快楽短編集①

ぎょく大臣

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神様がいる村 後編

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住宅街、とはいえかなりの田舎ゆえ家ごとの間隔がかなり開いている。
そんな道路で一人の若い男が着衣を乱し、喘いでいた。

「はああぁんっやべっ……ぁはんはんはんんっイイ♡!ああ、遅刻しそうなのに……こんなのって…ア゛ヒイィンッイイィン!!」

自販機の前でよがり狂っている男は会社員。
電車に乗り遅れそうな時間に自宅を出た所で神様に選ばれたようだ。
自販機に押し付けられながら挿入され、尻を振って悦んでいる。

「んぁぁすごい…神様の腰使いで変になりそう…あんっ!」
「おや、おはようございます」
「あっふぅう…お、おはようございますうぅんっあああイクッ…!!」

犬を連れた年配の男が、自販機の前で喘いでいる男に挨拶をする。
もはや日常となっている光景に、透明な神様に犯されている様は周りはあああの人は選ばれたのだな、と普通に受け入れられている。

「朝から選ばれたんですか。大変ですねえ」
「んんんっふ…そうなんです…ああそこダメ…っも、もう電車には乗り遅れちゃいました…ッアヒィ!そんな奥まで!?」
「会社に行く途中ですかな?でしたら神様に選ばれた後しばらく首に神様の紋が浮き上がりますから、それを見せれば大丈夫ですよ」
「そ、そうなんですね!私初めて選ばれたのでっあっひ!?ちょ、なにそれ、そんな動きされたらぁっ!?」

会社員の腰が神様に合わせ、自販機に押さえつけられながら芋虫の前進のように動く。
くちゅくちゅくちゅくちゅ
第三者からみれば自販機に腰を振っているようにも見えるが、会社員の穴はイチモツ型に開いていて、何かを出し入れされている様子が解る。

「ああ、すみません。選ばれている所に声を掛けてしまったんで、神様が怒ったのかな」
「んふうー…っそれイイィーッ!ん゛っふうう゛ぅー、ケツがいいよおおー…ッ!!」
「それでは、身体を冷やさないように気を付けて下さいね」
「はううぅ゛ご丁寧にぃっ…ありが、と、ございますうぅー…ア゛ッ!ヒィひんひんひいぃんっ!ケツがぁ、ケツが変だ…ッ腹の奥までゾクゾクして…イぐうぅまたイクウぅッ!」

犬を連れた男は挨拶もそこそこに去り、会社員は初のメスイキに到達したようだ。
痙攣しながら自販機に縋りついている。

「はぁ、はぁ……んひいっ!そんな、もう一回なんて、だめです神様、腰砕けちゃうぅ…会社に行けなくなっちゃ、あっ♡あんあんァアーンしゅごいいぃー♡!!」









「こんな簡単な書類でもミスするのか。お前は何ならできるんだ?ああ?」
「…申し訳ありません」
「遅刻までして本当に使えないなお前は。どうやってこの会社に入ったんだ?遠い親戚のコネか?」

嫌味ったらしい上司の声が部下に刺さる。
ボールペンで机をとんとん叩いてプレッシャーを与えながら、上司は溜息を吐いた。

「もう一回やり直せ。さっさとしろよ。ったく、何でお前みたいなとろいのが他の奴らと同じ給料貰ってんのか理解に苦しむな。社会主義ってやつはこれだから…」
「はい…はい…申し訳ありません」

早くやれと命令しつつも愚痴だか説教だかわからない話を部下に話し続ける。
話が一段落すると、部下を睨み付け舌打ちをした。

「なにぼーっと突っ立ってんだ、早くやり直せって言ってんだろ!」
「は、はい!すみません!」
「んっとにお前は俺を怒らせる天才だなあ?あ?」

こんな言い回しをしているが、自分の説教の途中で自分のデスクに戻ろうものならもっと長引くのがこの上司だ。
要は失敗を責めるついでに嫌味を言いたいだけなのである。

「こんな部下ばっかりで嫌になるな…たく……んん?」

嫌味な上司が椅子を回転させデスクに向かい直した時、ふと身体中を撫で回されているような違和感に襲われた。

「んん?……ん、なんだ?」

さわさわすりすりと、くすぐるように柔らかなタッチで触られる感覚に身を捩ったり手を振り回して辺りを確認したりしてみるが、違和感は一向に取れない。

「どうかしましたか?」

突然一人で変な動きを始めた上司に、一人の部下が声を掛けた。
その不審に思ってそうな声色に舌打ちで返し、上司は勢いよく席を立つ。

「トイレに行って来る。俺が居ないからってお前ら気を抜くんじゃないぞ」
「はあ……」

上司は足早に部屋から出て、トイレに向かった。
その間も誰かに触られるような感覚は続いている。

(なんだなんだなんなんだ!幽霊とでも言うつもりか!?)

