62 / 1,466
魔族さん、いらっしゃ~い!
しおりを挟む
さあ、風呂でさっぱりした後は、明日の予定を父さんと話しあいの時間。
明日はいよいよ魔族が家畜を引き連れてやってくるはず。
彼らを迎え入れて放牧地(仮)を案内したりしなきゃいけない。
トンネルは精霊さんにお願いしたから、まあ勝手に掘ってくれるだろう。
明日で全ての予定がいったん終了するはずだから、明後日には帰れるかなあ。
なぜか大人連中が子供を追い出して、居間でごにょごにょ話を始めたよ。
あんたらいかがわしい事すんなよ?
子供は、眠くなるまで館内やお庭を探索。
別にまだ何もないんだけど、俺の家を眺めるのが楽しいらしい。
まあ、立ち入り禁止区域はセキュリティーががっつり掛かってるんで、入れないからお好きにどうぞ。
そろそろいいお時間になって来て、コルネちゃんがこっくりこっくりし始めたので、本日は就寝。
うむ、本日も良く働いた!
『まあ熊は倒しましたね』
だろ?
『その他は全部精霊任せですけど』
そんな事は無いぞ、俺だって……
『明日も日の出からトンネル掘れとか言ってましたよね?』
う、うん……。
『ブラック企業の社長と同じですね』
……明日、精霊に謝っとくよ……。
『そんなブラックな社長を支える美人秘書』
誰が?
『そして社長と秘書の淫靡な関係!』
どっかで聞いたシチュエーションだな。
『次回、社長秘書の愛欲の日々……今夜の残業はベッドの上で。あなたの股間を撃ち抜くわよ♥』
父さんがめっちゃ好きそうな題名だな。
『さあ、ムラムラしてきたでしょう!? 今夜、私と残業を……』
サラは、戦力外通告ね。
『……』
◇
翌朝は、食事もそこそこにトンネル工事現場にダッシュした。
精霊さん達は、やたらと張り切って掘り進めていた。
すげえスピードで、もうどこまで掘ってるのか見えなくなってる。
え~精霊さん、どこまで掘ったんですか?
え、今日中に貫通できる? 早くね!?
牧草運んでくれた精霊さんが手伝ってくれてるのか、それはありがとう!
あ~精霊さんって万能すぐる。
精霊さん、貫通できなくても夕方には作業終了してね。
おやつが必要な時は、ちゅーちゅーしに来ていいからね~。
最悪、ヤッタ〇モグラでも創ろうと思ってたんだけど……いらなかったな。
『その存在すら知られていない可能性がありますね。ジェ〇トモグラではどうでしょうか?』
うん……サンダ〇バードでも超マイナーな奴だな。
もっと知られてないと思うぞ?
『ではエ〇ア88のグラ〇ド・スラムでは?』
もっとマイナーだよ! 爆発したらどうすんだ!
まだ宇宙の戦艦ヤ〇トのドリルミ〇イルの方がましだ!
『わがままですね……ゲ〇ター2のドリルアームでは?』
巨大ロボは男のロマンだけど、何と戦うつもりだよ!
トンネル掘るだけだよ!
『もちろん恐竜帝〇です!』
アホか!
さて、今日の俺のお供はブレンダー。クイーンは家族と俺の家でお留守番。
ミルシェちゃんとコルネちゃんと遊んでる事だろう。
護衛として優秀だから、みんなを任せるには適任って事で許して欲しい。
うむ、俺のする事が無くなった。
魔族が来るまで、牧草地の木陰で休憩でもしようかな。
どうにもこうにも優秀な部下に支えられた駄目社長になった感じがする。
何でもかんでも精霊さん任せだと、堕落するなあ。
『お兄さま。あなたは墜落しました』
あ~究極な超人のあ〇るに妹がいたねぇ……R・高〇秀子だっけ?
どうでもいい事だけど、堕落と墜落はよく似ているってセリフあったな。
うん、確かに似てる。
『大河さんはこの世界に墜落してきましたけどね』
墜落いうな!
『システムにはじかれた魂がこの世界に落っこちて来たんだから、間違ってはいないと思います』
そうだけど……そうだけども!
もう少しオブラートに包めよ!
『それぐらいで傷つく様なタマタマじゃない事は知ってます! まだちょっと大きなビー玉2個程度です!』
また覗きかよ、犯罪だぞ!
『失礼な! 覗きなんてしません! 堂々と見てました!』
もう、ヤダ……こいつ……。
少しうとうとしていたらしい。
頬っぺたをぺしぺしとブレンダーがつついて俺を起こした。
もしかして魔族が来たの? そっか、ありがとう。
ちょっとそこまで乗せていってくれるかな。
ブレンダーに乗って、しばし森を突っ走ると牛や羊の群れが見えて来た。
魔族は……? いましたが……あれなの?
アフリカ大陸のどっかの国の民族衣装っぽいゆったりした色とりどりの派手な布を左肩から掛けて、頭にはインドっぽいカラフルなターバンを巻き、足元は草履みたいなの履いてるけど、マジっすか?
今は夏だけど、まさか冬もあの格好なの!?
