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第8話 一層目と脱出
しおりを挟むクロエ「ごーもん?」
まなみ「あの。。。どういう」
兵士は無言でパンを二個投げつけると扉を閉めた
クロエ「パン嫌ーい」
まなみ「。。。。」
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--
かなと「どういう意味だ?」
マザー「お前を解放するっていってるんだ」
かなと「。。。。。なんで」
マザー「実はな」
........................
................
............
マザー「我がなぜ君をここに呼んだ理由がわかるな?」
みな「。。。。もう準備はできております」
マザー「そうじゃない」
マザーはビデオカメラを写した
そこにはマザーを殺すと発言しているみなが映っていた
マザー「この言葉の意味は?」
みな「それはカナトを安心させるための嘘です!」
マザー「。。。。君の部屋から毒薬の薬が見つかった」
みな「。。。それはカナトに使うやつです」
マザー「。。。。マザー ちゅうしょくようって書いてあったが?」
みな「。。。。。」
マザー「お前は昔から嘘が下手だ。。。。。目が泳いでる」
みな「。。。。。。」
マザー「おい、こいつの手を拘束しろ」
奥の部屋から兵士が続々とやってきてみなの手を後ろで拘束した
マザー「。。。最後に残す言葉は?」
みな「。。。。悪いのは私だけ、だからかなとくんに手は出さないで」
マザー「それが最後の言葉か?」
みな「ええ」
マザー「。。。。わかった」
.................................
................
........
マザー「ということだ、どうだ?」
かなと「お前。。!!」
マザー「裏切ったのはあいつだ、本来ならお前も罰を受けるんだが。。。まぁ、我は約束を守るからな」
かなと「。。。。みなを。。返せ!!」
マザー「。。。ついてこい」
マザーはニヤリと笑った
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----------------------
まなみ「。。みなさんって優しい方なんですか?」
クロエ「そうだよ、お父さんがマザーに殺された時にマザーに内緒でお父さんの遺骨をクロエに箱入りで渡してくれたんだ」
まなみ「そうなんだ。。」
クロエ「本当はね、骨まで焼き尽くすつもりだったんだけどみなお姉ちゃんがマザーの目を盗んで持ってきてくれたの」
まなみ「優しいん。。。ですね」
クロエ「うん、クロエと遊んでもらったことがあるの!」
まなみ「。。。じゃあ、助け出さないと」
クロエ「。。。。。」
クロエは俯いて黙った
クロエ「みなお姉ちゃん。。。マザーに拷問されたのこれで3回目なんだ」
クロエは虚な眼差しを愛美に向けた
クロエ「2回目の時にね、お父さんがみなお姉ちゃんを助け出そうって言って。。。それでマザーに見つかって。。。。最期の言葉は」
............僕のことはどうしたっていい!この人を。。。みなさんを助けて!!.....お願い!......
