母の全てを送るまで

くろすけ

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東京の実家。居場所は誰も何処にもない

2DKでの実家生活

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父の転勤で育った場所からまた東京に実家が移った。
そこにまたどーしようもない俺が転がり込むのだが、会社が借り上げてくれたのは2DKのマンションだった。

よく考えて欲しい。父母自分の大人3人と高校生の弟が2DKの間取りだ。
仲の良い家庭なら何も問題がないだろうが、我が家はお世辞にも仲の良い家庭とは言い難い…。しかもクッションになってくれていた祖父母はもう静岡に別居で居ないのだ。

私は突如転がり込んだ身なので、出来るだけ家族の邪魔にならないように夜勤の仕事を探した。
運良く2つ隣の駅で、わずかながら私の100円ショップでの品出しスキルを活かせる場所の深夜アルバイトに受かった。

そこはちょっとした繁華街で、深夜4時頃になるとフィリピンパブのお仕事を終えたオネーサマ方が、マンゴーマンゴー!と言いながら入店してくるちょっとアレな店だったが、家には極力迷惑をかけたくない私にとっては丁度良い場所だった。

そこで出会う同僚が、まさか今も繋がる連れになるとはその時まっっっったく思っていなかった。
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