この辺は雪も降るのに……。
なんかめっちゃ警戒されてる気が……あ、しまった!
みんなブレンダーにびびってるんだ、どうしよ。
『あ~あなーた、わたーしの言葉、わかーるあるか?』
あ、言葉は通じるのね。
「ようこそアルテアン領へ。僕はこの地の統治を任される事になっている、トールヴァルドです。後ろの狼は、僕の使い魔でブレンダー。怖くありませんよ」
『おぅ! あなーたが、領主さんあるね? かわいい領主さんある! わたーしは魔族の長ある!』
ごく普通の体系で特に特徴も無い中年の男性が長だって。
今まで出会った種族が特徴ありすぎたから、逆に新鮮。
まあ、服装だけはめっちゃ特徴あるけど。
でも、な~んか魔族もクセあるよな~。
明日はいよいよ魔族が家畜を引き連れてやってくるはず。
彼らを迎え入れて放牧地(仮)を案内したりしなきゃいけない。
トンネルは精霊さんにお願いしたから、まあ勝手に掘ってくれるだろう。
明日で全ての予定がいったん終了するはずだから、明後日には帰れるかなあ。
なぜか大人連中が子供を追い出して、居間でごにょごにょ話を始めたよ。
あんたらいかがわしい事すんなよ?
子供は、眠くなるまで館内やお庭を探索。
別にまだ何もないんだけど、俺の家を眺めるのが楽しいらしい。
まあ、立ち入り禁止区域はセキュリティーががっつり掛かってるんで、入れないからお好きにどうぞ。
そろそろいいお時間になって来て、コルネちゃんがこっくりこっくりし始めたので、本日は就寝。
うむ、本日も良く働いた!
『まあ熊は倒しましたね』
だろ?
『その他は全部精霊任せですけど』
そんな事は無いぞ、俺だって……
『明日も日の出からトンネル掘れとか言ってましたよね?』
う、うん……。
『ブラック企業の社長と同じですね』
……明日、精霊に謝っとくよ……。
『そんなブラックな社長を支える美人秘書』
誰が?
『そして社長と秘書の淫靡な関係!』
どっかで聞いたシチュエーションだな。
『次回、社長秘書の愛欲の日々……今夜の残業はベッドの上で。あなたの股間を撃ち抜くわよ♥』
父さんがめっちゃ好きそうな題名だな。
『さあ、ムラムラしてきたでしょう!? 今夜、私と残業を……』
サラは、戦力外通告ね。
『……』
◇
翌朝は、食事もそこそこにトンネル工事現場にダッシュした。
精霊さん達は、やたらと張り切って掘り進めていた。
すげえスピードで、もうどこまで掘ってるのか見えなくなってる。
え~精霊さん、どこまで掘ったんですか?
え、今日中に貫通できる? 早くね!?
牧草運んでくれた精霊さんが手伝ってくれてるのか、それはありがとう!
あ~精霊さんって万能すぐる。
精霊さん、貫通できなくても夕方には作業終了してね。
おやつが必要な時は、ちゅーちゅーしに来ていいからね~。
最悪、ヤッタ〇モグラでも創ろうと思ってたんだけど……いらなかったな。
『その存在すら知られていない可能性がありますね。ジェ〇トモグラではどうでしょうか?』
うん……サンダ〇バードでも超マイナーな奴だな。
もっと知られてないと思うぞ?
『ではエ〇ア88のグラ〇ド・スラムでは?』
もっとマイナーだよ! 爆発したらどうすんだ!
まだ宇宙の戦艦ヤ〇トのドリルミ〇イルの方がましだ!
『わがままですね……ゲ〇ター2のドリルアームでは?』
巨大ロボは男のロマンだけど、何と戦うつもりだよ!
トンネル掘るだけだよ!
『もちろん恐竜帝〇です!』
アホか!
さて、今日の俺のお供はブレンダー。クイーンは家族と俺の家でお留守番。
ミルシェちゃんとコルネちゃんと遊んでる事だろう。
護衛として優秀だから、みんなを任せるには適任って事で許して欲しい。
うむ、俺のする事が無くなった。
魔族が来るまで、牧草地の木陰で休憩でもしようかな。
どうにもこうにも優秀な部下に支えられた駄目社長になった感じがする。
何でもかんでも精霊さん任せだと、堕落するなあ。
『お兄さま。あなたは墜落しました』
あ~究極な超人のあ〇るに妹がいたねぇ……R・高〇秀子だっけ?
どうでもいい事だけど、堕落と墜落はよく似ているってセリフあったな。
うん、確かに似てる。
『大河さんはこの世界に墜落してきましたけどね』
墜落いうな!
『システムにはじかれた魂がこの世界に落っこちて来たんだから、間違ってはいないと思います』
そうだけど……そうだけども!
もう少しオブラートに包めよ!
『それぐらいで傷つく様なタマタマじゃない事は知ってます! まだちょっと大きなビー玉2個程度です!』
また覗きかよ、犯罪だぞ!