クロエ「その願いを聞いてマザーはお父さんだけを殺したんだ、みなお姉ちゃんを逃して。。。ただ、次はないって言ってたからもう。。。」
クロエは静かに涙を流した
まなみ「。。。」
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なぎさ「でもよぉ、愛美がいるってところはマザーの城なんだろ?詰みじゃね?」
あすか「たしかに私はともかく渚ちゃんはまだ戦えないし。。。」
なぎさ「いんや、戦えたとしてもマザーって強敵なんだろ?この人数でいけるのかよ?」
渚が指で人数を数えながら言った
まさと「今回の目的は西園寺さんの保護や、マザーとは戦わん」
まさき「それに渚ちゃんの言った通りマザーと戦えば確実に僕らやられるからな」
まさと「そういうことや、ぶっちゃけマザー以外の奴らはわいに比べれば雑魚当然や」
まさき「みなは違うけどな」
まさと「みなも雑魚や」
真咲は雅人の言葉に頬を膨らせた
まさき「。。。みなは強いもん」
まさと「たしかにみなは強い、けど精神メンタルがガキ同然や」
雅人は真咲のおでこをピンと弾いた
まさと「。。。。。作戦としてはマザーの城にいる雑魚をわいと真咲だけで倒す、君らは西園寺さんを見つけたらすぐに保護して急いでマザーの城から離れろ。。。。。いいな?」
あすか「了解です!ですが、竜くんは。。。」
まさと「竜はマザーに狙われている、そんな奴を連れていけるわけないからなお留守番や」
ゆうじ「あの、僕も行っていいでしょうか?」
まさと「ああ、戦力になるかもしれんからな」
ゆうじ「。。。まなみ」
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マザー「どうだ?我のショーは。。。楽しかったか?」
かなと「。。。。」
マザー「楽しかったよな?大好きな執事君が。。。。串刺し状態で痛みを耐えてる姿」
かなと「ぅ。。。。ぁ。。。」
かなとは震えながら涙を流した
マザー「最初は痛いって言ってたけど。。。。君が我慢すればかなとくんには何も危害は加えないって言ったら痛いとも言わなくなった。。。。よかったねぇ。。。」
かなと「。。。。。」
マザー「さて。。。ダブルチャンスをあげよう」
かなと「ダブルチャンス。。?」
マザー「。。。。我は優しいからな」
マザーは小さな刃物と小瓶を取り出した
マザー「みながさらってきた女神の女の血をここに入れろ。。そうすればみなは解放する」
かなと「本当にそれだけでいいの。。?」
マザー「ああ」
かなと「わかった」
かなとはマザーから小瓶と刃物を受け取った
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クロエ「まなお姉ちゃんなにしてるの。。?」
まなみ「いや。。。上の大きい穴って何かなって」
クロエ「あれは通路だよ、上の階にある穴に人を放り込むの」
まなみ「なんでわざわざそんな事を」
クロエ「ここね、昔遺体遺棄場所だったの」
まなみ「。。。。。。。え?」
クロエの衝撃発言に愛美は固まった
クロエ「クロエが来てからここがクロエの部屋になったの。。。。だから上には通路があるんだよ」
まなみ「。。。。。。だったらあの通路から出れない?」
クロエ「まってて」
クロエはクッションとか椅子とかを持ってきた
まなみ「これなら。。。。。届くかも」
クロエ「クロエも手伝う!」
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なぎさ「。。。。だれもいねえな」
まさと「だれかしらいると思ったんやけどな」
まさき「。。。。。だれかしらいないというか。。。。人の気配すらないんやけど」
まさと「そうやな、てっきりみなぐらいは出迎えてくれると思ったんやけどな」
雅人は鼻で笑った
まさき「。。。。。そういえば、みなの気配すらない。。。」
なぎさ「逃げたんじゃねえの?」
まさき「みなは絶対に逃げない!」
まさと「おい、あまり大声をあげるな」
まさき「ご。。ごめん」
「。。。。。。。あなたたちは」
物陰から出てきたのは犬の耳が生えた男性だった
まさと「。。。トイ」
トイ「あの。。。みな先輩を助けにきたのです。。。か?」
トイは真咲の方をチラチラ見ながら言った
まさき「。。。トイ、何か言いたいことがあったら言ったら?さっきからチラチラ僕のこと見て鬱陶しいんやけど」
真咲は強めの口調でトイに言った
トイ「ひぃ!?。。その。。ごめんなさい」
