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プロローグ ~少女の行動で世界はかわる~
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「海が見たい!!」
私、ティナ・ローゼスはまだ見たこともない『うみ』なるものに心をときめかせていた。
私が住んでいるのは山間の町。町、と言うよりも村に近いかな。
先月13歳になった私は、噂や、人の言葉でしか聞いたことない海に心を奪われていた。
ここは山。
春は花が咲き、秋は燃えるような紅葉のあと、冬には冷たい雪が降る。
その繰り返し。
私は、山越えをする冒険者たちの話で、世界には海って言うデッカイ水溜まりみたいなすごいところがあることを聞いた。
山にはモンスターも多く、生活は厳しい。
山を降りれば、人々の暮らす街があることは知ってるけど、私はまだ行ったことがない。
私の知っている世界は、この村だけ。
それで、私の今いる村の広場が私のお気に入りの場所。
「無理じゃないかな。海なんて、どこにあるのかもわからないし」
幼馴染みのニックは、いまいち頼りない。
私と同じ歳の彼は剣士の見習いさん。
ちなみに私は、一応魔導士だったりする。回復が得意。攻撃魔法を使えるけど、ちょっと怖い。
「そんな弱気な事言ってるから、外の世界にいけないんだよ!私、もっと色々見てみたい!」
「だって、どうやって行くのさ。村の外にはモンスターがたくさんいるし、大人がいないとすぐに殺されちゃうよ」
「そんな事、わかってるわよ!だからギルドに行って、パーティーメンバー募集してるとこ探すのよ!」
「ママには、何て言うの?」
「おばさんには、、、黙っていくわ」
私は小さい頃、両親をモンスターに殺された。
それ以来、血を見たり、殺すとか相手が人間でもモンスターでも怖い。
今はニックの家でお世話になり、ニックの両親と暮らしている。
気を使わなくてもいい。と言ってはくれているけど、やっぱりそれでも少し居づらい。
「だから、ニックもこのことはおばさんに内緒にしていてね」
私は村にひとつしかない冒険者ギルドへ行くことにした。
この小さな私の世界から出るために。
私、ティナ・ローゼスはまだ見たこともない『うみ』なるものに心をときめかせていた。
私が住んでいるのは山間の町。町、と言うよりも村に近いかな。
先月13歳になった私は、噂や、人の言葉でしか聞いたことない海に心を奪われていた。
ここは山。
春は花が咲き、秋は燃えるような紅葉のあと、冬には冷たい雪が降る。
その繰り返し。
私は、山越えをする冒険者たちの話で、世界には海って言うデッカイ水溜まりみたいなすごいところがあることを聞いた。
山にはモンスターも多く、生活は厳しい。
山を降りれば、人々の暮らす街があることは知ってるけど、私はまだ行ったことがない。
私の知っている世界は、この村だけ。
それで、私の今いる村の広場が私のお気に入りの場所。
「無理じゃないかな。海なんて、どこにあるのかもわからないし」
幼馴染みのニックは、いまいち頼りない。
私と同じ歳の彼は剣士の見習いさん。
ちなみに私は、一応魔導士だったりする。回復が得意。攻撃魔法を使えるけど、ちょっと怖い。
「そんな弱気な事言ってるから、外の世界にいけないんだよ!私、もっと色々見てみたい!」
「だって、どうやって行くのさ。村の外にはモンスターがたくさんいるし、大人がいないとすぐに殺されちゃうよ」
「そんな事、わかってるわよ!だからギルドに行って、パーティーメンバー募集してるとこ探すのよ!」
「ママには、何て言うの?」
「おばさんには、、、黙っていくわ」
私は小さい頃、両親をモンスターに殺された。
それ以来、血を見たり、殺すとか相手が人間でもモンスターでも怖い。
今はニックの家でお世話になり、ニックの両親と暮らしている。
気を使わなくてもいい。と言ってはくれているけど、やっぱりそれでも少し居づらい。
「だから、ニックもこのことはおばさんに内緒にしていてね」
私は村にひとつしかない冒険者ギルドへ行くことにした。
この小さな私の世界から出るために。
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