この国の貴族でこれほどの品を持ってこれる奴は誰一人いないだろう!
 これで気に入らなければ王国に反旗を翻すのもやぶさかでは無い。 
 さあ! 俺のお気楽極楽なスローライフのための後ろ盾になるが良い、国王よ!
 
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