まさと「今回はみなが拐ってきた女の子を救出しにきた」
トイ「ああ。。。女神の子ですね」
まさき「で、なんで君がここにいるの?」
トイ「あの。。。マザー様にまさと達が来たら女神の子を渡してくれって」
まさと「。。。。。は?」
トイの発言に雅人は困惑した
まさき「どういうこと?マザーは西園寺さんが必要だからみなに拐ってこいって命令したと思うんやけど?」
トイ「そうなんだ。。。ですけど、もういいってマザー様が」
まさと「どういうことや?マザーの行動がよくわからん」
トイ「とりあえず。。。連れてきますね」
トイは睨む真咲にビビりながら階段を上って行った
なぎさ「。。。。あのトイってやつお前になんかしたのか?」
まさと「トイ・シバタ・ハラタは大昔
みなを2ヶ月間監禁したんや」
あすか「なんでそんなことを。。」
まさと「トイはみなのことを凄く愛した。。。。それが歪んでしまったというわけやな」
なぎさ「歪んだ愛というわけか。。。」
渚が遠くを見てるとトイがやってきた
トイ「。。。。いない」
まさと「は?」
トイ「女神の子がいない!!」
ギュ
真咲はトイの首を強く掴んだ
まさき「どうしていないの?理由は?あと、大声出さんといてくれる?うっさい」
トイ「ぐ。。。ぐるし。。。」
まさと「真咲、それぐらいにしとけ」
トイ「ま。。。マサトさん。。」
トイは雅人に期待の眼差しを向けた
まさと「今ここで死なれたら後々利用ができなくなる」
トイ「。。。。。。」
雅人の言葉にトイは肩を落とした
なぎさ「おい、いないってどういうことだよ」
トイ「みな先輩が閉じ込めたところにいないんだよ。。それも二人」
あすか「二人?」
トイ「。。。。昔マザー様が捕まえた家族の一人の子がそこにいるんだよ」
まさと「名前は?」
トイ「クロエっていう子だったと思う」
トイは真人から目線を逸らしたが逸らした先に飛鳥がいた
トイ「。。。。。クロエ?」
あすか「はい?」
トイ「。。。。。。クロエと瓜二つだ。。。」
トイは目を見開きながら驚いた
まさと「おい」
トイ「ひゃい!?」
まさと「西園寺さんを閉じ込めたのがみななら本人が一番知ってるはずや、今どこにいる?」
トイ「あの。。。。それが。。。」
-------------------------------------------------------
まなみ「部屋の外に出れたのはいいんだけど。。。」
愛美が壁越しに景色を見ると
廊下にはマザーの部下が徘徊していた
まなみ「。。。
クロエ「どうするの?」
まなみ「とりあえずみつからないように。。。。行くしかなさそうだね」
ザシュ
かなと「。。。。。」
タッタッタッタッタ
クロエ「見つからないように。。。。。。まなお姉ちゃん?」
まなみ「どうしたの?クロエちゃん」
クロエ「後ろ、赤くなってるけど模様?」
まなみ「ふぇ?」
愛美が背中を触ると
手が真っ赤に染まっていた
まなみ「なにこれ!?」
クロエ「血!?」
愛美とクロエがパニックになっているところに一人の男の子が物陰から現れた
?「。。。これ使う?」
男の子は救急箱を愛美達に手渡した
クロエ「健二お兄ちゃん!」
けんじ「やぁ、クロエちゃん」
まなみ「あの。。。こんばんは」
けんじ「こんばんは、もう夜の時間だね。。。。後ろ向いて俺が手当てするよ」
まなみ「ありがとうございます」
キュッキュ
けんじ「。。。君はこれからくるどんな悲しい運命にも立ち向かう勇気があるの?」
まなみ「ふぇ?」
けんじ「いや、みなさんから閉じ込められたって聞いた君たちが外にいるから。。。。もしかしたらと思ってね」
クロエ「クロエはね!みなお姉ちゃんを助けに行くの!」
クロエは腕を上に振りながらいった
けんじ「。。。。君は?」
まなみ「。。。私もそうです、そして友達のところに帰ります」
けんじ「。。。クロエちゃんも守って?」
まなみ「。。。。はい」
けんじ「。。。。。わかった、俺も同行する」
クロエ「へ?」
けんじ「君たち二人だけでは危ないだろ」
まなみ「でも貴方はマザーの幹部なんじゃ。。。」
けんじ「俺らは養子、つまり施設から連れてこられた子だ」
まなみ「何のために。。?」
けんじ「。。。。養子になった子はあまり愛を知らない子ばかり、だからマザーが愛を注ぐんだ。。。。歪んだ愛をな」
まなみ「歪んだ。。。愛?」
けんじ「教えてあげよう、あの人がどれだけ狂ってどれだけサイコパスな人間かを」
終
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