『失礼な! 覗きなんてしません! 堂々と見てました!』
もう、ヤダ……こいつ……。
少しうとうとしていたらしい。
頬っぺたをぺしぺしとブレンダーがつついて俺を起こした。
もしかして魔族が来たの? そっか、ありがとう。
ちょっとそこまで乗せていってくれるかな。
ブレンダーに乗って、しばし森を突っ走ると牛や羊の群れが見えて来た。
魔族は……? いましたが……あれなの?
アフリカ大陸のどっかの国の民族衣装っぽいゆったりした色とりどりの派手な布を左肩から掛けて、頭にはインドっぽいカラフルなターバンを巻き、足元は草履みたいなの履いてるけど、マジっすか?
今は夏だけど、まさか冬もあの格好なの!?
この辺は雪も降るのに……。
なんかめっちゃ警戒されてる気が……あ、しまった!
みんなブレンダーにびびってるんだ、どうしよ。
『あ~あなーた、わたーしの言葉、わかーるあるか?』
あ、言葉は通じるのね。
「ようこそアルテアン領へ。僕はこの地の統治を任される事になっている、トールヴァルドです。後ろの狼は、僕の使い魔でブレンダー。怖くありませんよ」
『おぅ! あなーたが、領主さんあるね? かわいい領主さんある! わたーしは魔族の長ある!』
ごく普通の体系で特に特徴も無い中年の男性が長だって。
今まで出会った種族が特徴ありすぎたから、逆に新鮮。
まあ、服装だけはめっちゃ特徴あるけど。
でも、な~んか魔族もクセあるよな~。
44
お気に入りに追加
1,833
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)

こちらの異世界で頑張ります
kotaro
ファンタジー
原 雪は、初出勤で事故にあい死亡する。神様に第二の人生を授かり幼女の姿で
魔の森に降り立つ 其処で獣魔となるフェンリルと出合い後の保護者となる冒険者と出合う。
様々の事が起こり解決していく

異世界転生した俺は平和に暮らしたいと願ったのだが
倉田 フラト
ファンタジー
「異世界に転生か再び地球に転生、
どちらが良い?……ですか。」
「異世界転生で。」
即答。
転生の際に何か能力を上げると提案された彼。強大な力を手に入れ英雄になるのも可能、勇者や英雄、ハーレムなんだって可能だったが、彼は「平和に暮らしたい」と言った。何の力も欲しない彼に神様は『コール』と言った念話の様な能力を授け、彼の願いの通り平和に生活が出来る様に転生をしたのだが……そんな彼の願いとは裏腹に家庭の事情で知らぬ間に最強になり……そんなファンタジー大好きな少年が異世界で平和に暮らして――行けたらいいな。ブラコンの姉をもったり、神様に気に入られたりして今日も一日頑張って生きていく物語です。基本的に主人公は強いです、それよりも姉の方が強いです。難しい話は書けないので書きません。軽い気持ちで呼んでくれたら幸いです。
なろうにも数話遅れてますが投稿しております。
誤字脱字など多いと思うので指摘してくれれば即直します。
自分でも見直しますが、ご協力お願いします。
感想の返信はあまりできませんが、しっかりと目を通してます。

外れスキル『収納』がSSS級スキル『亜空間』に成長しました~剣撃も魔法もモンスターも収納できます~
春小麦
ファンタジー
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
成長促進と願望チートで、異世界転生スローライフ?
後藤蓮
ファンタジー
20年生きてきて不幸なことしかなかった青年は、無職となったその日に、女子高生二人を助けた代償として、トラックに轢かれて死んでしまう。
目が覚めたと思ったら、そこは知らない場所。そこでいきなり神様とか名乗る爺さんと出会い、流れで俺は異世界転生することになった。
日本で20年生きた人生は運が悪い人生だった。来世は運が良くて幸せな人生になるといいな..........。
そんな思いを胸に、神様からもらった成長促進と願望というチートスキルを持って青年は異世界転生する。
さて、新しい人生はどんな人生になるのかな?
※ 第11回ファンタジー小説大賞参加してます 。投票よろしくお願いします!
◇◇◇◇◇◇◇◇
お気に入り、感想貰えると作者がとても喜びますので、是非お願いします。
執筆スピードは、ゆるーくまったりとやっていきます。
◇◇◇◇◇◇◇◇
9/3 0時 HOTランキング一位頂きました!ありがとうございます!
9/4 7時 24hランキング人気・ファンタジー部門、一位頂きました!ありがとうございます!

くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~
はなとすず
ファンタジー
僕の名前は高橋 悠真(たかはし ゆうま)
神々がくじ引きで決めた転生者。
「あなたは通り魔に襲われた7歳の女の子を庇い、亡くなりました。我々はその魂の清らかさに惹かれました。あなたはこの先どのような選択をし、どのように生きるのか知りたくなってしまったのです。ですがあなたは地球では消えてしまった存在。ですので異世界へ転生してください。我々はあなたに試練など与える気はありません。どうぞ、スローライフを楽しんで下さい」
って言ったのに!なんで邪神を討伐しないといけなくなったんだろう…
まぁ、早く邪神を討伐して残りの人生はスローライフを楽しめばいいか
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる