快楽短編集①

ぎょく大臣

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混じる 前編〈現代・青年受け・覗き・三連結〉

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俺には仕事帰り、深夜近い時間にジョギングをする習慣がある。
家から離れた海岸沿いの公園までがコースだ。そこで必ずその公園のトイレに立ち寄るのも、既に日課になっていた。
あまり整備が行き届いていない公衆便所に足をを踏み入れると、個室の一つがガタガタと音を立てている。

「……っぁ…っぁは……ぁん…」
(またやってるのか…)

押し殺すような喘ぎ声。
声質から言っておそらく、されている側は男だ。
いくら田舎で、この時間帯には誰も寄り付かないような場所とはいえ、よくやる。
隠す気が有るのか無いのか、豪快に腰を振っているらしく便器と扉がずっとガタガタいっている。
足音を立てないように音のする個室に近付き、そっと耳を立てた。

「おねがっ、もっと奥までして…浅いとこで焦らさないで…っ」
「ふん。前立腺より奥がいいか、淫乱め」
「ああ…っそんな一気に…!」
「お望み通り奥を犯してやる。クセになっても知らないぞ」
「いやっ、すごいぃ…いい、いいの…ああぁ…そんな風にされたら…っ」
「ケツマンコいいか?気持ちいいのか?」
「いいです…ケツマンコいい…ッもっと欲しいの、太いので、もっとぐちゃぐちゃにしてっ」

盛り上がって来たのか、声がどんどんとでかくなる。
ここが公衆便所だってこと忘れてるんじゃないのか。

「あっぁっあんっあぁっ…!いく、オマンコいきます…いくっいくっ…!」

俺はいつの間にか、自分の息が荒くなっていることに気付いた。
同時にチンコが膨らんで、ズボンに膨らみを作っている事も。
そのままズボンをズラし、オナニーを始める。
AVを見てる時より興奮しているようで、ただ扱いてるだけなのにめちゃくちゃ気持ちがいい。

「休んでんじゃねえよ。腰上げろ」
「まって、おねが…いま、イッてるから…ああだめっ!ずぽずぽ待って…!」
「断る。オナホは黙って使われてろ」
「あんっあんっ…オナホ扱いだなんて、そんな…興奮しちゃう…!またイク!」
「オナホ扱いされてイクんじゃねえよ。そんなにチンポが好きか」
「んぉぉっ!ダメなとこ入ってるっぅううんっ…!すき、チンポだいすき…もっとケツマンコに出し入れしてえ…はぁん…イック…!」

ガタガタガタッ
一際大きい音がして、びくっと驚いたと同時に射精してしまった。
俺は慌てて自分のチンコを押さえトイレを飛び出し、手に付いた精液を公園の水道で洗い流した。
そしてそのまま逃げるように家まで走って帰った。
心臓がバクバクいってる。

(何してんだ俺…あれじゃ覗きとかわんねえ…)

あの公衆便所で盛ってる奴らの様子を盗み聞きするのが、毎日のジョギングと同じように日課になってしまっている。
毎日ヤッている訳では無いが一週間に一度はあの物音が聞ける。
曜日は決まっていないので毎日トイレを覗いてみては、盛っていれば盗み聞きしながらチンコを扱くのだ。
男の声であろうがお構いなしに興奮する自分に、何か後戻りできないものを感じている。

(こんなもんまで買っちまって…。本当にどうしちまったんだ俺は)

ベットの脇にある棚の引き出しを開けると、アナル開発用の道具がいくつも入っている。
気になってネットで調べたら、男とセックスする時はケツの穴を使うと知って、興味を止められなくて購入してしまったのだ。
しかしネットに乗っていた手順通り、腸内洗浄をして、前立腺開発に一番効くとされるエネマグラを使ってみても、アナルが気持ち良くなる気配が一向にない。もはやガセなのではと疑うが、公園のトイレでヤられている男は酷く気持ちよさそうに犯されている。
今日も道具を試してみるが、穴には圧迫感と違和感があるばかり。

(俺は、男に突っ込まれてみたいのか?)

間抜けな恰好で道具を出し入れしながら、トイレでの事を思い出す。
それだけでチンコはすぐに硬くなるのだが…。
結局今日もアナルが気持ち良くなることは無く、チンコを扱いて終わらせた。







昨日やってたから、今日は無いかもな。
そう思いながらいつもの如くジョギングがてら公園に立ち寄り、トイレを覗く。
夜の公園らしくしん、と静まり返ったトイレは、頼りない明りも手伝ってかなり不気味だ。

(楽しみになってんのか俺。最悪だ)

連日は無いだろうと予想しておきながら、今日はトイレが使われていないことにがっかりしている。

「よお、今日も来てたのか」
「っ!?」

自嘲気味に笑っていると、背後から誰かに口を塞がれた。
いきなりのことで抵抗しようとたら、聞き覚えのある声が「別に殺したりしねえよ」と囁いた。
次いでくすくすと笑いながら、赤茶に染めた髪に耳にピアスをいくつも付けた、見た目バンドマンのような男が目の前に現れる。

「この人かあ。いつも僕らのセックスに聞き耳立ててたの」

その言葉にどきりとし、この二人が誰なのかを理解する。
俺の口を塞いでた手がゆっくりと離れ、胸に回される。

「いつもいつもタダで見学しやがって、覗き野郎が」
「あ、あ、あの、俺、すみません…そんなつもりじゃ」
「ほらあ、そんな怖い言い方するから怯えちゃってんじゃん」
「あの、俺、もう来ないんで、ほんと、すみません、帰るんで…っ」
「はあ?このまま何事もなく帰れると思ってんのかよ」

脅し口調に竦み上がり、抱き着いている男を振りほどこうと身じろぎするが振りほどけない。
嘘だろ、俺これでもそこそこ鍛えてるのに。
必死にもがいていたら、バンドマン風の男が俺のウェアのズボンを降ろし、太腿まで脱がせた。

「うわっ、ちょ、なにしてっ」
「いつも僕たちで興奮してたんでしょ?今日は混ぜてあげる」

バンドマンがぱくっとなんの躊躇もなく俺のチンコを加え、じゅぽじゅぽと下品な音を立ててしゃぶり出す。
なんだこれなんだこれなんだこれ。悪い夢でもみてるのか?

