異世界転生はうっかり神様のせい⁈

第109話 スキルとお仕置き

家に入るとアル兄様が真っ白になっていた。
…ツンツン。
…生きているようだ。
「エアリア様」
「あれ？ユティアル？どうしたの？」
ユティアルはアサバさんの所で魔剣作りをしていたはず。
「悲鳴が聞こえたので来てみたのです」
…アサバさんの工房まで聞こえていたとは。
「うーん、兄様が私を千里眼で覗こうとして私にスキル無効化のスキルが現れて、そしたら兄様の悲鳴が、でも私兄様に攻撃はしていないのに…」
ユティアルは少し悩み
「スキルを使い始めた頃は良くある事なのですが、使いすぎで反動が自分に来ることが、今回エアリア様に無効化された事で反動と同じ現象が起きたのでしょう」
成る程…
「では、今回はたまたまで今後は阻むことは難しいのですね…」
兄様に見られているかいないかでスキルを常時発動するのも疲れるしどうしたものか…
兄様の千里眼が私のスキル無効化のレベルを上回ったら敵わないし
何で兄様に厄介なスキルが…

………スキルくそったれーーーー‼︎‼︎

フェリアの一族に対アル兄様のスキル持ちはいないか切に願ったエアリアだった。


その日の夕食。
アル兄様は何故か簀巻きにされていた。久々の芋虫スタイルだ。
一通り食事が終わると父様が
「さて、アルフレッド反省はしたかな？」
にっこりと笑っているが目は殺気立っている。
「エアリアを覗くために使うなんて、エアリアは女の子ですよ？」
母様も同様に笑っている。
…本気で怒っていらっしゃるーー‼︎
まぁ、お風呂の時でなくてよかったなぁとは思ったけど。
「人の嫌がることするなんて最低」
フリーデル兄様も容赦ない。
「次、しましたら縫いますよ兄様？」
姉様怖い…何処を縫うのか怖い。

「は、はい、ごめんなさい‼︎二度としません‼︎」

アレ？変態兄様がアッサリと負けを認めるなんて珍しい。
（エアリアは自白と威圧で大ダメージを受けたのを知りません）

「では、アルフレッドは1ヶ月エアリアに接触を禁ずる」
父様の審判は下った。
「1ヶ月⁈」
アル兄様は既に死にそうだ。
「1年でも良いのですよ、アルフレッド」
母様は残酷な事をあっさりと言う。
「1ヶ月我慢します‼︎」

こうして兄様の私用でのスキル乱用は二度となくなった。
兄様が干からびていたが自業自得と皆んな塩対応だった。