快楽短編集①

ぎょく大臣

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老いた蛮勇穴狂い2

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俺は奴隷上がりだ。
なんてことはない、敗戦国の人間だから奴隷として売られ、買い手を転々としてこの国に来た。よくある話だ。
よぼよぼの爺さんになる前に自分の人権を買い戻せたのだからかなり運がいい方だろう。
そういう意味では、今面倒を見ている元英雄様には感謝している。
このおっさんのお陰でこの国で人権を得るための大金を稼げたのだから。

「どうだ、英雄のおっさんの様子は」
「予定通りってとこだな。見ろ」

促されて銅貨ほどの穴が開いてる壁を覗き込む。
英雄様を見張るためにこういう穴が至る所に開いているのだ。

『……ふぅ、う゛っ、う゛、おう゛ぅぅ…!お、っふぅ!』

くぐもった湿っぽい声。
剣の柄を尻孔に出し入れしながら自慰をしている英雄様が、ソファをギシギシいわせながら腰を振っていた。
俺に開発され、尻の良さを覚えたばかりで疼いてしょうがないんだろう。

『あ゛い゛ぃ、う、う゛っふぅ、んぐううぅー…ん……っ!』

ぶるるる、と震えたと思ったらびぐっ、びぐっ、と痙攣し出した。
どうやら達したようだ。

「はは、ケツイキがお気に召したようだな」
「毎日オンナーオンナーって性欲の塊みてえなおっさんだぜ?すぐクセになるとは思ってたが、ずいぶんあっさり堕ちたもんだ」
「しかし俺たちに頼って来ないってのは、ちょっとうまくねえ」
「国の英雄やってたプライドってやつかねえ。自分がケツでイけるってことが認めきれないらしい。男にイかされるのもな」
「ちっ、もうプライドなんて持てる身分でもねえくせに。面倒な」

俺たちは表向き英雄様の住む屋敷を維持するために雇われている従者となっているが、本当の雇い主は英雄様の奥様で、見張り役としてここに置かれているのだ。
この英雄様、確かに軍人としての腕は立つが、とにかく女癖が悪い。
奥様との婚約時から愛人がおり、結婚後も娼館と愛人の元に通い、仕事と女遊びにかまけ家族と過ごす時間もほとんど取らず、出征先で女を作っては時折子供ができてしまうという、動物以下の理性の持ち主がこの国の英雄の正体だ。
そんな肩書だけは立派な性欲まみれのおっさんの面倒を見て、そのしょうもない秘密を世間から隠し通すために俺みたいな訳有りを雇い、破格の給金を支払ってくださってるのが奥様とご子息という訳である。

(ご子息に至っては、実の父親の顔をご友人の親より見た覚えがないとか)

前線を退いた今でもその性欲はなお健在。
戦争が終わったばかりで情勢が不安定なこの時期に、軍人としては有能でも貴族としては無能な英雄の子供がぽんぽん発生しては困るということで、さっさとご子息が爵位を継ぎ英雄様を田舎に追い出した。
さすがに英雄を去勢するのは、息子一人しか居ないのもあって国のお偉いさん達が渋ったため許可が下りず、苦肉の策として男性相手の性技に長けてる男奴隷を集め、性欲発散要因兼見張りに付けたのだ。

「このまま男同士に目覚めるかケツに突っ込まれなきゃ満足できないようになってくれりゃ手っ取り早いんだが」
「女好きの自分が好きそうだからな、あのおっさん」

『あ゛ぁ゛っ、おひ、ひ、ひぃ……お゛っ、お゛っ!お゛んっ!お゛んっ!』

話し合ってる間に、英雄様のケツオナ二回戦が始まる。
剣の柄を気持ちよさそうに動かし、尻の筋肉をびくびくさせている。
隠居年齢にも関わらずお盛んな様子に、俺たちは目を見合わせ肩を竦めた。







それからも俺に性欲発散を頼むことはせず、自分で自分を慰めながら俺を徹底的に避け続けた英雄様が事件を起こしたのは二か月後。
村から食べ物を配達してくれてる爺さんと一緒に来た孫娘に手を出そうとしたのが発覚し、料理長に呼ばれ俺は急いでその場に向かった。
しかし当の英雄様は不貞腐れた様子で調理室の壁に寄りかかっており、他の従者から詳しく聞けば、どうやらその孫娘は9歳だったらしく、さすがに食指が動かなかったらしい。
幼女に手を出すほど見境なしで無かったのは本当に幸いだった。

「……なんだ奴隷上がり。なぜ貴様が来る」

凄みを利かしながら睨まれる。
さすがに英雄と称えられただけあり、その眼光の鋭さは凄まじい。
どうやら俺は完全に嫌われたようだ。

「へえ、一応この邸の従者のまとめ訳任されてまして」
「なに?」

初耳だったのか、目を丸くする英雄様。
確かにあえて振り分けられた役職を英雄様に伝えてはこなかったが、数年も住んでればなんとなく察せそうなもんだが。
このおっさんは本当に戦う以外の能が無いらしい。

「いけませんぜ英雄様。このような問題を起こされては、奥様とご子息様に報告を上げなきゃならなくなります。そうするとこの邸から退去することになって、もっと山奥に移らなきゃいけないと伝えてあったでしょう」

英雄様は苦々し気にそっぽを向いた。
そう、この邸に隠居するにあたって、この注意は最初からしてあった。

「偉そうに…貴様如きが何様のつもりだ」
「残念ながらこの邸の管理を任されているのは俺です。領地を治める訳でもない、商売をしてる訳でもない英雄様はただこの邸に住んでいるだけなんですから、拒否権も決定権もお持ちじゃ無いんですよ」
「お前、口が過ぎるぞ…!!」

襟首を掴まれドスの利いた声で脅されるが、事実は事実。
後を継いだご子息の稼ぎで普通の貴族の楽隠居生活以上の面倒を見て貰っている身で、好き勝手されてたまらない。

「殴りますか?それも報告させてもらいますがね」
「ふん、なら口を聞けなくしてやろうか?死体は喋れないからな!」
「その場合、定期連絡として向こうに訪問しているのが途絶えますのでそこでばれますね。そうなると援助は完全打ち切りとなるご覚悟、お有りでしょうか?」
「…………このっ」

奴隷上がりの平民などいつでも消せると思っていたのだろう。
だが残念なことに、英雄様の身の回りの世話を出来るものは極秘任務扱いとなっていて限られている。
一人でも欠けたならご子息と奥様に即連絡が行く手筈になっているのだ。
英雄様はいかにも苦渋といった表情で、俺の襟首を乱暴に放した。

「俺たちは貴方から給金を貰ってるんじゃ無いんでね。この意味、わかるでしょう?」
「いい加減黙らぬか!!」

いつでも見捨てられる立場だと遠回しに伝えると、英雄様は近くの壁を殴りながら怒鳴った。
物凄い音に身体がビクつきそうになるのをなんとか抑え、冷静を装う。
こういう言葉で敵わないとなると暴力に頼る輩は、相手が怯えるとさらに付け上がるのを経験上嫌と言う程知っている。
壁に拳大の穴が開き、ぼろぼろとそこから崩れていた。あとで修理せねば。

「そんなに女性を抱きたいのなら、条件と引き換えに融通して差し上げましょうか?」

よれた襟元を正す。
このままでは女に飢えて何をしでかすかわからない。
もう少しじわじわといくつもりだったが、仕方ない。
強引に調教を進めよう。







「……馬鹿馬鹿しい!儂がなぜそんな事をせねばならん!!」

玄関前の廊下に馬鹿でかい声が響く。

「嫌ならいいんですよ。俺だって別に英雄様に女をよこしたくしないんですから」
「…っ条件を変えろ!こんなふざけた条件が飲めるか!」
「あのですねえ、貴方から報酬が頂ける訳でも無いのに、雇い先の奥様とご子息の目を掻い潜って女ご用意しましょうって言ってんですよ?その手間とリスク考えて貰えます?せめて同等のリスクを背負って頼み事して下さらないと割に合わないんですよ」
「な、あ、だ、だからと言ってこんな…っ!」
「あれもできないこれもできないじゃ話になりませんね」

まあ普通の神経をしていたら、こんな条件飲むはずがないけどな。
俺は他の従者と示し合わせて、英雄様へ難題を課すことにした。
一人目の協力者は掃除夫。
モップの柄の先端を尻孔で咥え込みながら、それを離さないようにこの邸で一番長いこの廊下を三往復するというもの。
制限時間は、この国の平民なら誰もが知ってる歌を五回歌い終えるまで。

「他の、他に無いのか!晩飯用の獣を狩れというなら大きなものを仕留めて来るぞ!?」
「何か勘違いしてらっしゃいますが、こちらの出した条件ができないならできないで良いんですよ。それでこの話は終わるだけです」

これが最後のチャンスですよと付け足せば、英雄様はぎりぎりと歯ぎしりをした。

「…本当にこの邸の者以外には秘密にするんだろうな」
「勿論です。口が軽かったら貴方の身の回りのお世話なんてできません」
「くっ…いちいち癇に障る」

覚悟を決めたらしい英雄様に、透明でとろみのある液体が入った瓶を渡す。
尻孔を傷つけないようにするためのオイルだ。

「これ使ってください。滑りが良くなりますよ。俺が塗ってあげましょうか?」
「貴様、調子に乗るな!」

いい歳のゴツいおっさんが、顔を赤らめて俺から瓶を取り上げる。
そんでわざわざ俺たちから見えない物陰まで行きオイルを塗っているようだ。
どうせケツにモップ突っ込んで三往復する一番恥ずかしい所はしっかりチェックするってのに。
戻ってきた英雄様は心なしか息を荒くしながら、下だけ脱ぎ捨ててモップを穴に挿入する。

「んぉ………」

ケツに入れた途端、ぶるるっと恍惚の表情で震えてたのは見て見ぬふりをしつつ、掃除夫と連携して呆けてる英雄様に手枷を嵌める。

「なっ、なんだこれは」
「手を使われたら簡単に達成できちゃうでしょ。モップを手で支えたりケツを手で挟み込んだりして。なのでそう出来ないように」
「お前、お前は…どこまで儂を貶めれば気が済むのだ…」

人を奴隷上がりと散々見下しておきながら何を今さら。
そんな冷たい目線を向けていると、前側で拘束された手を呆然と見ながら、諦めたように英雄様が歩き出す。
勿論、モップを尻に咥えたまま。
同時に掃除夫も時間を計るための歌を歌い出す。心なしかなりゆっくりのテンポで。
尻に必死に力を入れてるせいか、尻肉が窄んだり膨らんだりしてうねっているように見えるのが面白い。

「はぁ……ふぅ……はぁ…っ」

モップは軽いのを選んだつもりだが、それでも尻の力だけでは動かし辛いようだ。
時折爪先立ちになったり腰がくねくね動いたりと、動かし辛いだけではない何かとも戦ってるみたいだが。

「くっ…!」

片手剣の長さくらいまで進んだ辺りで、英雄様が苦しそうな声を出し立ち止まった。
足がガクガクしている。
感度を上げる薬入りのオイルが効いてきたかな?

「英雄様しっかり歩いて!あんまり休んでると時間なくなりますよ」
「ううう、うるさい!声を掛けるな!気が散るっ…んん゛っ!?」

怒鳴ったりするもんだから腹に力が入り、モップを締め付けてしまったようだ。
頭を下げながら何かに耐えるようにプルプルしている。
しかし、いつまでもそうしてはいられない。
歌も一回目が終わってしまった。
英雄様はカクつく足を引きずるようにまた歩き出す。

「はぁ゛っ!はぁぁっ、はぁ゛っはあ゛ー…っ!」

更に荒くなった息に、どこか色気のある吐息が混じる。
喘ぎ声を我慢してるせいだろう。

「くふぅ、ぐ、ううぅ゛ー…っ!はぁ、はあっ…あぃ、い゛っ…!」

生まれたての小鹿のように心許ない足取りで少しづつ進む姿はなんとも憐れだ。
掃除夫の歌は二回目の終わりに近付いているが、英雄様はまだ一往復もできていない。

「ちょっと腰が動いてますよ!気持ち良くなってる場合じゃないでしょう」
「っ!?だ、誰が気持ち良くなってるか…あ゛!?あ゛あああぁーーッ!?」

一心不乱に前へ進んでいる英雄様を煽ると、すぐさま言い返してきた。
勢いよくこちらに振り向いたのが悪かったのだろう、モップがすぽっと穴から抜け落ちる。

「おほぁ゛っああああぁっア゛アアァァーッッッ!!!」

天を仰ぐように英雄様の背がしなり、膝をガクガクさせてその場に崩れ落ちた。
これはイッたな。
不意にモップが抜けたせいで、制御も出来ずイキッぱなしのようだ。
天井に向かって叫びながらずっと身体をびくつかせている。

「お゛ぁッ、お゛ァッ、あああ゛ぁはっ、がはあっ……!!」
「あらら、大丈夫ですかい。お辛そうですが時間が無いので、失礼しますよ」
「んな!?やめ、やぇろばかものぉぉおん゛っいひいいぃあ、やめやめぇア゛!?おんっ!お゛んんーッ!!」
「ほらほら暴れないで」
「あぉお゛っん!よせ、待て!あ゛ふうぅんっ!自分でやるがらあ゛ぁやめっあぎひいぃぃあひぃぃいーッ!!」

手を拘束されてる英雄様じゃやりにくと気遣って、モップの挿入を俺が手伝うと切なそうに喘ぎまくる。
ぶんぶんと左右に振っている尻を追いかけるようにモップの柄をぐりぐり入れてやれば、酷くよさそうに鳴いた後、ドロリと勢いのない白濁がチンポから漏れ出た。

「そんなに動かれると奥まで入れにくいんですが」
「あ゛ぁぁ奥はやめっあぁぎい…ッそこ、そこっそこやめろ!ぞこぉっ…だめだ…ああふう゛ぅぅーーッ!!」
「なんです?入れ直してるだけなんで勝手に気持ち良くならないで下さい」
「うそづけぇぇえアッ……ッ!かはっ……!!んおぉん…よせ、も、動かすな…あ゛ッ!?ひいーひいぃーーっ!そこやめろと言うのに…ああ゛ぁううぅーん゛っ!!」

そこだのやめろだの喘ぎながら腰をへこへこさせている英雄様を苛めるように、イイところを抉るようにモップを動かす。
掃除用具でケツ掘られて感じまくるなんて、もう英雄とは名乗れないな。恥ずかしくて。

「はい、直せましたよ。また頑張って下さい」
「ア゛ッッッ……!?」

ぱんッ
激励のつもりで少し強めに尻を叩いのだが、その衝撃でまた絶頂したらしい英雄様が、今度はわなわなびくびくと痙攣しながらその場に前のめりに倒れた。
これはもう時間切れ確定だな。

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