「うわ、わ、わ…ちょちょちょ、うわ、わあっ…!」

悪い夢にしては気持ちがいい。
温かい口内がチンコを包み込み、絞るように吸われた。
舌が時々カリをくりくりすると腰が飛び跳ねる。

「待ってくれ、ちょ、うわわ、やばい、ってえ…ンヒィアッ!?」

混乱と快楽でテンパッてる中、俺を拘束している男がべろりと耳の淵を舐め、そのまま舌を耳穴をほじられびりびりとした痺れが走った。
不意打ちの刺激を食らった俺は、そのままバンドマンの口に出してしまった。
んぶ、と苦しそうな声を出してバンドマンが俺のチンコから口を離す。

「けほ、もう。びっくりして飲んじゃった。君、早漏なの?」
「違っ…」

早漏と言われ、かあっと頬が熱くなる。
いきなり耳を舐められたせいだと言い訳するのも虚しかった。

「情けねえなおい、これからだろうが。もう一回勃たせろ」
「あ、はぁっ…」

耳元で囁かれ、背筋がぞくぞくする。
そしてまた耳穴を下でほじられ、丹念に舐め回されながら乳首をかりかりされた。
尻穴を開発する時に、前立腺と一緒に乳首を弄るといいとネットに乗っていたので何度が弄った事があるが、自分でやった時はこんなに感じなかった。それを後ろの男は、くにくにと揉み解し、軽く引っ掻いてから指の腹で摩り、なんとも巧みな指使いで責めてくるので、まるで女にでもなったかのように胸でよくなってしまう。

「はぁ、あ、あ…待っ…いやぁ…っ」
「あはは、かーわい。女の子みたいな反応」

乳首責めに悶えていると、バンドマンが柔らかくなった俺のチンコを揉みながら、裏筋を下でなぞる。
あまりに倒錯的な状況に、俺のものはあっという間にまた硬くなった。

「おい。俺に犯して欲しけりゃそこの壁に手を付いてケツ突き出せ」

耳と乳首の刺激が不意になくなった。
背後から抱きしめていた男の熱が離れていくのが切なくて、思わず顔を見ると、まるでプロレスラーのような体系の、ニット帽被った厳つい強面の男が、俺を値踏みするように視線を向けていた。
そのまま逃げればいいものを、俺はニット帽に言われるがまま、壁に手を付き、尻を差し出す格好になった。

「すごい素直じゃん」
「ヤられたくて仕方がなかったんだろ。なあ、覗き魔」
「……っ」

尻を撫でられ、身体が硬直する。
確かに、心のどこかでこうなることを期待していたのかもしれない。
そうじゃなければ自分で尻を開発しようなんてするはずもない。
俺、これから何されるんだろ…。
想像するだけで身体が熱くなる。

「ケツ使った事あんのか?」

聞かれて、首を横に振る。
ニット帽がローションを付けた手を服の中に入れた。
穴の淵につ、と指を這わされ、強く目を瞑る。

「…おい、本当に使った事ねえのか」
「な、ない…です」
「嘘吐け。それ用に穴使ってねえ奴がこんな縦割れになるかよ」
「っ……」

下の服を足首まで降ろされ、尻たぶをかき分けられた。
尻穴をまじまじと観察されたから、ふうっと息が吹きかけられて鼻に掛かった声が出る。

「…あ、あんたらのセックスを覗くようになってから、本当に尻穴が気持ち良くなるか気になって…それで」
「自分で弄ってみた訳か。ホンモノだなこいつ」
「僕たちでそんなに興奮しちゃったんだ。ノンケっぽいのに道踏み外させてごめんねー?」

ケタケタとバンドマンの声がトイレに響く。

「で、でも、いくら弄っても全然気持ち良くならなくて……」

俺はなぜか焦ったように言い訳をした。
こんな所で男相手に尻を差し出してる時点でもう手遅れなのに、まだ尻では感じないから俺は平常とでも言わんばかりに。

「てめぇが下手なんだろ。おい、こいつのマラ可愛がってやれ」
「ん?食べちゃっていいの?やったあ」

バンドマンが個室の便器に座り、M字開脚しながら穴をくぱぁっと広げた。
初めてしっかりと見るアナルに、目が釘付けになる。
くにゅくにゅと肉壺が動いている様子に、ごくりと生唾を飲んだ。
バンドマンが手招きをするので、俺はそれに吸い込まれるようにふらふらと近付く。
そしてそのまま、男のアナルになんの抵抗もなく自分のチンコを埋めた。

「あ…はんっ…上反りでイイ感じ…ん」
「うわ、すげ…ぬるぬる」

熱い肉壁にチンコが溶けそうだ。
ぐちゅぐちゅとチンコを動かすと、「あん」と悩ましい声でバンドマンが喘ぐ。
それに興奮して激しく腰を打ち付けると、2・3回動かしたくらいでニット帽に押さえつけられてしまった。

「っなんで」
「まだお預けだ」

ニット帽は俺の自由を奪ったまま、俺のアナルを指で弄り始めた。

「ケツで感じるようになりたいんだろ?俺が教えてやるよ」
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