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今も昔も変わらないのは…

7(シェアルside)

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今回のは、流石にやり過ぎた…。
殺すつもりは、無かった…
あの団長に対する殺意やシュラに対する独占欲…それだけで、俺は、シュラを殺しちまった…
俺が使ったのは、王族のみ使えるとされる。
《死後転生》の呪文だ。
これは、相手をその場で苦しめて殺す呪いみたいなものだ…だが、これで死んだ者は、転生することを許される…運よくこの世界なら…
また連れ戻せる…
「嫌がろうがなんだろうが…あいつァ、俺のもんだ」
自然と口角が上がる。
この死後転生で良いところは、そいつを想う気持ちが重ければ重いほどそこに転生しやすくなる…
俺の想いは、誰にも負けねぇ…はずだった
「だ、団長!!シュラルさんの死体が!き、消えました!」
その言葉を聞いた瞬間俺は、周りを失禁させるほど殺気を放ってしまったらしい…
「誰だ…俺のもんに手ぇ出そうとしてる奴ぁよぉ?…見つけだす…シュラをぜってぇ見つけてやらァ…んで、手ェ出そうとした奴に思い知らせてやる…シュラルが俺のもんだって、なァ?」
近くに居た奴に視線を向ける…
ヒィィィイとか言いながら倒れやがった…
チッ
「俺から逃げれると思うなよォ?シュラル…」
最後に…シュラルを手に入れるのは、俺だからなぁ?
名前を付けたのが俺だからな…お前は、離れられるわけねぇんだ…
クックック、と笑いながら俺は、部屋に戻る。
また、隣で笑ってくれる日が…来るかどうか…なんて俺らしくもないことを考えながら…
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