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22. 銀の髪に咲く白い花
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彼女の部屋の前に立って、ノックする。
だが、中から反応はなかった。
おかしい。いつもこの時間に勉強を始めるのに。
それに、扉がちゃんと閉まっていた。
恐る恐る、ノブに手を掛ける。もしかしたらまた疲れて眠りこけているのかもしれない。
「入るよ」
そっとドアを開ける。
中には誰もいなかった。
厠にでも行っているのだろうか。少し待たせてもらおうと中に足を踏み入れる。
そして。
窓際の植木鉢が視界に入った。
昨日まで、白い蕾が膨らんでいた。もう今日には咲くかと思っていた。
だが、そのどれもすべて、切り取られていた。
花が、ない。
「リュシイ!」
私は慌てて部屋を出て、廊下を走る。
そんな馬鹿な。どうして。どうして花が切り取られているんだ。
彼女は花が咲くのを半年も前から待っていた。
花が咲くのが怖いと言った。でも、楽しみにもしていた。
彼女はずっと、窓辺のあの植木鉢の中を見つめて過ごしてきたのに。
どうして。
玄関ホールの方から声がして、私はそこへ走る。
すると。
「あ」
リュシイがそこにいた。そしてこちらを見て微笑んだ。
「え……」
彼女は、豪奢な金糸の縫いこまれた白い衣装を身にまとって、背筋を伸ばしている。
彼女が首を動かすたび、金の耳飾りが音を立てていた。
いつも化粧気のない顔には、おしろいが塗られ、唇には紅が差してある。
銀髪は美しく結い上げられ、そして、小さな白い花がいくつも髪にあしらわれている。
彼女の銀の髪に咲く白い花。
「ああ、動かないで。髪が落ちてしまっているわ。もっとしっかり止めるから」
アネットが苦労しながら、その髪に仕上げを施していた。
私は、その光景をただただ呆然と見つめることしかできなかった。
「寂しいものですな、せっかく養女を引き取ったのに、嫁にやる気分だけ味わうことになるとは」
彼女の傍らに立つ主人がぼやいている。
「またいつでも会えますわ」
「でも今まで通りにはいきません」
主人はそう言ってため息をついた。
彼女はその前に立って、頭を下げる。
「今までお世話になりました」
ああ、そうか。
花が、咲いたのだ。
彼女の髪にある白い花。
綺麗に、本当に綺麗に咲いたのだ。
「アネットにも、本当に」
「いいえ、いいえ」
アネットは感極まったのか、涙を零して、そして袖でそれをそっと拭っていた。
「ジルベルト」
彼女はふとこちらに向いた。
「ジルベルトには本当にお世話になりました。出来の悪い生徒で申し訳なかったわ」
「そんな……」
そんなことはない。けれども言葉が出てこない。
君は、本当にこの屋敷から出て行ってしまうのか。
今日で、お別れなのか。
そしてもう二度と会えないのだろうか。
「では、参りましょうか」
主人が言う。
「ジルベルト、あなたも来なさい」
「えっ……」
「彼女を送るだけですが」
私は言われるまま、足を動かした。そして主人と彼女と一緒に、屋敷の前に横付けされていた馬車に乗り込む。
馬車はすぐにゆるゆると動き出した。
彼女は、窓の外を眺めている。手が少し震えていた。まだ、怯えているのか。
そのとき、彼女の手にあの扇が握られていることに気が付いた。
「あの……それ」
私の声に、彼女がこちらに振り向く。
「その扇は、そのドレスには」
「え?」
「いや……それはそんな高価なものじゃないし」
そんないいドレスに、それは似合わない。
髪留めも耳飾りも首飾りも、その身につけているものは何もかもおそらく高価なものだと思えるのに、それだけが浮いている。
「これがいいの」
「でも」
「これがいいのよ」
そう言って、彼女はそれを抱いて目を閉じた。大切な何かを守るように。
私はそれ以上、何も言えなくなる。
しばらく沈黙が続いた。けれども馬車は進み続けている。
「緊張しているのですかな?」
主人の声に、彼女は顔を上げた。
「少し」
そう言って苦笑する。
「どうして?」
「……本当に、変わらずに待っていらっしゃるかと……」
消え入りそうな声だ。やはり先日からの不安はまだ続いているようだ。
「それは、ご自分の目で耳で、確かめられるといい。私の百の言葉より、そのほうがよろしいでしょう」
「ええ……」
彼女はまた目を伏せてしまう。
でもまたぱっと顔を上げて、私のほうを見た。