この上司、実は都会の会社に勤めていたのだが、複数の女性社員からセクハラで訴えられ、去年この村の会社に左遷されて来たばかり人間だ。
この性格なので近所付き合いなどまともにしていないし、家庭でも口を開けばすぐ嫌味を飛ばすので家族ともほとんど没交渉。
会社でも部下や同僚からは煙たがられているので、神様の存在を知らないのだ。

「ッヒ!?くあああぁーッ!?」

イチモツを強く掴まれ、社内の廊下でしゃがみ込む。
その悲鳴に周り人が集まってきた。

「どうしました?」
「た、助けてくれ!俺は病気かもしれん、病院に…いや、幽霊の仕業か!?誰も居ないのにずっと誰かに身体を触られてるんだ!」
「え、ああ。なんだ」

嫌味上司の訴えを聞き、集まって来ていた人たちが拍子抜けとばかりに離れていく。

「お、おい、どこに行くんだ!誰でも良いから救急車を呼べ!」
「部長、それ神様に選ばれてるんですよ」
「……はあ?神様ぁ?」

素っ頓狂な声を上げる男に、相手の方が困惑する。

「ここに引っ越してくるときに役所から説明があるはずなんですけど、聞いてなかったんですか」
「なんなんだ神様って、お前正気か?宗教にはまってるのか?」
「いやですから、この村に来るときに説明はされてるはずですよ。嫌がったら失礼ですよ、恩恵に預かれなくなるし」
「…お前、おかしいんじゃないのか。なあ?」

引きつった笑みを浮かべ、周りの同意を得ようと辺りを見回す上司だが、他の人間は聞く価値無しと散り散りに仕事に戻っていく。
この空気で、ようやく部長と呼ばれている男はこの村では神様が存在が当たり前で、今まさに自分の身体を欲されていると認識する。

「冗談だろ……はうっ!?」

服越しに触られていたのが、とうとう中に侵入しまさぐり始める。

「ぃやめ、ぐあっ、誰か、誰か!」

風俗嬢にも触らせたことがない乳首を弄られ、酷く感じてしまっているようだ。
乳腺をしつこく揉まれると、「ああん」などと己から出たとは信じたくない高い声が出て慌てている。

「やめてくれえ…頼む、誰か、誰か助けてくれ…っう、くぅぅ…っあううぅ…っ!」

手を伸ばして助けを求めても、誰も彼もが素知らぬ顔で通り過ぎていく。
得体の知れないものに身体を撫で回され気持ち悪いはずが、時折うっとりと感じ入ってしまうほど甘美な刺激に、嫌味な上司の表情が少しずつ蕩けていく。
立っていられなくなり壁に凭れた状態からずるずると崩れ落ちると、尻孔をくるくる撫で始める神様。

「ひぎっ!?そ、そこまで!?やめてくれええぇっひいいぃぃーーー……アッ♡」

にゅる、と入るか試すように指が一本侵入する。
にゅる、にゅる、とローションも塗っていないのに神の指は滑りが良く穴をかき回し、肉壁を擦り上げる。

「はぁっヒッ、アッヒッ、あ、あ、あ、あ……なんで?」

どうやら部長と呼ばれているこの男、尻が弱いようだ。ナカを擦られるよさに既に快感を覚え、身悶える。
いくら神の御業でどんな人間も快楽の虜になるとはいえ、初物なのにあまりにも感じ出すのが早い。これは素質である。
本人も普通に生きていれば、自分が尻で感じるなどと知る由も無かっただろうが、ここは神の居る村。
性感帯は苛め抜かれ開発される運命にあるのだ。

「あひゃぁあやめっ、ひいいぃすごっ……アアアァァーッ!」

ちゅこっちゅこっちゅこっちゅこっ。
指を二本、三本、四本と増やしながら、嫌味な上司の尻孔のイイ所を探る神様
出し入れされるだけで堪らないのか、会社の廊下なのにも関わらず、壁にへばり付きながら腰をヘコヘコ揺らし喘ぎまくる。

「アーーーッ♡」

ある一点を突かれ、大きく腰が跳ね上がった。
そこが見抜かれてしまえばもう終わりだ。
神は一回ごとにどっしりと、下から突きあげるようにぐりんっ!ぐりんっ!と四本の指で弱点を豪快に押し潰す。

「ア゛ン゛ッ!ア゛ン゛ッ!ア゛ヒイィンッ!よせ、よせぇ…!ア゛ハァンッ!」

初めて経験する尻孔の快感にむせび泣く上司。

「はああぁなんっ、なんなんだこれは!おひ、お゛んっ♡くそ、きもちいいぃ……ケツがイイィーッ!!」

更に神は耳をたっぷりの唾液を含んだ下でぐちゅぐちゅ舐め回し、片乳を弄び始めた。
イイところを責めに責められ恥も外聞もなくあんあんと鳴かされる男は、イチモツを刺激されること無く達しようとしている。