「今日の私、おかしくないかしら」
「えっ」
急に話し掛けられておろおろしてしまう。
「髪が何度も落ちてきていたのだけれど、大丈夫かしら。このドレスは似合っているかしら。おかしくない?」
彼女は自分の姿を見下ろして、不安げに言う。
「いや……おかしくないよ」
私の言葉を聞いた、彼女の隣に座る主人はため息をついた。
「そういうときには、『今日のあなたは大変お美しいですよ』とでも言うのです」
「あ」
そのやりとりを見て、彼女はくすくすと笑った。
「そんなお世辞を聞かされても、意味がないですわ」
「いやいや、本当に、今日のあなたはいつにも増して美しい」
手を広げて、大仰に言う。彼女はまだ笑っている。
「あんな男にくれてやるのはもったいない。いや本当に、心から」
「まあ」
「今からでも遅くないですぞ。考え直して、私の娘として生きていくこともできる」
笑っていた彼女は、その言葉に目を伏せた。
「いえ、決めたのです。……でも、まだ私が望まれていれば、の話ですけれど」
そう言って、弱々しく微笑む。
彼女の細い手首を見る。最初の頃にあった傷はもうない。すっかり治ってしまって、虐待を受けていたなど想像もできない。
けれどまだ、決めたと言い切れるのだろうか。
私は窓の外を見る。王都の中心へと近付いているようだった。
「あの、どこに向かうのでしょう。教会でしょうか」
「教会? いいえ、それはまた気の早い」
主人は笑う。
そうは言っても、これは教会への道筋だ。
でなければ、王城への。
「そろそろですな」
王城が目の前に迫る。門は私たちを歓迎するかのように、大きく開かれていた。
そして馬車はゆるゆると王城の門をくぐっていった。
「王城……」
「そうですよ」
馬車が止まる。外から御者が扉を開く。
私は先に降りて、彼女に手を差し出した。
彼女がそっと手を乗せてくる。
もしも今、彼女の手を握ったなら、何かが変わるのだろうか。まさか。
「リュシイ!」
誰かが呼ぶ声がして、振り向いた。
以前王城に来たときに、書庫へと案内してくれた侍女がこちらに駆けて来る。
貴族のお嬢さま方は走ったりしないものだと思っていたが、どうやら彼女は規格外らしい。
侍女はリュシイに抱きついた。
「ああ、お久しぶりね! 会いたかったわ」
「私も。お元気そうで何よりです」
「元気よ、元気。あなたも元気そう」
そう言って、二人で笑いあう。同年代の女性と話をしているのを見るのは初めてだったので、なんだか新鮮だった。
「これ?」
侍女がリュシイの髪を見て言う。
「ええ」
「綺麗に咲いたのね」
「ええ」
リュシイは微笑んだ。その笑みを見て、侍女も微笑む。
「お待ちかねよ」
そう言って侍女が振り向き、見た方向に。
一人の人がいた。
国王陛下。
こちらにゆっくりと歩いてくる。
周りにいた侍従たちが、次々と傅いていく。
その姿を見た彼女が、動いた。
少し身体が前に傾いて足を一歩、前に出す。
だが、そこで動きが止まった。もう一度、背筋を伸ばして立つと、こちらに振り向いて笑った。
どう? 駆け出さなかったでしょう?
そう言いたげな、誇らしげな笑みだった。
私は思わずうなずいていた。
彼女は前を向く。そして静々と歩き出す。
王はすぐそこで立ち止まって、ただ彼女を待っていた。
彼女は王の前に立つ。そして、いと優雅にドレスの裾を持ち、礼をした。
どこからどう見ても、貴族のお嬢さまにしか見えないよ。いや、それ以上だ、と彼女に言いたかった。
彼女は扇を広げ、王に話しかける。
「国王陛下におかれましてはご機嫌麗し……く……」
そこで彼女の言葉が詰まった。肩が震えている。
王はしばらく彼女を見つめていたが、小さく微笑むと、腕を広げた。
彼女は彼を見上げる。
そして。
その胸の中に飛び込んだ。王は彼女をその腕の中にすっぽりと包み込む。
「会いたかった」
王の声。
「私も……」
その声は、いつしか嗚咽に変わった。彼女の手が、彼の背中に回る。
ああ。
彼女は、王妃になるために、屋敷にやってきたのだ。
驚きは、なかった。ただ静かにその事実を受け入れる自分がいた。
もしかしたら、気付いていたのかもしれない。そこここに、手掛かりは落ちていた。
ただ、気付きたくなかっただけだったのかもしれない。
「さて」
背後で主人の声が聞こえて、身体が震えた。
「帰りましょうか」
「えっ」
「これ以上ここにいても、野暮というものですよ」
髭の奥でにやりと笑うと、馬車に乗り込む。
私も続いて、乗り込んだ。
最後に振り向くと、彼女と王は並んで歩き出していた。
誰もが祝福しているように、見えた。
だが、中から反応はなかった。
おかしい。いつもこの時間に勉強を始めるのに。
それに、扉がちゃんと閉まっていた。
恐る恐る、ノブに手を掛ける。もしかしたらまた疲れて眠りこけているのかもしれない。
「入るよ」
そっとドアを開ける。
中には誰もいなかった。
厠にでも行っているのだろうか。少し待たせてもらおうと中に足を踏み入れる。
そして。
窓際の植木鉢が視界に入った。
昨日まで、白い蕾が膨らんでいた。もう今日には咲くかと思っていた。
だが、そのどれもすべて、切り取られていた。
花が、ない。
「リュシイ!」
私は慌てて部屋を出て、廊下を走る。
そんな馬鹿な。どうして。どうして花が切り取られているんだ。
彼女は花が咲くのを半年も前から待っていた。
花が咲くのが怖いと言った。でも、楽しみにもしていた。
彼女はずっと、窓辺のあの植木鉢の中を見つめて過ごしてきたのに。
どうして。
玄関ホールの方から声がして、私はそこへ走る。
すると。
「あ」
リュシイがそこにいた。そしてこちらを見て微笑んだ。
「え……」
彼女は、豪奢な金糸の縫いこまれた白い衣装を身にまとって、背筋を伸ばしている。
彼女が首を動かすたび、金の耳飾りが音を立てていた。
いつも化粧気のない顔には、おしろいが塗られ、唇には紅が差してある。
銀髪は美しく結い上げられ、そして、小さな白い花がいくつも髪にあしらわれている。
彼女の銀の髪に咲く白い花。
「ああ、動かないで。髪が落ちてしまっているわ。もっとしっかり止めるから」
アネットが苦労しながら、その髪に仕上げを施していた。
私は、その光景をただただ呆然と見つめることしかできなかった。
「寂しいものですな、せっかく養女を引き取ったのに、嫁にやる気分だけ味わうことになるとは」
彼女の傍らに立つ主人がぼやいている。
「またいつでも会えますわ」
「でも今まで通りにはいきません」
主人はそう言ってため息をついた。
彼女はその前に立って、頭を下げる。
「今までお世話になりました」
ああ、そうか。
花が、咲いたのだ。
彼女の髪にある白い花。
綺麗に、本当に綺麗に咲いたのだ。
「アネットにも、本当に」
「いいえ、いいえ」
アネットは感極まったのか、涙を零して、そして袖でそれをそっと拭っていた。
「ジルベルト」
彼女はふとこちらに向いた。
「ジルベルトには本当にお世話になりました。出来の悪い生徒で申し訳なかったわ」
「そんな……」
そんなことはない。けれども言葉が出てこない。
君は、本当にこの屋敷から出て行ってしまうのか。
今日で、お別れなのか。
そしてもう二度と会えないのだろうか。
「では、参りましょうか」
主人が言う。
「ジルベルト、あなたも来なさい」
「えっ……」
「彼女を送るだけですが」
私は言われるまま、足を動かした。そして主人と彼女と一緒に、屋敷の前に横付けされていた馬車に乗り込む。
馬車はすぐにゆるゆると動き出した。
彼女は、窓の外を眺めている。手が少し震えていた。まだ、怯えているのか。
そのとき、彼女の手にあの扇が握られていることに気が付いた。
「あの……それ」
私の声に、彼女がこちらに振り向く。
「その扇は、そのドレスには」
「え?」
「いや……それはそんな高価なものじゃないし」
そんないいドレスに、それは似合わない。
髪留めも耳飾りも首飾りも、その身につけているものは何もかもおそらく高価なものだと思えるのに、それだけが浮いている。
「これがいいの」
「でも」
「これがいいのよ」
そう言って、彼女はそれを抱いて目を閉じた。大切な何かを守るように。
私はそれ以上、何も言えなくなる。
しばらく沈黙が続いた。けれども馬車は進み続けている。
「緊張しているのですかな?」
主人の声に、彼女は顔を上げた。
「少し」
そう言って苦笑する。
「どうして?」
「……本当に、変わらずに待っていらっしゃるかと……」
消え入りそうな声だ。やはり先日からの不安はまだ続いているようだ。
「それは、ご自分の目で耳で、確かめられるといい。私の百の言葉より、そのほうがよろしいでしょう」
「ええ……」
彼女はまた目を伏せてしまう。
でもまたぱっと顔を上げて、私のほうを見た。
「今日の私、おかしくないかしら」
「えっ」
急に話し掛けられておろおろしてしまう。
「髪が何度も落ちてきていたのだけれど、大丈夫かしら。このドレスは似合っているかしら。おかしくない?」