「おほぉんっ!も、だめだ……我慢できなっ…くっひぃぃい゛いいーーーッ!!」

ちゅぽんっ。

「アヘッ!?」

凄まじい快楽の頂きへ到達しそうになったその時、呆気ない音を立てて指が抜かれた。
勿論耳や胸の責めも止み、嫌味上司は突然解放される。

「はぁはぁはぁ…は、ぁ……どうなって…」

突然自由になり、混乱しながら左右を確認する。

「あーあ…神様侮辱したから途中でやめられたな」

ぽつ、と呟きが聞こえ顔を上げる。
快楽に支配されていた脳が冷め、今更ながら会社で乱れまくっていたことに羞恥が戻って来た。
恥ずかしさによれた着衣を正しながらトイレに駆け込む嫌味上司。
よりにもよって職場の廊下で感じまくっていたことを激しく後悔しながら、無視できない身体の疼きに息を荒くする。

「くそ、くそ…なんで…っ」
「部長、大丈夫ですか?」

背後から声を掛けられ飛び上がる男。
そこには先程説教と言う名の嫌味を延々と聞かせた部下が立っていた。

「神様に選ばれて抵抗したんですって?駄目ですよ、神様の決定に逆らってはこの村では暮らしていけません」

この俺に注意しようっていうのか、仕事も出来ない能無しのくせに。
いつもならこのくらいで返しているはずの嫌味な上司はしかし、そんな余裕はなく、部下の下半身に釘付けだった。

「た、た、頼む…神様とやらには後でいくらでも謝罪する!だ、だから…っ!」
「あ、ちょ、ちょっと部長!」
「コレを挿れてくれ、頼む!おかしくなりそうなんだ!」

部下の足に縋りき、懇願し始めた。
神から受けた快楽は身体の芯から燻らせ、甘く痺れさせる。神の愛撫が媚薬のようなものなのだ。
抗いがたい疼きに、まるで発情した犬のように部下の足に縋りながら腰をヘコ付かせる。
部下はそれを冷ややかな目で見降ろしていた。

「えー…俺、いっつもあんたに嫌な思いさせられてるからなぁ。毎日毎日長ったらしい説教しやがって。そんな頼み事聞きたくないなぁ」
「すまない!すまない!もうしないから、態度を改めるから!」
「都合いいですねえ…部長の長い説教のせいで仕事が終わらなくて、けど残業も許して貰えないからいっつも仕事自宅に持ち帰ってたんすけど」
「しない!そんなこともうしないから、残業も認めるし…い、いや、説教なんてもうしない!」
「ほんと頼みますよ?明日になったら忘れてるとか無しですから。あんたみたいなオッサンにチンコ突っ込むなんて本当はすげえ嫌なんだから」
「ああぁ…約束する!すまない、すまない…!」

情けない姿にニヤリと笑い、部下は嫌味上司をトイレの個室に押し込んだ。
便器に手を付かせ、尻を高く上げさせる。
指示するまでもなくスラックスを脱ぎ捨てた上司を見て、思わず吹き出す部下。

「余裕無さ過ぎでしょ」
「ああ…ああ…たのむぅ……は、早く…っ」

尻を振りたくり、切なげに懇願を続ける。
それで媚びてるつもりかと呆れたが、意外にも部下のイチモツは硬くなっていた。
自身でもそれに驚きながら、焦らすようにイチモツで尻孔の周りをくるくる円を描くように撫でた。
するとそのイチモツを追いかけるように、嫌味上司の腰がクネる。

「早くっ早くっ…入れてくれぇ、それ欲しいぃぃっ!」

部下のイチモツが穴に触れた瞬間、ぐんっとそれに尻を押し付けるように迫った。
無理矢理挿入させようとしたようだが、部下はあっさりそれをかわす。

「躾がなってねえな。あんまりうるさいと挿れねぇぞ」
「あ、い、嫌だ!すまない、もうしないぃ!」

上司が中止されそうなことに怯え、腰を引く。
ずちゅんっ
そうやって意識が別の方にいっている隙に、部下が不意打ちでイチモツをずっぽりはめた。

「―――――アッ♡」

びくんびくんと派手に痙攣し、部長がドライイキをキめる。
初めてのケツイキに、こんな深い絶頂があるのかと恐れを抱いた。

「あああすご、チンコすごいっお゛おぉぉぉっ!まってくれすごいんだっ!ずっとイってあああぁあ゛っ!」
「クソ部長のケツきもちいいじゃん。オナホとしては優秀だな」
「あひあひあひあひあへぇッア゛!奥にきてるっうぅぅあ゛っ!太いのが奥までえぇっ!!イクッイック……ッ!!!ッアーー!激しくされるとまたっア゛ァーーーッ!!」

もはや出し入れするたびに絶頂している。
数回ドライでイき、そのうち白濁液をぴゅっと吐き、更には潮を便器にぶちまけた。
嫌味で偉そうだった上司は、神の罰とばかりに肉棒のよさに溺れ切っていた。
今後はもう尻が疼いてどうしようもなくなるだろう。
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