彼女は自分の姿を見下ろして、不安げに言う。
「いや……おかしくないよ」
私の言葉を聞いた、彼女の隣に座る主人はため息をついた。
「そういうときには、『今日のあなたは大変お美しいですよ』とでも言うのです」
「あ」
そのやりとりを見て、彼女はくすくすと笑った。
「そんなお世辞を聞かされても、意味がないですわ」
「いやいや、本当に、今日のあなたはいつにも増して美しい」
手を広げて、大仰に言う。彼女はまだ笑っている。
「あんな男にくれてやるのはもったいない。いや本当に、心から」
「まあ」
「今からでも遅くないですぞ。考え直して、私の娘として生きていくこともできる」
笑っていた彼女は、その言葉に目を伏せた。
「いえ、決めたのです。……でも、まだ私が望まれていれば、の話ですけれど」
そう言って、弱々しく微笑む。
彼女の細い手首を見る。最初の頃にあった傷はもうない。すっかり治ってしまって、虐待を受けていたなど想像もできない。
けれどまだ、決めたと言い切れるのだろうか。
私は窓の外を見る。王都の中心へと近付いているようだった。
「あの、どこに向かうのでしょう。教会でしょうか」
「教会? いいえ、それはまた気の早い」
主人は笑う。
そうは言っても、これは教会への道筋だ。
でなければ、王城への。
「そろそろですな」
王城が目の前に迫る。門は私たちを歓迎するかのように、大きく開かれていた。
そして馬車はゆるゆると王城の門をくぐっていった。
「王城……」
「そうですよ」
馬車が止まる。外から御者が扉を開く。
私は先に降りて、彼女に手を差し出した。
彼女がそっと手を乗せてくる。
もしも今、彼女の手を握ったなら、何かが変わるのだろうか。まさか。
「リュシイ!」
誰かが呼ぶ声がして、振り向いた。
以前王城に来たときに、書庫へと案内してくれた侍女がこちらに駆けて来る。
貴族のお嬢さま方は走ったりしないものだと思っていたが、どうやら彼女は規格外らしい。
侍女はリュシイに抱きついた。
「ああ、お久しぶりね! 会いたかったわ」
「私も。お元気そうで何よりです」
「元気よ、元気。あなたも元気そう」
そう言って、二人で笑いあう。同年代の女性と話をしているのを見るのは初めてだったので、なんだか新鮮だった。
「これ?」
侍女がリュシイの髪を見て言う。
「ええ」
「綺麗に咲いたのね」
「ええ」
リュシイは微笑んだ。その笑みを見て、侍女も微笑む。
「お待ちかねよ」
そう言って侍女が振り向き、見た方向に。
一人の人がいた。
国王陛下。
こちらにゆっくりと歩いてくる。
周りにいた侍従たちが、次々と傅いていく。
その姿を見た彼女が、動いた。
少し身体が前に傾いて足を一歩、前に出す。
だが、そこで動きが止まった。もう一度、背筋を伸ばして立つと、こちらに振り向いて笑った。
どう? 駆け出さなかったでしょう?
そう言いたげな、誇らしげな笑みだった。
私は思わずうなずいていた。
彼女は前を向く。そして静々と歩き出す。
王はすぐそこで立ち止まって、ただ彼女を待っていた。
彼女は王の前に立つ。そして、いと優雅にドレスの裾を持ち、礼をした。
どこからどう見ても、貴族のお嬢さまにしか見えないよ。いや、それ以上だ、と彼女に言いたかった。
彼女は扇を広げ、王に話しかける。
「国王陛下におかれましてはご機嫌麗し……く……」
そこで彼女の言葉が詰まった。肩が震えている。
王はしばらく彼女を見つめていたが、小さく微笑むと、腕を広げた。
彼女は彼を見上げる。
そして。
その胸の中に飛び込んだ。王は彼女をその腕の中にすっぽりと包み込む。
「会いたかった」
王の声。
「私も……」
その声は、いつしか嗚咽に変わった。彼女の手が、彼の背中に回る。
ああ。
彼女は、王妃になるために、屋敷にやってきたのだ。
驚きは、なかった。ただ静かにその事実を受け入れる自分がいた。
もしかしたら、気付いていたのかもしれない。そこここに、手掛かりは落ちていた。
ただ、気付きたくなかっただけだったのかもしれない。
「さて」
背後で主人の声が聞こえて、身体が震えた。
「帰りましょうか」
「えっ」
「これ以上ここにいても、野暮というものですよ」
髭の奥でにやりと笑うと、馬車に乗り込む。
私も続いて、乗り込んだ。
最後に振り向くと、彼女と王は並んで歩き出していた。
誰もが祝福しているように、見えた。
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